Junpeiさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

5.0

1600マーク目という事で、ずっと観たかった本作を鑑賞。「こんばんは」と「おはよう」の間の物語。ジムジャームッシュらしい、絡み合いそうで絡み合わない人間模様。オムニバス形式で、それぞれに繋がりが全く無>>続きを読む

名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

4.9

ケネスブラナーのポワロシリーズも3作目だが、原作から大きな改変が見られ、ホラーミステリーへと進化していた。ドラマシリーズでは敬虔なクリスチャンだったポワロが本作では信仰心が無いのも面白い。友人の推理作>>続きを読む

熊は、いない/ノー・ベアーズ(2022年製作の映画)

5.0

ジャファルパナヒの新作。映画制作を禁止されてるとだけあって、今度はどの様な手法で撮ってくるかと思ったら、海外渡航を禁止されたために、遠隔で映画撮影を監督する自身を主人公とした作品。監督の周りで起きる出>>続きを読む

ドラキュラ/デメテル号最期の航海(2023年製作の映画)

4.8

古典的なホラー作品で意外にも面白かった。帆船でのディテールが良くて、好みな作品だった。信仰や人種差別という点もしっかり描いていたのも良かった。あの人数で帆船の航海が出来るのかは疑問だったのだが、果たし>>続きを読む

MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

4.7

パワーアップした続編。今回はメグ以外のモンスターが出ており、人間と戦ったり、モンスター同士の戦いも面白い。前作同様海底世界の描き方も良かった。キャラクターの個性も健在(特にDJが強くなってた)。理論値>>続きを読む

(2021年製作の映画)

4.8

『オオカミの家』の同時上映で鑑賞。『オオカミの家』同様、擬似的な作風。世界最古のストップモーションアニメという設定で、そのように始まるから、事前情報の無い人は騙されたのではないか。確かに「らしさ」があ>>続きを読む

オオカミの家(2018年製作の映画)

4.9

メタ的というか擬似的な作風で面白い。実在のコロニーで作られた作品という設定(冒頭の映像は実際の映像だろうか)。アートであり、前衛的な作風で、今までに観た事の無い、衝撃的なストップモーション。トラウマレ>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

5.0

私達の大好きなウェスアンダーソンの世界。まずはメタ的な物語の設定が面白い。『アステロイドシティ』という、アメリカのテレビ放映用の舞台の作品(とそれを観ている私達)。俳優達も『アステロイドシティ』の舞台>>続きを読む

ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

所謂「犯人」は予想がついたが、そこまでの展開には度肝を抜かれた。まさか遺産争いに見せかけた、一族の虐殺行為。常人では考えつかない展開。色んな意味でミステリーとしては、本当に新しい作風のものである。『サ>>続きを読む

ホーンテッドマンション(2023年製作の映画)

4.8

しっかりとアトラクションのホーンテッドマンションに沿っていて良かった。特にアトラクションに登場するゴーストの背景を深掘りしていたのが良かった。主人公達のチームの凸凹感もGOOD。最後には泣いてしまった>>続きを読む

スイート・マイホーム(2023年製作の映画)

4.5

適度にホラーで適度にミステリーで適度にサスペンスで良かった。どのジャンルにも振り切ってないので、それぞれの好きな人が楽しめる(人によっては中途半端と思うかもしれないが)。細かい伏線的なものやホラー描写>>続きを読む

手紙は憶えている(2015年製作の映画)

4.8

「予想外の展開」という謳い文句だったので色々と想定して臨んだが、そうくるとは。眠り起きる度に忘れてしまい、思い出すために手紙や体のメモを見るのは『メメント』っぽい。劇伴も音数少なくて良かった。

コンフィデンシャル/共助(2017年製作の映画)

4.9

とても面白くて自分好みな作品だった。凸凹コンビのバディ刑事映画だが、「南北」というのがやはり興味深い。「南北」の政治的関係性があるからこそ成立する作品。時折出てくる「南北ジョーク」に笑ってしまった。ア>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

4.8

ジュブナイル超能力バトルロワイヤル。4人の子どもたちが不思議な力に目覚めるが、この4人が肌の色が違ったり、障がいのある子だったりというのがとても良い(物語に絡んだり絡んでなかったりというのも面白かった>>続きを読む

君は行く先を知らない(2021年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

ジャファルパナヒの息子の監督デビュー作。軽快な会話劇の続くロードムービーだが、旅の目的が「亡命」というのがとても面白い。映画内でそれが直接的に言及はされないが、一つ一つの言い回しや演出でそれを想起させ>>続きを読む

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

予告の段階でレミが亡くなる事は予想出来ていたが、やはり内容的にはキツいものだった(彼の死を扉だけで描いたのは巧かった)。物語がトントン進み、予告の内容は物語の3分の1ぐらいで、残りはレオの葛藤だった。>>続きを読む

シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション(2018年製作の映画)

4.8

シティーハンター新作に向けて鑑賞。原作愛に溢れた実写化ながら、フィリップラショー作品らしい、バカバカしいコメディの連続に抱腹絶倒。しっかりアクションシーンもかっこよく、もっとラショーの作品を観たくもな>>続きを読む

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

4.8

良い意味で悪趣味でイカれた作品。自発的に進歩する人類というテーマは分かるが、そこから自分の身体を表現とするアーティストになるという設定は独創的。映像表現を見ても、今までに類を見ないエキセントリックなも>>続きを読む

