翼さんの映画レビュー・感想・評価

翼

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プロヴァンスの休日(2014年製作の映画)

3.8

偏屈じいさんと現代っ子の孫たちがジェネレーションギャップと価値観の壁越えて歩み寄る…正に王道の筋書きを堂々と描くんだけど、プロヴァンスの暖かな陽射しに照らされながらゆったりたっぷりと時間をかけて描かれ>>続きを読む

エルヴィス(2022年製作の映画)

4.4

バズ・ラーマンとエルヴィスのマリアージュ…!
悪趣味とも言えるギンギンギラギラなバズラーマン節も、エルヴィス・プレスリーの世界観と相まって閃光炸裂しまくっても何の違和感もなく額縁に収まる。エルヴィスと
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

正直なところ、ゴジラ映画というジャンルを久しく敬遠していた。幼少期観たゴジラ映画は、ドラマパートが難しくて早くゴジラ出てこないかなーと待ち侘びている時間が長く…でもウルトラマン的なヒーローはいないから>>続きを読む

“それ”がいる森(2022年製作の映画)

1.2

私が16歳の頃、居酒屋でバイトしていた。今思えば未成年を雇ってくれる不思議な店だったが、とても繁盛していて猫の手も借りたかったのかもしれない。毎週金曜はとても忙しい。宴会もカウンターも満席でキッチンも>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

4.2

たった9分間で心を打たれる。自分を形成する上でディズニーが切り離せない存在だと再認識した。それくらい、「昔馴染み」で溢れかえった集合写真だった。
自分の結婚式の際、人生の仲間たちが一堂に介して幼少から
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

スパイダーマン。「親愛なる隣人」たる軽やかなアメコミ作品という表面と、版権を会社が持ち様々な漫画家が作品を手掛ける統一性と非統一性が折混ざる側面、そしてその版権を巡るいざこざの裏面。多面的な特徴をマル>>続きを読む

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

アバターの一作目がリリースされた時、3D映画の金字塔として奉られ『映像体験』というキャッチフレーズがメディアに溢れた。この表現は実に的確で、映像を観ているだけでその世界に降り立ったかのような没入感と迫>>続きを読む

ターミネーター ニュー・フェイト(2019年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

デデンデンデデン
パパパーーーー

のBGMを背負って登場するサラ・コナーを観て上がらない人なんているんだろうか。どの機械生命体よりもソルジャーっぽく完成されたリンダハミルトンを見る為の映画と言って過
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Lift/リフト(2024年製作の映画)

3.5

対象年齢が今ひとつわからない。
「NFTアートを狙う国際盗賊」という掴みから、美しいベネチアの街を駆け巡るボートチェイスをドローンワークで追いかけて…と冒頭が今風テクノロジー作感ありありなので最新鋭の
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タレンタイム〜優しい歌(2009年製作の映画)

4.0

優しい歌、とサブタイトルをつけたくなる気持ちがわかる。あらゆる境遇で生きる若者たちの、あらゆる心情・葛藤を肯定する。
マレーシア・インド・中国、イギリス、多様な文化と家族を持った若者たちが交錯する中で
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ボディガード(1992年製作の映画)

3.7

ホイットニーヒューストンがボビーブラウンとの結婚式を遅らせてまでケヴィンコスナーと主演したかった本作。←『ホイットニーヒューストン』で知った
全盛期のケヴィンコスナーの無敵感あればそれも納得。後にダニ
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ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY(2022年製作の映画)

4.3

「与えられた才能を正しく使って」
この母の導きあってのこの娘。

彼女が放つ輝き、希望、諦めない力強さは、自己と対峙し続けた結果の本当の心の声だからこそ、多くの人の心の琴線に触れ心を揺り動かす。世界の
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ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.8

先に言っておくと、やや肩透かしだった。だがこれはバイアスによるもので、作品に責任を問うのは筋違い。「本作はディズニー100周年記念作品です」と予め銘打っているのだから、新旧のファンを楽しませ納得させる>>続きを読む

シンデレラマン(2005年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

「彼の闘いは、彼らの闘いでもある」
教会に集まり試合のラジオに耳を傾け、ブラドッグの勝利を祈る民衆を指す神父の言葉。この一言が『シンデレラマン』の真髄を射抜いている。

怪我により転落したボクサー。世
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ホーム・アローン(1990年製作の映画)

4.2

子どもが5歳になって、ようやく「映画」というものを一緒に観れるようになってきた。
「泥棒をおもちゃでやっつけちゃう映画みてみる?」と話を振ってみたらとても良い顔でうん!と言うので、今までもう何十回と観
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グリッドマン ユニバース(2023年製作の映画)

3.1

良くも悪くもファンムービー。ああだったら良いな、こうだったら面白いな、がただ詰め込まれてて。だからストーリーもあってないようなもんなんだけど、本編で尻切れになってた全てにケリをつけた感じでスッキリはす>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

ディズニー(マーヴェル)に出来ないのって血と暴力と臓物ブチ撒けだよねって割り切って振り切った本作はとても好き。
ジェームスガンお得意のサマになる絵力とパリピ感とアクション。GOGも相当良かったけど、こ
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オットーという男(2022年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

タイトル、険しい表情の老人、住宅、傍に猫。
以上の情報から概ね筋書きが汲み取れる、今時珍しい王道骨太なヒューマンドラマ。
気難しさは寂しさの裏返しで本当は…なお話そのままなんだけど、しっかり感動できる
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ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

