TOTさんの映画レビュー・感想・評価 - 42ページ目

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チャッピー(2015年製作の映画)

3.7

ラストが良い。好き。
ラスト以外は、なんかどっかで見たことある感じのツギハギ感。
でも後半、ヒュー・ジャックマン演じるムーアとの対決以降は力技で熱を上げるようなエモさがいい。
あまり評判よろしくないっ
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追憶と、踊りながら(2014年製作の映画)

4.1

繰り返し現れる過去が、愛と悲しみを再生する。過去と現在が手を繋いでいる。
大切な人を亡くした空っぽの部屋が「あの人はもういないよ」って告げる。
亡くなった人の面影があちこちに漂って、触れたら泣いてしま
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ブラックハット(2015年製作の映画)

3.0

ハッキングのイメージ映像からラストバトルに至るまでアナクロな男の戦い。
主人公が戦う理由が、自分の解放から復讐へ変わるのが当然な如くスピーディで潔い。
脚本の粗さとか、人死にすぎとか色々気になる点はあ
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ゼロの未来(2013年製作の映画)

3.6

老境の切ない夢。
正気に戻す現実は残酷で、夢の中は幸せ。
レトロで懐古趣味なSF。
ギリアムってずっとロマンチストだなぁ。
束の間のウィショーさんは聴診器と仲良しだった。
繰り返し流れる女性ボーカルの
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シグナル(2014年製作の映画)

3.3

低予算だろうCGと舞台設定で頑張る、こじんまりSF。
物語は色々破綻してるし展開も読めるし、既視感あるイメージは散見されるけど、全体的に画が綺麗で雰囲気がいい。
青春ロードムービー的な導入を支える主要
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イマジン(2012年製作の映画)

4.5

リスボンの視覚障害者施設に着任した新任教師イアンは、自身も視覚障害者でありながら杖を使わずに街を歩き、町外れには大型客船が出入りする港があるはずと言う。
本当は見えている?何かトリックが?嘘をついてい
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私の少女(2014年製作の映画)

3.5

閉鎖的な村社会、生き難い女性と少女、DV、プラスワン要素。
テーマの組み合わせにしては控えめな暴力描写、柔らかい雰囲気で、最近の韓国映画にない新鮮さ。
観終わってすぐは微妙な痒いとこ突いてきたなーとい
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ミステリアス・スキン 謎めいた肌(2005年製作の映画)

4.1

二人の少年の秘められた過去。悲しみも性愛もすべては薄い皮膚の下。小さい悲鳴と祈りのような映画。20年ぶりのグレッグ・アラキ作品。グレッグ・アラキってこんなに面白かったっけ。インパクトのイタリックフォン>>続きを読む

クローズEXPLODE(エクスプロ―ド)(2013年製作の映画)

2.2

前2作が好きで、監督脚本ほかチームが一新されたけど見なきゃいけない気がして鑑賞。
青春群像劇っぽい展開に豊田監督や向井脚本の色が見えるが、クローズシリーズとしては面白くないし、単品として見ても(作品の
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GF*BF(2012年製作の映画)

3.3

戒厳令解除前の台湾から始まる男女3人の30年。学生運動や民政化など台湾の変化と共に3人の関係も変化していく。
甘めの描写が多く、感傷的で綺麗だけど類型に流れて物足りない印象。
期待値が高すぎたのかもし
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大英雄(1993年製作の映画)

3.5

本当にくだらないギャグをしつこく散りばめた超お馬鹿コメディ。
豪華キャストが全力演技で笑わせにくる信じられない光景の数々。
中でもレオン・カーフェイとトニー・レオンが突き抜けすぎ。
馬鹿コメでも目で殺
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楽園の瑕 終極版(2008年製作の映画)

3.7

武侠小説をベースにしたカーウァイお得意の数組の男女の群像劇。
物語の語り部であるレスリー・チャン演じる殺し屋稼業「西毒」欧陽鋒の元を訪れる依頼者や殺し屋たちのエピソードが淡々と続くため、中盤までは抑揚
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ラッシュ/プライドと友情(2013年製作の映画)

3.8

正反対のキャラクターを持ったF1レーサー二人の物語。
出会い、それぞれの結婚、勝利と挫折、再起を迫力あるレースシーンを交えて映し出していくテンポとバランスの良さ。

自転車の二人乗りすら怖い私にはモー
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それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

3.8

19世紀末、自由黒人のバイオリニストだった主人公ソロモンが拉致されて奴隷になり解放されるまでの12年の物語。

冒頭、奴隷としてサトウキビ農園で働くソロモン。
そこから時代は自由黒人時代に遡り、拉致後
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ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)

3.6

人それぞれのクリスマス。
ここまで皆がハッピーな群像劇もなかなか無い。
リーアム・ニーソンとトーマス・サングスターの義理の親子エピが一番好き。
マーティン・フリーマンのぽにょぽにょボディが目をみはる。
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テッド(2012年製作の映画)

3.4

普通に面白かった。
でも鑑賞から3日経て、何が面白かったか思い出せない。だが、それでいい。
マーク・ウォルバーグが成長しないのもいい。
フラッシュ・ゴードンネタを引っ張る勇ましさに感動。

Mommy/マミー(2014年製作の映画)

3.5

母と子の愛を描くうえでも、互いにインディペンデントな存在ゆえに希望や自由があって、でも孤独と背中合わせという描き方が作家性というか感心するというか。
ロランスもスティーヴも幸せな瞬間は「liberté
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トム・アット・ザ・ファーム(2013年製作の映画)

4.5

主人公のトムは事故により亡くなった恋人ギョームの葬式に参列するため彼の実家であるロンシャン家の農場にやってくる。ギョームの兄・フランシスから暴力的な扱いを受けるうちに、ストックホルム症候群めいた関係に>>続きを読む

