tjZeroさんの映画レビュー・感想・評価 - 30ページ目

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ロング・ライダーズ(1980年製作の映画)

3.7

南北戦争直後のミズーリ州、伝説の悪党ジェシー・ジェームズ率いる強盗団の暴れっぷりを描く。
ワルの面々を、実際の俳優兄弟(ステーシー&ジェームズ・キーチ、キャラダイン3兄弟、デニス&ランディ・クエイド)
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グラン・ブルー完全版 -デジタル・レストア・バージョン-(1988年製作の映画)

4.8

ボンベを使わない、素潜りでの潜水記録に挑み続ける男たちの物語。
”広大な青”たる海の底知れぬ深さと、潜れば潜るほど水圧で押しつぶされそうになる密室的な恐ろしさとが共に臨場感たっぷりに表現されている。
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恋人たちの予感(1989年製作の映画)

4.2

男女間に友情は成立するか?、という普遍的なテーマを、ニューヨークの四季をバックに軽やかに描く。
『スタンド・バイ・ミー』のライナー監督が、役者陣が表現する感情の機微を、やわらかく包みこむ様にフィルムに
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インビクタス/負けざる者たち(2009年製作の映画)

4.0

思い切り感動できる題材だが、押しつけがましくない描き方なので、観終わって時間がたつほど、評価と印象が上がっていく作品。
舞台となる南アフリカの、歴史や状況がとてもわかりやすく伝わってくる。舞台が同じ『
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キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

3.6

生まれついての詐欺師、という浮世離れした主人公に、少年ぽさが残るレオナルド・ディカプリオがピッタリとハマった。
捜査官のトム・ハンクスが、父親のような優しさを見せながらも、執拗に彼を追いかける。
ステ
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しあわせのパン(2011年製作の映画)

2.4

洞爺湖畔にあるパンのおいしいカフェに集う人々の物語。
北海道ならではのカラッとさわやかな空気感と、おいしそうな各種パンのサクサクふわふわとした食感がマッチしていて雰囲気は上等。
ただ次第に、雰囲気オン
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おくりびと(2008年製作の映画)

4.0

納棺師という仕事を正面からとり上げただけでも評価に値する。
死を扱いながらも、ただマジメでお涙頂戴の映画ではなく、適度に笑いも入っているので、泣ける場面で素直に感情移入できる。
右往左往していた主人公
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運動靴と赤い金魚(1997年製作の映画)

4.4

イランの貧しい家庭に生まれた少年の日常を、丹念にスケッチしたような映画。
運動会の景品の靴を獲得するために奮闘する話を縦糸に、なにげない生活の中のキラキラしたり、ドキドキしたりする瞬間瞬間をとらえた映
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しあわせの隠れ場所(2009年製作の映画)

3.7

スラム街で育った黒人巨漢少年が、アメフトの名選手へと育っていく実話を映画化。
彼をあたたかい家庭に引きとるヒロイン役のサンドラ・ブロック。彼女の鼻っ柱の強い感じが、善行を偽善っぽく感じさせず、信念の強
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コーチ・カーター(2005年製作の映画)

3.6

かつてのバスケの名選手が、弱体化した母校を救うべく、コーチに就任する。
あくまでも生徒たちを大人として扱い、戦術や練習の意義をしっかりと彼らの頭に浸透させてから、ハードな練習を課す…時にはわかりやすい
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武士の一分(いちぶん)(2006年製作の映画)

3.5

お役目(毒見)のため視力を失った武士と、支える妻との絆の物語。
開巻してすぐは、主役のふたり(木村拓哉&壇れい)が若すぎるように感じ、原作(藤沢周平)にある夫婦の情愛の機微が充分表現されるのか心配にな
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マダムと泥棒(1955年製作の映画)

3.9

現金強奪をもくろむ5人組が、老未亡人の下宿をアジトにする。老婆をうまく巻き込みながら作戦を成功させるが、彼女の天衣無縫な行動によりガラガラとチームワークが崩れていく。
いかにもイギリス映画らしい、上品
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デッドマン・ウォーキング(1995年製作の映画)

3.6

死刑を目前にした囚人と、彼の精神アドバイザーを務める尼僧との交流。
死刑囚を演じるショーン・ペンの熱演にシビレる映画である。許しがたい罪を犯したどうしようもないチンピラなのだが、そんな卑劣漢が最後の最
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フライド・グリーン・トマト(1991年製作の映画)

3.7

更年期の女性が、老人ホームで知り合った老婦人から身の上話を聴かされる。
老女が語る少女時代の友情物語は、女性版”トム・ソーヤ”のような古き良きアメリカの、牧歌的でのびやかなストーリー。それが段々成長し
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幸福の黄色いハンカチ(1977年製作の映画)

4.0

有名な映画だし、タイトルからラストが分かってしまうのだが、単なるお涙頂戴ではなく、ロードムービーとしても楽しめる”ふくらみ”のある作品だった。
とにかく、主役3人の際立つ個性のぶつかり合いがイイ。
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エリザベスタウン(2005年製作の映画)

3.8

主人公はシューズメーカーのデザイナーだったが、新作が返品の山となり、クビになってしまう。自殺を試みようとした際に父の訃報が入り、故郷へ帰ることになる…。
映画館で観て以来久々の鑑賞だったが、年末のこの
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女と男の名誉(1985年製作の映画)

4.0

マフィアの幹部が一目ぼれしたのは、殺し屋の美女だった…。
ハリウッドの黄金期から映画を撮ってきた(『マルタの鷹』、『黄金』、『アフリカの女王』などなど)ジョン・ヒューストン監督ならではの、堂々と風格あ
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バロン(1989年製作の映画)

