TOTさんの映画レビュー・感想・評価

TOT

TOT

2015年からの鑑賞記録。スコア5.0:オールタイムベスト/4.5:大好き/4.0:好きor良い/3.5:面白いor友達におススメ/3.0:そこそこ/2.5:まぁ…/2.0:だ…

映画(980)
ドラマ(44)

ポップ・アイ(2017年製作の映画)

3.5

おじさんと象のゆるくて切ないロードムービー。
奇妙なバディが旅先で会う人々の交流を通して、ミドルエイジクライシス、都市と地方の経済、自然保護と、様々なサブテキストが浮かび上がる。
おじさんと象がただ慈
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タリーと私の秘密の時間(2018年製作の映画)

3.7

40代女性の3人目の出産。
夫は出張がち、新生児を抱えて長女長男の学校対応や送迎。
ワンオペ育児に疲れた彼女が、ベビーシッターとの出会いで激変する。
不完全でいい、親になること、若さとの別れが丁寧に描
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魔術師(1958年製作の映画)

3.4

オカルトコメディの下に、奇術と神秘、猥雑で豊かな日常性が下敷きとなった楽しく不思議な初期ベルイマン。
中期ほど興味ないけど、陰影濃い白黒映像の美しさやエンターテイメントな語り、後半の攻めっぷりは面白い
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沈黙(1962年製作の映画)

4.0

‪姉エステルと妹アンナ、妹の息子ヨハンは旅行中に言葉の通じぬ土地に途中下車する。
反発する個性がエスと超自我を思わせる姉妹、今まで観たベルイマン作品でも少ない台詞、異国の言葉に時計や汽車、戦車の音が際
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鏡の中にある如く(1961年製作の映画)

3.9

‪文学者の父、精神不安の娘と弟、娘の夫。
ベルイマンの自分語りな趣き。
仕事と家族、虚無も愛も語りに語って、父と息子の会話は監督の内的会話めくる。
見終わって……ってかお前の話かよ!ってひとりごち。
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叫びとささやき(1972年製作の映画)

4.8

‪物言うような赤、赤、赤。
神も血も救わない閉ざされた空間で胎動する孤独と自己防衛、一瞬の和解。
掴んだと思った喜びはすぐ消えて、縋った手は振り解かれ、人は誰しも簡単に変わらない。
女性性も絶望も救済
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第七の封印(1956年製作の映画)

3.9

十字軍遠征を終えた騎士が死神とチェスすることで生まれた死期モラトリアムに見る世界。
人々の荒廃と虚無、神の不在、恐怖の偶像化、死の舞踏、救われる絶望しない者。
人物描写もユーモラスで、何より死神がお茶
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ファニーとアレクサンデル(1982年製作の映画)

4.0

少年と少女の、死が身近になった季節。
人間の対決、聖職者への憎悪、女への憐憫、亡霊への親しみ、アップとロングの取り回し、ベルイマン全部入り。
個性豊かな親族、豪奢な屋敷と牢獄のような主教館、美術に衣装
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冬の光(1962年製作の映画)

3.6

神はいないし、愛はない。
もう好きに、勝手にせぇよと思ってしまうほど容赦ない人物造形の神父さん。
陰翳礼讃とばかりに光と影の対比が見事な照明と撮影、正面からのバストアップやカットバックのショットはドキ
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夏の遊び(1951年製作の映画)

3.3

ベルイマン5本目にして一番普通というか退屈。
暗喩的な人物や動物の登場、バレエシーンや半顔の構図に後作に続くベルイマンらしさと、示唆ぶった台詞にベタベタなメロドラマがアンバランスに感じて受け付けなかっ
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野いちご(1957年製作の映画)

3.8

‪野いちごが象徴する若さの甘美と苦味。
主人公が旅の過程で見る不条理な夢と回想が、失ったものの意味と輝きを蘇らす。
私が老男性の懐古的な話が得意でなく、勝手にせぇよと思いがちなんだけど、冒頭の夢から絵
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秋のソナタ(1978年製作の映画)