わたしはロランス(2012年製作の映画)

4.1

女性になりたい男性ロランスとその恋人フレッドとの10年に及ぶ葛藤。
自分が自分であること、未来と自由を選択した果てに、愛する人と共にいることができない痛みと孤独。
ラストの“Anyways,Laure
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胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)

4.0

ゲイのフランシスとストレートの女友達マリーがパーティーで知り合った男の子ニコラを好きになってしまう恋の顛末。
前作では母と息子の葛藤を痛々しいくらい鮮烈に描いたが、恋愛の三角関係はポップで可愛らしく「
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マイ・マザー(2009年製作の映画)

4.6

父親不在、息子と母だけの家庭、互いが王国のKingとQueenであるふたり。

息子は母を傷つける人間がいたら殺したくなる、けど愛することも愛さないこともできない。
母の悪趣味なインテリア、ファッショ
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パプーシャの黒い瞳(2013年製作の映画)

4.0

「パプーシャ=人形」と呼ばれたジプシー女性が「言葉」を得て生きた世界。
美しい映像が映し出すあまりに厳しいパプーシャの人生に圧倒される。
パプーシャの誕生から死まで行きつ戻りつ直進せずに往復する描かれ
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群盗(2014年製作の映画)

3.5

冒頭からすごく聴いたことある気がする曲が流れる無意味に人死にすぎ韓国ウェスタン。

盗賊一味の紹介とか各キャラ付けとか、チャプター分けとか楽しそうなガジェットはいっぱいあった割に、あまり活用されないま
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テンペスト(2010年製作の映画)

3.4

役者の美麗な台詞回し、豪華な衣装、岩屋のセット、背景となる雄大な自然、作品を形作る要素はどれも素晴らしい。
でも、演劇をそのまま映画にしたっぽい脚本、雑なカメラワーク、安易なCG処理のせいで映像作品と
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ザ・トライブ(2014年製作の映画)

3.5

台詞なし、字幕なし、劇伴音楽なし、ろうあ者の激しすぎるボディトークと、おしゃべりな手話が際立つ固定カメラによるワンショット長回し。
予告編にも使われてる自転車が導入になる公園のシーンなど効果的な長回し
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インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)

4.5

70年代のLAを舞台にしたヒッピー探偵物語。
ヒッピーマインドも善も悪も、強烈な資本主義に呑み込まれてしまう。
でもだって仕方ないじゃない!舗道の敷石の下はビーチだよ!
ハードボイルドだけど緩くてドラ
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海にかかる霧(2014年製作の映画)

3.7

『殺人の追憶』制作陣による期待に違わぬ面白さ。
霧に囲まれた海上での事件ということで、予想できても狂っていく歯車が辛い。
唐突に感じる展開はありつつも、役者さんの演技力と、計算されたカメラワークは秀逸
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カフェ・ド・フロール(2011年製作の映画)

3.5

ソウルメイトや輪廻転生のテーマはわかったものの、アントワーヌとローランを比較する冒頭の語りや鳴りっぱなしの音楽、細かい編集がうるさく感じて、ちょっと乗り気れず。
音楽自体はピンク・フロイドとかシガー・
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セッション(2014年製作の映画)

3.9

性格に問題があるクソ鬼教師とクソ生徒のジャズを介した自己愛疑似セックス妄執バトル106分の背徳感ある興奮。
『バードマン』に比べれば音楽の鳴りは良くなく、そこ狙ってないんだなと理解し。
罵倒と連発する
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幕末太陽傳(1957年製作の映画)

4.3

江戸末期の品川宿の遊郭・相模屋を舞台に、「居残り佐平次」「三枚起請」「品川心中」「お見立て」などの古典落語の数々を練りこんだ群像喜劇。
器用で口も立ち回りも上手い主人公の佐平次のスーパーヒーローぶりが
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裏切りのサーカス(2011年製作の映画)

4.0

地味に見えて派手。
公開当時はリピーター割引があったそうだけど確かに二度見したくなる。面白いから。

難解と聞いてたが登場人物の本名とコードネームを把握して集中して見れば大丈夫。
何度か挿入される回想
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マイ・ブラザー・トム(2001年製作の映画)

4.0

秘密を抱えた孤独な高校生の少年と少女の邂逅から始まる宝物のような日々と、やがて訪れる悲劇。
少年デヴィッドを演じるベン・ウィショーと、少女ジェシカを演じるジェナ・ハリソンの主演二人の演技がとにかく素晴
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バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

3.6

カメラとドラム万歳、あとは殆ど劇場周辺をぐるぐるしてる話なのが面白く。
唯一、劇場から離れるラストの病院シーンの解釈、うん、どうしよう。

長回しに目が慣れちゃって飽きそうor息苦しくなったところにド
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パレードへようこそ(2014年製作の映画)

3.9

しみじみといい映画。
違う世界に生きていると思っていた人たちでも、手を取り合おうと橋を渡そうとする人がいて、その手を掴んだ人も払いのけた人もいるけど、掴んだ手の先がまた別の誰かに繋がって、そして今の時
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ラブバトル(2013年製作の映画)

4.3

名前のない女が、毎日のように同じく名前のない男の家の扉をくぐり、格闘技のように肉体と感情をぶつけあう。
予告編でも使われた泥まみれシーンは少し作為的かと思ったが、これも二人の修行よ!キッチンも草むらも
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やさしい女(1969年製作の映画)

3.8

取り戻せない終わりから始まる夫妻の寓話のようなミステリー。
ただそばに居て欲しかったとこぼす夫の傍で、妻は瞳を閉じて横たわり、夫は自己弁護に満ちた夫婦生活の回想を語りだす。
語りの中で、妻は時に少女の
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