オロゴンさんの映画レビュー・感想・評価

オロゴン

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ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ(2023年製作の映画)

4.5

西部劇のガンマン同士の典型的な追走劇が、メキシカンスタンドオフが、愛の表現とクロスしますが、それらは映画表現の見る/見られる、追う/追われるの具体的な形であるのだと思います。

逃げる側の馬が走り、足
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ホワット・ライズ・ビニース(2000年製作の映画)

5.0

面白い―最高です

物理現象でサスペンスを作り上げることと、映画の魔法が物理現象を超えた謎の感動を生み出すこと

視線(光)と動線(物体)、を通す/通さないものとしての、窓、扉、鏡
赤い服が赤く見える
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ベートーベン(1992年製作の映画)

5.0

覚えてたシーンがなかった。シリーズの別の作品と記憶違いかもしれません

・奥行きに対して横の動きを忘れない
・距離を決めてレンズを選択する
・見る顔と見られる運動
・子どもと動物は空間のレイヤーを増や
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スペース カウボーイ(2000年製作の映画)

5.0

子どもの頃、おじいちゃんおばあちゃんの家の近くにあったレンタルビデオ店で借りてVHSで観て以来、約20年振りの再見

ラストの展開がずっと忘れられない思い出深い映画だったのですが、あの頃からずっと月に
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回路(2000年製作の映画)

3.5

内容が難解で変な映画だなと思います。この映画を何度観ても、インターネットが何なのか、幽霊が何なのか、その両者の関係性がどうなっていて両者によって何が起きてるのかさっぱり分かりません

都市から人が消え
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(2006年製作の映画)

5.0

素晴らしいです。
幽霊、殺人、警察、ロマンス、家族といった黒沢清映画の定番の題材ですが、そこに東京の湾岸地帯という環境がしっかりと描かれていて世界に強度があります。
地理への眼差しが確かな映画は面白い
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893(ヤクザ)タクシー(1994年製作の映画)

3.6

面白いです。この後が打鐘なのかと考えると最もアメリカンな時代がこのあたりなのかもしれません

ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985年製作の映画)

3.3

10年ぶりくらいに見て、感想変わるかなと思いましたがあまり変わらず…冒頭の横移動やポスターが印象的で、最後の河川敷の戦争も面白いです。あと、台詞が印象的な言葉多いなと思いました

ルックバック(2024年製作の映画)

4.0

藤野の痛々しさに共感して恥ずかしい気持ちになりますが、同時に勇気をもらえます

フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン(2024年製作の映画)

5.0

最高!
企画が面白そう!となって観に行ったら期待していた面白さが物語としてちょうどよく提供されて、時折演出の素晴らしさが露呈することで想定外の感動を味わえます。こういうアメリカ映画がたくさん作られてほ
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降霊 KOUREI(1999年製作の映画)

5.0

ケースの中の荷物はどこに行っちゃったのか問題はあるけどこれは完璧な作品だと思う。

幽霊、殺人(犯罪)、警察の三つ巴
フィクションと現実社会の狭間に立たされる夫婦
生と死の曖昧さ

夫婦関係の闇が暴か
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打鐘(ジャン)~男たちの激情~(1994年製作の映画)

5.0

大傑作。ここ数年、もしかすると人生においてすら最もショックを受けた映画かもしれません…
ピカソが描いた普通の上手い絵
誰よりも速いのに、空間の立体感を全く失わない
運動の魅力にうっとりするのに、物語が
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Die Pest in Florenz(原題)(1919年製作の映画)

5.0

とてつもない大傑作

秩序立って行進する行列と群衆は、一人の女をめぐる争いを発端に、戦争し、祝祭のように笑い合い、享楽的に堕落し、最後には死屍累々となります。
近景に主要人物の人間関係の物語が進行しな
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ストレンジ・インベーダーズ(1983年製作の映画)

4.0

面白いです。

最後結局そうなんのかいがなければたぶん絶賛してました。
教会の階段を下りると次は地下通路を歩いていて、地下通路から出ると次は民家の中にいるというのはワープですが俳優の持続性が街の地下に
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DOOR III(1996年製作の映画)

3.2

幽霊のような赤い服の女、半透明、カーテン、ドア、トランクに轢かれるetc、その後に繰り返されるモチーフが見られます。

内容は気持ち悪いけど映画として品を失わない印象があります

プラネット・テラー in グラインドハウス(2007年製作の映画)

