トスティさんの映画レビュー・感想・評価

トスティ

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茜色に焼かれる(2021年製作の映画)

4.3

ここまでコロナ禍の日常、社会を顕著に忠実に映画に反映させているものは他に無い。マスクやアクリル板、リモートなど今の普通を普通に組み込むことで、今だからこそ映画に寄り添いやすいものになっている。
そして
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存在のない子供たち(2018年製作の映画)

4.7

少年が両親を訴える裁判所のシーンから始まる。そこで発せられた「僕を産んだ罪」という一言。その言葉の真意と重みが、主人公ゼインの人生と共に描かれる。
煙草をふかし、オモチャの銃で戦争ごっこする子供たち。
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

3.9

デビットリンチのような回収しきれない、まとまらない話の世界観を想定し身構えていた分、思ったより内容はシンプルで観客を置いていくようなことはほとんど無いと思う。
でもビジュアルの世界観はやはり日本人離れ
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アイ・アム・レジェンド(2007年製作の映画)

3.8

小さい頃なんか好きで見ていた
別エンディングを見たい。

ザ・ライダー(2017年製作の映画)

4.4

自らの意思で選択し生きていくのが人間。
どんな障害や難病を背負っても生き続けようとするのが人間。
絶望や悔しさを前に、死を隣合わせに涙を流せるのが人間。
それでも諦めず、夢や思い出を引きずって前に進も
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.4

彼女がノマドであり続ける理由。
それは彼女なりの信念や尊厳。
自らの意志で選び、掴み、その筋を通して来ているからこそ、彼女の人生が悲しくも美しく、心惹かれる。
ノマド生活を通して描かれる人と人との出会
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ミナリ(2020年製作の映画)

4.2

家族という小さなコミニティーの中で分断と融和が繰り返される。
家族を養わなければならない責任の中、自分の理想、わがままを捨てきれない父親とそんな父親に振り回されながらも信じてついてきた母親は常に分断気
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マンディンゴ(1975年製作の映画)

4.2

どこか美化された奴隷の話でも、啓蒙として差別問題について問おうとしてくるわけでもない。
嘘なんてない、ただ当時実際に日常的に行われていた人種差別、性差別を忠実に描写している。
共感なんてできるはずもな
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好きにならずにいられない(2015年製作の映画)

3.7

ルッキズムによる周囲の偏見
純粋で優しい内面を持ちながらも、冴えない見た目から根も歯もないレッテルを貼られる主人公
外見に対するコンプレックスからなのか、苦い過去の記憶のせいなのか、社交的な場所でも周
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エージェント・ウルトラ(2015年製作の映画)

3.5

アイゼンバーグのどこか欠けてるけど,めちゃめちゃ天才てゆう役柄との相性の良さは言わずもがな。
反社会的な人間の厚生と挫折を、ワイズマンとタフガイで表現しているのだろうか。
みんな良いキャラしているコミ
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

4.3

タランティーノ監督の監督処女作。
完全悪人の男たちが協力し強盗を企て決行する。多大な犠牲を出しながらも間一髪で逃げのびてきた男たちは内通者がいるとして犯人探しを始める。
てっきりこの裏切り者が誰なのか
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.3

このご時世、マイノリティなジェンダーや外見至上主義に対する批判なんかをわざわざ見出しにして主張することは少なくなっている。それが人間の自由な権利として当たり前に享受できる世の中へと変化しつつあるからで>>続きを読む

ナポレオン・ダイナマイト/バス男(2004年製作の映画)

4.0

パッとしない田舎臭さ満載の高校生が送るスクールライフを描いた青春物語。
理想として思い描く華やかな学園生活とは裏腹に、いじめられ、何をするにしても格好がつかないナポレオンダイナマイト。
そんな自分から
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天国にちがいない(2019年製作の映画)

4.5

スレイマン監督自身が主人公となり、映画監督そのものとして、仕事のため世界を巡る。
パレスチナ人である監督がパレスチナ問題をテーマとしつつ、表面的には彼独特のメモリで視る世界の日常(あるあるともとれる)
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Mank/マンク(2020年製作の映画)

4.6

脚本家マンクことハーマン・マンキーウィッツが不朽の名作『市民ケーン』の脚本を執筆するまでの過程を描いた物語。
単体だけでも楽しめるがやはり『市民ケーン』を事前に観ておいてこその本作。
あの複雑な物語配
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ナイスガイズ!(2016年製作の映画)

