海辺のコーディリア。
小林政広監督。
重度の認知症を患う、かつての大俳優とその家族を巡る、老いと裏切りと悲哀と救いの物語。
タイトルのリアとはシェイクスピアの『リア王』のこと。
娘に追い出される王>>続きを読む
穏やかな喪失とその先。
河瀬直美監督。
視力を失いつつある天才カメラマンと、父親の思い出を失いつつある女性。
互いに惹かれていく2人の姿を通して描かれる、喪失と再生の物語。
リバイバル上映の『牯嶺>>続きを読む
解放と呪縛。
黒沢清のホラー。
1000年前にミイラになった女性を巡り、現実と妄想と記憶を入り混じらせながら、恐怖を描く。
かなり前にフォロワーさんにお勧めいただいた映画。やっと観れました。
黒>>続きを読む
1日1年10年100年。
忙しくなる前に、最後に観た映画。
開園100周年を迎える井の頭公園を舞台とした、世代を超えた若者達の青春音楽映画。
あまり勉強に熱心ではない女子大生、純(橋本愛)。
ある>>続きを読む
親しみを伝えること。
普段ディズニーはほとんど観ないんですが、どんなもんかなとIMAX3Dで鑑賞。
ちなみに、1991年版は未鑑賞。
良い意味でも悪い意味でも予想通り。ディズニーですなあ。
私の場>>続きを読む
失われた時を求めて。
最初観に行った時は満員で入れなかったので、次の日にレイトショーで再挑戦して無事に鑑賞。
良かったです。
すでに多くのレビューが上がってますが、実話ベースの人間ドラマ。
インド>>続きを読む
頼れるものは、信念のみ。
マカロニ・ウエスタンの名作。
2人の凄腕の賞金稼ぎが大悪党の首を狙う。
2人の賞金稼ぎには、クリント・イーストウッドとリー・ヴァン・クリーフ。2人ともエラくカッコいいです>>続きを読む
また逢う日まで。
『LION/ライオン 〜25年目のただいま』を観に行ったら、まさかの満員で入れなくて、代わりに観た映画。レビュー書きをサボっていたので、思い出しながら。
黄金期のハリウッドや、(>>続きを読む
天ぷらとスイカ。
家にあるDVDを再鑑賞。
「忠臣蔵」と怪談の古典「四谷怪談」を合体させた意欲的なホラー映画?
そう書くとB級感漂うけれど、堂々の深作欣二作品で、豪華キャストな松竹誕生100周年記>>続きを読む
出会って、踊って、去って。
久しぶりに足を運んだ映画館。
本当のお目当てはこちらでした。
ゴダール初期の人気作のリバイバル上映。
長年レンタルされていない(VHSはある)こともあって、幻想が高まっ>>続きを読む
光のままに。
またしてもご無沙汰してしまいました。お久しぶりですm(_ _)m
私事で恐縮ですが、足かけ3年にも及ぶ仕事上のプロジェクトがようやく最終局面を迎え、担当者として多忙を極めておりました。>>続きを読む
変われない、世界の中で。
噂にたがわぬ傑作でした。
236分とかなりの長尺ですが、昨年、263分の後に175分をハシゴした時に比べればなんてことはないッス。
何よりも、無駄に長いわけではない。感性>>続きを読む
恋どろぼうの作法。
お久しぶりの名作巡りの旅です。
1966年日本公開作はこちらで最後。
ウイリアム・ワイラー&オードリー・ヘップバーンの『ローマの休日』コンビによるラブコメ。
凄腕の贋作作家で>>続きを読む
僕や君や彼らのために。
ブルーハーツの楽曲をテーマに作られた6つのオムニバス。かなりの豪華キャスト。
最近は深夜まで脳がビジネスモードになっていることが多いので、レビューは少しサボってますが、ちょ>>続きを読む
泣くのを、やめる日。
極めて繊細な台湾映画。
娯楽性は皆無と言っても良いので、スコアはあまり参考にならないかもしれないけど、私は好きな映画でした。
外国映画の中では、登場人物の外見だけではなく、テ>>続きを読む
ジャングルの忘れ物。
コロンビアの若手監督、シーロ・ゲーラの作品。
アカデミー賞の外国映画部門の最終ノミネートまでいった作品だそうな。
アマゾンの奥地に住む、先住民族の孤独な生き残り、カラマカテ(>>続きを読む
達人の庭に、静かに静かに花が咲く。
アメリカの絵本作家、ターシャ・テューダーの歩みと、スローライフを貫いた彼女の人生を振り返るドキュメンタリー。
主役のターシャをはじめ、登場人物は彼女の家族や友人>>続きを読む
挑むこととは、積み重ねること。
気分転換にスカッとできるようなのを観たくて鑑賞。結果、期待通りの作品で大満足でした。
この爽快感は『ピッチ・パーフェクト』なんかと同種のものだろう。余計なことを考えず>>続きを読む
