うらぬすさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

愛と激しさをもって(2022年製作の映画)

3.7

筋だけ追えば、三角関係の中で生じる欲望や嫉妬、疑念をめぐる生々しいメロドラマと言って差し支えないけど、俳優陣の成熟した演技のお陰なのか、すごく高尚なドラマに見える瞬間がたびたびある。

クリスマス・ブラッディ・クリスマス(2022年製作の映画)

3.6

前半は薬にも毒にもならない会話続きでどうしたものかと思っていたら、途中からアクセルベタ踏みのごとくゴア描写と血みどろアクションが炸裂し始めてウケた

キングス&クイーン(2004年製作の映画)

3.7

いささか長過ぎる気もするけど、始めから終わりまで示唆に富む複雑なドラマが途切れなく続きながら詰め込み感が思いの外なく、息切れも起こさせないのは結構凄い

終わらない週末(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

思わせぶりな演出と展開の連打それ自体がなかなか楽しくてある程度満足できたけど、もっと突拍子も無いオチを期待していなかったといえば嘘になる

天使のたまご(1985年製作の映画)

3.6

内容はともかく奇怪かつ耽美的でなかなか引き込まれた

キャンディ・ケイン・レーン(2023年製作の映画)

2.9

家族皆で観ることを想定している(はずの)映画にしてはいささか歪で、やや長すぎ、そのうえあまり笑えない

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.7

キュートで愛嬌のある小品といった装いでありながら、現代社会に対する風刺のさりげないスパイスや、愛と献身をめぐる考察も感じ取れる

古の王子と3つの花(2022年製作の映画)

3.4

映像美と言って差し支えないんだろうけど、なんだか所々チープに見える箇所があるような気もして素直に称賛しきれない

ファミリー・ディナー(2022年製作の映画)

3.6

総じて丁寧に作られてはいて好感は持てるものの、それゆえに物足りなさが残る。数年後には他のホラー/スリラー映画と記憶がごっちゃになりそう。

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

3.8

ちょっと期待しすぎていた節はあるけど、これまで外連味や不気味さを際立たせる効果を発揮していたこの監督らしい画面二分割や演出の数々が、老いと死の考察というテーマと意外にも噛み合っていたというか、面白い化>>続きを読む

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

3.2

ケリー・ライカートは批評家が絶賛する訳を未だに理解しきれていない監督の一人。懲りずに何度もチャレンジするけどどうしてもハマれなくて悲しい。素朴さと奇妙さが同居しているような味わいの中に魅力を見出だせる>>続きを読む

デビルマン(2004年製作の映画)

1.3

中途半端に出来が悪いよりも徹底的に終わってる方が逆に面白いのかもという一縷の望みはあえなく打ち砕かれた

IT/イット(1990年製作の映画)

3.1

リメイク版を十分楽しんだ身としてはわざわざこちらを観る必要はなかったかもしれない

KINGSGLAIVE FINAL FANTASY XV(2016年製作の映画)

3.4

7年前の作品とは思えないほどのCGのクオリティ。これ単体で見ると、見覚えのある設定で見覚えのある物語が繰り広げられているようにしか感じないが、果たしてゲーム本編の出来はどうだろうか……。

BODYSONG(2003年製作の映画)

2.8

ジョニー・グリーンウッドの音楽は相変わらず好みだけど、映像作品としての面白みを自分にはあまり感じられなかった

ストリートギャング セサミストリートにたどり着くまで(2021年製作の映画)

3.7

なんだか愉快な子供向け番組程度の認識しかなかったから、制作者が魂を込めたここまで意義深いものと知って驚いた

ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)

3.5

マジック・リアリズムといい大きな一族の繁栄と衰退の話が絡む点といい、いかにも南米っぽい、というか『百年の孤独』っぽい。
目の眩むようなアニメーションは本当に見事だけど、ミュージカルとしてはやや物足りず
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死霊館 エンフィールド事件(2016年製作の映画)

3.5

1作目より物語としての強度が高いわけでもないのにホラーで2時間オーバーか……と思ってしまって心の底から褒めづらい

ヘカテ デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

3.6

映像の艶めきと全編に漂う官能的とすら言って良いムードには確かに目を見張るものがある(ハマれはしなかった)

落としもの(2010年製作の映画)

3.7

原作の絵本の雰囲気をしっかり出せていたと思うけど、身も蓋もないことを言うと、絵本の方が好き

モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン(2022年製作の映画)

3.8

ドラマとしてもアートとしても少しインパクトが弱く、それならもっとアートに振り切っても良かったのではと思う。一方で、絢爛な音楽と撮影が絶妙にマッチしていて、作品全体に明確な輪郭を与えていたという点で、決>>続きを読む

サムシング・イン・ザ・ダート(2022年製作の映画)

4.2

知的な企みに満ちているようでもあり、深いことを考えずに監督コンビが好き勝手やっているだけのようでもある。いずれにせよ、思わせぶりで魔術的な映像と演出に眩惑させられっぱなしで、かなり楽しめた。この二人に>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.5

相変わらず強烈な個性を発揮してて、そういう確固たるものを持っているのは素直に凄いことだと思うけど、新機軸を打ち出してくれない限りウェス・アンダーソンにときめくことはもうないかも

溺れるナイフ(2016年製作の映画)

2.4

普段なら全力で避けるタイプの映画だけど魔が差して観た。最初から最後まで全くピンとこなかった。原作漫画に罪がないのだとしたら原作ファンが可哀想。

グザヴィエ・ドラン バウンド・トゥ・インポッシブル(2016年製作の映画)

3.4

既に一度観た彼の作品も、このドキュメンタリーを観た後にもう一度観たら少し感じ方が変わるかもしれない

クイズ・レディー(2023年製作の映画)

3.6

まあ馬鹿馬鹿しいっちゃ馬鹿馬鹿しいけど、コメディエンヌの二人が放つエネルギーに魅せられた

ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.5

フィンチャーも毎打席ホームランを打てる訳ではない

カード・カウンター(2021年製作の映画)

4.0

トラウマと罪悪感に囚われた男の決意をオスカー・アイザックの陰翳豊かな演技がより一層悲愴なものにしていて、おそろしく見応えがあった

スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団(2010年製作の映画)

3.3

好みのノリではないけど単に勢い任せで突き進む映画ではなくちゃんと演出面の工夫が施されてて、流石にそこはエドガー・ライト監督作なだけあると思った

レジデント(2015年製作の映画)

3.4

ゾンビが大量に押し寄せてくるB級スプラッタを期待したらそういう展開は終盤だけで、むろかなりミニマルで硬派な作風だった。それは悪くないんだけど、その作風と、Disasterpeaceが手掛けた『イット・>>続きを読む