抹茶マラカスさんの映画レビュー・感想・評価 - 45ページ目

イヴの時間 劇場版(2009年製作の映画)

3.5

アンドロイドが実用化された近未来において、ロボットと人間を区別しない喫茶イヴの時間に集う人々(勿論ロボットも含まれる)を描く。
もともと短編連作だったということもあり、群像劇的ではあるが、小噺が連なる
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二人ノ世界(2017年製作の映画)

4.5

あまりにも辛く、美しい物語。その共通言語になるのは障害を通した体験。首から下が不髄の俊作と視覚障害の華恵。ゆっくりと、しかし確実に心の距離を縮めていく様は胸を打つが、その障壁になるのは我々も内在化して>>続きを読む

悪人伝(2018年製作の映画)

3.8

ヤクザと刑事のタッグなんて、面白いに決まっている。ましてヤクザがマブリーだ。出陣シーンだったり、マブリーが待ってましたと出て行くところはどう頑張ってもテンションを上げずにいるのは不可能だ。
一方で、ア
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

5.0

第2のカメ止め?馬鹿野郎、第1のドロステだ!!!
2分後が見えるだけのタイムテレビを使っためちゃくちゃミニマムな話なのに、どうしてこんなに面白いんだ!!センスオブワンダーと情熱と果てしない努力で作られ
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獣道(2017年製作の映画)

3.5

地方都市の地獄と行き止まり感。行き止まりの先に居場所を求めて進めば、それはどのみち獣道。通りたくて通るんじゃない、必死に足掻いてそうするしかなかったんだ。
伊藤沙莉の華麗な変身アンド演技巧者ぶりを堪能
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ONE PIECE ワンピース 3D 麦わらチェイス(2011年製作の映画)

3.4

30分の3DCG短編。話なんて無いみたいなもんで、映画館で上映形態を選んで見ればそれなりに楽しい映画体験になるのではないだろうか。
ワンピースは海賊無双にこの作品の経験が生かされていそうで、海軍の多数
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君が世界のはじまり(2020年製作の映画)

3.9

6人の高校生の群像劇。
側から見れば普通の高校生だが、当人たちはそう思っているかは別だ。彼らなりの悩みを抱えて、「気が狂いそう」な人生を生きている。それが爆発するモールは、まあロメロオマージュが炸裂し
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ONE PIECE ワンピース THE MOVIE カラクリ城のメカ巨兵(2006年製作の映画)

2.5

順番間違えた…
この映画はチョッパーの大谷育江さんが休業中で声が違います。そこの違和感はありますが、別に演技は稲垣吾郎の方が酷いので気にならず。
というか、演技以上に敵が弱くて酷い、島のアニメーション
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ONE PIECE ワンピース THE MOVIE デッドエンドの冒険(2003年製作の映画)

4.2

ここまでガッカリばかりだったワンピース劇場版、なんか本意気いれて作り出したムードを感じる冒頭から駆け抜けた。
かっこいいゲストキャラが立ち、魅力的な敵、不必要な敗北もなくルフィたちもカッコいい。なんで
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ONE PIECE ワンピース 珍獣島のチョッパー王国(2002年製作の映画)

2.5

チョッパー参戦!
ということでチョッパーメイン。
60分尺だが、説明や不必要な反復が多く中身はテレビ1話分。動物の中にいる人間と人間の中にいる動物という対比構造から、チョッパーの環境はおかしい、動物と
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透明人間(2019年製作の映画)

4.2

見えない透明人間に襲われる立場に視点を変えたことでここまで怖くて面白いサイコホラーに生まれ変わるとは、リー・ワネル流石である。また、こうした立場の変更でエリザベス・モスの輝きが際立つ。
音響、そしてカ
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ONE PIECE ワンピース ねじまき島の冒険(2001年製作の映画)

