トレンティンさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)

3.8

原作である田辺聖子の同名小説は未読、その実写映画も未鑑賞の状態で鑑賞。

アニメだからこそ表現できる美しい風景に、リアルな車椅子生活の描写。アニメーションとしては欠点のつけようがない。

声優を務めた
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

A24のホラーというだけで期待値が高まっている気がする昨今、私も例外ではなく、楽しみにして鑑賞。

結局、アダムとイブを連想させる裸体から夫ジェームズまでを生み出す過程を描いたということは、本作は”人
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海よりもまだ深く(2016年製作の映画)

2.4

日常をほのぼのと切り取る名手・是枝裕和監督らしい作品。

キャッチコピーにある通り、”夢見た未来とちがう今を生きる、元家族の物語”で、鑑賞すると誰もが身につまされる思いをするのではないか。少なくとも私
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フィールド・オブ・ドリームス(1989年製作の映画)

4.0

野球好きなら必ず観ておくべき作品の一つだと聞いていたので、恥ずかしながら初鑑賞。

町山智浩さんの解説を聞いてしまえば、その解説しか本作について語れなくなってしまった自分がいるので、重ねて言うと、戦後
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MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

3.5

パルムドールを受賞した『ブンミおじさんの森』などのアピチャッポン・ウィーラセタクン監督作。

アピチャッポン・ウィーラセタクン監督作は初鑑賞で、アピチャッポン節を全く知らずに鑑賞して、現代アートのよう
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TANG タング(2022年製作の映画)

2.5

劇団四季の舞台でも披露される「ロボット・イン・ザ・ガーデン」にアレンジを加えて映画化した、三木孝浩監督作。恋愛映画の名手と言われる三木監督がどう描くのか楽しみに鑑賞。

結論から言うと、「対象年齢を確
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悪人(2010年製作の映画)

2.7

同監督作である『怒り』と併せて、本作を4年半ぶりに鑑賞。ちなみに原作は未読。

『悪人』というタイトルで、悪人とはなんだろうかと考える映画かと思いきや、悪人ばかり出てくる。観た人によって感想は異なると
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怒り(2016年製作の映画)

3.7

『流浪の月』の予習として観ていたものの、レビューし忘れていたので改めて鑑賞。

本作を語る上でよく言われることだが、渡辺謙、松山ケンイチ、宮崎あおい、森山未來、広瀬すず、綾野剛、妻夫木聡など豪華すぎる
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ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.3

海外の映画館で鑑賞していましたが、レビューを書くため改めて鑑賞。

「ONE PIECE」について、漫画も未読でアニメも未視聴なので、完全初心者です。

これまでワンピースを避けてきた理由、あまり好き
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牛首村(2022年製作の映画)

2.4

『犬鳴村』『樹海村』に続く「恐怖の村」シリーズ第3弾。

本作で白眉と言えるのは、女優としてデビューしたKoki,の演技。デビュー作とは思えないほど上手だった。

しかし、良かったのはそれだけで、劇中
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樹海村(2021年製作の映画)

3.2

『犬鳴村』に続く「恐怖の村」シリーズ第2弾で、引き続き清水崇監督と保坂大輔のタッグ。

前作と同様に評判が良くない本作だが、本作も個人的には嫌いじゃなかった。樹海村とコトリバコを融合した時点で見応えが
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犬鳴村(2020年製作の映画)

3.1

本作はあまり評判が良くないが、ホラー映画に何を求めるかによるのではないかと思っていて、個人的に恐怖体験をしたいからホラー映画を観るというより、ホラーという建て付けだからこそできる表現を求めて鑑賞してい>>続きを読む

ブラザーフッド(2004年製作の映画)

2.4

“朝鮮戦争を舞台に切ない兄弟愛を描くスペクタクル・ヒューマン・ドラマ”

とはなっているが、個人的に肝心の兄弟愛の部分がハマらず。音楽に頼りきっている感じも好みでなかった。

良かったところは、朝鮮戦
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ただ、君を愛してる(2006年製作の映画)

2.6

『いま、会いにゆきます』の韓国版を観て、原作者を知り、同じ原作者の映像化作品ということで鑑賞。

あらすじに以下のことが書いてある。

“大学生の誠人には大きなコンプレックスがあった。誠人は子供のころ
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川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

3.5

「ムコリッタ(牟呼栗多)」とは、仏教における時間の単位の一つで1/30日=48分のことで、生と死の間にある時間を「ムコリッタ」という言葉に当てはめているそう。

ちなみに、“せつな(刹那) たせつな(
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.8

アニメの2期まで1ヶ月を切ったので、原作未読、アニメは全話視聴済の状態で久しぶりに鑑賞。

原作から映像を補完する形で描いているようで、原作ファンが絶賛しているという時点で本作が成功なのは間違いないだ
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.5

パルムドールに輝いた作品という事前情報だけで鑑賞したので、初見時は驚きの連続だった。罪を犯す理由がわからなければ、作品全体を通してのメッセージも掴めず、困惑を極めた。

その後、本作の公式ホームページ
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レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)

3.8

原作であるヴィクトル・ユゴーの同名小説が大好きで、本作は久しぶりに鑑賞。

オチまで全てストーリーをわかっていても感動するのは、豪華俳優陣が感情のままに歌い上げるミュージカルだから。

「民衆の歌(D
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今夜、世界からこの恋が消えても(2022年製作の映画)

