たひさんの映画レビュー・感想・評価

たひ

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ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター(1993年製作の映画)

4.0

知恵や論理性がまだ育ちきっていない子供も、責任を果たさない大人も、本能的なものすべても基本的に美しくなくて嫌いなのでこの映画の登場人物が嫌いです。
それでもひとつひとつの画面や音楽は美しいし、家父長制
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笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

トークイベント付き試写会で鑑賞させていただきました。
ツチヤに一切感情移入も共感もできないのになぜか少し泣いたし、なにも解決してないのになぜか少し救われた気分になりました。
トークで監督らが仰っていた
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シチリア・サマー(2022年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

1980年代のシチリア、家父長制とカトリック色が未だに色濃く残っているイタリアでも田舎の方の地域で同性愛者だと知れてしまったらこうなるだろうな、という予測はしていた。
この映画に対する事前知識はなかっ
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

原作、アニメ等何も知識がない状態で鑑賞。ゲゲゲの名前の由来と鬼太郎誕生の経緯の話ではありますが、和風因習ホラーとして面白く見ることができました。
TRICKとかが好きな方なら楽しめるのでは。
個人的に
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.2

とっても村上春樹節。
日本の冬が好きなので、冬の景色が雪がうつくしくてそれだけでもよかったなと思えた。
多言語演劇がメインなので色々な言語が見れて面白い。
劇的な話ではないけれど、人間はだいたいひとつ
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Summer of 85(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

最初から絶妙にお互い噛み合っていない感じがよく描かれていたと思う。節々でダヴィドのいい加減さが表れていたし、アレクシはそんなダヴィドの悪いところを真面目に受け止めない(追及しない)し、破綻が見えている>>続きを読む

シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

これ以上の終わり方もこの先の物語もなにも考えられないので終劇として☆5以外が付けられない……とEDが終わり、放心しながら思いました。
最後にQを劇場で見てから9年近く待って、その間にもアニメ版旧劇新劇
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さんかく窓の外側は夜(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

原作未読なので細かい部分はたぶんわかってないのですが、原作面白そうだし読みたいなとなったのでそのうち漫画を買います笑
わからなくても何これ無理!とならない勢いはあって、2時間飽きずに見続けられたのでよ
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

2人の恋人たちの日記を映像付きで見ているような映画だった
特に大きな事件も起こらないし、サブカルというかちょっと大ブームになるようなものに背いてみたりした時期がある人間は出てくる作家さんとか、アーティ
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

前情報を何も見ていなかったのでヤクザと憲法のような半ばドキュメンタリーかと思っていたら全く違った
まず開始5秒くらいで映像の美しさに驚いた。ドローンや海中カメラなど色々と使っているが、人物を描くときの
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劇場版ポケットモンスター ココ(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

親子の絆の映画だった
ラスト30分くらい父ちゃんザルードがココのために頭を下げたりココがなんとか父ちゃんを助けようと必死になっていたりしたあたりでずっと泣いていた
血縁がなくても家族は家族だし親子は親
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声優夫婦の甘くない生活(2019年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

オンライン試写会で閲覧させていただきました。
仕事を探そうとするもなかなかうまくいかない声優夫婦二人の甘くないけどそれほど苦くもない生活。
ヴィクトルがマルガリータ=ラヤだと気づいてしまったシーンで、
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

他人の生活を覗き見るような感覚、ラストは息を飲んで見入った。
全体的に音楽がなく、歩く床の軋む音、暖炉の炎が弾ける音、デッサンをする炭が紙を走る音、ピアノ、衣擦れ、波の音、そういった生活の音を聞いてい
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.0

主人公、ダニーに感情移入する前提で作られている映画なので、そこができないと怖くもないしなんとなくよくわからない、という感想になってしまう気がする。
人によってはトラウマとなりうる事象を描いているので誰
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

4.5

主人公の「音楽を聴くと耳鳴りが収まり天才的な運転技術を発揮する」設定上、カーアクションのシーンでは常に音楽が流れているが、その音ハメが最高の一言。
アクションもストーリーも爽快感があり、ラストもモヤモ
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永遠に僕のもの(2018年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

ひとつひとつのシーンが絵画のように美しい映画だった。
カルリートスの「悪怯れることのなさ」が終始クローズアップされていたように思う。
他人を撃ったときも、事故を起こしたときも、ラストシーンで警官に囲ま
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

5.0

何度も見てしまう大好きな映画。この映画(と原作)の「少年」の解釈が最高に好きです。
もう二度と会うことができないからこそ永遠になる関係性があって、彼らは少年期を経て疎遠になってしまったけれど、その時に
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天気の子(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

穂高の「‪神様、お願いです。(中略)これ以上僕たちに何も足さず、僕たちから何も引かないでください」というセリフがこの映画の根幹のように感じられた。
美しい「瞬間」は永遠に続くことはなく終わってしまうし
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ハルチカ(2017年製作の映画)