『希望は車のキーだ。無くしやすいけど、よく探せばすぐそばにある。』

スーパーマン喪失から始まる本作は希望を探す物語。彼が喪われれば世界は危機に瀕し、復活すれば大団円。彼以外のヒーローはスーパーマン復
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スパイ・ゲーム(2001年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

まずタイトルで死ぬほど損している本作。
元来スパイ活動は暗躍する役割。本作はその本分、正統派スパイ映画なのだが、007にMIにと先行するスパイ達がド派手なドンパチ野郎ばかりなので『スパイのゲーム』とい
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

マトリックス三部作がサブカル作品として、あらゆる観点から考察され分析され、VFXとあのポーズとバレットタイムが擦られまくっていることを揶揄するメタな視点はシンプルに面白い!
「マトリックスと言ったらあ
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クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

非常に賛否が別れると感じた本作。清濁合わせた総評が付けにくいので、良かった点/残念な点に分けてレビューしておきたいと思う。

◆良かった点
ロッキー作品はリングに上がるまでに様々なしがらみ・愛憎関係に
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.4

「生まれてくれてありがとう。」
この言葉の持つ意味を考える。
最大の肯定。行動にも思想にも関係しない、ただその存在を認める言葉。至上の愛。
どんな形であれこの言葉を向けられることの喜びと人生の充足感。
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ラッシュアワー2(2001年製作の映画)

3.9


『ジャッキーチェンとクリスタッカーが、ベガスのカジノで大暴れ!』


こんな分かり易くて唆られるキャッチコピーって世の中に存在する?問答無用でおもろいやんけこんなの。何の捻りもないお約束作品って寅
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ドラゴンボール超 スーパーヒーロー(2022年製作の映画)

3.3

ドラクエデザイン化した最近のドラゴンボールはコミカルタッチで可愛い。Dr.スランプに始まり、そもそも鳥山明のやりたい本分ってデザインなんだろうなと感じるので、ガンガン威厳を失っていく元敵役もいちいち気>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.7

前評判に反して、なんだかめっちゃ楽しめた。

重めな人間ドラマの中にメカニカルなスーツや怪人が登場してきた時の緊張感とわくわく感。チープなCGなんか気にならなくて、ドラマと仮装(仮想)と孤独と悲哀と爽
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新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

2.3

久々にみた、1にタイトル乗っかっただけの2でクソ化する映画。
私たちが新感染に求めていたものってカーアクションなんだっけ?感染の恐怖と前作で評価された丁寧なヒューマンドラマを他所に、ディストピアのサバ
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バック・イン・タイム(2015年製作の映画)

3.8

私の映画観を形成した映画の制作裏話なんて、両親の馴れ初めを聞くような楽しさに満ちている!BTTFが正にそんなストーリーだけどね
「時代を超えて楽しめる」を地で行くBTTF。part2の舞台となる201
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COLA WARS / コカ・コーラ vs.ペプシ(2019年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

※共有の為に書き下ろした記事の転用の為、前半はほぼあらすじです※


炭酸と言えばコカ・コーラ!というのは昔も今も共通言語のような存在感ですが、それに挑んだブランドがありました。その名も『ペプシ』。
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ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬(2011年製作の映画)

2.9

バカをバカとして笑うより、カッコつけて平静装ってる奴をバカにしてイジる方が面白いという陰湿な底意地の悪さが全面に出るのがローワンアトキンソン節というかイングリッシュ風味というか。
だが自分の右手vs左
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ラッシュアワー(1998年製作の映画)

3.5

刑事クリスタッカー×ジャッキーアクションって時点でカツカレー的な勝利確定の組み合わせ。
視覚以外の脳機能全停止で、ただ身を委ねて見てるだけで面白いんだから凄いよ

警察手帳はアフロのエディマーフィかと
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僕を育ててくれたテンダー・バー(2021年製作の映画)

3.2

僕を育ててくれたのは親父ではなくて叔父さんと母とバーの呑んだくれ達だよ、ってタイトルそのまんまの映画。つまらなくはないけど、ジョージクルーニーは俳優業専念のが良いとみた。
洋画だと母を大事にする青年が
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プロジェクトA(1983年製作の映画)

3.2

ストーリーはあってないようなもんなので、ただただジャッキーアクションを愉しむ90分間。よってアクションの瞬間最高風速は凄いもののドラマパートがダレるダレる。香港映画ってショートかなんならTikTokく>>続きを読む

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

映え×タイムループ×二人の時間旅行

数多のタイムループ作品の中、二人のループを旅/経験と捉える視点は独自性があって面白かった。他人を傷つける行動も、翌日にはリセットされるわけだが記憶に残って思い出す
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リトル・マーメイド(1989年製作の映画)

4.1

アラン・メンケンによる本作の珠玉の名曲たちは唸るほど聴いてきたけど、実はストーリーは初見だったりする。ありがとう金曜ロードショー🐠
part of your world、under the sea、歴
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プラットフォーム(2019年製作の映画)

2.6

ソリッドシチュエーション星の王子様。
各階層毎の登場人物との出会いは面白いけど、だから何だという結びが無ければアイデアの垂れ流しでしかないように思える。星の王子様には大いなる考察の余地が残されるが、本
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