tetsuさんの映画レビュー・感想・評価

tetsu

tetsu

映画(352)
ドラマ(2)
アニメ(0)

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.9

オリジナルサスペンスでフィクション性が高いのに、設定も細かい所までされていて良かった。
サンドラもサミュエルもステレオタイプな暮らしに囚われない生き方を模索して都会を離れたはずなのに、結果的に嫉妬によ
>>続きを読む

あるじ(1925年製作の映画)

3.9

最後円卓に椅子並べるのいいな〜食卓を中心に構成された作品だし、それまで歪みあってただけに安堵感やばい!

ショックプルーフ(1949年製作の映画)

3.8

サーク×フラーで期待しすぎちゃった。サーク作品の中ではノワール要素強いし、キャラクターも好きだけど、それぞれの持ち味薄まってる気がする。面白いけど。

空に聞く(2018年製作の映画)

3.9

陸前高田の災害FMのパーソナリティの阿部裕美さんを中心に、2013年からの約7年間のそこに暮らす人々のインタビューと姿が納められている。
ナレーションや質問者の声を排する事で、映された阿部さんの誠実な
>>続きを読む

セリーヌとジュリーは舟でゆく(1974年製作の映画)

3.9

ファンタジー展開もあって3時間と長尺だけど、主演の二人の垢抜けた芝居がとにかくいい。
こんな友達いたら最高だな^ ^

Here(2023年製作の映画)

3.9

映像綺麗だったなもはや絵画。森の色々な表情をみる事が出来るし、作り手の眼差しを常に感じる。
ストーリーは断片的に語られるだけだけど、観察する感じで徐々に伝わってくる。
結局、主人公は植物が好きな事を周
>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.9

過度な描写がなくとも誠実な描写の積み重ねと、演者の豊かな芝居があれば作品が成立する事を再確認させてくれる映画。
もちろん障害だけを描いた作品という訳ではなく、その点はケイコと共通した世界感も感じる。
>>続きを読む

ロブスター(2015年製作の映画)

3.7

恋愛や性欲に逆らう事が出来ず本来の目的から逸脱していく、哀れなるものたちと同様に人間の本質的な部分と性欲が結びついているのは共通していて、繰り返し描かれているテーマなんだと思った。
後半の展開はピンと
>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.9

哲学的な語りや、CGを使った世界観は好きだけど、どこか一方的な作りな感じもしてモヤモヤする部分もあったと思う。これはあくまでベラの個人的なストーリー。
彼女は生まれ持った性欲や自由に生きる権利を制限さ
>>続きを読む

世にも怪奇な物語(1967年製作の映画)

3.7

2本目のルイ・マルの作品が一番陰湿、フェリーニは感性で魅せてくる感じでぶっ飛んでた。

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.8

最終日に滑り込みで鑑賞。
あの終わり方は…マジで言い訳にもなってない汗
浜辺美波がゴジラに立ち向かうための要素でしかないし、神木隆之介との関係性もよく分からなかった。アクション映画だからって開き直りす
>>続きを読む

サンライズ(1927年製作の映画)

4.0

もっと淡々としてるかと思って構えてたけど、90分あっという間でエンタメ要素が詰まってる。
主人公メンヘラ過ぎて禍いを呼び込んでるの本人なんだけど、遊びまわる二人が無垢な感じで微笑ましい。
今見てもどう
>>続きを読む

私がやりました(2023年製作の映画)

3.7

世界観やビジュアルはめっちゃ好き。
完全にコメディに振ってて良かったけど、犯罪を偽装してるのに何も喪失しないのはちょっと厳しい。
ラストもう一捻り欲しかったな。

悪意の眼(1962年製作の映画)

3.8

ここまで行き当たりばったりな主人公も中々いない気がする。
自分の実力がない事を環境のせいにし続けて、目先の物質的な豊かさに目が眩んでどんどん深みに嵌っていき、最後は自分の劣等感に耐えられず破滅的な結末
>>続きを読む

ヘルハウス(1973年製作の映画)

3.5

幻聴が聞こえてきてからのカメラぐるぐるショットが良かった。

吸血鬼(1932年製作の映画)

3.9

ヴォルテックスで流れてたので観たかった作品。
他の作品より娯楽性があって楽しい。有名な棺のシーンとか最後の罠っぽい装置とか凄く好みだった。

奇跡(1954年製作の映画)

3.8

凄いスローテンポだけど、それによって可能になる演出ってあるんだなと思った。
他の作品もそうだけど、アップの時の顔の圧が凄い。
医者が引き上げいってヨハンネスが突如リビングに現れて喋り出すシーンが好き。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.8

色々な感想が書かれていて、自分でも考えたけど、結論シナリオは平凡だけど演出は素晴らしいという事なんだと思う。
若い監督が作った自主映画ぽくも観える瞬間もあって、それは個々のシーンが表層的にみえるからだ
>>続きを読む

都会のアリス(1973年製作の映画)

3.9

ヴィム・ヴェンダース観なければと思ってとりあえず一本目。
なんで事ないストーリーだけど、全体のバランスが絶妙だから成立してるんだと思う。
そもそもの責任は母親にあるわけで、二人とも不毛な展開に付き合わ
>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

