トテイクさんの映画レビュー・感想・評価

トテイク

トテイク

ドブ川番外地(2018年製作の映画)

3.7

走ること、叫ぶこと、殴ること、遊ぶこと、眠ること、笑うこと。
忘れる事ができたらどんなに楽だろう。だけどそれを受け入れて生きていくという事に腹を括った。川を戻って。

我、邪で邪を制す(2023年製作の映画)

3.9

主人公の存在感、その目つきと笑顔。
この主人公狂った欲動。その背景はほぼ描写されぬ感情は移入できない。純水でいて底知れぬ狂気と強い光。

正欲(2023年製作の映画)

3.9

人が人に干渉するのにどこまでが正しくて、どこからが正しくないのか。その人の事を本当に考えようとも、根幹からずれていた場合にその干渉は正しく機能しない。その人をどこかに追い詰めてしまうのだろう。
だから
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ナポレオン(2023年製作の映画)

3.8

ホアヒンの何をするかわからないヒリヒリ感とナポレオンのカリスマ性が重なる。
フランスを手に入れても、最愛の妻との子孫は手に入れられない。最後まで満たされることは無かったであろう。英雄に悲劇あり。

レッドライフ(2023年製作の映画)

3.8

とても辛い。
孤独で救われたいのに互いちがいになる。幸せになるチャンスはあったのかもしれない。
気づけば自分はどんなにそばにいる人に支えられていたのかを知る。その時にはもう遅かったりするのだ。
心の欲
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シン・レッド・ライン(1998年製作の映画)

3.8

国破れて山河あり。それぞれの想い。戦時下の世界とは相容れぬ世界。

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.8

幼少期の思い出。このままこの時間が止まれば良いのに。最高な瞬間にとても苦しくなるあの切ない感じ

グッド・ナース(2022年製作の映画)

3.6

同期が見えない、底のない恐ろしさ。
闇を見つめる時、同時に闇からも見つめられているような気持ち。

ハイ・ライフ(2018年製作の映画)

3.4

ロバートパティソンの目の鋭さよ。
宇宙空間に降下された屍人の列の美しさよ。ブラックホールを超えて。

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.5

飲んでいたからで済まされないようなことが起こる。こういう事は日常に溢れているのだろう。毎週一回二回は告訴が起こる。覚えてられない。それくらいのことになってしまう。今の日本ではまさにタイムリーな話題。男>>続きを読む

ゾン100 ゾンビになるまでにしたい100のこと(2023年製作の映画)

3.8

これはゾンビという舞台を背に、とても重要なことを言っている。

やりたい事もできなくて半ば病的にマインドコントロールされてしまっているブラック企業社員。

ゾンビ事件が起きようが、起きまいが、ゾンビに
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.6

なんか、NHKのスペシャルドラマっぽいなと思ってみてたら、元々の想定はそうだったみたいだ。

ひとくず 新ディレクターズカット(2019年製作の映画)

3.7

ベタであるのだろうけど、役者とか画とかもあれだけど、焼肉のシーンで純粋に感動した。

こんな絶望しかないところで、人を信じて生きれるのだろうか。もっともっと目を覆いたくなるようなうんざりした思いをして
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.9

殺し屋は負の連鎖外にいるが、標的を殺し屋にしてはいけない。もし標的にしてしまうと負の連鎖に巻き込まれてしまう。

スミスの曲がこんなに流れる映画もないだろうってくらいスミス。そしてクライアントがサブポ
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アンダーウォーター(2020年製作の映画)

3.6

どこか肉体労働感のある近未来の海底で。聖人たちが生存のバトンをつなぐ。
深海には絶対に不向きであろう、体の魚人。怪獣サイズの魚人。
エイリアンのオマージュであることは間違いない。何も考えずに深海のハラ
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終わらない週末(2023年製作の映画)

4.1

不穏感の中での人々の挙動が興味深い。
シンプルで擦られ切ったシチュエーションだけど、そのシチュエーションを使って描きたかったのは、はアメリカの分断の寓話。
アメリカンビューティーまではいかないけど、崩
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スレンダーマン 奴を見たら、終わり(2018年製作の映画)

