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ザ・ヌーヴェルバーグ調なドキュメンタリー短編。というか、ドキュメントというのは素材であり構成は劇映画に近い(音は後付けでアフレコっぽいし、演出らしい箇所もいくつか)。長編「アデュー・フィリピーヌ」を>>続きを読む
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あまりにもセンチというかリリシズムというか、ピュアな映画だった。雪景色に反射する太陽光が印象的な今作は、そういう目も眩むような輝きを持っていて時折直視するのも躊躇われる、そういう純なるものを感じた。>>続きを読む
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今回、新文芸坐のマッドハウス50周年記念上映にて鑑賞、席はきっとお初じゃないであろう人々の熱気を感じた。満席、終映後は拍手もあり。
「最近、私の夢を見ていない」
劇場環境の没入感が半端ない、これ>>続きを読む
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全てのくだりがワンテンポ以上長い。ゆったりではなく間延び。同じ下りを繰り返したりもそう。それでもなんか、可愛い瞬間とか画だけ異様に強度があったりして最後まで見てしまう魅力があった。
保たれるのは>>続きを読む
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日本映画いちの複雑怪奇。虚構と現実、過去と現在、構成も時制もなかなかに入り組んでいる。「8 1/2」のような、寺山作品の中でも中間的で混沌とした作品。マニエリスム的極致。そして土着。勝手ながら自分の>>続きを読む
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見ている最中に飲み込まれるような感覚。映像はワンカットでシームレスに繋がりしかも部屋という空間からは脱することは無く、音は触覚的で神経質な感じ。期待したし、それを全く裏切らない作品だった。
同時>>続きを読む
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フェイク・ドキュメント調。発掘された程というのが、ややもすると学生映画のようなお遊戯ぽさもあり微笑ましいいのだが、その無邪気さが後半で牙を剥くわけで、これには製作者に完全に謀られたとしか言えない。>>続きを読む
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不気味で不安、ビデオという媒体とどこから発掘されたんだかみたいな低予算感が怖い。あとお面が怖い。シシリア・コンデイットはyoutubeにて未だ作品を作り続けアップしている。他も見てみようと思う。>>続きを読む
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少年の主題、これの行き着く先はもう完全なる再現なのだなと。ノスタルジーという美化の伴わないダイレクトな幼少期をこうも目撃できるとは思わなかった。
懺悔というか、自分の中で消えかけてた記憶があった>>続きを読む
映画黎明期の漲る想像力と制限知らずな技術力には敵わない。数々のストップモーション作家が影響を受けたであろう、起源であり頂点!可愛くもグロテスク、スラップスティックなギャグまであり、世界観はディズニー>>続きを読む
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再鑑賞。短編小説を読んだような、コンパクトな満足感。深く考えることは特に無いのだが、何せ空気感と演者の美しさに惚れ惚れするというか。ガロ系の漫画のような陰影に美男美女、そして夢野久作原作、最高である>>続きを読む
「四次元」についての教材的な作品。わかりやすいし、知覚できない次元を視覚化する特撮技術が富んでいる。時間もまた一次元と捉えられるそうで、これ見るとリプチンスキーの「四次元」が四次元たる所以が若干わか>>続きを読む
好きな世界観すぎ。窓とその向こうに抜けるような青空というマグリットのようなモチーフと、岩や人々が同列に配置される。これがまた合成でもCGでも無いというのがすごい。音楽やモチーフのせいか、Vaporw>>続きを読む
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すごい良かったし、すごい寂しい気分になった。圧倒的ノスタルジア。明るすぎるイメージをいくら持とうとも、ラストで少年を見送るたけし演じる菊次郎の棒立ち無表情が、どれだけの寂寥感を作品に持たせてしまうこ>>続きを読む
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かわいい世界。新しいおもちゃをクリスマスに貰って、古いおもちゃを投げ捨てる少女。しかし、夢では罪悪感からなのか、生き生きと古いおもちゃが踊り出す。「トイ・ストーリー」もそうだが、おもちゃたちのあくま>>続きを読む
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カレル・ゼマンによる切り絵によるアニメーション。所々実写が合成で入ったりと(運ぶ荷物が歩き出す実写合成は「ファンタジア」っぽかった)、緩やかに他の表現技法も取り入れている(実写とアニメを合体させてき>>続きを読む
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「君は何も見ていない」「いいえ、見たわ」
「君のこと知れて良かった」「いいえ、あなたは何も知らない」
語り難い体験を語り合うということには、多くの時間が必要なのかもしれない。今作自体は90分だが、>>続きを読む
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「バカヤロー!」と大声で言える映画にはずれなし。