4.1

おとぎ話『ほら男爵の冒険』の、大マジメな映画化。
ありえないホラ話を映像化する、イマジネーションの豊かさに圧倒される。
男爵の荒唐無稽な妄想が、戦下の庶民の現実を実際に救っていく終盤の展開に拍手。
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(1963年製作の映画)

4.0

不気味なカラスはともかく、ハトやカモメ、スズメまでもが殺人集団と化すのだから、強烈な演出力である。
何回も観ている内に、その演出の力にヤラれてしまい、完全に鳥目線で映画を楽しんでしまう自分がいる。
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未知との遭遇(1977年製作の映画)

4.2

超常現象を体験した人々が、何かに導かれるように異星人とのコンタクト現場に導かれていく…。
その中のひとり、主人公のロイ(リチャード・ドレイファス)がとりつかれていく様にUFOを追い求める姿は、スタンリ
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レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)

2.6

自分はミュージカルに対するアレルギーはなく、むしろ好きな方なのだが、今作のように全編セリフまでも歌で表現されると、かなりしんどかった。途中で「頼むから普通にしゃべってくれよ」と何度も思ってしまった(苦>>続きを読む

アイアンマン(2008年製作の映画)

4.5

この映画には、いろんな”功績”がある。
まずその①…アメコミの映画化にユーモアをとり戻した!
『ダークナイト』シリーズに代表されるように、近年のアメコミ映画化はリアル&シリアス志向が進んできていた。オ
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ギャラクシー・クエスト(1999年製作の映画)

4.2

B級SFドラマ・シリーズの出演者たちが、ホンモノの宇宙戦争に巻きこまれてしまうコメディ。
番組を愛する彼らとファンたちの情熱が、奇跡を起こしていく過程が面白く爽快。
ファンと一体化して、危機を乗り切っ
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.8

産まれた時からテレビの擬似ドキュメンタリー内だけで育ってきた青年の悲喜劇。
いくらなんでも、(映画内)番組の製作者が行なっていることは人権侵害になると思う。人権問題に過敏なアメリカとしてはどうしたこと
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メン・イン・ブラック(1997年製作の映画)

2.8

主役ふたりのファッション、武器などのアイテムのデザイン、組織本部のインテリア、エイリアンの造型…ヴィジュアルの魅力とハードボイルドな展開で序盤は見応えあり。
ただし、後半に進むにつれて話が子どもっぽく
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JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

4.7

この作品の最大の不幸は、”モンスター映画”または”パニック映画”という印象が強すぎる点だと思う。
そんな狭い”ジャンル映画”の代表作なだけではない。アクション映画としても、人間ドラマとしても、もちろん
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激突!(1971年製作の映画)

4.4

長距離運転中の平凡なサラリーマンが、理由不明なままタンクローリーに追いかけられる…というシンプル極まりないストーリーに低予算(TVムービー)な作品だけに、若きスティーヴン・スピルバーグの演出の冴えがス>>続きを読む

モテキ(2011年製作の映画)

3.7

深夜ドラマを結構楽しんで観ていたので、その映画化と思っていたら、ドラマ版の続きの話だった。
TVの時から感じていたんだけど、この主人公のおかれている状態って、”モテキ”というより”優柔不断期”という気
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ヒッチャー(1986年製作の映画)

4.0

『激突!』と『ターミネーター』をハイブリッドしたような面白さ。
前者の車と荒野しかない空間から逃れられない孤独感と、後者の不死身の殺人鬼が迫ってくるスリルとを低予算の中で巧く組み合わせている。
なんと
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

3.9

痛い描写が苦手なので、〇〇を切るシーンはカンベンだが、それ以外はすべて好きな作品。
特にイイのが、大仕事(強盗)の前、カフェでバカバカしい会話を交わすシーン。なにげないセリフの応酬だからこそ光る、クエ
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舟を編む(2013年製作の映画)

4.0

辞書の編纂、という動きの少ない題材をこれだけ飽きさせずに観せるのがスゴい。肝心の編集作業の場面を丹念に描く一方で、恋愛バナシ等のドラマ部分を効率よく省略したり、時制を大胆に飛ばしたりして巧くメリハリを>>続きを読む

スウィングガールズ(2004年製作の映画)

4.2

平々凡々な学園生活を送っていた女子高生たちが、ひょんなことからジャズに出会い、個性を爆発させていく…。
隠れた才能が実は…とかではなく、ホントに彼女たちが最初の内は没個性で(みんな同じに見えて)何の取
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フィッシャー・キング(1991年製作の映画)

4.1

テリー・ギリアム監督作といえば、思いっきりデフォルメされた奇抜なヴィジュアルと、時空をねじ曲げた様なゆがんだ異世界が魅力だが、現代のN.Y.を舞台にした今作はそうした個性は控えめ。
ただし、シンプルな
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ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)

4.0

歴史あるマンションに越してきた若夫婦、念願の赤ちゃんを授かるが、隣人や夫までもが悪魔族である…という疑いに妻がとり憑かれていく。
中盤までは淡々とした生活描写が続くので、後半のスリルとサスペンスにあふ
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ディレクターズカット ブレードランナー 最終版(1992年製作の映画)

5.0

悪役が強い映画ほど面白い…とよく言われるが、その点でいうと本作のロイ(ルトガー・ハウアー)は極北。
己の寿命を知ったアンドロイド”レプリカント”が地球に舞い戻って創造主に反乱を起こす…というストーリー
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THX-1138(1971年製作の映画)

3.3

ジョージ・ルーカス監督の初期SF。徹底的に管理&監視され、人類が労働者+消費者としての存在(個性)しか認められていない未来社会を描く。
キューブリックの『時計じかけのオレンジ』のような狂気が足りないし
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