MaTさんの映画レビュー・感想・評価

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ファーザー(2020年製作の映画)

4.9

すべての葉を失っていくようだ
枝や風や雨…
何が何だか分からない

もう身を横たえる場所も分からない

アンソニー・ホプキンスの名演
痴呆の方の見ている世界、
恐怖、
失意、
驚き、
不信、
なにより
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ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像(2018年製作の映画)

4.2

フィンランドを知るための映画
首都ヘルシンキ
街並、服装、食事、

美術商
レーピン、オークション、聖画、カタログ

世界中変わらないもの
思春期の少年、職場体験、離婚、人の欲望

孫に「貯金より投資
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カミーユ(2019年製作の映画)

3.8

中央アフリカの内戦
フォトジャーナリストのフランス人女性の実話

見ていてハラハラ
無謀さにイライラ
危険一杯にドキドキ

自分にしか撮れない写真を撮りたい!
ことはわかるけれども、、、
若い!!!

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.3

第一次世界大戦

スペイン風邪目前

兵士の生活
ヘルメット、タバコ、咳、ネズミ

塹壕は密!だなあ
パンデミックになったら戦争どころじゃない

照明弾の光と影の映像が圧巻

戦争反対Peace9

エイプリル・ソルジャーズ ナチス・北欧大侵略(2015年製作の映画)

4.5

映画は戦争を凝視する

小国デンマークがナチスに占領された瞬間を丁寧に描く史実映画。

デンマーク軍
ヘルメット、自転車部隊、国民性、タバコ

20年前はドイツだったのよ、と言って1940年にあっさり
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

4.8

ジョーカーと同じだよ。

上手く生きられなくて
卑屈になって
怒りが堪えきれなくて
いじいじして
妄想が暴走したりして、

そういう感情をみんな持ってるよ

でも
ジョーカーとはちがうよ。

どんなに
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

韓国の文化、価値観、風俗を知ることができる。。。

ドキドキ感もある。。。

しかし、
『万引き家族』と比べて決定的に違うところは、、、

最後に殺人。

悩んでもいい、
卑屈になってもいい、
怒って
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さよなら、アドルフ(2012年製作の映画)

4.1

映画は戦争を凝視する

史実的な検証はさておき、

敗戦国の国民にとって
「まさか自分たちが負けるなんて」
「まさか自軍が大量虐殺をしているなんて」
「まさか、自分の父親が残虐行為に関わっていたなんて
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否定と肯定(2016年製作の映画)

4.8

映画は戦争を凝視する

ホロコーストのガス室の扉が右だったか、左だったか?
それを間違えたら、ガス室の存在も無くなる???

歴史的事実を捏造し、
自分の都合のいいように解釈し、
政治的思想に合わせて
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新聞記者(2019年製作の映画)

4.7

現政権批判
メディアの使命
命がけの仕事

新聞記事も官僚も内閣情報調査室も、そして現首相にも、それぞれの正義があって、それぞれ悪気がない。

国民が馬鹿だと嬉しいのは誰だ?
国民のためと言って嘘を付
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シングルマン(2009年製作の映画)

4.5

また観てしまった。。。
繰り返し鑑賞できる秀逸な作品。

1960年代。
キューバの危機、未来への不安。

この美しさが描きたかったものは何だろう。。。答えはひとつしかない。

ぼくはまた観てしまうだ
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ザ・レッスン 授業の代償/ザ・レッスン 女教師の返済(2014年製作の映画)

3.5

ブルガリア映画

きっと日本語字幕が付いて日本人が鑑賞するなんて、全く想定してなかったんだろうなぁ。

通貨、学校の風景、成績の付け方、人種、言葉、家族観、車、何から何までおもしろい。もっともっとブル
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沖縄スパイ戦史(2018年製作の映画)

4.2

映画は戦争を凝視する

兄たちを亡くし母は正気を保てなかった。
草叢で髑髏を抱いて慟哭していた。
母は布団から起き上がりもせず、おしっこを漏らし、箪笥から着替えを持ってくるように僕に言った。
兄の喪失
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女の一生(2016年製作の映画)

4.2

19世紀フランス
服飾、食事、建築、文化、人々の所作

男爵の娘の一生。
没落貴族。斜陽族。

自分の幸せは、社会のシステムや環境に限界を決められてはだめだ

泥の河(1981年製作の映画)

4.6

子供の目線
大人の汗

経済格差
身分の壁

戦争で傷ついた魂
敗戦の爪痕

砂ぼこりと喧騒の大阪。人はかばい合いながら、ぶつかり合いながら、子供を育ててきたんだなぁ

ヒトラーを欺いた黄色い星(2017年製作の映画)

4.6

映画は戦争を凝視する

次の潜伏先が見つかるまで街をさまようの。朝まで。寒くて、怖くて、お腹がぺこぺこで、コーヒーの一杯だって無いの。

ベルリンで生き残ったユダヤ人のドキュメント。

知っておいて、
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はじまりの街(2016年製作の映画)