衝突、妥協。
私は、そこにいる。
今週のレイトショー鑑賞作品。
たまには、おフランスのロマンス映画を観るザマス。
監督は、リュック・ベッソンの元奥さん、マイウェン。
主演のエマニュエル・ベルコは本作>>続きを読む
ブレない2人と未成熟の世界。
邦題が昼メロっぽいですが、実話ベースの作品。
人種を越えた、揺るがぬ愛の物語。
地味だけど力強い良作。
1950年代のアメリカ、人種間結婚が違法だった時代(州によって>>続きを読む
悪魔が来たりて、雨が降る。
話題の韓国映画。
日常に紛れた異物への嫌悪と伝播する恐怖。
そして、悪魔の思惑。
サスペンス、ミステリー、ホラーを合わせたような感じ。略してスリラー(←違
一回観ただ>>続きを読む
ここから始まる、物語。
アイヌ伝統歌の姉妹ユニット「カピウ&アパッポ」結成にまつわるドキュメンタリー。
3日だけの上映の初日に鑑賞。失礼ながらあんまりお客さん入らなさそうと思っていたら、まさかの超>>続きを読む
いつでも言う。何度でも言う。
言わずと知れたパルム・ドール受賞作。
期待通りの名作でした。
老兵が時代から取り残されていく様を通して、人間の尊厳のあり方を描く。
作品の雰囲気は、『幸せなひとりぼ>>続きを読む
そうとしか、生きられないなら。
言わずと知れたアカデミー作品賞受賞作。
ヘイトな日常と、あまりに詩的なラブストーリー。
テーマはシンプル。
自分とは何者か。
どこから来て、どこへ行くのか。
何がし>>続きを読む
境を超えて、鳴り響く。
世界的チェリスト、ヨーヨー・マが主宰するシルクロード・アンサンブルのドキュメンタリー。
各国を代表するクラシックミュージシャンが集うシルクロード・アンサンブルのパフォーマン>>続きを読む
崩れた、世界。
レイトショーで鑑賞。
過去に何度か書いていますが、私はレイトショーのだらだらした雰囲気が好きで、特に休日前に観る時の至福感は最高。
映画館側もレイトに合う作品をチョイスしてくれている>>続きを読む
心に虹を。
みなさま、お久しぶりです。
近々、仕事環境が大きく変わることになり、その準備に日々追われておりますが、徐々に映画館に行ける時間もとれるようになってきたのでレビュー活動を再開致します。>>続きを読む
誰も知らない地面の下で。
生存報告。
ここ数週間、特殊な事情により、尋常じゃないくらい忙しく、休日返上で仕事に集中しなければいけなくなくなってしまい、映画どころではありませんでした。4月上旬までこん>>続きを読む
愛憎の果てに。
映画館の企画、金曜夜の特別上映第6弾。
ここまで皆勤です。良作多し。
ものすごく仕事が忙しくなってきていて、深夜まで働いて、帰って、すぐ寝ての生活が続いており、皆さんのレビューもほと>>続きを読む
海が、聴こえた。
新藤風(新藤兼人のお孫さん)監督作品。
沖縄県慶良間諸島を舞台に、音感が発達し過ぎているがゆえに周囲から孤立する子供、うみを中心に人と人との絆を描いたハートフルな物語。
『湯を沸>>続きを読む
選びとったことも、諦めたことも、すべてが私の人生。
IMAX鑑賞。
ミュージカル映画を嗜む程度に観る者としては、数少ない劇場で観るチャンス。楽しみにしてました。良かったです。気前よくポスターも配って>>続きを読む
出会って、別れて。
初鑑賞。
クロード・ルルーシュ監督の代表作。
パリを舞台に、悲しい過去を持つ男と女が紡ぐ、大人のラブストーリー。
昨年、デジタルリマスター版が上映されていたけど、スクリーンで観>>続きを読む
試練の果てに。
スコセッシ監督の約3時間に及ぶ大作。
原作未読。
江戸時代の日本では、宗教弾圧の対象であったキリスト教徒達の物語。問われるのはその信仰。
余裕こいてたら24日に終わることが判明し>>続きを読む
生と死と美と。
オーストリアの画家、エゴン・シーレの短い生涯を綴った作品。
絵画に疎い私は、この人のことをよく知らなかったんですが、絵は凄いですね。本当の才能を感じます。美術館なんかで本物の「死と>>続きを読む
風が吹けば、枯葉が落ちる。
愛知県は春日井市、高蔵寺ニュータウンにお住まいの老夫婦、津畑修一さんとその妻、英子さんが送るスローライフを記録したドキュメンタリー。
もともとは東海テレビのドキュメンタ>>続きを読む
離れて、寄り添い、また離れて。
北欧の新鋭監督、ヨアヒム・トリアーの作品。
戦争写真家であった、とある女性の死を巡り、彼女の家族が抱える喪失感と、その折り合いの付け方を描いたホームドラマ。静かに、優>>続きを読む