凄い、こんな純真な犯罪があっていいのか。低予算で、場所も限定されていて、なにせピンク映画だが、それら予想を遥か越えた血の滾る物語と詩がこの映画には>>続きを読む
広島や長崎の原爆の描写って、落とされることが確実であるということで否が応でも日常がサスペンスとして機能する。こういう取り返しのつかない出来事に邁進して避けられないというのが、歴史を学ぶことなんだろう>>続きを読む
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人体の様々な部位の模型が水に浸かっている。バラバラ死体のような本当の人物のリアルさがあり、微塵も造形物と思えない精巧さ。そんな幕開け早々に原作に忠実な描写を見て驚くし、”仮面をかぶる”ということにも>>続きを読む
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「変な所で変な出会い方っ!」と思わずにはいられなかった。会ってもいない女性と文通のみを交わし、会ったその日を婚約日にしてしまう早急さからついていけず。
従来の古典的な映画文法に則りつつもひねりが>>続きを読む
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フェリーニ後期の作品はなかなか劇場で拝めないので、今回観れて良かった。かなり前の席だったのもあるが、派手なアクションがあるわけでもないのに映像を追うのに必死で字幕はなんとか追えている程度だった。とに>>続きを読む
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この映画見る前の日くらいに企業セミナーの案内バイトが入った。暇な時間はサイバーセキュリティの説明をしているディスプレイをぼーっと眺めてた。そこで認証バイアスの話で、ダニエル・カーネマンという人が提唱>>続きを読む
MobyのMV。昔のカートゥーンをぬるぬる動かす感じが、従来のものとは違う別なグルーヴ感を出していて好き。その画一された滑らかさ(利便性)が結局、今作のスマホ依存症の同一化・無個性化への風刺と結びつ>>続きを読む
リプチンスキーの「Imagine」からの影響が大きそうなRadioheadのMV。トム・ヨークという人物の奇妙さは度々Radioheadの世界観を支えてきたけど、老いたトムは仙人のようになってきてい>>続きを読む
真っ白い部屋で歌うジョンレノンもいいが、こちらの部屋を延々と横移動で追ってくスタイルも彼の観念的な世界を表現しているなぁと。
「扉を開けてまた扉、そのまた奥にまた扉!」じゃがたら-Big Door>>続きを読む
東京都写真美術館「TOPコレクション 何が見える?『覗き見る』まなざしの系譜」にて上映されていたエジソン社の作品の一つ。今回壁にプロジェクターで映し出されていたが、巨大だとなんでも動きに迫力がある、>>続きを読む
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「ねこぢる」はアニメをyoutubeで見たことあるぐらいで(昔グロアニメとか検索していた誰しもが通る時期に)、漫画は読めてない。しかし、可愛らしいフォルムとデカすぎる一切のハイライトもない瞳が印象的>>続きを読む
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死ぬ前にこんな夏の思い出を思い出せたらどれだけいいだろうか。というか、このまえ観た「君たちはどう生きるか」もそうだけど、夏特有のノスタルジーをどちらも抱えた映画であったなぁ。蝉の声、高まる気温、滴る>>続きを読む
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アメリカはロサンゼルス、干上がるような砂漠の上に成り立つ街、それを潤す水を制するものがこの世界を握る。覇権を握る巨悪の世界に、そんなこととは露知らず、どんどん足を踏み入れる主人公。作中例にも出た禁酒>>続きを読む
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インディ登場シーン。
帽子が落ちる→俯瞰で倒れるインディ→帽子を拾いあげ、後ろの車にインディの影が帽子をかぶるのが映る→車の中の男の怒号で一旦イメージが阻害される→カメラがパンするとインディ後ろ姿か>>続きを読む
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見てない人へ
宮崎駿の今までの諸要素を感じつつも、良い意味で肩の力の抜けた作風で、タイトルから感じた説教臭さのあるものでは微塵もなかった(そうした不安で二の足を踏まずぜひ見て欲しい!)。こちらが宮>>続きを読む
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山崎豊子原作小説の映画化作品。フィクションながらにその細部の真実味に凄みがある。冒頭でタイトルクレジットと共に見せつけられる開腹手術のシーンは、実際の手術である。その強烈さを人間の”腹黒さ”が上回る>>続きを読む
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「Film recognizes neither time nor space, only the limits of man’s imagination(映画が認識しするのは時間でも空間でもなく、>>続きを読む
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「スター・ウォーズ」、「ブレードランナー」と続編に駆り出され続きのハリソン・フォードも御年80歳、ついに「インディ・ジョーンズ」を締めくくるに至る。マジにお疲れ様感と、上映前の予告編でトム・クルーズ>>続きを読む
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若いインディをリバー・フェニックスがやって、そんなインディの父親はショーン・コネリーがやるという豪華さ。そして今までの作品以上にすべてを外さない手堅さ。2作目のぶっとび具合は流石に無いけれど、これに>>続きを読む