3.7

ぼくはひどい態度だった、
どうしてかわからないけど、いらいらしちゃって、
ママにあたる
そのあとすごく後悔するんだ、、、

13歳の思春期
大人が近くに見えてきて、
大人たちの暴力や欲望や過去の失敗が
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セデック・バレ 第一部 太陽旗(2011年製作の映画)

4.3

映画は戦争を凝視する

霧社事件
台湾の歴史。

近代文明が、伝統的な文化を飲み込んでいく。銃が弓を飲み込み、化粧が刺青を飲み込む。侵略戦争。

飲み込まれる側の滅びの美学。
屈辱にまみれて生きるべき
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英雄の証明(2011年製作の映画)

4.5

古典鑑賞
シェイクスピアのコリオレイナス

言葉を磨き
仕草を洗練する
「葛藤」の中で生きる人々

プレシャス(2009年製作の映画)

4.4

アメリカを理解するために見るべき作品

これが現実。。。


なの?
ほんとに?
ウソだと言ってほしい。

無知は罪だ
無知が差別を助長し、
無知が伝染病を広め、
無知が希望を絶つ。。。

この母親も
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11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち(2011年製作の映画)

4.3

軍さえあれば理想郷が叶う!

のか

少しの軍も許さない理想郷を目指すのか!

イデオロギーの対立もありますが、、、

思考や情熱を文字をして文学にまで昇華させた知識人に敬意を表します。
45歳にして
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バトル・フォレスト(2011年製作の映画)

4.3

映画は戦争を凝視する
ハリウッドじゃない映画を観よう


映画としての完成度はさておき笑
ソビエト、スターリンがドイツから美術品を守ろうとした話。

日本の戦国時代の戦にしろ、世界中のどんな争いにしろ
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マフィアは夏にしか殺らない(2013年製作の映画)

4.6

ハリウッドじゃない映画を観よう!

イタリアはシチリア島。
1970年代。
マフィアはカッコイイ???

いやいや
市民生活は傷つけられ、道徳は破壊され、おびえながら、、、生きるだけ?

いやいや
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誰でもない女(2012年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

映画は戦争を凝視する

ドイツ兵の子供を産んだ自国の女を迫害したノルウェー。
そこで生まれた子の人生。
東西冷戦時代に、そこにつけ込んだ東ドイツのスパイが、家族になりすます。。。

こんな(ような)話
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ブラックブック(2006年製作の映画)

4.0

映画は戦争を凝視する

侵略者とレジスタンス
将校と若い女
裏切り者は、、、たくさんいたんだろうな。

みんな生きるために必死だった。

戦争反対peace9

ゴーギャン タヒチ、楽園への旅(2017年製作の映画)

4.3

アーティストに学ぶ

フランス社会への失望。
タヒチへの憧れ。
恋人テフラとの結婚。そして破局。

貧しい生活のテフラ
「私も白い服が欲しいわ、それを着て教会に行くの」

絵が売れなかったからこそ、テ
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ナチスの愛したフェルメール(2016年製作の映画)

4.3

アーティストに学ぶ

フェルメールの贋作画家ハン・ファン・メーヘレン。
これだけの実力がありながら、認められず、恋に破れ、家庭が壊れ、たどり着いたのが贋作画家。

自分の絵なのに自分の名前は知られない
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モリのいる場所(2018年製作の映画)

4.3

アーティストに学ぶ

30年自宅の庭以外、外に出ない。
ひたすら自然と向き合う。
観察、極まってアリが左の2番目の足から歩き始めることに気づく。

湿地(2006年製作の映画)

4.9

アイスランド語で奏でられる秀作。
34万人の独立国家アイスランドの食文化、気候、電気事情、価値観を堪能できる。この国だからこそ発生しうる近親相姦への怖れなど、私たちとはあまりに異文化だ。

アイスラン
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誰よりも狙われた男(2014年製作の映画)

4.3

原作ジョンルカレ

裏切りのサーカス
我らが背きし者

とは違った展開

スパイになった人生は、楽しいことなんかないんだろうなぁ。ぼくにはむりだなぁ。

怒り(2016年製作の映画)

3.7

誰の怒りが一番激しかったのだろう?
いろんな人がいろんなことに怒ってる!

本気の怒りが伝わらないんだよ!
私はわかってるよ
おれは味方だよ
(セリフより)

愛と法(2017年製作の映画)

4.4

普通の人が映画の主人公になれないように、LGBTたちも主人公になれない。

そんな時代が来るといい、
いやもう来始めてるんじゃないか、と思わせてくれた。

セリフの英訳を見て
性別も世代も微妙に違うか
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.8

エイズがすごく怖かったころ
マイノリティが無神経に馬鹿にされていたころ

クイーンっていうすごいバンドがいることを、日本の中学生も知っていた。。。
コンサートの場面で涙腺が決壊してしまった。みごと!

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