ファルコン・レイク(2022年製作の映画)

5.0

「夏」を感じる映画だった。16mmの画面に映し出される美しき風景。映像表現は今年の映画でもトップクラス。特に、ワンカットワンカットが絶妙な冗長さで、長過ぎはしないが、1シーン1シーンに余韻を残していた>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

5.0

強烈にカラフルで強烈に皮肉な作品。ここまでかというぐらいにジェンダーをブラックユーモアに描くとは。確かに「バービーの世界」と「現代の世界」は真逆という観点は鋭い。それでいて、現代にバービーとケンが行く>>続きを読む

MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

4.7

意外にも楽しめる作品だった。巨大ザメというかつてないスケールの強敵。それに人間が力を合わせて戦う姿は良い。真っ先に死にそうなキャラ(あの金持ち)が割と最後の方まで生きていて、実は良い人に見せかけて、し>>続きを読む

トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

4.6

90年代の時のプライム達を描いた作品。オートボット、ビースト、そして人間の共闘には胸が熱くなった。凄い角度のサプライズもあって面白い。90年代という事もあって90年代HIPHOPカルチャーがふんだんに>>続きを読む

ホーンテッドマンション(2003年製作の映画)

4.3

新作公開に向けて鑑賞。所々アトラクションのモチーフを垣間見る事が出来た。CGの安っぽさからB級映画感は否めなかった。

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.7

最早「トムクルーズ」のアクションが凄過ぎて映画の凄さが薄まってしまう。それぐらいにアクションが凄い作品。特に本作はシリーズの中でも、所謂「超絶アクション」が物語の中で上手く入り込めていて、違和感の無い>>続きを読む

マイ・エレメント(2023年製作の映画)

4.7

ピクサー版『ズートピア』。どちらも「アメリカ」を描き、『ズートピア』は「肉食」と「草食」で「黒人」と「白人」を比喩的に表したが、本作はよりアメリカらしい多様な人種を描いていた(監督のルーツから考えて、>>続きを読む

カールじいさんのデート(2023年製作の映画)

4.4

『マイエレメント』の同時上映(ディズニー+で配信されている『ダグの日常』シリーズの系譜か)。ほのぼのとした日常系の話であるが、エリーとの関係性やまだまだ人生を楽しんでいるカールの姿など見応えがある作品>>続きを読む

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

4.6

歴史好きとして、この様な内容の作品は面白い。歴史ネタの使い方が上手かった。しかし、やはりハリソンフォードの歳を考えるとアクションの迫力は軽減されてしまう。ところどころツッコミ所もあるが、往年のファンへ>>続きを読む

Pearl パール(2022年製作の映画)

5.0

『X』と趣向が違い過ぎて本当に同じ人が撮ったのかと思った。『X』がB級ホラー風に作られたとしたら、本作は往年の名作ホラー風である。随所にオマージュを感じる。ひょっとして毎回違う趣向で制作するのだろうか>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

4.9

祓魔バトルロワイヤル。『エクソシスト』×『ハリーポッター』。悪魔に憑かれる部分はとてもホラーだが、悪魔と戦う部分はファンタジーアクション。ヴァチカンやスペインの風景描写はもちろん、言語的な面白さもあっ>>続きを読む

⻘いカフタンの仕立て屋(2022年製作の映画)

4.9

モロッコを舞台とした本作。仕立て屋の物語とあって細部の描き方が良い。美し過ぎる物語でラストは圧巻。モロッコを舞台とした作品としては、異様な劇伴で、重厚感があり、印象的だった。

マッド・ハイジ(2022年製作の映画)

4.4

世紀のB級映画。クラウドファンディングで資金を集めて映画を制作したというのも面白い。バイオレンスコメディ作品で、所々にパロディ要素があって笑った。ディストピア的な世界観も面白かった。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

凄いものを観てしまった。前情報無しという、このSNS時代では異例の本作(むしろそれが効果的か)。開いてみればそれは、ジブリの集大成。宮崎駿のベストアルバムの様な作品。随所に各作品の要素がある。映像、作>>続きを読む

告白、あるいは完璧な弁護(2020年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

二転三転するストーリーラインに度肝を抜かれた。散りばめられた伏線も見事。オリジナル作品があるらしくそっちも観てみたい。弁護士が正体を明かすのが早過ぎる気がしたのだが、おそらくオリジナルではそこがラスト>>続きを読む

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

4.9

受賞歴を見ると、アニメ作品になるのか。アニメ×実写となると、ディズニーの系譜や『アーサーとミニモイの不思議な国』にも通じる。小さなマルセルの営みは『ピクミン4』の様なゲーム感があった。ドキュメンタリー>>続きを読む

プー あくまのくまさん(2023年製作の映画)

4.0

よくぞこれで公開しようと思った(褒めてる)。「ホラー版プーさん」というテーマだけで乗り切った(のか)、低予算B級映画。ホラープーさんをどう描くかと思ったが、まさか被り物被ったおっさんだとは。予算を微塵>>続きを読む

M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

4.6

AI人形のホラー。幽霊やイカれた人間ではなく、SF的な所が面白い。ミーガンがとてもリアルで華もあり、キャラクターとして素晴らしい。少し泣ける所も本作のポイント。死んだ人達がしっかり悪人なのも笑った。