Junpeiさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

怪物(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

カンヌの脚本賞を獲ったというのも頷ける作品。何より脚本が面白過ぎる。一つの学校の事件を親目線、教師目線、子ども目線で描き、目線が変わる事にそれぞれの印象が変わるという巧みさ。物語のキーとなるものが散り>>続きを読む

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

5.0

冒頭からの映像のエグさにやられる。「スパイダーマン」の宿命という観点。確かに今までのスパイダーマンシリーズは意識せずともその道筋を辿っていた。それを所謂「運命」と呼び、それと抗うストーリー構成は面白い>>続きを読む

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

4.7

公開前から話題の多かった本作。前作の良い点は活かしつつも問題点やツッコミ所を修正した作品だった。ポリコレ的と批判も多いが、様々な人種の入り混じる点は本作の趣旨に合っている。特に本作はエリック、人間側の>>続きを読む

リトル・マーメイド(1989年製作の映画)

4.5

実写版に向けて鑑賞。水中の表現が凄い。音楽は言わずもがなの良さ。映像表現が巧みだったので、そこが実写版でどうなるのか。

複製された男(2013年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

難解な作品。今が「どちら側」の視点なのか分からない構造、結局瓜二つの理由が明らかにならない点、意味不明なラスト。それらがそっくりな人間がいるというある意味シンプルなテーマを難しくしている。原作ではこう>>続きを読む

すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)

4.4

映画音楽の「映画」。映画音楽史や映画音楽作家の舞台裏などが描かれていて面白かった。名作にもし劇伴が無かったらなど、その影響の大きさを感じとれた。映画音楽は最も最後の味付けになるため、街中で作品のポスタ>>続きを読む

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

5.0

「マルチバース」を描く作品はアメコミ以外でも多いが、本作はそのどれとも違う解釈の描き方(スパゲティ理論)で面白い。MCU的のマルチバースでも、『スパイダーマンファーフロムホーム』の様な同じ役を違う俳優>>続きを読む

プチ・ニコラ パリがくれた幸せ(2022年製作の映画)

4.5

『プチニコラ』の誕生秘話。制作の舞台裏だけでなく、しっかり『プチニコラ』本編も絡ませていたのが面白い。The フランスって感じの劇伴や水彩画の様なアニメーションも良かった。

TAR/ター(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

とても革新的な映画に思えた。まず「コロナ禍」の存在する世界線の作品だという事。手の消毒など、その影響は随所にあり、特にター本人の強迫性障害的な描写に拍車をかけていた。カメラワークもロングショットやワン>>続きを読む

キングス・オブ・サマー(2013年製作の映画)

4.6

青春を感じる夏の映画。友情や恋愛は勿論の事、「親子」の関係もしっかり描いていたのが良かった。コメディ要素も多く、ジョーク連発で笑った。

タレンタイム〜優しい歌(2009年製作の映画)

4.9

「タレンタイム」を中心として、恋愛、青春、民族、宗教、言語という数多くのテーマを描いていた。聴覚障がいを、「言語」の一つとして描いていたのもとても良い。映像表現もエモーショナルを喚起させて良かった。ラ>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.8

エモーショナルで夏を感じる作品。風景の描写やカメラワークがとても良く、どこか切なさを感じる画だった。劇伴も作品のイメージに拍車をかける良い音楽だった。

クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

「ロッキー」を継ぐ映画。クリードが冒頭からもう引退してたのは意外だったが、強い敵が現れての復活、修行、戦い、勝利という王道のストーリーライン。ロッキーに関して何一つ触れられていなかったのは、今後出る可>>続きを読む

ワイルド・スピード/ファイヤーブースト(2023年製作の映画)

4.8

シリーズ完結へ向けての本作。本当にシリーズが終結するのだと実感する作品だった。過去作のキャラクターや振り返るシーンが多いので、振り返るための過去作予習は必須だったかも。モモアのヴィランっぷりがとても良>>続きを読む

ブラフマーストラ(2022年製作の映画)

4.4

超魔術バトルロワイヤル。インド映画らしく歌って踊っていたが、インド映画音楽からEDMへ繋ぐのはありそうでなかった。魔術の戦いのシーンのCGがショボく、B級映画っぽさがしたがわざとなのだろうか。冒頭で「>>続きを読む

ジュリア(s)(2022年製作の映画)

5.0

『エブリシングエブリウェアオールアットワンス』とはまた違ったマルチバース映画。4つのそれぞれの時間軸の異点と共通点を巧みに描いていた。全てを同時には描けないが、どの時間も余す事なく描き、観る者が忘れて>>続きを読む

それでも私は生きていく(2022年製作の映画)

4.6

フランス作品で、病気の親の介護等が描かれる作品が多い気がするが、ここ最近のトレンドなのだろうか。フランスの作品は風景だけでも素晴らしくて良い。レアセドゥの「泣き」の演技がとても良かった。

EO イーオー(2022年製作の映画)

4.9

ロバのロードムービー。動物愛護団体のシーン然り、結局人間が動物に為す事は全てエゴだと思ってしまう(勿論この作品の描き方も含めて)。カメラワークや劇伴も独特でとても良かった。スタンガンの音が最初劇伴の一>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