3.0

デス・プルーフと連続で観るとロバート・ロドリゲスが無邪気なオタクであることが際立ちます

デスプルーフ in グラインドハウス(2007年製作の映画)

4.0

タランティーノはこの作品から危険な作家になったと思う。くだらなさそうに見せかけて政治的に戦う時代の始まり

審判(1963年製作の映画)

3.8

巨大な空間、それを埋め尽くす人、この難解な話がこんな大規模に現実化されていたのだという事実に驚きました。

、旅行鞄を引き摺って歩く女を追う男の場面。階段、ビル、荒地、上り坂、道を横移動が印象的でした

留守番ビデオ(2008年製作の映画)

3.6

https://youtu.be/kPtuBnqsWJM
アイデア被り…既に中に人がいるのが怖いと見せかけて留守番ビデオをお酒飲みながらダラダラ見ていることが実は怖いような気もします

フェラーリ(2023年製作の映画)

5.0

キレキレ。カッコ良すぎます。

車が自然の中を爆走している間に人は普通の速さで移動していてドアからドアや車や部屋を通過し、電話で話し、都市で待ちます。
人の身体が映っている空間の裏側の空間にレーシング
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クワイエット・プレイス:DAY 1(2024年製作の映画)

5.0

まさかの大号泣映画でした。このシリーズ結構好きなのですが中でも断トツでいい。

避難のためぞろぞろとゾンビのように歩く群衆にただ一人逆行する主人公。ただ生き延びるのではなく、残りの生を楽しむことを諦め
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楳図かずお恐怖劇場 蟲たちの家(2005年製作の映画)

3.9

西島秀俊演じる夫のモラハラが最も恐ろしく、むしろ巨大な蜘蛛やその巣は美しいです。虫になりたいという妻の妄想なのか、虫になりたいという妻の妄想を幻視する夫の妄想なのか分からない曖昧さがあります。

セイント・フランシス(2019年製作の映画)

4.7

社会の片隅で生きる平凡な個人に寄り添いながらいつの間にか社会や歴史や文化といったマクロな視点に気づかされる素晴らしさがあります。
脚本が凄まじいです。

公共の場での授乳を批判してきた保守的な女性をや
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もだえ苦しむ活字中毒者 地獄の味噌蔵(1990年製作の映画)

3.0

これはそんなに面白いとは思わなかったです
ただ、建物を高さで使うのが面白いです

よろこびの渦巻(1992年製作の映画)

5.0

最高過ぎます。超絶大傑作。面白すぎておかしくなりそうでした。
横移動長回し往復で柱が現れること、滑り台が出てくることによって↔に縦や斜めが生まれることの気持ちよさ。そういう快楽こそ快楽。とにかくずっと
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デッドゾーン(1983年製作の映画)

4.5

死者に起こったことを見る場面の恐ろしさ。映画は変えられない過去を現在として見ること。

選挙前に見て気持ちを高める映画です。(週末都知事選)

ロスト・ハイウェイ(1997年製作の映画)

3.0

覚えられない問題。昔観たはずが覚えておらずさっき観たはずも覚えていない…

実録・幼女丸焼き事件(1993年製作の映画)

3.8

終盤すごいです。面白い映画だけが持つ特徴の1つに映画が始まりから想像できない地平に連れて行ってくれることがあると思っているのですが、この映画はそうです。

ただ、主人公の家族として出てくる3人の女(妻
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極道恐怖大劇場 牛頭(2003年製作の映画)

3.6

面白かったです。
ぶっ飛んだことをちゃんとやりきっていると目が離せなくなります。

ボーイ・ミーツ・ガール(1983年製作の映画)

2.7

若者のハイセンスとナルシズムは時代を越えないのだなと思いました。(今の若者がみんな寝てたため)

カラックスは最近の方が圧倒的に面白いと思っているのですが、自分より上の世代はそう思ってない感じがして、
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シド・アンド・ナンシー(1986年製作の映画)

3.6

こちらも始まり方が素晴らしく映画が始まるぞという感じがします

薬漬けで無茶苦茶な生活を送るシド・アンド・ナンシーが乗る地下鉄が落書きであまりにも汚く、でも2人を冷ややかに見る黒人カップルは綺麗です。
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レポマン(1984年製作の映画)

3.5

最初が素晴らしいです。奥からやって来る車、待ち構えていてから追う警官。車を停めて警官がトランクを調べたら…
少なく無駄のないカット割で空間時間を的確に緊張を生み出し、堂々たるチープなCGで緩和させる演
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