4.1

地位や名誉のために自分の身を汚さず姑息に悪事を働くお偉いさんより、誰かのためにドジで不細工ながらも自分なりに懸命に何かを成し遂げようとするダメ人間の方が何倍もカッコいい。
70年代の時代観を背景に動き
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.5

シャロンテート事件を軸に当時のヒッピー文化が台頭していた時代背景、映画業界の内輪を描いた一つの歴史の教科書のような作品。
しかし決してそれだけにとどまるわけもなく、その本筋はブラピとレオの超大物主役の
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スティング(1973年製作の映画)

4.5

詐欺師がギャングをはめて大金をせしめようと大勝負にでる騙し騙されのコンゲーム映画。
騙されるのは劇中に出る警察やギャングだけじゃない。
騙されているのを楽しんで見ている僕ら観客もその内だ。
映画そのも
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カンバセーション…盗聴…(1973年製作の映画)

4.5

コッポラ監督が「これこそ本当に自分が作りたかった」と公言する本作。
盗聴・録音を生業とする主人公たちが、依頼から人混みで賑わう中で、ある二人の会話をショットガンマイクを使って盗聴するシーンから始まる。
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ビューティフル(2009年製作の映画)

3.1

ある住宅街で噂される都市伝説の謎を追うサスペンススリラー。
不透明な情報ほど一人歩きし、人々の心を侵食する。その情報に惑わされ、変に抱え込んだり、無意識のうちに罪を犯したりすることもある。
「警察や新
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

5.0

これはもうある意味ひとつの人生。
妥協せず追い込まれながらも、真摯に向き合い制作に努め続けた姿勢、アニメとは何たるかという強い意志を感じた。
庵野さんの覚悟、想い。クリエイターとしての信念や好きが詰ま
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バルカン超特急(1938年製作の映画)

3.8

サスペンスだがコメディぽくもあってよくできている。

サイコ(1960年製作の映画)

4.5

当時アメリカで社会現象化したサイコホラー。
傑作でした。めっちゃ面白い
どんな感想や評価もネタバレになってしまいそうで、是非予備知識とか無しに見てほしいのでそれは避けたい。
強いてゆうなら誰もが聞いた
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市民ケーン(1941年製作の映画)

4.4


実在した新聞王をモデルに描いた、時代・社会背景の風刺的映画。

ジャッカルの日(1973年製作の映画)

4.1

ド・ゴール大統領暗殺を企てるO.A.Sという秘密組織が外国人暗殺者のジャッカルにその任務を依頼する。
ジャッカルについてはほとんど語られないまま、彼を追う警察組織との捜査戦が淡々と繰り広げられる。
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007 スカイフォール(2012年製作の映画)

4.5

ダニエルクレイグの007シリーズ最高傑作。
テーマ、物語、映像世界
どこを切り取っても抜かりなく美しい。
巧みに組み込まれたメタ要素は007ファンだけでなく、映画ファンも唸らす。
面白すぎる。
ダニエ
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007 スペクター(2015年製作の映画)

4.3

何回見ても出だしのワンカット風シーンからオープニングテーマまでの流れでがっつり心を掴まれる。
街並みやロケ地の景観がそもそも美しいとゆうのはもちろんあると思うが、それにしても映像のビジュアルセンスが神
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007は二度死ぬ(1967年製作の映画)

3.0

ショーンコネリーの007シリーズは今回がはじめて。
順番無視で見たがこれが1回目はちょいとミスったか笑
これはスパイ映画ではない。お笑い映画だと思ってみたら納得がいく。
とにかくこれを見た日本人全員が
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新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

4.4

ヨン・サンホ監督の初実写映画。
感染症によりゾンビ化した人々によって都市機能が停止。そんな中感染者を乗せて走る高速列車の中で生き残りをかけたサバイバルがはじまる。
ゾンビパニック映画の本質といえる人間
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.2

人生の大半を刑務所で過ごしてきた役所広司演じる三上が刑期満了で社会に進出する。
社会のレールを外れてしまったものに対する世間の目は残念ながら厳しいもの。
しかしそれを理解し包み込める人間の温かさが内在
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半径1メートルの君(2021年製作の映画)

3.5

お笑い芸人を筆頭に有名俳優、脚本家等が集結し、複数の短編映画を集めたオムニバス映画。
全ての物語が狭い空間の中、二人の演者が題名の通り半径1メートル程の距離感で役を演じる。
その物語は多種多様。リアル
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