4.3

‪毒親とアダルトチルドレン、母と娘の共依存をアップとロングの緩急で切り込む。
激昂、悲鳴、虚飾、暴露。
傷つけ傷ついてなお希望を断ち切ることのできない関係に潜む悪魔。
オスカー主演女優賞ノミネートはイ
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追想(2018年製作の映画)

3.3

‪どんなに愛しても、あの時はどうしようもなかった。
それが初夜だった時の残酷。
6時間の結婚が回想と現在を交えて膨よかになる。そして次第に苦しくなる。
ある一点を越えた後めちゃ泣きロマンティックだけど
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オーシャンズ8(2017年製作の映画)

3.2

‪豪華絢爛メットガラの世界に目も眩むような宝石さえ、この女たちの輝きには叶うまい。
クライムものにしては、話も絵作りも音楽も軽すぎて食い足りないのが残念。
今後こういう映画がシリーズリブートでなく単独
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処女の泉(1960年製作の映画)

3.8

‪娘を強姦の末に殺されて復讐する父。
救われなさ故に神を疑っても実存を否定できない人間は、キリスト教と異教、正と邪の対比の中でより鮮やかに苦悩する。
罪と罰と許しはどこに。
‪台詞や演出は形式的な大仰
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Hostiles(原題)(2017年製作の映画)

3.6

‪退役を控えた大尉が、ある部族の長と家族を居留地に送り届ける。
入植者と原住民族、敵と敵、捨てきれぬ憎しみと悲しみが形を変える旅。
‪任務と過去の記憶に揺れて耐えるクリスチャン・ベールと、彼に共鳴する
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(2018年製作の映画)

3.9

現代随一のシュルレアリスト最新作にして最後の長編劇映画。
遊び心溢れる序文で始まる物語は、場面転換のうちに人も蟲も形式も変容し、人生と蟲生、映画と演劇と夢幻がボーダーレスにドキュメンタリに交錯する。
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仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)

4.8

他者を演じる空虚のうちに言葉を失くした女優と、他者になる憧れを語る看護師。
望まず母になった女と、堕胎した女。
二人の女性が繰り広げる問答は、やがて一人の人格の光と影になり、反転し統合する。
男性器、
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ドイツチェーンソー大量虐殺(1990年製作の映画)

3.4

‪東西ドイツ統一、経済格差と人の流入、スターリンと民主主義、暴力と血のノンストップハイテンション。
冗談みたいな残虐さで腹わたまで刻まれた後、正しかろうが間違えていようが思想は自由であるべきっていう台
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2重螺旋の恋人(2017年製作の映画)

3.2

‪悲しく奇妙に捻れた心理劇に直裁な映像表現、マリーヌ・ヴァクトの美しさ、惜しみなくオゾンなエロティックサスペンス。
双子と主人公の相関、性描写がそこはかとなくBL。
観客に委ねるスタンスを取りつつ、単
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スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

3.6

‪エンドロールまで毒を仕込んだブラックコメディ。
スターリンの恐怖政治と彼を継ぐ者、蹴落とす者、権力のイス取りゲーム with 豪華演技派キャスト。
失笑するほどカリカチュアした歴史的事件を、クラッシ
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

3.8

内容は予想ついてたので後半始まるまで飽きたものの、畳み掛けるような細部が楽しく、最後は笑顔に。
TOHOシネマズ日比谷の満席のお客さんもクスクス笑いから徐々に爆笑に。
公開後なかなかチケット取れなかっ
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

3.6

‪夢を見ているのかな、ビューティフルドリーマーなのかなってくらい、理解を超えるアクションの連続と、キャラクターの愛憎と行動理念のこじれた無茶振り。
展開の様式美と心象風景のアンバランスを前半は楽しんだ
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沈黙、愛(2017年製作の映画)

3.2

‪ミステリアスな前半から後半に捻りを加え、既視感…と思いつつ(もちろんあの邦画のことは考えた)どう着地するか構えてたら、思いのほか情に訴えてくる。
更に構えてたら、少ししかない会長チェ・ミンシクと根津
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Miss Stevens(原題)(2016年製作の映画)

