抒情的な映像で綴られる、女性の主体性の解放の物語。冒険活劇として普通に面白く、90分弱の短い時間の中にメリハリのついたプロットが綺麗に収まっている。
シビアな題材は必ず暗く陰気な趣になるよう調理しなければいけない決まりがある訳では決してない、ということを思い出させてくれる。でもやっぱりちょっと引っ掛かる。来月公開されるミュージカルの方がしっくり来そ>>続きを読む
「シン」シリーズは(というより、実は庵野監督の作風だったりする?)ある種の茶番感がありつつもそれを自覚した上で妙なリアリティを出すことで面白みが生まれている気がするけど、ことこの作品に関しては終始茶番>>続きを読む
ド直球で面白みには欠けるがメッセージを伝えるという点では明確で良いのでは
スピッツに罪はないんだけど劇中でスピッツが流れた途端に興醒めしてしまった
容赦ないゴア描写と、題材的にB級っぽいのに妙なアートハウス感が組み合わさり、意外と悪くない
臨場感のある映像で観客を圧倒するスペクタクル映画の要素もありつつ、過酷な環境下でも生き抜こうとする人間の意志の強さを讃えている。音楽がところどころ通俗的すぎる気もするけど、全体的に説得力のある誠実な作>>続きを読む
良く言えば普遍的、悪く言えば既視感のある感動を呼び起こす伝記ドラマ
愛情の光が生む葛藤の複雑な影の形を、主演の二人が円熟した演技によってほとんど完璧に表現している
決して駄作ではないと思うけどいかんせんフックが弱い
BlackBerryのことは全く知らなかったけど、市場を創造した企業の栄枯盛衰の物語と、その内部で奔走していた人々のドラマとして結構面白く鑑賞できた。創業者の親友二人のビジネスに対する向き合い方の違い>>続きを読む
史実に基づいた物語にホラー要素をぶっこむ作品既に色々あるしどんどんやったれと思うけど、本作はホラーとしての魅力が低めでちょっともったいない
トランスジェンダー当事者ではなく、当事者の父親(家族)という、今まで意外とフォーカスされてこなかった(気がする)重要な視点を取り上げたことそれ自体にすでに大きな意義があると思う。彼らの戸惑いや辛苦、そ>>続きを読む
絢爛でキュートなアニメーションは一見の価値があるものの全体的にキッズ向けの域を出ず特に驚きもなかった。せっかくピーチ姫にハルバードを持たせたのなら少しでもいいからハルバードで戦ってほしかった。
忘れてはならない事件と呼ぶべき事件が歴史上多すぎる。人間が愚かさを捨て去れる日など永遠に来ない気がしてしまう。
自分の中で『シン・ゴジラ』と『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』が結構特別な位置を占めていて、あの奇抜さを求めてしまうからどうしても「かなりオーソドックスだなあ」という感想になってしまう。まあで>>続きを読む
2人とも間違いなく性格にも言動にも難があるから(自分のことは棚に上げる)喧嘩両成敗と言いたいところだけど、その背後には利益至上主義的な力学で動く金融業界の熾烈な競争や、深く根付いた女性蔑視の風潮がある>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
自分にとっては観たのを後悔しないギリギリのレベルの凄惨なグロ描写のオンパレードだけど、その豊富なサービス精神が逆にちょっ面白い。
基本的にはツッコミどころは全部「そういうもの」で流すべき映画。でも「一>>続きを読む
監督の過去の作品にも感じた格調高い官能性のようなものが画面中から伝わってくる。料理にすら色気があるというか。もちろんそれが何かのノイズとなることもなく、二人の愛情と料理を巡る物語に甘美な余韻をもたらし>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
艶めいて見えるほどの美しい映像とドラマチックな演出が、バリー・コーガンのある種のカリスマ性すら帯びる得体の知れなさを効果的に際立てている。オリヴァーがただのイケてない男ではない、ということをじわじわと>>続きを読む
昨年リリースされたアルバムの中でも一二を争うくらい好きだったRenaissanceが、自分の中で更に特別な存在になった
どちらかといえば悪い意味で本屋大賞で高順位になる小説のようで正直少し鼻につくんだけど(割合地味ながらも、品のある演出と癖のないストーリーで、静かな感動を呼び起こす系)、でもそういう作品はそういう作品で>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
敢えて危険な行為をし、その危険に自ら対処することで得られる快感に中毒性があることを認めるのも吝かでない。だから降霊術にハマってドンチャン騒ぎをする若者の姿に、最初は違和感を覚えたものの、かなり有り得そ>>続きを読む