ともちんさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

3.0

ドラマが強めでスペクタクルは弱めで少し物足りなかったが、色がなくなる世界のアイディアと映像化、そしてクリスチャン・ベール演じるゴアは素晴らしかった。ジェーンがまもなく死ぬという設定は大人の事情を堂々と>>続きを読む

夜の騎士道(1955年製作の映画)

4.0

アルマン中尉は、仲間に「1ヶ月以内に町1番の美女を口説き落としてみせる」と宣言し賭けをして楽しむが、、。ルネ・クレールが、時にコミカルに、時に愚かな人間への皮肉な顛末をシリアスに、巧みな手法で描く傑作>>続きを読む

彼女のいない部屋(2021年製作の映画)

3.5

「家出をした彼女の話のようだ」
混乱したクラリスの頭の中がよく表現されていた。抜群の映像センスだが、良い意味でも悪い意味でも、マチュー・アマルリックによる意図でクラリスにとっての現実、妄想が同じレベル
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ダーティハリー(1971年製作の映画)

4.0

警察官のキャラハンが、連続殺人愉快犯のスコーピオを追うサスペンス。ゾディアック事件がベース。正義感を秘めながら、組織のルールを無視し、独自の考えで動くキャラハンはカッコ良く、殺人鬼役のアンディ・ロビン>>続きを読む

永い言い訳(2016年製作の映画)

3.0

人気作家の津村は、妻をバス事故で失う。しかし事故当時彼は不倫中で、、。
薄っぺらさのある人気作家役を本木雅弘が好演。津村と対照的な男の役を竹原ピストルが素で挑戦、こちらもなかなか良かった。

スープとイデオロギー(2021年製作の映画)

4.5

光州事件よりもさらに韓国でタブーとされている済州島で起こった4.3事件。ヤン・ヨンヒさんのお母さんはその生き残り。突然お母さんが当時のことを話し始めたことからカメラを回すが、、。

大阪・鶴橋にある家
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X エックス(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ヌーベルヴァーグのような映画を撮ることを目指す若者集団が、ロケーションのために小屋を借りるが、、。
若者集団の青さと、自身の老いを理解したくない老婆。それぞれの事情がテンポ良く描かれながら、『悪魔のい
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パプリカ(2006年製作の映画)

3.5

他人の夢を共有できる画期的テクノロジー「DCミニ」が盗まれ‥。筒井康隆による原作の映画化。夢の世界が現実世界に滲み出てきた時の描写がスゴい。
日本人形をはじめとしたジャパニーズカルチャーや、ディズニー
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.0

1917年、第一次世界大戦の戦時下、ドイツ軍はアルベリッヒ作戦により後退。イギリス陸軍は第二隊へこの事実を伝えるため、若きイギリス兵のスコフィールドとブレイクに託されるが、、。ワンカットに見える撮影で>>続きを読む

殺人の追憶(2003年製作の映画)

4.0

1986年〜1991年にかけて起こった華城連続殺人事件をモチーフに、刑事であるパク・トゥマンからの目線で事件を描く。現れては消えゆくヒントと容疑者。凄惨な事件に怒りが湧きつつも、雲をつかむような難解な>>続きを読む

悪い種子(たね)(1956年製作の映画)

3.5

クリスティーンには、8歳の娘ローダがいた。ある日、ローダの学校でのピクニックで、同級生のクロードが溺死する‥。ブロードウェイ版をもとに映画化。アパートの用務員で庭の手入れなどするおじいさん、リロイのみ>>続きを読む

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

5.0

村上春樹の「納屋を焼く」をアレンジして映画化。
小説家志望のジョンスは、幼なじみの女性ヘミと偶然再会し、彼女が旅行へ行く間の飼い猫の世話を頼まれる。旅行から戻ったヘミは、謎のお金持ちベンと一緒に帰国す
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帰らない日曜日(2021年製作の映画)

3.0

グレアム・スウィフトの小説「マザリング・サンデー」の映画化。ニヴン家に仕えるジェーンと、結婚を控えるアプリィ家の子息ポールとの恋愛を描く。
戦争による喪失を誰もが抱えていて、結婚の形も含め時代に翻弄さ
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夜を走る(2021年製作の映画)

3.5

鉄屑工場で働く2人の男。不器用で真面目な秋本は周囲からバカにされながら、実直に暮らしている。
世の中をうまく渡ってきた谷口と秋本は、取引先の女性とある夜飲み会をするが、、。一つの出来事をきっかけに大き
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ザ・ファイブ・ブラッズ(2020年製作の映画)

3.5

4人の黒人退役軍人は、仲間の遺骨とジャングルに隠した金塊を探すためベトナムを再訪するが、、。
ベトナム戦争には、黒人が多く派遣され、前線で戦わされていた。金塊を巡って、諸集団と奪いになる壮大なエンター
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歩いて見た世界 ブルース・チャトウィンの足跡(2019年製作の映画)

3.5

イギリス人作家ブルース・チャトウィン。その放浪の足跡を、ヘルツォークが辿る。
パタゴニアやアボリジニ。チャトウィンがHIVになり、病に臥せった際にヘルツォークと交わした会話。譲られたリュックサックのエ
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アイスと雨音(2017年製作の映画)

3.0

舞台の練習に打ち込むも、公演中止を言い渡されたメンバーの戸惑いを描く。松居監督の経験が元になった作品。全編ワンカットで、舞台のセリフ部分と会話部分で画角が違うのも実験的で面白い。