シリーズの締めくくりとして最高だった。そもそものガーディアンズの持つ「落ちこぼれ」というレッテルと「完璧」を目指すヴィランとの対比で、ガーディアンズ各々の「完璧でないからこそ助け合う」というメッセージ>>続きを読む

マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

新作の公開を前に鑑賞。『ソー ラブ&サンダー』との間の出来事。あれだけケヴィンベーコンの話が出てくるのだから、どこかで出演してくれたりするかなと思ったら、まさかのここで、しかも本人役で出演(これはファ>>続きを読む

怪盗グルーのミニオン危機一発(2013年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

冒頭の北極のシーンのカメラワーク?がとても壮大で、実写の映像表現を意識したものだった。ミニオンが敵になってしまうという展開も面白い。劇伴も往年のスパイ作品を意識していて良かった。

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

ホラー以上にホラーな作品。イラン版『タクシードライバー』。犯罪者の英雄視がどういった結末になるのか。そして、この作品は暗に報道の問題点を描いている。あの最後の「映像」をラヒミがどう報道するかによって彼>>続きを読む

search/#サーチ2(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

前作以上に「画面上」で語り、前作以上にミステリーだった。ここ数年でのSNSの流行拡大もあって、この作品の表現技法を広げたとも言える。パーティーをSpotifyのプレイリストで表すのが面白い。前作が「ど>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

5.0

しっかりと「ゲーム」の映画化であったのが良かった。ここまでゲームネタを満載に描けるのもスーパーマリオのブランド力なのだろう。海外的には批評家の評価が良くないらしいが、深く考えずに、シンプルに面白い。劇>>続きを読む

怪盗グルーの月泥棒 3D(2010年製作の映画)

4.4

3Dを意識し、アトラクションムービーが強いが、ストーリーがシンプルで、笑えて泣ける作品。時間も1時間半と短くテンポが良かった。

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.7

アパートの一室を舞台とした、スケールがミニマムな作品だからこそ、役者の演技が光っていた。巨漢の描写等生々しい描写が多く、特に暴食のシーンはリアル過ぎて、しばらく食という行為に嫌悪感を抱きそうだ。劇伴も>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

5.0

待望の続編。前作以上に緩くてほのぼのしていて、でもアクションはキレが鋭くて最高だった。殺し屋通しの戦いも必見。前作公開からのカルチャーをしっかり盛り込んでるのも面白い。まひろさんが音楽オタクになってて>>続きを読む

ウォーターワールド(1995年製作の映画)

4.8

海版『マッドマックス』。水が枯渇するのとは逆に水没するという世紀末。世界観や船のディテール、セットなどこだわりが強い。少し無理のある展開運びが多々あるが、大迫力の演出はとても良かった。

名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

4.9

ここ最近の作品でも最も良かった。ここ最近アニメだからか無理のある描写が立て続けだったが、本作はそれが抑えられていた(それでも無理があるが)。伏線やミステリー的な内容も良い。劇伴や主題歌もシリーズトップ>>続きを読む

シャザム!~神々の怒り〜(2023年製作の映画)

4.7

ここ最近のヒーロー映画には無かった、清々しい程のバカバカしさ。それでいて最後には泣いてしまう、単純明快なヒーローコメディ。サプライズもあり、ユニバース展開も匂わせたが、DCは果たしてどこまでユニバース>>続きを読む

エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

あの『エスター』の続編。エスターの正体が分かった上でどの様な作品なのかと思ったが、エスターのルーツを描くと共に、展開がとても面白い。特に「エスター」の失踪の原因が分かってからの、母息子とエスターとの狂>>続きを読む

AIR/エア(2023年製作の映画)

4.8

あの「エアジョーダン」誕生秘話。実際の映像の使い方や撮影した部分との繋ぎ目が良かった。ベンアフレック監督作品は『アルゴ』がとても好きだが、本作も同様に実際の出来事ながら、見事な脚本力である。80年代の>>続きを読む

エスター(2009年製作の映画)

4.5

新作の公開という事で鑑賞。ホラー特有のポイントの「外し」が多く、ホラーと言うより、サスペンス、ミステリー要素が強かった気がする。結末は有名だが、確かに衝撃的だろう。

千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

4.8

実は今まで食わず嫌いで未鑑賞。絵の美しさや音楽の素晴らしさは言わずもがな。少し都合の良い展開も多いが、総じて美しく、エンドロールで何故か涙が止まらなくなる、そんな作品だと思った。

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

5.0

予告の仕方が間違ってるのでは無いかと思うぐらい、驚くほど面白かった。正に『ロードオブザリング』×『ガーディアンズオブギャラクシー』。血の繋がらない「ファミリー」、一癖も二癖もあるキャラクター、そしてリ>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

5.0

庵野監督らしい、仮面ライダーオタクによる仮面ライダーオタクの為の映画。リスペクトとアップデート。仮面ライダーのシリーズを観ると分かるが、原典に忠実である。それでありながら、ショッカー隊員の肉体が弾け飛>>続きを読む