tipsy806さんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

ホムンクルス(2021年製作の映画)

3.1

綾野剛と成田凌の共演。漫画のビジュアルがちゃんと実写で再現されていると聞きました。トラウマを抱えて必死に生きる人々の話。ちょっと主人公がどういう人かいまいちわかんなくて、なんとなくそれっぽい雰囲気にお>>続きを読む

異端の鳥(2019年製作の映画)

3.6

思考が上手く働かなかった。
台詞は少なく映像による吸引力絶大。幼い子供から両親が失われた世界は過酷すぎて、異質なものを排除するだけではすまされない人間がもつ残虐性を嫌というほど見せつけられました。
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ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)

3.3

目覚めると毎日違う姿になっている男の恋愛という奇想天外な話ですが、描かれてるのは本質的なことで、顔じゃなく中身って話。老若男女人種まで変わってしまう彼を好きでいられるのか。人は何を愛するかの究極の話な>>続きを読む

ステップ(2020年製作の映画)

3.7

髭面でない普通の姿を久しぶりに見ました山田孝之さん。実に味わい深い演技で良かった。母親の喪失から男手一つで幸せを構築していくシングルファザーと幼い娘の10年。大人が思うより子供がずっと成長していく姿に>>続きを読む

フォー・ウェディング(1994年製作の映画)

3.0

4つの式でフォーウエディングか。(1つお葬式もあったけども)
ずっと式だけで進む構成は面白いと思う反面、無くてもいいギャグもあったかな。ヒュー・グラントの青い目と垂れ目具合って恋愛映画にぴったりだな。
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

3.7

原作未読。「勝手にふるえてろ」の方が私ははまったのでそちらに軍配を上げるが、これまた女子の性質を捉えてる映画。自分の記憶と混ざり合い、感情が入ることを拒めなくなりながら観ました。
主人公は脳内の相談役
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

3.8

出てくる映画が見たことあったのが多かったので、こんなふうに音作っていたのかと目から鱗に鱗。映画体験の半分は音というように、改めて映画における音の重要さに相当気づかされました。
音楽でなく音響ね。
トッ
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クルエラ(2021年製作の映画)

3.7

サクセスストーリーからの復讐劇。
ディズニー映画だけど夢や正義ではなく、ダークヒロイン・クルエラの悲しい生い立ちと夢を追いかける姿を描き切ってました。そして70年代のロンドン舞台設定で、パンクをベース
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ある愛の詩(1970年製作の映画)

3.1

展開早いし運転早い。身分の違いから付き合いを反対されるが、押し切り結ばれたもののその後不幸が…の展開のメロドラマ。今となってはベタだけどこんな恋愛したらずっと引きずりそうだ。親が金持ちなのが欠点ってな>>続きを読む

欲望の翼(1990年製作の映画)

3.2

この雰囲気!レスリー・チャンの醸し出すアンニュイ感も含めてこれまた濃密な空気と湿気を感じる作品となっております。詩的でもあるな。若い時に1度見てるような気がするが話自体よくわからなかったから覚えてない>>続きを読む

ヒキタさん! ご懐妊ですよ(2018年製作の映画)

3.8

デリケートなお話を絶妙な匙加減で、重くも軽くもなり過ぎず描いている。
妊活に取り組む夫婦の気持ちが痛いくらいに伝わってきて、妊娠するということは凄い世界で、男性と女性の両方がないと妊娠出来ないという、
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.4

日本人が日本軍の悪を描いた映画に、遠藤周作の「海と毒薬」を思い出した。
黒沢清監督らしい不穏な空気感と違和感をまとい(今回は薄めではあるが)、そこに純粋な狂気みたいなものを絡めてある。
国家を敵に回
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浅田家!(2020年製作の映画)

3.7

実話に基づいてるというし、お涙頂戴映画なのかと思っていたら全くそんなことはなかった。  
これは写真の持つ力、でしょうか。前半は比較的和やか。後半の震災以降は話が引き締まる。今は誰でもスマホで写真が簡
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タイトル、拒絶(2019年製作の映画)

3.0

伊藤沙莉目当てで見た。変な熱量を持った演技合戦みたいな演劇みたいな映画だった。デリヘルの控え室が舞台。そこで働く人たちの身も蓋もない本音ががんがんむきだしになり、足を引っ張りあうだけの堂々巡り。居心地>>続きを読む

思い、思われ、ふり、ふられ(2020年製作の映画)

3.0

高校生にして恋愛マスターなのかと思わせる言葉があったり、冒頭からセンチメンタルマックスを描くのでどうなることかと思っていたら、ストーリー的にはそっちの展開で落ち着いちゃのかというある意味裏切られた感の>>続きを読む

泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

3.1

後継者問題もさることながら今はコロナでなまはげ来訪自体が厳しい状況だとニュースで見たな。
お酒でしくじった男が、2年ぶりに故郷に戻ってくる。主人公は不真面目という訳でもなく、頭が悪いわけでもなく悪人で
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おいしい家族(2019年製作の映画)

3.1

実家に帰ると父が母になっていた…って、そりゃ主人公みたいに私も謎だらけになると思うわ。だってこの戸惑いを誰もケアしないんだもの。
お父さんは女性になったのではなくて女装してるだけなんだと思ったし、お母
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フェアウェル(2019年製作の映画)

3.1

実話を基にした嘘の話。不治の病は本人に伝えないというのが一般的な中国での考え方みたいだ。温かい部分ももちろんあるのだが、その考え方がいまひとつ腑に落ちなかったな。
癌で余命を伝えなかった映画を見たとき
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(2017年製作の映画)