3.2

1年経ってサンジ参戦!
ねじまき島のギミック自体はとても興味深く面白いが、あまりにも一味が弱すぎる。それも相手が強いというより、最後に勝つために盛り上げとして負けて捕まっているし、その割に捕まってから
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ONE PIECE ワンピース(2000年製作の映画)

3.3

大海賊とおでん屋の友情、そして父子の物語。ルフィ側のメンバーがルフィゾロナミウソップだけで、しかもウソップとナミは戦闘面では当てにならないので、相手も能力持ちは1人ととってもミニマムな物語。ただ、将星>>続きを読む

カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

4.5

ブルース・スプリングスティーンに出会い、自分の言葉を手に入れていく青春映画。ブルース・スプリングスティーンの曲はちっとも知らなかったので、その部分は未知数だが、そこを差し引いても素晴らしい。「イエスタ>>続きを読む

ストレンジャー/謎のストレンジャー(1946年製作の映画)

3.9

戦後逃亡したナチスを追い詰めろ!
アメリカの田舎町に別人になって潜伏したナチスとそれを追い詰める男。かつての側近がやってきたが、ナチスの彼は正体を知られないために殺害し…。
殺人がバレるバレない、ナチ
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フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

4.0

100本ごとに名監督!BTTFがめでたく金ローで放送されたことも踏まえ、ゼメキスはここしかない!と持ってきました。というか、まだ見てなかったのかコレ。
1100はマッドマックスでトム・ハーディに捧げて
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ミセス・シリアルキラー(2020年製作の映画)

3.5

ヘンテコでトンチキな映画だな!でも嫌いになれない、むしろ好き!
テコンドー美少女のアクション、ラブロマンス、サスペンス、とにかく何でもぶち込んでるが、音楽や照明の感じからしてこれはコメディーだよ!
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呪怨(2002年製作の映画)

4.0

フツーにめちゃくちゃ怖くてホラー耐性僅かだったから即死するレベルだった。残穢を見てたから、家タイプの地獄を知ってて辛うじて生きてる。良かった。
家に憑くタイプの俊雄と伽倻子。でも家に入ったやつにくっつ
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アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)

3.3

ずーっと何を見せられているんだろう、という感じが拭えない。クズがクズらしく振舞い、クズとして終わる。別にコメディでもないから笑えないし、アダム・サンドラー以外もまともな奴が少ないからストレスが多かった>>続きを読む

イントゥ・ザ・ストーム(2014年製作の映画)

4.1

生まれた地、九州が豪雨災害に見舞われてる中不謹慎かもしれませんが、見て良かったと思います。
登場人物がしっかりとベストと思われる判断をして、未曾有の災害にリアルタイムで対処していく。トラブルの為のトラ
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透明人間(1933年製作の映画)

3.7

信頼できる男、リー・ワネルが復活させるユニバーサルモンスターズの代表選手の1人の原典を。
70分尺にビシッと収まるサイコホラーとでも言えば良いのだろうか。透明人間となる男は悲劇の男でも無ければ天才犯罪
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ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

3.9

要塞型ホームアローンと化し、文字通り心臓を鷲掴みにする後半のワクワクとスプラッタがこの作品を語る際には前に出てしまうが、むしろ静かな前半こそがこの作品で、後半はスタローンがエンタメしてくれたサービスだ>>続きを読む

サイボーグ009 超銀河伝説(1980年製作の映画)

3.2

サイボーグ戦士宇宙へ!
いや、宇宙行ったせいでサイボーグ戦士たる特殊能力が殆ど生かせない戦闘に。見せ場の為に良く知らない星での良く知らない生き物との戦闘を見れられてもな…。個人戦闘が多く、小隊編成なの
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暗数殺人(2018年製作の映画)

3.2

韓国映画のお決まり、おじさん刑事が根気と情熱で頑張る話。サイコパスみのある殺人犯が自分にだけあと7人殺したと自供して…。設定だけなら『凶悪』と似ているが、どうやって事件を証明して、有罪にもっていくかが>>続きを読む

