たっちーさんさんの映画レビュー・感想・評価

たっちーさん

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虐殺器官(2015年製作の映画)

3.6

虐殺には、文法がある。



9.11以降、アメリカはテロを根絶するために徹底的な管理・認証社会を実現させた。

これによりアメリカでのテロは劇的に減少したが、一方で世界の途上国では内紛が多発するよう
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At the terrace テラスにて(2016年製作の映画)

4.1

95分間、ずっと気まずい。



緑に囲まれた豪邸で開かれたホームパーティは、終わりを迎えようとしていた。

7人の男女が、そのテラスで会話を繰り広げる。

トロワグロはそこで起こった。



あの場
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

4.5

Country roads, take me home.



スパイ機関“キングスマン”は、謎の組織ゴールデン・サークルによって壊滅の危機に陥る。

生き残ったエグジーとマーリーは、同盟機関“ステイ
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

3.3

家を燃やされキレル・リーヴス。



“大切なもの”を奪う奴は、絶対許さない。

どこまでも追いかけ、復讐を果たす。

『ジョン・ウィック』の本質はそこにある。



さっきまで殺し合ってた奴と、次の
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バーフバリ 伝説誕生(2015年製作の映画)

3.1

ネタじゃない分、タチが悪い。



屈強な女戦士に一目惚れした主人公が、あの手この手を使って気を引こうとする。

何故か河原で寝ている彼女の手に水中から化粧(落書き)したり。

弓矢を構える彼女にヘビ
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インスタント沼(2009年製作の映画)

3.3

置いてかれたくなければ、ついてこい。



出版社の編集長・沈丁花ハナメは、担当する雑誌が廃刊となり、出版社を辞める。

自分が見たものしか信じない彼女のために、河童を釣ろうとする母だが、その沼で溺れ
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君の膵臓をたべたい(2017年製作の映画)

3.0

可愛さに全振り。



膵臓に病を患っている子が亡くなってしまう話だと、タイトルを見れば分かる通り

先の展開がすぐに読めてしまった。

良く言えば、安心して観られる作品。



その分、登場人物の死
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ソムニア 悪夢の少年(2016年製作の映画)

3.3

眠っちゃダメだ。



愛する息子ショーンを幼くして失った妻ジェシーと夫マークは、悲しみを乗り越えるため、8歳の少年コーディーを養子として迎え入れる。

彼はなぜか夜になっても寝ようとしない。

ある
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パリ空港の人々(1993年製作の映画)

3.0

大袈裟。



空港でパスポートや財布の入った鞄を盗まれたアルチェロは、手元に残された搭乗券で飛行機に乗り込み、パリへ帰国する。

しかし入国審査で足止めを食らい、明朝まで空港から出られないと言われて
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.9

破壊による解放を求めて。



妻を交通事故で先立たれながら、涙ひとつ出ない自分に疑問を持つディヴィス。

「心の修理も車の修理も同じなんだ、一度総点検してみろ」

義父フィルのこの言葉を皮切りに、彼
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クレイジー/ビューティフル(2001年製作の映画)

3.1

無いものねだり。



学校の問題児ニコールは、奉仕活動のゴミ拾いで優等生のカルロスと出逢う。

彼は恵まれない家庭で育ちながらも、夢に向かって誠実に生きていた。

裕福な家庭だが家族との絆を築けない
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夜に生きる(2015年製作の映画)

3.2

生き抜くことを決意する。



人殺しを嫌い、ギャングを嫌う、心優しき一匹狼は、昼は寝て、夜に生きる。

そこに"自由"を求めていたはずが、いつしかその"自由"は自分のものではなくなっていた。

引き
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

2.9

前作より評価が抜群に高かったから、もしかして…と期待して観てしまった。

期待した自分が愚かだった。



これはもう、完全に好みの問題。

見るからに宇宙人みたいな容姿をした奴らが、宇宙を舞台にわち
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サバイバルファミリー(2017年製作の映画)

3.4

もしもシリーズ。



ある日、日本全国で電気・水道・ガスが一斉に止まったらどうなるのか。

そんな事象が起こること自体が極めて非現実的なのは置いといて、一時的なものだとやり過ごそうとする描写は生々
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

3.8

この街では、誰かを失くし、探している。



右手で失ったもの。

左手で掴み取ったもの。

失うものばかりの戦時中で、彼女がその片隅に居たからこそ、縁は舞い降りた。



すずというキャラクターを嫌
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愚行録(2017年製作の映画)

4.2

愚行の上塗り。



誰しも愚行を犯す可能性を秘めている。

罪深いのは、自分も愚行を犯しておきながら、それに気づかない浅はかさだ。

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.7

埋まらない空白。



自分が満たされていないのに、他人を思いやることなど容易ではない。

たとえ相手が大切な話を打ち明けようとしても、耳を傾ける気力が湧かないように。

結局、誰しも自分が一番かわい
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バーニング・オーシャン(2016年製作の映画)