3.2

ところどころ笑える。

親がどっか行ってる率が高い。

あとこのスレンダーマン。あまり見た目が怖く無い。

最後まで行く(2023年製作の映画)

3.4

もっとどっちかに振り切ってくれればいいのに。今一歩のめり込めず。

シャドウプレイ(2018年製作の映画)

3.7

冒頭の暴動の映像の鮮やかさよ。疾走感よ。絵の尖り方よ。

冒頭の青姦している男女がアユンの遺体を発見する時点でこの映画の、そういうことからそうなって行くのね。が伝わる。

何もかも欲しがりのレースに乗
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ミナリ(2020年製作の映画)

4.1

韓国人の家族がアメリカで頑張る。ただそれだけをボーっと見ていたら、涙が出てた。

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

4.0

なぜか銀河鉄道のようだと思う。
極寒の中走る列車と、暗闇に浮かぶ光。

交友関係や文学、美しい世界に住む憧れの人。だけど遠く離れていて、疎外された彼女。ハリボテのように脆く、つかみどころもない。

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LOVE LIFE(2022年製作の映画)

3.9

人は各自で勝手に分かり合えるものと思いこんでいるけれども、ついたり離れたり、不条理が降りかかり、弾かれ。分かれ、フラフラと漂って今ここにいてその時いる人ともう一度一緒に歩いてみようと思う。一緒にいてみ>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.7

エンタメホラー映画。アニャの人形のような顔。役の幅を広げている。

少年の君(2019年製作の映画)

3.8

受験を切り抜けて他人を出し抜くことを正しいこととして生きることを学んだ大人と、本当に信頼できる人と出会って絶望を切り抜けた大人と、どちらが本当に大人なんだろう。

水のないプール(1982年製作の映画)

3.6

泳ぐようにはいかない。水のないプールに閉じ込められた男はどうやって泳ぐようになるのだろうか。銀色のマスクと黒いツナギでクロロフィルムを撒き散らす夜のハンター

バレリーナ(2023年製作の映画)

3.6

ドラゴンタトゥーと、園子温と、ワンスアポンのラストとそんなものが混ざり合うとこうなるのかもしれない。おしゃれな光の女性の友情と、綺麗な映像と残虐なカットと、ド派手なアクションと。

ノーウェア:漂流(2023年製作の映画)

3.6

なんでタフなんだ!!いろんな映画の要素の寄せ集め感はあるけど、なんでタフなんだ!!

レプタイル -蜥蜴-(2023年製作の映画)

3.5

a24に影響されてか、タイトルのドンとなる感じ。こんな感じで闇に放られそうになった巨悪はいくつあるのだろうと夢想させる。
渋いおじさんのへばりつくようなドッグファイト。

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.7

ざらついたフィルムで映される優しい感じのする映像。目を澄まして、動作を真似るということで共有できる静かな一体感。

クロール ー凶暴領域ー(2019年製作の映画)

3.6

ハラハラして楽しい。どくどくタワーにワニがいる感じ。もう少し二人以外のキャラクターに活躍させても面白かったのでは。

マニアック・ドライバー(2021年製作の映画)

3.4

色使いがレフンぽくてスタイリッシュ。ワンカップを飲むドライバーは極力避けたい。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.7

税務署でおばさんとおじさんがカンフーやるという時点でもうギャグはお腹いっぱいになのに、その上並行世界によるバリエーション豊かな小ネタにより、カオスじみてきて終盤疲労が蓄積する。貫く本筋は家族崩壊危機か>>続きを読む

宮松と山下(2022年製作の映画)

3.8

エキストラシーンと現実が溶け合っていく。シュールさ。言葉には出来ない。悲しみ。

ゼイ・クローン・タイローン/俺たちクローン(2023年製作の映画)

3.7

陰謀のコメディフルムービー。誇張されているけど薄めていけば、こんな風にコントロールされている気がする。
陰謀論のような極端なストーリーにワクワクするけど、もっと実態は地味に深刻に浸されているから笑い飛
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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.8

キラキラと宙を舞い、重力に逆らえずに落ちてゆく。いつもそこにいる友達がいる。

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