せりなさんの映画レビュー・感想・評価 - 15ページ目

マクベス(2021年製作の映画)

4.0

デンゼル・ワシントンとフランシス・マクドーマンドの『マクベス』

古典に則った演出で105分できっちりとシェイクスピア劇を完結させている。
光と影のコントラストがシンプルな美術と音が印象的で、ライトハ
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パーフェクト・ノーマル・ファミリー(2020年製作の映画)

3.0

父親がある日突然、女性として生きていきたいと告白してきたらびっくりはするだろう。
今の私なら、驚きはしても本人が望むなら仕方ないと思うけど11歳の女の子だと戸惑うのもわかる。
今までの家族が突然いなく
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夜空に星のあるように(1967年製作の映画)

3.0

ケン・ローチ監督の長編デビュー作。
今の作風につながる、労働者階級に焦点を当てた作品。

女ひとりで生きていくのが大変な時代で、そのうえ子供がいるとなると人生の選択肢なんてないに等しかったんだろうなと
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ダンサー・イン・ザ・ダーク 4Kデジタルリマスター版(2000年製作の映画)

3.0

この手の話は、被害者がいちばん悪くて救われない思いが強くなりがちだけど、やっぱりビルがクソ。

日々を精一杯生きるセルマの精神の美しさとビョークの魂の歌声が素晴らしかった。息子の手術ができることがせめ
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ユンヒへ(2019年製作の映画)

3.0

派手さはないんだけど、2人の女性の心情に寄り添った静かな物語。
降り積もる小樽の雪と20十年の月日に重なって、雪が止むことを心待ちにするセリフに心の傷が時と共に癒えるんだと感じた。

心の奥にしまいこ
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.0

やっと公開されたよ!!!!
レイフ・ファインズを愛でる作品でした。

ラスプーチン出てくる時点で、おもしろキャラになってるんだろうなとは思ってたけど、斜め上だったw
コサックダンスとバレエを融合したよ
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ローラとふたりの兄(2018年製作の映画)

3.0

合えばいつも言い争いに展開する兄弟だけど、毎月3人揃って両親の墓参りすることは必ず守る3人の物語。

兄弟の群像劇的でもあるけど、大筋は2人の兄に振り回されるローラのお話。
ブノワがいちばん面倒な性格
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

5.0

全ての運命が集結する

そうですね、その通りですねって感じ。
ホント、いいものを見せてくれてありがとう!!!!
ストレンジ先生を出してくれてありがとう。
ちゃんと保護者してたよ。ちょっとそそっかしいけ
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明け方の若者たち(2021年製作の映画)

3.0

こんなはずじゃなかったのにと思いつつ、
大学生の頃じゃ、目の前にできごとに飛びついてしまうのかもしれない。

明け方がテーマなだけあって、マジックアワーの映像が美しい。
朝日が昇る寸前の空の下を走って
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ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男(2019年製作の映画)

3.0

大手企業相手に汚水問題で戦い続ける弁護士のお話。
実直な弁護士を演じるマーク・ラファロの静かな演技が光ります。

膨大な資料から汚染物質を調べ上げ、被害状況を丁寧に掘り起こしていく様が丁寧に描かれてい
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.0

フランス映画『エール』のリメイク作品。
英語圏のストーリーにすることで、歌がよりキャッチーになって音楽映画としての裾野が広がったと思う。

住んでいる場所や家族の職業、弟が兄に変更されている点以外は概
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君といた108日(2020年製作の映画)

3.0

宣伝が純愛映画として推しているのに違和感。
どこからどう見ても100%クリスチャン映画なのに…
見る直前にポスターに監督の旧作品名が書いてあるのに気がついて悟ったw

純愛といえば純愛なんだけど、根底
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決戦は日曜日(2022年製作の映画)

3.0

宮沢りえのコミカルな演技が光る作品。
議員秘書や後援会の人たちの言動のリアルさが面白い。
政治家の失言とか、実際にあった出来事を下地にしてるので政治風刺にもなっていたり、政策の内容より人気投票的になっ
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ただ悪より救いたまえ(2019年製作の映画)

3.0

殺る殺られるかのバイオレンスアクションなんだけど、それだけじゃなくて人間ドラマもよかった。
最後に泣くなんて思わなかったよ…!

絶対に殺すマンなイ・ジョンジェのしつこくてしぶとい殺し屋のキャラはちょ
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BELUSHI ベルーシ(2020年製作の映画)

3.0

ベルーシのことはブルースブラザーズくらいしか知らなかったけど、SNLの1SEに参加してたとか色々知れて面白かった。

膨大なインタビュー音声をベースに、ベルーシの幼少期から晩年までの出来事を追っていく
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.5

強烈なブラック・ジョークだなと思って見てたらアダム・マッケイが監督で納得。
トップがクソだと滅びへの道まっしぐら…

キャストがめちゃくちゃ豪華だし、コメディなんだけど痛烈な政治風刺映画でもある。ちょ
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Pure Japanese(2022年製作の映画)

3.0

Pure Japaneseって何だ?ところから始まって予想もつかない展開に…

昭和?ってくらいにレトロな価値観な田舎の町が舞台で、江戸村で働くアクション俳優と偶然出会った女子高生の祖父が持つ土地を狙
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世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)

3.5

映画を見る前に、インタビュー記事とか読んでたから大まかな事はしっていたんだけど、本人が言葉を濁しながら語っているところを見ると、ビョルンが受けた心の傷の深さが重かった。
見た目以外に価値がないという本
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ヴォイス・オブ・ラブ(2020年製作の映画)

