とんかつさんの映画レビュー・感想・評価

とんかつ

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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.2

父と娘のひと夏の想い出を中心にメランコリックに描いた作品。

印象的だったのが、過去を精彩に映し出しつつ、現在を抽象的に描いていたこと。
子どもの頃は気がつかなかったけど、大人になって当時の親と同じ年
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アプローズ、アプローズ! 囚人たちの大舞台(2020年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

刑務所での復帰プログラムの一環として、演劇ワークショップを頼まれた主人公。ここ数年では役にありつけていない崖っぷち俳優の主人公は、自身の再起をかけ難題と言われるゴドーを待ちながらに曲者ばかりの囚人たち>>続きを読む

GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 4Kリマスター版(1995年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

TOHOシネマズ立川立飛で鑑賞。
工場跡地に竣工されたショッピングモール内にある映画館で、コンテナのような長方体の形をしており、モノレールから見ると無機質さを感じる外観で萌えた。

何度目の鑑賞か。学
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空白(2021年製作の映画)

4.0

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ユーロスペースで鑑賞。

途中まで辛かった。
ただ鑑賞後は、山椒がきいた麻婆豆腐ように心地よい痺れが残る。
辛さと痺れにやられつつも、気づいたらやみつきといった印象だった。

特に古田新太の鬼気迫る演
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甘い生活(1959年製作の映画)

3.7

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目黒シネマフェリーニ特集で鑑賞。
世代問わず、結構な入りで期待が高まる。

フェリーニ映画の転換点とも言える映画らしく、パルムドールを獲得。
ただ、詩的に散りばめられたエピソードから軸となるテーマを汲
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青春群像(1953年製作の映画)

3.8

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目黒シネマのフェリーニ特集で鑑賞。

ラストシーンが良かった。
友人になにも告げず故郷を後にする姿に、寅さんやパリテキサスのトラヴィスのような不器用な優しさを垣間見た気がする。
ただ、あのバンビーノが
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サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)

4.0

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新宿シネマートで鑑賞。
入り口のエレベーターを降りると脳みそくんがお出迎え。
直後に自分のあとから降りてきた女子2人組が”カワイイ〜”って言いながら写真を撮ってて、この時ばかりは脳みそくんになりたいと
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少年の君(2019年製作の映画)

3.9

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ジャック&ベティで鑑賞。
レイトショーだったため、20時過ぎのネオン街は鳴りを潜める中、映画看板の灯りが安心感を抱かせる。

この映画で印象に残ったのは重慶の街なみ。とにかく階段が長いなと。
低層階か
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.8

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kinoシネマで鑑賞。
公開間もないせいか満員に近い入り。

ラストシーンはスカッとするよりも、油汗がじんわりとにじむ。何も悪いことしてないんだけど…

あと、私刑の方法が現代的だなぁと。
真綿で首を
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いとみち(2020年製作の映画)

3.6

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グランドシネマサンシャイン池袋で鑑賞。午前回だから空いてると思いきや、そこそこの入り。意外と高齢層の人も来場してた。

メイドに三味線。どこかそれ町っぽさもありつつヒロインの葛藤や個性豊かなキャラクタ
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.0

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信頼と実績のkinoシネマで鑑賞。ここでの配給でハズレを引いたことがないと思う。

喝采の嵐。人が揺れ脳が揺れる。ユートピアを体現した至福のひとときはあっという間にながれてしまう。
個人的にはlazy
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バッファロー’66(1998年製作の映画)

3.8

目黒シネマで鑑賞。
仕事終わりの平日に飛び込むようにして入館。人はまばらだったけど、落ち着いて観れて良かったかも。

向こう見ずな主人公に半ば拉致られる形で連れてかれるヒロイン。途中でボーリングしたり
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シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!(2018年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

飯田橋ギンレイホールで鑑賞。
日曜最終回にも関わらず、大入りの観客席。時節柄、賛否がありそうだけど映画熱が高まっているようでなにより。

世紀末パリを舞台に不朽の名作・シラノドベルジュラックが初演を迎
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.6

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久しぶりにキネカ大森で鑑賞。
待合スペースに文庫本が置いてあるのが特徴。ただイスが不揃いで座席によって硬軟わかれる。あとエレベーターの前にソファがあったけど、あそこから乗降する人はカップルとか退けてい
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ゆれる(2006年製作の映画)

3.8

フィルムに焼き付けたように”にいちゃん”の不敵な笑みが脳裏から離れない。

必死に追いかけてきた弟を嘲笑うかのようなラストカットは、観客をも混沌の谷へと突き落とす。人間の複雑さや業の深さをあらためて思
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ビバリーヒルズ・コップ(1984年製作の映画)

3.7

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ブックスマートの監督が、ビバリーヒルズコップとリーサルウェポンを参考にしたとの事で鑑賞。

本作は世界歴代の興業収入でも上位に入るほどのヒット作で、時代経てもなお掛け値なしに楽しめる内容だった。

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パリのどこかで、あなたと(2019年製作の映画)

3.7

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パリの恋人たちみたいな薄味で少しコミカルな恋愛映画を予想してたけど良い意味で裏切られる。

パリを舞台に男女それぞれの視点で独立して物語は進行していく。
分けたことによって登場人物をより深掘りして描き
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その手に触れるまで(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

