tdswordsworksさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

AWAKE(2019年製作の映画)

3.8

純度高し。こういう青春スポ根ドラマをもっと観たい。

おとなの事情 スマホをのぞいたら(2021年製作の映画)

3.2

オリジナル版の評判は聞いていたけれど僕はイタリア映画との相性が致命的に悪いので鑑賞を見送っていました。晴れて日本版リメイクが公開に至ったということで、2021年の劇場鑑賞初笑い。

序盤に裏の顔が見え
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tarpaulin(2012年製作の映画)

2.8

口喧嘩のシーン、序盤はほんとうにイライラさせられるのだが、時子が座る位置を変えカメラに背中を向けて話し始めたあたりから空気が変わった。その後の歩く崇の背中も含め、顔や言葉より人物を物語る背中についての>>続きを読む

私をくいとめて(2020年製作の映画)

3.6

エミリオプッチのワンピに爆笑!

『勝手にふるえてろ』もそうだったけど、観ている間はズッキュンドッキュンその面白さに撃ち抜かれて、『君は天然色』に空高くtake me higherされ、のんと橋本愛が
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ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

3.0

けっこう刺さった…断捨離するときの迷いに寄り添ってくれるところがあって、今度こそ断捨離を成功できそうな気がする

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.4

批評的に映画を観る映画好きには、脚本やストーリーを軸にする人、構図や美術や音楽・音響を軸にする人、演技を軸にする人、そして全体的なトーンや演出・メッセージを軸にする人、と大まかに分かれると思うんだけど>>続きを読む

滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie(2020年製作の映画)

2.6

SnowManのメンバーの名前どころか人数さえも知らないまま、新体制ジャニーズの現在地を知りたいと考え鑑賞。
少年のエピソードはダサ過ぎて要らんが、本編は悪くない。ポテンシャルのありそうなグループなの
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ベター・ウォッチ・アウト: クリスマスの侵略者(2016年製作の映画)

3.4

聖夜に悪魔降臨のクリスマス。

主役の男の子、ベビーシッターとワンチャンあってもおかしくないくらい母性本能くすぐりそうな顔立ちなのに、なんで非リア充キャラなんだ?と思って観たら、確かに彼が可愛くないと
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ナショナル・シアター・ライヴ 2020 「シラノ・ド・ベルジュラック」(2019年製作の映画)

4.0

前寄りの席で観てしまい、表情と字幕を同時に追うのが難しかった
そうすると目が疲れて発声だけを意識が拾うようになり、それが心地よくてウトウトした
そのため後半はほとんど覚えてないです…

バクラウ 地図から消された村(2019年製作の映画)

3.8

ふつうにおもしろいんだけど、視聴者を蚊帳の外に追いやる説明のない序盤はウトウトしたり、村が地図から消されたことが何を暗喩しているのかとモヤモヤしたり、ルンガくんのキャラクターがスッキリしなかったり、数>>続きを読む

光りの墓(2015年製作の映画)

5.0

眠って起きて眠って起きてを繰り返すうちに、夢と現実はもちろん生と死や有機物と無機物の境目さえも曖昧になっていって、物事の印象が薄れて感情さえもやわらかに溶けていく。どんどん気持ちよくなる。

2016
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フィーバー・ルーム(2016年製作の映画)

4.6

これFilmarksに登録されてるんか!
舞台作品だというからてっきりキャストがいるのだと思って観たら…そういうことか!と驚きかされ、そして大興奮のまま会場を後にした記憶が鮮明に残っています

世紀の光(2006年製作の映画)

3.6

2016年にイメージフォーラムで観て以来の、ムヴィオラ見放題パックでの再鑑賞。前回は爆睡だったと記憶してきたけれど、ほとんどの場面に見覚えがあり、なんだ別に爆睡ではなく単に映画がフワフワしていて理解で>>続きを読む

泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

4.4

おもしろい!
書きたいことをつらつらと書いていきます

・居心地の悪さの表現が抜群に優れている。沈黙の長さはもちろんだが、声の大きさ、空間の広さ、壁の色、秋田の湿り気の強い風など、要素を絶妙に配してい
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エイブのキッチンストーリー(2019年製作の映画)

3.2

食べ終えたあとの汚れたお皿が積み上がったキッチンが美しいと思えたの初めて。

自分の子や孫の手料理を食べられるなんてどんなに幸せなことだろうか。それに気づかないなんてアイツらみんなどうかしてるぜまった
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十二単衣を着た悪魔(2020年製作の映画)

3.4

新進気鋭の俳優たちの好演が光る。監督を含むベテラン・実力派俳優たちが彼らの努力を支援する制作の構造が、何者にもなれない青年の成長譚だにオーバーラップする。伊藤健太郎・三吉彩花を始め若手の演技も見どころ>>続きを読む

追憶と、踊りながら(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

初見は公開当時に映画館にて。ベン・ウィショーの柔らかい雰囲気が長い時間を越えて今も印象に残っていて、ムヴィオラ見放題パックに入っていたので再鑑賞。

理解し合えないのは言葉が通じないから、と思っていた
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とんかつDJアゲ太郎(2020年製作の映画)

3.8

北村匠海の記念すべき単独初主演映画。彼はアイドルバンドでの下積みが長かったわけで、役作りという点では確かに新境地ではあるけれど、フロントマンとして筋書きに沿ってフロアをアゲてきた経歴は長く、期待どおり>>続きを読む

羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来(2019年製作の映画)

4.0

評判を聞いて映画館へ。スタジオジブリ作品へのオマージュで溢れている。テーマは平成狸合戦ぽんぽこや借りぐらしのアリエッティあたりと近く、木がもくもく伸びる描写はとなりのトトロを思い起こさせる。
ドラゴン
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.6

大量のセリフで状況を説明する映画を撮ってきた濱口竜介氏が脚本を担当しているおかげで、黒沢清監督にしては呆気にとられるほど説明が易しく冗長さもなく、テレビ向きのサスペンスに仕上がっている。物足りないと言>>続きを読む

初仕事(2020年製作の映画)

4.4

小山監督にまんまと嵌められた!好き!
みなさんのレビューを読むまで好き嫌いの分かれるタイプの映画であることに気づかないほど、僕にはハマった!

状況がシフトする場面の作り方が巧いよね。入水自殺未遂の後
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悪の絵(2020年製作の映画)

2.6

カットが良い。受刑者に絵を教えるのが通路だったりするところや、秘密基地のしなり具合など。
けれどそれだけ。登場人物のキャラ設定が浅く行動がすべからく短絡的で、主題であるはずの「作品に罪はあるか」を深く
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家庭裁判所 第3H法廷(2020年製作の映画)

4.0

ワイズマンの『DV』『DV2』と同じく、家裁を舞台にしたドラマチックな法廷劇。そういうものを撮りたければ親権争いのほうが面白くなりそうなものだけど、このドキュメンタリーは児童虐待を止めるための親権剥奪>>続きを読む

ファン・ガール(2020年製作の映画)

3.8

二人が車中でバラバラに一人語りをする場面は秀逸で、何が秀逸かと言うと、結局みんな自分のことで精いっぱいで、「ファン」というのは慕う側と慕われる側の関係性を表すものではく、あくまでも一人称の物語における>>続きを読む

赦し(2020年製作の映画)

2.0

鑑賞直後は、あまりの切なさからいいドラマを観た気がする(なので観客賞の投票でうっかり最高評価つけてしまった)が、よくよく考えるとね、この重苦しさはご都合主義によって成立していることに気づく。この家族の>>続きを読む

スレイト(2020年製作の映画)

3.0

期待どおり、設定からコメディセンス、ストーリーのテンポ、視覚効果にラストの大団円までB級を貫いてくれた。そこそこ面白いがとにかく緩くて何も残らない。シネマートで1週間かかればいいだろうという具合のもの>>続きを読む

二月(2020年製作の映画)

4.2

なんかすごいものを観てしまった…

…これはちょっとテキトーすぎるレビューだな。
改めて。

羊飼いシュタロフの、少年期・青年期・老年期それぞれの数日を切り取っているのだけど、物語を動かすような事件ら
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スウェット(2020年製作の映画)

3.2

SNS中毒はもはや目新しい題材ではなくなったけれど、フォロワー数60万(ポーランドとの人口比を考慮して日本に置き換えれば200万くらい?)のインフルエンサーという絶妙に新しいポジションを扱った点に興味>>続きを読む

シャークウォーター 滅びゆく捕食者(2018年製作の映画)

3.6

サメの保護の必要性を痛切に訴え各国の環境保護政策を動かした前作から10年。訃報を聞いたときはいたたまれない気持ちになった。
カメラの向こうで、30代になった故ロブ・スチュワート氏はいくつもの修羅場を切
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シャークウォーター 神秘なる海の世界(2006年製作の映画)

4.6

映画館で映画を見始めた頃に観て、僕がドキュメンタリー映画の力に魅せられるきっかけになった。メディアによって獰猛さが印象づけられていたサメに対するイメージが大きく変わる。穏やかな海をゆったりと泳ぐサメの>>続きを読む

生きちゃった(2020年製作の映画)

3.0

寡黙にしていれば当然伝わらないし、かといって感情を表に出しても伝わらないものは伝わらないんだな。

見方によって秀作とも駄作とも言えそう。主題の純度が非常に高い代わりに、脚本や設定が練られていないため
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アイヌモシリ(2020年製作の映画)

1.8

『リベリアの白い血』が面白かったから期待してたのに、おかしいなぁ…超つまんなかった
登場人物たちの対立関係や意見の相違は想定内で掴みのある展開がなく、セリフも棒読みなので入り込めなかった
セリフが聞き
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.2

徹底的にエンターテインメントに振り切った、「ダンケルク」の対極に位置づけられそうな新作。ストーリーの妙も、シチュエーションを活かした複雑な感情描写もない代わりに、「時間の逆行」という一つの突拍子もない>>続きを読む

本気のしるし 劇場版(2020年製作の映画)

3.8

踏切立ち往生の事情聴取で浮世が嘘をついたのがすべての始まり。嘘自体はすぐに撤回されるが、嘘つきキャラの確立によって物語の筋がはっきりするだけでなく、「こいつは何者なんだ」という好奇心を煽って視聴者のス>>続きを読む

ある画家の数奇な運命(2018年製作の映画)

4.0

主人公クルトとその叔母エリザベト、ゼーバント教授とその娘エリザベト。この4人を軸として描かれるが、最終盤に彼らがクルトの絵画の中でイメージ化される構造がよき。