悪の偶像(2017年製作の映画)

3.8

ひき逃げ事件の加害者の父ミョンヒと被害者の父ジュンシク。それぞれがそれぞれの目的で消えた被害者の嫁リョナを探す。追う者だった彼らがチョン・ウヒが怪演を見せるリョナの登場と共に立場が変わり追われ、気付け>>続きを読む

ゴッホ~最期の手紙~(2017年製作の映画)

3.6

あのゴッホの名画がそのまま動く!夜のカフェテラス、タンギー爺さん、カラスのいる麦畑、星月夜、オーヴェールの教会…etc。マグリットやエッシャーと違い、印象派の油絵を動かすのはまず背景だけで凄い労力であ>>続きを読む

ランボー 最後の戦場(2008年製作の映画)

3.9

ベトナム戦争の悲しみを具現化した存在、ランボーがちょっとエンタメ化してきた戦場をもう一回「リアル」な戦場として見せつける。
2.3作目では戦争の部品として育ってしまったランボーと、そこに漬け込む大佐(
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ブラック・レイン(1989年製作の映画)

4.3

うーんリドリー・スコット流石である。大阪を舞台にしているのにちっとも商人の匂いがせず、ブレランとアウトローの雰囲気が満載である。
死を覚悟した松田優作も凄いが、とにかくこの作品は高倉健だと思う。まず英
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ブレア・ウィッチ・プロジェクト(1999年製作の映画)

3.1

POVとフェイクドキュメンタリーの実験作。最初の最初だから、不完全さ、粗さが目立つのは事実だ。
理解不能な現象に対する恐怖よりも、集団遭難の罵り合いが多く、ホラーとしては成立していない気がするし、どう
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ディープ・インパクト(1998年製作の映画)

4.0

アルマゲドンは5回ぐらい見て毎回泣いてるのに見てないな、と思って見たら3回目ぐらいだった。津波の父子のトコ、見覚えしかなかった。
この手の終末ものに於いては、派手な描写、演説、立ち向かう小さな勇気が大
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トゥルー・グリット(2010年製作の映画)

3.6

オーソドックスな西部劇な印象。これやったからコーエン兄弟はバスターのバラードみたいな変形の西部劇もやったのかな。
今やスターと呼べるヘイリー・スタインフェルドが父親を殺した犯人を追うためにアウトローな
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カルテル・ランド(2015年製作の映画)

4.2

撮れちゃった系ドキュメンタリー。戦場を撮らせれば今んとこトップランクのマシュー・ハイネマン監督作。
ボーダーラインなんかで描かれた麻薬カルテルとメキシコでの自警団の戦い、及びアメリカ国境側の自警団の模
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ランボー3/怒りのアフガン(1988年製作の映画)

3.4

ランボー3作目はアフガニスタンが舞台。これまでと違い、ベトナム戦争の英雄としてのランボーのゲリラ戦はそこまで生きないはずだが、相変わらず無双。
ただ、またも相手はソ連だし、新鮮味が失せてきているのも事
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のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

4.3

ボルダリングを頑張る高校1年生の小寺さんを中心に周囲の人物たちが頑張るを覚えていく、桐島とちはやふるをミックスしたような青春映画の新たな傑作。
冒頭でキャラ見せしてから視点を散らし、再度合流させる脚本
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水曜日が消えた(2020年製作の映画)

3.4

7つの人格を持つ中村倫也のうち、火曜日が主人公。水曜日になっても中身が火曜のままで、あたらしい世界こんにちは!!な感じ。なんか思ってたほどサスペンス感は無い。とにかく中村倫也の魅力でずーっと引っ張る。>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.1

49年版で予習はしていったので時系列シャッフルには耐えれたが、それは予定調和に向かっていくだけでシャッフルの意味が…ないとか思ってすいませんでした!オルコット自身をジョーとして描くラストでシャッフルに>>続きを読む