3.7

泥水の恐怖。



"米国史上最悪の人災"と云われる2010年4月の原油流出事故を映画化。

この事故が問題視されるのは、大爆発の原因が、最終チェックの不手際という人為的なものだからだ。

本作でも会
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

3.7

変わるもの、変わらないもの。



レントンが仲間たちとドラッグを売り捌いて得た大金を持ち逃げしてから、20年後の物語。

当時、不況により麻薬や犯罪が横行していたスコットランドも、すっかり街全体がク
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トレインスポッティング(1996年製作の映画)

4.1

ドラッグ塗れのクソみたいな世界で。



ヘロイン中毒のレントンは、不況で仕事のないスコットランドで、薬物中毒の仲間たちと怠惰な生活を送っていた。

しかし悲惨な現状から逃れるため、ついに彼はドラッグ
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真実の行方(1996年製作の映画)

3.8

罪が証明されるまで人は無実。



ラシュマン大司教が惨殺され、彼のもとで教会のミサを手伝う青年アーロンが血まみれの状態で容疑者として逮捕される。

目立ちたがり屋の敏腕弁護士マーティン・ベイルは、世
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素晴らしきかな、人生(2016年製作の映画)

3.2

地球上のすべての人をつなげる要素。



人生は"人"によって成り立つ。

そんな人生において、地球上のすべての人をつなげる要素が存在する。

"愛"と"時間"と"死"である。

人は常に、愛を渇望し
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パディントン(2014年製作の映画)

3.0

「喋るクマ=テッド」のイメージが払拭できないまま観終わってしまった。

イギリス版のテッドとでも言えばいいのだろうが、それにしては刺激が物足りない。

萌の朱雀(1997年製作の映画)

3.2

田舎の実情に揺れる恋心。



ある山村で代々林業で生計を立てている孝三は、母の幸子、妻・泰代、娘のみちる、泰代の姉が置いていった栄介と暮らす。

15年の歳月が経ち、中学生になったみちるは、栄介に恋
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転々(2007年製作の映画)

3.7

散歩をして、ときを想う。



漠然と日々を過ごす大学生・文哉には80万円の借金があった。

借金取りの福原は彼の借金を取り立てる代わりに、自分と東京を散歩すれば現金100万円を払うという話を持ちかけ
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人生は小説よりも奇なり(2014年製作の映画)

2.8

同性愛者が結婚するには。



ジャケ写で借りたけど、そういう話かー。

おっさん同士が本当にイチャイチャするやつだったかー。

あの頃ペニー・レインと(2000年製作の映画)

3.7

音楽が人を選ぶ。



厳格な母親に育てられたウィリアムは、家出した姉の影響でロックに目覚める。

15歳になった彼は『ローリング・ストーン』誌に文章の才能を見込まれ、売れ出し中のバンド『スティール・
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ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!(2007年製作の映画)

3.6

田舎に蔓延る違和感の正体。



ロンドンのエリート警察官ニコラスは、上官の妬みにより田舎に左遷される。

そこは犯罪とは全く無縁と云われる村で、同僚たちものんびりといい加減に仕事をしていた。

その
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亀は意外と速く泳ぐ(2005年製作の映画)

3.8

"平凡"ってなんだろう。



平凡な主婦・片倉スズメは、ある日「スパイ募集」と書かれた小さなポスターを見つけ、興味本位で電話番号をかけた。

そこで出会った某国のスパイ・シヅオ&エツコ夫妻から、目立
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ミラーマスク(2005年製作の映画)

3.5

動くダリの絵。



サーカス一座の座長夫妻の娘ヘレナは、母と言い争いになり、酷い言葉で罵った。

その直後、母はショーの最中に舞台裏で倒れてしまい、入院することに。

自分の所為だと責めるヘレナは、
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早熟のアイオワ(2008年製作の映画)

3.2

それでも彼女が守りたかったもの。



アイオワ州の小さな町に暮らす14歳の少女アグネスの家には、毎晩ドラッグや賭博、セックスを目的とした男達がやってくる。

母親は彼女に売春を強要し、そんな絶望的な
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さざなみ(2015年製作の映画)

3.7

消えていく、目的と選択肢。



結婚45年目を迎える熟年夫婦。

ある日、夫ジェフから、若き日の恋人がスイスの山で死に、遺体が最近発見されたことを聞かされる。

27歳の姿のまま永遠に瞬間冷凍されて
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神様のカルテ2(2013年製作の映画)

3.2

主治医とは。



"24時間、365日対応"というブラック全開の病院は、それが患者のためとは言え、医者にとって綺麗事だけで済まないだろう。

医者も人間だ、無理をすればガタがくる。

その人自身のカ
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神様のカルテ(2011年製作の映画)

3.0

地方病院に勤める覚悟。



地方病院の青年内科医・栗原は、"24時間、365日対応"で大勢の患者を抱える。

ある日、彼のもとへ末期ガンの患者が現れ、大学病院での診療を断られ行くところが無いと言う。
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