70年代が舞台かと思うほどノスタルジックな画面、ラジオからはロシアのウクライナ侵攻のニュースが流れている。二人は経済的な困窮によりスマホすら持っておらず、お互いの姿を探しさまよう。
シンプルなラブスト
>>続きを読む

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

3.8

認知症が進んだ妻とそれを支える夫、二人とも80歳以上の高齢の様子。2時間半の間ずっと画面分割されて、妻と夫それぞれ視点が描かれる。
説明も最小限にされ、カットが切り替わる瞬間に黒コマが挟まれる事で瞬き
>>続きを読む

もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)

3.6

クライマックスの件は現代人の崩壊した倫理観が浮き彫りになって、パンチラインがグサグサ刺さる気持ち良さがあった。
演出の手数が多くて好みが別れそう、他のヒット作と構成が似てしまったのは、たまたまなのか意
>>続きを読む

グリーンフィッシュ 4K レストア(1997年製作の映画)

3.9

イ・チャンドンの長編一作目はヤクザ映画だったのか、バイオレンス映画のイメージがなかったので意外だった。90年代のノスタルジックな映像が個人的に最高すぎた。

兵役を終えて帰省する際に、乗り合わせたヒロ
>>続きを読む

飾窓の女(1944年製作の映画)

3.8

ラストの展開は反則だろ!笑と思ったけど、映画化される際にフリッツ・ラングが付け加えたらしい。
あのままバッドエンド終わるよりも、安心して観終えられるし、ヒロインが幻だったのかも知れないと思わせるのもい
>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

3.9

少々説明的すぎるというか、調べた事を羅列している感じもして、そこまで印象に残るシーンもないなと思って観ていたけど、終盤の一連シーンは演者のパワーが凄まじく、力技で納得させる様な映画だった。
やっぱり恐
>>続きを読む

合衆国最後の日(1977年製作の映画)

4.0

すまんがめちゃ好きだわ笑
冒頭基地に忍び込む描写は流石に無理あるけど、政府の要人に対して一歩も引かない主人公かっけー笑
政治的展開と裏切り、核ミサイル発射の緊張感が一体になってて娯楽映画として理想的だ
>>続きを読む

たたり(1963年製作の映画)

3.7

主人公がなぜこの館に固執してしまうのか、理由がちゃんと提示されているのが良かった。個々のキャラの間にも対立構造が仕込まれていてダラダラせず、ちょっとした緊張感が保たれてて飽きずに観れる。

オズ(1985年製作の映画)

3.8

ビジュアル最高。ティックトックやジャックが着ぐるみでめちゃいい。ノーム族はクレイアニメで表現したり、モンビの首が集められた部屋とか好きすぎた。
古き良きファンタジー映画久しぶりにみて癒された。

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.8

予想してたより全然落ち着いてた。クローネンバーグならもっと無茶やって来るかと思ったけど、ストーリーも王道だし1時間半でさくっと終わるし、今作から入って気に入った人は過去作観て行くのにもオススメだと思っ>>続きを読む

グリード(1924年製作の映画)

3.9

前半の幸せそうな新婚旅行のシーンは飾らない感じで本当に素晴らしい。トリナの内向的な性格とマクティーグの内に秘めた暴力性が表面化して、お金によって狂ってしまう二人だけど、元々上昇志向的な思考は内側に秘め>>続きを読む

何も変えてはならない(2009年製作の映画)

-

ただ単純にかっこいい音楽とそこに出てくるボーカリストとオペラ歌手、二人の女性のレコーディングとレッスン風景を眺めているだけだけど、歌詞やメロディから何か読み取れそうな気もするし、単純に映像として心地が>>続きを読む

さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

4.0

映像の美しさは言わずもがな、戦前・戦中・戦後と時代が目まぐるしく動く中で何が善とされ悪とされるか、昨日まで良しとされていた事が悪とみなされ罰せられる。戦時中を生き抜くために付いていた嘘が当たり前になり>>続きを読む

東海道四谷怪談(1959年製作の映画)

3.8

伊右衛門が誰の目からみてもクズ男すぎて笑う。一応武士として出世しなけばならない境遇で、鬱屈としていてもいい気もするけどそんな感じ全くない、そこが気持ちいい。
お岩が殺されるまで結構長くてスローペースな
>>続きを読む

血槍富士(1955年製作の映画)

3.9

関ヶ原の戦いで徳川公から与えられた家宝の槍を資金調達のため街まで売りに行くが、後にその槍は偽物と判明する。
しかしその槍で宿に忍び込んだ盗人を退治、褒美を賜るも書状のみ与えられ、褒美をケチる奉公所に落
>>続きを読む

北の橋(1981年製作の映画)

3.8

ジャック・リヴェット初めて観たけど絵の選び方がめちゃめちゃいい。
二人が街を彷徨っているだけなのに、構図が決まりすぎててびびる笑
成り行きで二人は出会うけど、運命的な感じがするのは実の親子だからなのか
>>続きを読む

>|