3.0

旧角川シネマ時代に見たのを思い出したので。
点数はほぼ役者さんへの評価です。
佐藤勝利と橋本環奈の顔がとにかく美しくて制服を着ている彼らの青春を擬似的に見られると思うだけでお金払う価値はあるなと思った
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パディントン(2014年製作の映画)

4.0

パディントンの顔が想像よりリアルでびっくりしたのですが開始5分で慣れて可愛く思えてきました。
ハッピーエンドなのはわかっているけどどこかハラハラしながら楽しめます。
全体的にお伽話的な、予定調和の世界
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プロメア(2019年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

「コンセプトアートをそのまま動かす」がテーマと公式でも言われていた通り画面の情報量がひたすら多い上に無駄なシーンがないためにストレスなく気がつくと2時間終わっているような印象。
1度だけだと咀嚼しきれ
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ヘルタースケルター(2012年製作の映画)

4.0

原作が好きで視聴。蜷川実花ワールドは個人的には好みではないのですが、この話にはマッチしていると思います。人工的で毒々しい美。
沢尻エリカ演じるりりこは目、爪、髪、生殖器以外全て人工物。彫刻のように整っ
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ロンドン、人生はじめます(2017年製作の映画)

4.2

緑豊かな季節のイギリスはなぜあれほどに美しいのでしょう。
煉瓦造りの建物と公園、生い茂る木々や花々の景色を見るためだけにお金を払ってもいいと思える映画。
公園に住んでいるホームレスの男がメインだからか
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ダンガル きっと、つよくなる(2016年製作の映画)

4.3

‪見た後清々しい気持ちになれました。‬
‪結末は分かり切ってるのですが、ここまでどストレートなスポ根映画見るといっそ感動します。‬
‪気付いたらずっと泣いてました。‬
‪キャッチコピー通り最高にアツい
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去年の冬、きみと別れ(2018年製作の映画)

4.5

‪良質なサスペンス映画。‬
‪正直、騙された!と膝を打つような意外な展開があるわけではなかったのですが、丁寧に回収されていく伏線や解かれてゆく人間関係を眺めるうちに物語に引き込まれます。‬
‪最後、タ
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.8

スクリーンで、大音量で見てこそ価値のある映画。
見たいと思いつつずっと機会を逃していたのでピカデリーの爆音上映を観に行きました。
最初に見たのが爆音上映でよかった。
ストーリーとしてはわりとよくある話
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今夜、ロマンス劇場で(2018年製作の映画)

4.2

お伽噺みたいな映画。
前半はちょっと退屈でしたが、後半は号泣してました。
ザ・ロマンス映画!という演出で、文句のつけようのないハッピーエンド。
地味に感動したのが、嫌な人間が誰も出てこないので見終わっ
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プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード(2016年製作の映画)

4.5

音楽も、物語も、プラハの景色もすべて美しかったです。
プラハの街並みは実物があまりにも美しいので当然といえば当然ですが、その魅力がきちんと、しかし大袈裟すぎず表現されているので(恋愛映画が嫌いでないの
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エゴン・シーレ 死と乙女(2016年製作の映画)

5.0

エゴン・シーレの生涯と作品がそのどうしようもなさを含めて大好きなので理想的だった。
シーレ役の俳優さんも美しいし、物語としても楽しめる内容。

プラネタリウム(2016年製作の映画)

4.5

フランス映画らしい、明確な答えはなく、ただただ綺麗な映像と少しの後味の悪さを楽しめる映画。
宣伝の仕方が少し悪いような気もしますが、基本的には霊媒師の姉妹(妹のケイトが霊能力者で姉のローラは司会者のよ
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子宮に沈める(2013年製作の映画)

3.5

定期的に見たくなるので見る。その度にどうしようもなく苦しくなって、涙が止まらなくなって、きちんと泣けることを確認して少しだけ安堵する。

あらすじを見ればわかるように、救いはないし、後味も悪いけれど、
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ベニスに死す(1971年製作の映画)

5.0

今まで観た映画の中で一番美しいと思う作品。

美の精緻であるような少年、タジオは無垢な若さであり才能であり、老いて才能も枯れるアッシェンバッハの理想の具現化であるようなノンセクシャルな存在に見える。
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ライオット・クラブ(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

若さと権力と傲慢さを併せ持ったとき、人はここまで倫理を失えるのだなと感じさせてくれる映画。

内容としては、オックスフォード大の容姿・家柄・学歴を備えた英国上流階級の若者たちがバカ騒ぎをする話。

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劇場版ポケットモンスター キミにきめた!(2017年製作の映画)

4.5

あの頃ポケモンが好きだったな、と思い出せる映画。十数年前、毎週TVでポケモンを見て、夏休みには映画を観に行って、もちろんゲームもやっていた、そんな世代がターゲットでありつつ今の子供達でも楽しめるような>>続きを読む