3.9

喪失感を抱えた若き教師が、生徒を引率する演劇大会の週末を通して成長する。
孤独な魂を孤独な魂が見つめ、誰かが誰かを思う。
その得難さを、劇的にしすぎず控えめに誠実に描いている。
ティモシー・シャラメが
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グレイ・ガーデンズ ふたりのイディ(2006年製作の映画)

3.0

別に作らなくても良かったんではないか感強めのお蔵出し映像。
一作目の共依存丸出し喧々諤々な親子喧嘩は鳴りを潜め、リトル・イディに光を当てた二作目。
彼女のファッショニスタな装いと、一作目のこぼれ話が楽
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グレイ・ガーデンズ(1975年製作の映画)

3.5

‪共依存と現実逃避母娘の輝き。
建物は廃れ、屋根裏にアライグマ、ベッドには数匹の猫、ゴミとノミだらけの生活。
自分なら絶対に住みたくない場所だけど、ふたりの独自のファッションセンスと、互いを縛り傷つけ
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ウインド・リバー(2017年製作の映画)

3.8

面白かった。
名脚本家が監督もいけるとは…!
厳寒の保留地の白と赤のノワール。
なぜ少女が消えるのか。なぜ先住民はここに住むのか、その辛さ。
アメリカの暗部を照らして息つまるサスペンスに抑制の効いたア
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人間機械(2016年製作の映画)

3.7

‪ グローバル経済と地域社会。
繊維工場の劣悪な労働、工場の外は産廃を漁る少年たち。
弱き者の下に弱き者がいて、強き者だけが高いびきをかく世界。
美しい布の前で、上で、染料と汗に汚れた体を預ける束の間
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ワン・アンド・トゥー(原題)(2015年製作の映画)

3.2

壁に囲われた地で孤立して暮らす一家。
病がちな母、支配的な父、特別な力を持つ兄妹のファンタジースリラー。
閉塞した生活の均衡はやがて崩れ、兄妹に過酷な運命が訪れる。
X-Menやクロニクル、籠の中の乙
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ゴースト・ストーリーズ 英国幽霊奇談(2017年製作の映画)

2.8

イギリス版ほんこわ、トワイライト・ゾーン、世にも奇妙な物語。
全く怖さのアンテナが噛み合わず。
私!もっと!ひっ!とか!言いたいの!!もっと!!来いよ!!!って思ってるうちに終わってしまったので、怖い
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暗殺のオペラ(1970年製作の映画)

4.0

反ファシズムの父の暗殺を息子が追うサスペンス。
土地の因習と不条理さが醸すユーモアに横溝正史っぽさ。
とにかく監督ベルトルッチ&撮影ストラーロコンビの作る画力が高く、建造物の垂直な線と自然/人物の有機
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悲しみに、こんにちは(2017年製作の映画)

3.8

少女が過ごした1993年の夏。新しい土地への不安、川遊び、いとこへの嫉妬。
美しいカタルーニャの自然と少女たちの姿に名作『ミツバチのささやき』も思い出す。
生意気な少女の緩やかな変化。‪いつも不安に張
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クレアのカメラ(2017年製作の映画)

3.2

‪連続公開4本中ほんと大概にしとけよ度MAX。
男性の横っ面ひっぱたきたい度もMAX。
しかし時間軸のズラしは毎度ながら最後まで飽きないし、キム・ミニとイザベル・ユペールの画面はもっと観ていたさある。
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プリンセス・シド(2017年製作の映画)

3.8

正反対の個性を持つ叔母ミランダと姪シドの最高の、ただ一度の夏。
シドの恋、朗読会、日光浴。
瞬間瞬間の共有がいつか強い絆に変わり、いつか思い出になる。
爽やかに少し切なく、女性とLと成長を描き、またひ
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ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

3.5

‪窓ガラス、暗闇に感じるバヨナみ。館パニックホラーっぽさ楽しかった。
いやぁ大変だよねリブートで続編なんて。
クリプラのオーウェン今回もかっこいいし、孤高のブルー惚れる。
私もブルーと一緒に生きたいわ
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