年末の飯田橋ギンレイシネマで鑑賞。

ベルギーのイスラム社会をテーマに描きつつも、自分としては本作の軸は少年のもっと個人的な部分なのかなと思った。
その理由として、少年が手洗いに固執していた事、少女と
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WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

飯田橋ギンレイホールで鑑賞。
あまり下調べせずに観たけど、だいぶ重めの内容で、途中で退席する人もチラホラ。

重めのアメリカの世相に切り込みつつも、シームレスな映像と音楽をmixしていく演出で自然と入
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

kino cinema 横浜で鑑賞。1階に蔦屋とスタバ、吹き抜けの2階に映画館という作りで、コーヒーと文化が香る芳醇な空間のように感じた。

本作は画家とモデルとの秘密・濃密・蜜蜜の三密要素たっぷりで
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ジョジョといえば少年ジャンプのあれもそうだしダフトパンクのGiorgio by Moroderの語りをなぜか思い出す。

そんなジョルジオが活躍した同時期にビートルズがドイツファンに向けて歌ったI W
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8日で死んだ怪獣の12日の物語(2020年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

9月の連休最終日に鑑賞。
明日の仕事から逃げるように名画座という名のファンタァジェンへ。ただ、物語は果てしなく退屈に感じ、映像はポンポコピー。入ったのが最終回とはいえ観客は3人だけ。本作HPをみると上
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娼年(2018年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

高校の同級生にオススメされて鑑賞。

石田衣良原作を舞台化し大ヒット。その勢いのまま映画化した本作。娼夫が織りなす艶美な世界観を描いている。

松坂桃李が凄いなと感じた作品。色んな意味でヤリ切ってて圧
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

アップリンク吉祥寺で鑑賞。はじめての入館だったけど、清潔感のある内装にスタッフさんも丁寧に案内をしてくれて、好感を持った。お客さんは土曜の夜の回だったこともあり、30.40代の単独で観にきてる人が多い>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.0

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シアーシャローナンとフローレンスピューが目当てで鑑賞。

本作はどこをとっても隙がない俳優陣が何とも魅力。今をときめくシアーシャ、シャラメ、ピューに加えエマワトソンやメリルストリープが脇を固める最強の
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獄門島(1977年製作の映画)

3.5

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横溝作品の小説を読んだのがきっかけで鑑賞。市川崑・金田一シリーズの3作目。
放映当時は封切直前に同作でテレビ放映し、その後「テレビとは犯人が違います」と看板を立て宣伝してたとか。

殺戮と波の描写を背
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セント・オブ・ウーマン/夢の香り(1992年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

本作は、アルパチーノのアカデミー受賞作品で、同級生の役で若き日のフィリップシーモアが出演。
圧倒的な評判の良さで、各評価サイトでは好スコアを記録。こんなハードルあげてて大丈夫かと少し不安だったものの、
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

池袋HUMAXシネマズで6月に鑑賞。
二十代2人組や中高年のシングルで観にきてる人が多い印象。上映開始から時間が経ってたけどもそこそこの入り。
あとコロナ禍のため、座席が一席空いてるから、飲み物の配置
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シャザム!(2019年製作の映画)

3.9

マッチングアプリで知り合った人にオススメされ鑑賞。

会話のキッカケにと不純な動機で見始めたものの、純粋な心を示せと魔術師が言い始めた時は素直にいたたまれなくなった。
色欲にけつの穴があったら入りたい
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

諸君、ファイトクラブへようこそ

大手自動車会社でリコール調査の仕事に就く''僕''(エドワード・ノートン)は、不自由ない生活とは裏腹に、ひどい不眠症に悩まされていた。
そんなある日、出張から帰宅する
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冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

人生ってのは痛いんだよ

その一言を言わせるために、不倫、毒殺、遺棄、詐欺、殺傷をやってのける。そんだけやるか、普通。
ビビットでバイオレンスな映像で、人生の痛みを喚起させる園子温の表現は、
脳髄を牛
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パリの恋人たち(2018年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

渋谷ル・シネマで鑑賞。タイトルからかカップルが多めながら、単独で見る人もチラホラ。

恋人のマリエンヌと同棲していたアベルは突如、別の男の子どもを妊娠した事を告げられる。傷心を感じる間もなくアパートを
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ファイティング・ファミリー(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

渋谷シネクイントで鑑賞。単独で来館のおじさまが多い印象。

実在したWWEの女性レスラー・ペイジの半生を描いた本作。イギリスの若手俳優のフローレンスピューが主演で、レスラーに挑戦。

プロレスを生業に
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キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

売れないコメディアンのルパート・パプキン(ロバート・デニーロ)はひょんな事から尊敬する人気コメディアンのジュリー・ラングフォード(ジュリー・ルイス)の車に同席する事に。千載一遇のチャンスにパプキンは「>>続きを読む

ラスト・ムービースター(2017年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

早稲田松竹のレイトショーで鑑賞。

良い作品はエンドロールですら噛みしめたくなるけど、この作品はまさにそう。
余韻に浸りたいから映画館から退出するのが億劫になる。たぶん、良作ほど入れ替えに時間がかかる
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さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

老人ギャング団のフォレスト・タッカーは息を吐くように強盗を働く。ブルーのエレガントなスーツを着こなし、ウィットに富んだ話しぶりとセクシーな目配せ。被害にあった銀行員達は、「すごく紳士でした」、「幸せそ>>続きを読む

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