地面とマシンすれすれに接近する途轍もないレース映像、骨太な「持たざる者の物語」、芸術家vsマーケティング、三種の神器で観客の意識をドライバーのレース体験に限りなく近付ける『フォードvsフェラーリ』。>>続きを読む
前作が嘘みたいにヒットしたテレビゲーム版『ジュマンジ』兼、ヘタレ男子と歩く筋肉ことロック様その他諸々との体が入れ替わる、物量多い筋肉版『君の名は。』の続編。
人を吸い込む怖すぎるテレビゲームに>>続きを読む
愛は「結婚」というシステムに縛られない。『結婚話』とタイトルで言っておきながら、離婚裁判という地獄の代理戦争を見せ逆説的に愛の強さを見せる『マリッジ・ストーリー』。
同様のやり口は、『ブルー・バ>>続きを読む
「上」と「下」、それを繋げる「階段」だけのモチーフで格差社会をブラックコメディにするという『パラサイト 半地下の家族』。
これだけのモチーフ、ともすれば見ていられない内容でも要所要所の、サスペンス、>>続きを読む
「茶の間」「あぐら」が無くとも是枝節は再現できるという、爽やかな作品『真実』。
どう見てもカトリーヌ・ドヌーヴ本人の事であり、樹木希林さんが乗り移ったかのような老獪(失礼)大女優の「嘘」だらけの>>続きを読む
原題『Sorry to bothr you』「お忙しい中、失礼いたします」の通り、アフリカ系の主人公がコールセンターで白人らしい話し方「白人声」(『ホワイト・ボイス』)を用い成り上がる物語…………>>続きを読む
スティーヴン・キングの無念を晴らす、キング忖度型大超能力バトル映画『ドクター・スリープ』。
そもそもスタンリー・キューブリック監督による伝説的「スリラー」映画『シャイニング』を無かった事にした同名>>続きを読む
世界一楽観的なポスト目次(黙示)録映画『ゾンビランド』の続編。
保守度がマシマシで銃規制から脱却できないアメリカのオス=タラハシー(彼は子離れができない!)やら、ヒッピーに惚れる少女、ヒッピーの>>続きを読む
『ゴッド・ファーザー』以後のギャング映画の開拓者が自ら、そのジャンルの棺桶を作る『アイリッシュマン』。
実録ギャング映画×マーティン・スコセッシ監督×主演ロバート・デ・ニーロとくると、『グッド・フ>>続きを読む
オンボロのPCと見間違うほどに再起動を繰り返す「ターミネーター」シリーズ、三度目の再起動にして、ついに『ターミネーター2』の正当な続編が本作『ターミネーター:ニュー・フェイト』。
『ターミネータ>>続きを読む
「もしもスーパーマンが反抗期だったら」型アンチ・ヒーロー映画『ブライトバーン』。
養子として迎えた我が子の様子が、12歳になってからオカシい……という『オーメン』的「ウチの子変なんですけど」ホラ>>続きを読む
驚異の上映時間2時間49分!さらに驚くのはその上映時間のほとんど、登場人物を驚かす事に割く驚愕の時間配分!ジェットコースターに乗りながらお化け屋敷を何軒もハシゴする映画体験『IT THE END “>>続きを読む
和製『ジョーカー』なんて宣伝されたら、『丑三つの村』は一体どんな顔をしたら良いんだ的、地獄の地方都市ムービー『楽園』。
ある閉鎖的な田舎町を舞台に、ある少女失踪事件から始まる複数の登場人物のドラ>>続きを読む
自分を産んだ罪から両親を告訴する驚愕の導入から、12歳の少年の視点で子育て、ストリートの成り上がり、疑似家族モノ、恋愛と、正直「重い問題をオトナがこんなにドラマチックにして良いのか」とこちらが戸惑う>>続きを読む
「この死霊博物館にあるモノは全てに死霊が込められておる、絶対に触ってはならんぞ」「触ったわ」「何に!?」「全部よ」 というさながら4コマ漫画な爆笑必至のツカみが最高な『アナベル 死霊博物館』。
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ウィル・スミスのギャラより高い金額で、若ウィル・スミスを創るという試みも異常なのですが、その今スミスと若スミスとのアクションを120fps/3D/4k 撮影で撮りヌルヌル化させるという試みも狂ってい>>続きを読む
『眠れる森の美女』関係ナシ!人気の悪役マレフィセントの裏話がいつの間にか、性格の悪さを煮詰めた姑vs姑を見せられる怪作。最高!