3.4

わずか30分弱のショートフィルムで描かれるのは、夏の田舎での元カレと元カノの再会。お互い懐かしくもちょっともどかしそうな表情を見せる。いい意味で気まずい距離が見えてくる会話。あの理髪店の雰囲気なのか夏>>続きを読む

アメリ(2001年製作の映画)

3.5

再鑑賞。完全忘れてて新鮮にみました。 空想好きで人を幸せにしようと様々ないたずらを仕掛けていくが、そのいたずらは全員が全員幸せになるわけではないというのがおフランスらしいとでもいいましょうか。結構な>>続きを読む

エンディングノート(2011年製作の映画)

4.2

ずっと見たかった作品がネットフリックスにあった。ネットフリックス様ありがとう!
父親のガン告知から葬儀までを見守り最後を看取る家族のリアルな記録。
自分が死ぬまでの段取りを淡々と進める父親。撮影したの
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四月の永い夢(2017年製作の映画)

3.4

桜と菜の花が咲き誇る中、主人公の初海が喪服で佇む姿が美しくて冒頭から掴まれた。大切だった人の突然の死を引きずったまま生きている彼女は喪失感から抜け出せていない。まどろみのような日常からゆっくりゆっくり>>続きを読む

南極料理人(2009年製作の映画)

3.7

再鑑賞。堺雅人があの張り付いたかのような笑顔で主役を演じております。
2度目でも楽しく美味しく見れる。食べ物系映画好きだ。人は食べることがなぜ必要なのか、です。ラジオ体操がエロく見えてしまう環境で、オ
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行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

3.6

スケボーを題材とした貧困層の話かと思ったら、家族に問題がある子たちが集まり仲間が家族みたいな映画だった。
14歳からスケボーに魅せられ仲間を撮り続け、その中で彼らの貧困や家庭内暴力問題に目を向けていく
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ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

3.1

ミニマルな暮らしに憧れる主人公のは、モノに溢れた実家の断捨離を決意するところから開始。
断捨離断捨離と手放すことが流行っているといっても良いくらいの世の中です。なぜ人はミニマルを求めるようになったんだ
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ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス(2016年製作の映画)

3.3

3時間半もあるドキュメンタリー。
日本の図書館と別物で、作家の講演会だったり(ナボコフ文学の講演は興味があった)、パソコンの操作教室だったり、図書館はコミュニティになっています。何よりも図書館が静かで
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.8

原作は何度も手に取っているのに購入せず未だ未読。
女性というだけで色々な物事を諦めなければならず、子育てと家事に追われる中、別人が憑依する異常な言動をとるようになる。完全に心が壊れていく主人公。それに
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街の上で(2019年製作の映画)

4.4

うわーなんかめちゃくちゃよかった!
恋愛に関しては誰もが不器用になるってこと。彼らの言葉や考えに時折なるほど、となったり、そうだよなーとなったり会話の掛け合いとテンポ感が抜群。家でのお茶会何分やってい
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空に住む(2020年製作の映画)

2.4

仕事が忙しい時、朝方早く起きてしまうことがよくあるんだけど、今日はあれもこれもやらないといけないと頭がぐるぐるして本来の起床時間2時間前から目覚めてしまい、何の気なしに見た映画がおもしろくなくてよくわ>>続きを読む

朝が来る(2020年製作の映画)

4.0

原作、辻村深月なのか。
不妊の結果養子をとる夫婦と、子供を養子に出すまだまだ若い親。とてもデリケートな話で、迎える側と送る側の今までや覚悟を見ていると、母とは何か、子供を授かるということはどういうこと
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なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

4.2

ずっと見たかった映画だけどまさか泣くとは思わなかった。
この熱意ある人が国会で普通に活躍できるようになる世の中を本当に願います。
政治に関心が薄くなっていたが、小川淳也さんのような政治家がもっと出て欲
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.4

大ヒット小説の翻訳の仕事として各国から集められた翻訳家たち。厳重に管理されているのになぜか小説が流出。そこからのミステリー展開は、途中ごちゃごちゃしてきたものの、最後まで誰が犯人か分からずそれなりに楽>>続きを読む

恋のエチュード(1971年製作の映画)

3.1

トリュフォーをネットフリックスで見つけたので鑑賞。
主人公たる姉妹2人と、1人の男の恋愛物語。3人の恋の行方を追います。別に波瀾万丈というわけではないのに、先が読めない。
姉妹から好意を持たれるこの男
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レディ・マクベス(2016年製作の映画)

3.5

ミッドサマーからの個人的フローレンス・ピューブーム。
結婚をしたものの歳の離れた夫からは愛されず抑圧された新婚生活を送る妻。あっという間に欲望のまま他者を支配する怪物へと変わっていく。抑圧の反動なのか
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エマ、愛の罠(2019年製作の映画)

3.3

子どもの為に侵す犯罪話かと思いきや、自己愛の話だったかも。毒入り魔性の女とでもいおうか。主人公が独特の雰囲気ぷんぷんで存在感が強烈。また美しいものだから皆エマに振り回される。という私もすっかり振り回さ>>続きを読む

アンビリーバブル・トゥルース(1989年製作の映画)

3.2

服役してきた男と雇い主の娘の不思議な恋物語。女の子可愛い~というか美しいという方が合ってるか。地球が滅びると思っている娘の不思議な言動が変に魅力を増大させる。ある意味これはSF映画だったのかなとラスト>>続きを読む