3.2

主人公が、眠るとその日の記憶を失う前向性健忘を患った彼女と恋愛する、といった何度も類似作品を見てきた設定で始まる。

ただ、本作には「影の主人公」がいる点で類似作品と趣を異にする。これ以上の言及はネタ
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レイジング・ファイア(2021年製作の映画)

3.6

「イップマン」シリーズのドニー・イェンによる最高のクリスマスアクションムービー(公開日が12/24)ができたということで、ずっと観たかったがようやく鑑賞。

白兵戦、肉弾戦、銃撃戦、カーアクションなど
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黄龍の村(2021年製作の映画)

2.2

個人的に感じていた阪元裕吾監督の長所と短所がしっかり出ていた印象だった。

本作がネタバレ厳禁とのことなので、長所についてはとても触れにくい。どんでん返しを楽しみに見ていると66分という時間もあって、
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バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版(2022年製作の映画)

2.4

原作は未読、ドラマ「シャーロック」も未視聴ながら、西谷弘監督作のミステリーいうことで楽しみに鑑賞。

正直、初見時は駄作かと思っていたが、2度観るとセリフはよく出来ていることに気づいた。ただ、脚本全体
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さかなのこ(2022年製作の映画)

4.5

さかなクンの著書『さかなクンの一魚一会―まいにち夢中な人生!』は未読ながら、さかなクンの生い立ちに興味があったので鑑賞。


最高の感動作だった。どの登場人物も素敵に映っているし、画面が多幸感にあふれ
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TENET テネット(2020年製作の映画)

2.7

クリストファー・ノーラン監督作ということもあり、ある程度の難解さは覚悟していたが、あまりに難解だという評判だけは聞いていたので、かなり集中して鑑賞した。

それでも、もちろん一度ではわからず、たくさん
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ビリーバーズ(2022年製作の映画)

3.3

近年、今泉力哉監督と同様に良作を量産する城定秀夫監督の作品ということで、原作を手がけた漫画家・山本直樹さんの存在は全く知らなかったが、楽しみにして鑑賞。

ピンク映画界の鬼才とも称される城定秀夫監督ら
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からかい上手の高木さん(2022年製作の映画)

3.4

アニメは全話視聴済、原作コミックは未読のまま鑑賞。

「OOさん系」漫画の先駆けとされる「からかい上手の高木さん」は、成人男性でも「ニヤキュン」してしてしまうほど甘くて愛おしい青春を描きつつ、コメディ
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一陽来復 Life Goes On(2017年製作の映画)

3.0

東日本大震災から6年目の岩手・宮城・福島で、前を向いて生きる人々の姿を追ったドキュメンタリー。

聞きたいフレーズを切り貼りしたドキュメンタリーと違って、インタビューインタビューしてない感じが伝わるし
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N号棟(2021年製作の映画)

2.8

2000年に岐阜県で起きた幽霊団地騒動をモチーフにしたホラーで、「世にも奇妙な物語」シリーズなどの後藤庸介監督作。

初見時は、「脚本どうなってんの?」と思うほど脚本の意図がわからず酷評してしまいそう
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こちらあみ子(2022年製作の映画)

4.3

本作は、『星の子』の原作者・今村夏子が太宰治賞と三島由紀夫賞を受賞した小説の映画化ということで、原作は未読ながら期待値高く鑑賞。

初見では良さをそこまで感じられなかったが、見ていくうちにどんどん作品
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はい、泳げません(2022年製作の映画)

3.7

『舟を編む』で第37回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した渡辺謙作監督が贈るヒューマンドラマ。

コメディ要素が強い前半はさておき、全体として脚本がよく出来ていると感心した。多少のツッコミどころはあ
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.6

『ゲット・アウト』『アス』に続くジョーダン・ピール監督の3作目。

1877年にエドワード・マイブリッジが撮影した『動く馬』を映画の起源とするハリウッド作品らしい考え方を皮切りに、映画制作について繰り
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アス(2019年製作の映画)

4.0

前作『ゲット・アウト』で第90回アカデミー賞脚本賞を受賞したジョーダン・ピール監督の2作目。

死の前兆と信じられるドッペルゲンガー現象を題材にしたホラーで、ホラーとしての怖さは全作より増していた。
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.2

低予算で良質なホラーを手がけるスタジオ「ブラムハウス・プロダクション」が製作した、ジョーダン・ピールの初監督作。

白人の彼女の実家を彼女と訪ねた黒人が恐怖を体験するというありがちな冒頭だが、最終的に
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最強のふたり(2011年製作の映画)

2.7

黒人差別を描いているわけでもなければ、ハンディキャップを乗り越えるという内容でもない。あくまでも”最強のふたり”という関係性を築くまでの話。

正直なところ、シュガーコーティングされすぎている気がして
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母なる証明(2009年製作の映画)

4.0

ポン・ジュノ監督のサスペンスということで、期待値高めで鑑賞。

とんでもなくよく出来たサスペンスで、何層積み重なっているのかと思うほど重層で濃厚だった。

狂気にもなり得る母性をきちんと描きつつも、サ
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

2.7

実際に起きた未解決連続殺人事件・華城連続殺人事件をテーマにした衝撃サスペンスということを知らず、ポン・ジュノ監督作という情報だけで鑑賞。

結論から言うと、、、

ごめんなさい。何がすごいのかわかりま
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