子離れ、異民族を分裂させる指導者という深掘りしようのあるテーマも>>続きを読む
「もしもビートルズの存在しない世界に行ったら」という『だめだこりゃ』的出オチ設定から、ビートルズの布教を促す映画『イエスタデイ』。
流石にビートルズの「ビ」の字も知らない私は口をつぐもうと思いまし>>続きを読む
悲劇も喜劇も主観なら、善と悪も、社会的正しさも正しくなさも全て主観だろ。俺の怒りについてこい、と何とも危険な映画。
アメコミ映画の仮面を被った、70年代犯罪劇のメイクをした、ある「怒り」についての>>続きを読む
宇宙を冒険すると思いきや、主人公の内面を大冒険し出す「ブラピの黙示録」。延々と続く「男性性」、「男らしさ」、「アメリカ的成功」についての自問自答、このご時世、タイラー・ダーデンすらも競争社会の構造に>>続きを読む
犬は飼っても、飼われるなというお話。『わらの犬』ならぬ『わらのドッグ』。
巷では「のび太とジャイアン」と言われているらしい、閉塞的なコミュニティでの搾取と支配の物語ですが、そののび太が猫型ロボット>>続きを読む
奇怪!物語もさることながら、それを語るジョーダン・ピールの話芸が奇怪なのが大変によろしいです。
二作続けて『トワイライトゾーン』を2時間くらいに広げたみたいなお話を作ったら、本当に新『トワイライト>>続きを読む
伝記映画ではない!
本作は『ボヘミアンラプソディ』で遅刻魔ブライアン・シンガー監督がクビになり、そのメガホンを引き継いだデクスター・フレッチャー監督作ですが、そんな『ボヘミアンラプソディ』とも違う>>続きを読む
ようこそ狂った映像サバンナに。いやはや狂った凄すぎる映像…
監督ジョン・ファブローはアニメ版『ライオン・キング』という聖典に対するミュージカル版に続く、「自然ドキュメンタリー版」を作ろうとした、と>>続きを読む
(しかも)二人手を組む驚異のバディムービー『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』。その萌え度の高さから、本作を筋肉版『ふたりはプリキュア』と呼ぶ者もいる(らしい)。
動画でのレビューはこちらです>>続きを読む
「学園ミュージカル」から「ゾンビ・コメディ」、極めつけは「ゾンビホラー」にジャンルを移りかえる華麗なステップ!
要するに宣伝部にある通りの『ハイスクール・ミュージカル』meets『ショーン・オブ・>>続きを読む
クズ男のささやかな復活、被災地の復興、香取慎吾氏の新しい地図としての再出発、三つの再スタートを重ねるトリプルミーニング映画『凪待ち』。
宣伝文にあるミステリー要素も吹き飛ぶほどに痛々しい主人公の崩>>続きを読む
「お前の『内なる声』も誰かが録音したものじゃね?」と、オモチャに学ぶ自由意志講座『トイ・ストーリー4』。オモチャ離れに成功したアンディ / アンディ離れに成功したウッディを描いた奇跡の大団円『トイ・>>続きを読む
「全員除雪」、「全くかみ合わない戦いが始まる」、「リーアム・ニーソンがまたキレた!」と非常に景気の良いキャッチコピーが並び、終いにはキャッチコピー選手権なるものが始まったと思ったら「冷しマフィア始め>>続きを読む
脂っぽいロースカツを食べたら付け合わせのキャベツを食べて胃を休めて…と、完全に自分がMCUの手の平の上で踊らされている事に気付く『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』。
MCUフェーズ3の最後>>続きを読む
サーファー女子大生と消防士がサーフィンを通じて心を溶け合わせていくという、『夜は短し歩けよ乙女』の乙女も裸足で逃げ出す体育会系のアウトドア派のキラキラ恋愛映画に見えて、控え目に狂ったイマジネーション>>続きを読む
「さらばだ、古き友よ。」な20世紀FOXによる映画X-MENシリーズの打ち切り作品『X-MEN:ダーク・フェニックス』。いくらなんでも、ざんないので「ようこそ、MCUへ」と『エンドゲーム 』で開いた>>続きを読む
この映画1本で水族館に3回行って、海に5回入ったくらいの満足度があります。取り敢えず、今年海行くのはやめます。
五十嵐大介さんの同名傑作漫画をアニメ化するという、この段階で「そんなの不可能だろ」案>>続きを読む
過去の名曲でも聴きながら青いウィル・スミスでも見に行こうかという野次馬根性を、まさかの新曲による感動で叩き直す実写版『アラジン』。こちらが申し訳なくなるほどに意義のある実写化で、こちらが申し訳なくな>>続きを読む
企業化するメガチャーチの一方やっぱり栄えない小さな教会、冷戦の恐怖はそのまま環境破壊への不安に置き換わる、要するに『田舎司祭の日記』×『冬の光』な『魂のゆくえ』。
ブレッソン、ベルイマン、ドライヤ>>続きを読む
知能と語彙を奪っていく132分間。この映画において人間ドラマは、後半の怪獣バトルのフィールドを整えるためのプロレス興業師となり、鑑賞中、我々は小学生に戻され手を叩いて喜ぶしかないという映画体験。>>続きを読む