3.0

ヴァレリー・ルメルシエが監督・脚本・主演を務めためちゃくちゃ前向きなパワーのある作品。
ヴァレリー・ルメルシエが幼少期から大人になるまで1人で全て演じているので、20歳くらいになるまでは戸惑うと思うけ
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パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

3.0

どこまでも自分の目的のために妥協はしないキャラクターを女性が演じているという点で非常に現代的。
一切怯まない所が、見ていて面白かったです。

主人公が言っていることもわかるし、アメリカならこういうビジ
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天才ヴァイオリニストと消えた旋律(2019年製作の映画)

3.5

音楽ものではあるが、ナチスに翻弄されたユダヤ人と信仰の物語なのかな。
失踪の理由とか結末は想像の範囲だけど、ホロコーストを逃げ延びたユダヤ人たちが描かれている点が良かった。

35年振りに見つけた僅か
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ナショナル・シアター・ライブ「ジェーン・エア」(2015年製作の映画)

3.0

即興劇の延長線上的な演出が面白かった!
ジェーンの誕生から大人になるまでを1人で演じきっているローラ・エルフィンスの演技も見応えがあった。

ブロンテ姉妹ってやっぱり凄いなと思った。
大胆な演出になっ
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GUNDA/グンダ(2020年製作の映画)

3.0

音楽やナレーションのないモノクロ映像で作られたドキュメンタリー作品。
色彩がないことで、動物の生命力やありのままの姿が際立っていて、臨場感のある音と家畜たちの視点を通して世界の見え方が変わってくる。
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ディア・エヴァン・ハンセン(2021年製作の映画)

3.0

エヴァンとコナーにわかりみが強すぎてめちゃくちゃ辛い作品だった。
音楽は最高なんだけど、人や社会との関わりに苦手意識のある人は共感しやすいんじゃないかな。

最初に押し切られて、手紙のこと言い出せない
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.0

エドガー・ライト監督やっぱり好き!!!

現代のロンドンと60年代のロンドンが夢で交錯するサスペンスホラー。
トーマシン・マッケンジーのピュアな演技とアニャ・テイラー=ジョイの華やかさが最高だった。
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私はいったい、何と闘っているのか(2021年製作の映画)

3.0

つぶやきシロー原作と言われて納得な感じの主人公のキャラクターだった。
頭の中で色々と考えがぐるぐるしてしまう割には、言葉になって出てくることはあまりないという人は沢山いると思うけど、主人公の不器用さは
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ダ・ヴィンチは誰に微笑む(2021年製作の映画)

3.0

サルバドール•ムンディの発見にまつわる人たちの欲と思惑によって翻弄される人々のドキュメンタリー。

アートの世界って大金が動くから、近年発見されたとされる作品に関しては鑑定結果が微妙なものがあるよね。
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ショップリフターズ・オブ・ザ・ワールド(2021年製作の映画)

3.0

イギリスで人気のあったザ・スミスの解散によって起こる騒動の舞台がアメリカっていうのが面白いし、しかも実話が元になっている。
時代背景的にはアメリカは好景気で、ロンドンの若者に比べれば鬱屈した空気感は薄
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ボストン市庁舎(2020年製作の映画)

3.5

274分もあるので、気軽に見てと言うのは難しいけど見応えのある内容でとても面白かったです。

ボストン市民の生活をより良くしようしようとする姿勢が感じられるし、一方通行な行政ではなく、市と市民の対話に
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悪なき殺人(2019年製作の映画)

3.0

複雑な構成にはなっているが、羅生門形式で一人ひとりに焦点を当てていくことで、見えてくる真実。
点と点が繋がっていく過程は非常に面白いミステリーになっている。
人間ドラマとしても見ると、個人がが抱えてい
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

3.5

RENTはブロドーウエイ版の舞台を見てるのに半分話を忘れててごめんってなった。
RENTの作者であるジョナサン・ラーソンの半自伝的なミュージカル作品。
何としてもでも叶えたい夢があるけど、それと同時に
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ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

3.0

ヴェノムのいい所ってトムハの可愛いところが見れる事だよね。
エディ大好きなヴェノムとエディの痴話喧嘩からのカーネイジって感じのストーリー。
2人の掛け合いは相変わらずテンポ良くて面白いので、前作でこの
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リトル・ガール(2020年製作の映画)

3.5

現在は10歳なのかな?
性別違和に悩む7歳のサシャの身の回りで起こっている事を優しい眼差しで捉えたドキュメンタリー作品。

まだ小さな女の子とプライベートな部分に踏み込んだ作品なので、世に出すことが彼
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フォーリング 50年間の想い出(2020年製作の映画)

3.0

ヴィゴの多才ぶりが発揮された本作品。
できることは全部やったって感じなのかな?

認知症の父親とのやりとりを通して、子供の頃からの思い出を辿っていくストーリーで、良好な親子関係とは言えないので重い内容
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僕の世界の中心は(2016年製作の映画)

3.0

LGBT映画っているよりは、家族の再生物語の主人公がゲイだった的な感じだった。恋愛要素もあるけど、主題としては家族についてだったし。
複雑な家庭環境の中でも素直に育ったフィルが恋愛して、傷ついて、家族
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レッド・ノーティス(2021年製作の映画)

3.0

泥棒と捜査官の追いかけっこにインディージョーンズ的な要素が加わったアクションコメディ。

ライアン・レイノルズのコメディセンスが光ってました!
ドウェイン・ジョンソンとライアン・レイノルズのやりとりが
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