マハさんの映画レビュー・感想・評価

マハ

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ノマドランド(2020年製作の映画)

5.0

映画を見て、物理的に肩の力が抜けるのは初めてだった。びっくりした。
与えられるのは優しい量と速度の情報たちだから、おのずと上映中に内省が始まる。なんで自分はこんなにブレブレなのか、なんでもっと他人を思
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

5.0

画家もモデルも、相手をとてもよく見つめているのだと知った2人のいじらしさ。育まれるものと断たれるもの、残されるものが同時に存在するのを当たり前に描くこと。最後の晩は一段と愛おしいこと。再会はいつも思い>>続きを読む

ホモ・サピエンスの涙(2019年製作の映画)

3.0

引きのカメラワークが、私たちに物事を淡々と客観視することを強制する。そのせいでいつもなら笑えない場面が、離れてみることで少し可笑しく見えることに気づく。ドラマティックな日々じゃなくていいんだよと肯定し>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

5.0

とても面白くて意味不明。よくわからないのに面白いせいで、上映中に「ああ、この映画めっちゃお金かかってるな」と当然のことを考え出す始末。帰路、横を大型車が通ったのでニヤニヤしてしまった。あと3台は必要な>>続きを読む

オン・ザ・ロック(2020年製作の映画)

4.0

シンプルな結末だけど想像できなかったことと、イラついたり共感したりといった感情の忙しさが楽しかった。みんな、完璧じゃないから人間臭くて、でもそこが愛らしい人たちだった。ふっと緊張をほぐしてくれる映画だ>>続きを読む

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.0

良くも悪くも表層しかさらうことができなかった。その時々で登場人物がやってることは理解できるけれど、彼らの感情や過去などとの結びつきは捉えられないので全体的にぼやっとしている。

行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

5.0

映画として切り取るからうまい終わり方になっているけれど、彼らの閉塞感や過去の傷は永遠に消えないだろうしこれから何度も立ち上ってくることを考えてめちゃくちゃ鬱になる。人生は出自に左右されるし、トラウマは>>続きを読む

顔たち、ところどころ(2017年製作の映画)

5.0

波に優しく揺られるように穏やか。いつまでもここにいたいくらい。自分たちの作品が海に流されてしまっても、作り直さない所が素敵だった。自分が何者かを知っているんだなと。

シーモアさんと、大人のための人生入門(2014年製作の映画)

3.0

素人耳でも豊かで美しいのがわかるシーモアのピアノに、意識が心地よく引っ張られていく。ラストシーンでは、シーモアの演奏と窓の外の往来が同時並行で流れる穏やかさを楽しめる。

バレエボーイズ(2014年製作の映画)

3.0

三者三様の悩みともたらされる運命、それによる感情の機敏が丁寧に映されている。でもそれらは、彼らの親たちそれぞれの教育方針に強く影響されていることがわかる。

聖者たちの食卓(2011年製作の映画)

3.8

一切ナレーションのない空間に、自分がだんだん見入っていくのがわかる。どんな人たちが作って、食べて、片付けているのか。どんな気温で、どんな会話をして、眼差しにはどんな意味があるのかを読もうとする。

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

5.0

現代を意識した台詞もあったけれど、私にとってこれはやっぱり物語。暫し現実から離れて、また明日から頑張ろうと元気をくれる夢。

セヴァンの地球のなおし方(2010年製作の映画)

5.0

環境問題に興味がなかった人でも今から始めようと思える映像と構成の美しさ。生活を紡ぐ中で、地球をなおそうと行動すると意外といい気分だよ。

トゥーマスト ギターとカラシニコフの狭間で(2010年製作の映画)

5.0

使われている音楽のテンポがどれもこれもよくて気分が上がるけれど、現在に蔓延る問題を提起した鋭い歌詞と知ってハッとする。自国の文化も他国の文化も敬うこと。

すべての政府は嘘をつく(2016年製作の映画)

5.0

私の国は議事録すら作成しませんからね、なぜこんなことが許されているのかさっぱりわからない。歴代、国民のための政府はなかったことに絶望するけどそれでも、無関心に走ってはいけない。

ラッカは静かに虐殺されている(2017年製作の映画)

4.0

この土地に生まれなかった者として、知る、だけのアクションでは足りないよ。知らなかったくせにね。
情報発信の目的は、自分の命を助けてもらうことでも、ISILがなくなることでもなく、国民のための政府ができ
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ラジオ・コバニ(2016年製作の映画)

3.3

こういうのを見るといつも、なぜ生命体が出現してしまったのだろうという思想に拍車がかかる。解決策がないという絶望。

ガザの美容室(2015年製作の映画)

4.0

美容室内の湿度、緊張感、混沌さ、感情の鬱積さがじわじわと侵食してくる。具体的な背景や結末を明かされない登場人物も多いことが、感情の行き場のなさを助長させる。

オマールの壁(2013年製作の映画)

3.7

人間はいつ滅びるのか、という祈りの映画に思える。

パラダイス・ナウ(2005年製作の映画)

3.0

自分は指図だけして、他人に自爆テロを実行させるのはなぜ?

光のノスタルジア(2010年製作の映画)

4.4

過去だけが見つめることのできる時間で、誰もが向き合い方を模索する

サーミの血(2016年製作の映画)

3.9

何回も止めて、何日にも分けて観た。それくらい苦しかった。なぜただの人間であることを忘れてしまうのだろう。

ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(2016年製作の映画)

3.5

親との向き合い方を自分の中で腹落ちさせるのって、どんな人間の人生においても重要な瞬間だと感じた。

エヴォリューション(2015年製作の映画)

3.0

わかりそうでわからない曖昧なカットが続いてゆくため、終始薄気味悪さが漂っている。

ラッキー(2017年製作の映画)

4.1

人生が詰まった映画。死は自然だと自分で噛みしめてこそ意味がある。

エレファント・ソング(2014年製作の映画)

3.9

人間関係には思惑が多すぎる。いつだって誰だって思い通りにいかない。

トム・アット・ザ・ファーム(2013年製作の映画)

3.8

お願いだからトム、早く逃げてくれとずっとずっとドキドキしながら観ていた。終盤の頭を抱えるフランシスのカットで、初めてほんの少しだけ彼に同情を覚えた。

わたしはロランス(2012年製作の映画)

4.0

自分の事情に対処しつつ他人の事情を慮ることの難しさが何度も迫り上がってきた。
恋愛や友情以前に、人とどう向き合うかという視点を切り込んでくる。追い求められたカットばかりで映像的にもとても魅力的。

パリ、ただよう花(2011年製作の映画)

1.0

確かに北京に戻ってから多少話は面白くなる、しかしそれを差し引いても全く共感できないしただただ不快。

ふたりの人魚(2000年製作の映画)

3.8

途中までひとりの人魚だと思っていたので混乱した。マーダーに裏切られた時の、ムーダンの表情の追いかけ方が見事。

エンドレス・ポエトリー(2016年製作の映画)

4.0

ばらばらになった自己の再構築を映画を撮るという手法で行なっている、とわかればすぐに面白くなる。

リアリティのダンス(2013年製作の映画)

4.0

人間はゴミだ、をいかに抽象的に表現できるかという試み。成長と共に置いていった過去の幼い自分たちとどうケリをつけるかを探る、という使いかたもできると思う。

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.5

もうやめてくれと思うくらい永遠とジョージの不運を見せられただけあって、感動的な結末だった。ジョージがもたらしたハッピーエンドだ!

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