ベルイマン島にて(2021年製作の映画)

4.0

行き詰まっていた有名映画監督であるトニーと駆け出しの映画監督クリスは、インスピレーションを得るべく、スウェーデンのフォーレ島、別名ベルイマン島へやって来る。
ミア・ハンセン=ラブの自伝的映画。創作中の
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ミニオンズ フィーバー(2022年製作の映画)

3.5

70年代、ミニオンたちが、なぜ怪盗グルーをボスに選んだのか、「月泥棒」の前日談が描かれる。幼いグルーは、憧れていたヴィシャス6から面談のオファーが来るが、、。悪さが好きで欲望に弱いミニオンたちが相変わ>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

4.5

75歳になったら、死を選択が可能な制度が出来上がり・・。少子高齢化社会だからこそ出来上がってしまった作品。
姥捨山の話もすでにあるが、本作はより国家レベルでシステマティック。まるで『男はつらいよ』の後
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ZAPPA(2020年製作の映画)

3.5

ロックミュージシャン、フランク・ザッパのドキュメンタリー。「音楽を作ってそれを自分が聴きたい」その一心で、ジョン・レノンなど錚々たるミュージシャンにリスペクトされながら、商業音楽に走らず、探求してゆく>>続きを読む

エルヴィス(2022年製作の映画)

3.5

エルビス・プレスリーの人生を映画化。ブラックミュージックに影響を受け、過激なパフォーマンスは国家レベルで危険人物として扱われる。カルチャーシーンに強い影響を与えた側面を描きながらも、マネージャー、トム>>続きを読む

FLEE フリー(2021年製作の映画)

4.0

沈黙を破り、祖国アフガニスタンからの脱出を語る青年アミンをとらえたドキュメンタリー。主人公、周辺の人々の安全を守るためにアニメーションで制作。
経由するロシアでのエピソードも凄惨なもので、平和で過ごせ
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.0

ニューヨークでひとり暮らしをしていたジャーナリストのジョニー。9歳の甥っこジェシーの面倒を数日間みることになるが、、。
久しぶりに会う甥っ子と過ごす日々のやりとりを通して、できると思っていたことができ
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SKIN 短編(2018年製作の映画)

4.0

粗野でありながらも優しい父親だが、差別主義者。彼の因果応報が、白人と黒人、子どもの目線を交えながら、巧みなスピード感で描かれる。
人種差別問題、銃社会の問題、教育の問題、貧困問題と様々なテーマを孕んだ
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

4.0

名作ノワール小説「ナイトメア・アリー 悪夢小路」が原作の映画化作品。
青年スタンは、カーニバルの一座と出会い、読心術のスキルを身に着ける。やがて野心からショービジネスの世界での成功を夢みて、、。
毒々
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.0

「RENT」を生んだジョナサン・ラーソンの自伝ミュージカルを映画化。30歳を目の前に、現実か夢か、境界での焦りが描かれる。夢を諦め、まともに働く親友とも対峙しながら、自身の才能が認められないジレンマが>>続きを読む

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

3.5

1951年、巨済島捕虜収容所に赴任してきた所長は、イメージアップのため戦争捕虜でダンスチームを結成するプロジェクトを計画する。栄養失調の中国人捕虜や通訳、捕虜、様々な事情を持つ多様のメンバーが集まり、>>続きを読む

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ドクター・ストレンジのミスにより、、嬉しいサプライズ!
スパイダーマンの過去の敵が出てきてしまい、ウィレム・デフォー、ジェイミー・フォックスらが登場。さらにトビー・マグワイア(ちょー久々)、アンドリュ
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CURE キュア(1997年製作の映画)

4.0

凄惨な殺人事件が連続して起こるも、犯人は尽くフワッと認識していない。刑事の高部が真実を追うが、、。
なぜなのか、真実を追い最中、悪に取り込まれそうになる様や周囲の人間を巻き込んだ悪も描き、見応え抜群。

カンフー・パンダ3(2016年製作の映画)

4.0

カンフーマスターとなったポー。とうとうパンダ村を訪れ、同じ種族と集まることができたが、雄牛のカイが舞い戻り世界が襲撃され、、。
最強のカイを前に、もうダメなのではという絶望な気持ちにさせられが、その解
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カンフー・パンダ2(2011年製作の映画)

4.0

中国を制圧する野望に燃える敵、孔雀のシェン大老が登場。声優はゲイリー・オールドマン!
そしてポーは自分の父親がガチョウで、血がつながっていないことをついに知らされる。ガチョウとポーの絆に感動。
ギレル
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カンフー・パンダ(2007年製作の映画)

3.5

食いしん坊で怠け者のパンダのポーは、ラーメン屋の家庭に育ち、継ぐことを期待されているが、、
夢を叶えため、努力するポーの姿に胸打たれる。

3つの鍵(2021年製作の映画)

5.0

ナンニ・モレッティの現代社会への憂いが3つの家族を通して描き出されるが、性善説に基づいた人生讃歌にも見える。

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

5.0

前作からの魔術の世界だからこその『インセプション』のような縦横無尽に街ごと割れるなどの圧巻の映像に加えて、ホラーの鬼才サム・ライミが入り、ファンタジックさにゾンビなどホラー色も。『ナイト・オブ・ザ・リ>>続きを読む