village123さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

village123

village123

映画(685)
ドラマ(0)
アニメ(0)

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

4.0

ピアノコンクールの予選から本選までの物語で横道に逸れない硬派な内容。
選曲にもよるだろうけど、主要人物それぞれの音色があり、音楽からストーリー性を感じることができた。
ほぼ主要人物しか取り上げられてい
>>続きを読む

ひとよ(2019年製作の映画)

4.0

居た堪れないような場作りと暴力描写の瞬発力が素晴らしい。
前者については少ない言葉と僅かな暴力で緊張感を作り出しつつも、引っ張らずに次のシーンに行く潔さ。
後者については、不意に激しい暴力を見せつつも
>>続きを読む

空の青さを知る人よ(2019年製作の映画)

4.0

現実的な日常が描かれた映画だけど、特殊な設定もあり、それが自然に溶け込んでいるところが良かった。
過去に囚われたり、現状に満足していなかったり、それぞれが何かを抱えているなか、全員が同じ温度観ではない
>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.5

笑わせようとか感動させようといった狙った演出の映画ではなく、生活感から滲み出る滑稽さや意図しない展開がおもしろいドタバタ劇。
ポンジュノ監督作だと「殺人の追憶」に驚いたけど、そういう余韻がすごい映画で
>>続きを読む

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

4.0

漫画を読んで数日後に映画館で観賞。
映画は20年ぶりくらいであまり記憶に無かったけど、漫画を読んだばかりなので違いが楽しめた。
漫画は登場人物それぞれに魅力的な要素があるけど、映画ではナウシカの引き立
>>続きを読む

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

4.5

主人公のリチャードと彼を後年弁護するワトソンの出会いが冒頭に描かれているのだが、そこから一気に物語へ引き込まれた。
2人の人間性が実に端的かつ的確に描かれていて、説明くさくない説明のお手本のようだ。
>>続きを読む

チャーリーズ・エンジェル(2019年製作の映画)

3.0

おしゃれで華やかでスタイリッシュではあるけど、いまいちおもしろみに欠ける映画だった。
演出にメリハリがなく、主役3人の長いPVを観ているような感覚。
過去作よりコメディ要素やバカっぽさが減ったのは時代
>>続きを読む

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

3.5

退廃的と言うほどではないにしろ、刹那的な楽しみを糧に日々を過ごす若者たちが描かれている。
大きな事件もなく淡々としているけど、気怠さや気楽さが観ていて心地よいと思った。
若いときは時間を浪費するものだ
>>続きを読む

バッドボーイズ フォー・ライフ(2020年製作の映画)

3.5

大きな驚きは無いものの、90年代を思い出す内容と演出で少し懐かしさを感じた。
歳を取って変わろうとするマーカスと、いつまでも現役でいたいマイクの対比があり、それぞれの思いは過去のアクション映画全盛期に
>>続きを読む

エスケープ・ルーム(2019年製作の映画)

3.0

「SAW」や「ワナオトコ」のようなシチュエーション映画だが、直接的な残酷描写はそれらより少ない。
また、シチュエーションもゲーム性重視で、汚らしさや見苦しさがほとんどない。
これにより、良い意味では見
>>続きを読む

茶の味(2003年製作の映画)

4.0

片田舎で暮らす一家の日常が、空想を交えて淡々と語られる映画。
大きなストーリー展開はないけど、それぞれの人物の行動がさりげなく変でおもしろい。
大衆娯楽映画のような大袈裟な決まりきって演出がなく、自主
>>続きを読む

劇場版 幼女戦記(2019年製作の映画)

4.0

TVアニメのその後が描かれた作品で、変わらない勢いと戦闘のクオリティが見所。
集団と個人、理論と感情の対比が鮮明で、戦争を事業として捉えるか、復讐の機会として捉えるかが焦点と言える。
飛び抜けた能力を
>>続きを読む

アイリッシュマン(2019年製作の映画)

3.5

事実を元にした映画で、ある程度背景や人物を知っていないと、入り込みにくい映画だと思った。
古臭いようで編集は現代的だけど、映像がメリハリに乏しいため、観るのに集中力を要する。
とはいえ、老年に達した名
>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.5

控えめな演技が得意なマット・デイモンと、技巧的な演技が得意なクリスチャン・ベールの組み合わせが絶妙。
まったく違う人物の対比と友情、挫折と自信が描かれていて、演出は控えめながらも、じわじわと盛り上がる
>>続きを読む

この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説(2018年製作の映画)

3.5

TVアニメ版の勢いはそのまま、展開はやや唐突な印象。
コメディ要素を積み上げたようなストーリー展開なので緊張感がなく、いまいち盛り上がりにかけると思った。
TVアニメは慌ただしさとのんびりさのバランス
>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.5

昨今も話題になっている人種差別問題が扱われた作品で、当時はもっと酷かったことがうかがえる。
当初は差別的だった主人公が、少しずつ変わっていく物語で、演出過剰でないロードムービーの空気感が心地よい。
>>続きを読む

IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

3.5

ノスタルジックなお化け屋敷のような映画で、好みな内容だったけど、いかんせん時間が長くて冗長だ。
主要人物それぞれが過去と向き合うためだけど、もう少し端折っても良かったと思う。
また、陰惨というよりコミ
>>続きを読む

宮本から君へ(2019年製作の映画)

4.5

宮本が無様すぎて泣けてくる。
現代日本を舞台にした物語ではあるけど、漫画原作でここまで違和感の無い作風と役作りは素晴らしい。
無茶苦茶な宮本、すごい表情の靖子、淡々とふてぶてしい拓馬など、それぞれ振り
>>続きを読む

劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~(2019年製作の映画)

4.0

TVドラマは仕事の顔と恋愛の顔のギャップを楽しむ要素が多かったけど、劇場版は主要人物それぞれの愛の形を総括する内容だった。
とはいえ、相変わらず男同士の意味深な態度はおもしろく、土壇場での小競り合いは
>>続きを読む

アップグレード(2018年製作の映画)

3.5

なんとも不思議な雰囲気で、何か似てるなと考えると、Amazonプライムビデオの「エレクトリック・ドリームズ」や映画「エクスマキナ」に似ている雰囲気だと思った。
小綺麗な近未来ではなく、少し不気味で悪趣
>>続きを読む

凪待ち(2019年製作の映画)

4.0

香取慎吾の憎めないダメ男ぶりがすごい。
序盤は冴えないながらも、同居する女の子と仲良かったり、印刷業の知識があるなど、意外に良いおじさんだと思った。
しかし、ある事件をきっかけに自暴自棄になり、暴力や
>>続きを読む

PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.3「恩讐の彼方に__」(2019年製作の映画)

3.5

狡噛慎也の甘さによる弱さが露呈するシーンが多く、「どこに行っても同じことの繰り返し」と諦めのような感情がうかがえる。
復讐のために戦い方を学びたいという少女テンジンと出会うことで、狡噛自身が救われてい
>>続きを読む

楽園(2019年製作の映画)

4.0

誇張はあるにせよ、平凡な片田舎の地味に嫌な空気感が上手い。
確かなことは何も明かされないので、分かりやすい物語が好きな人には向かないけど、やるせない余韻が残る作品である。
限界集落と田舎の町の住みやす
>>続きを読む

劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ(2018年製作の映画)

3.5

TVアニメは再放送で観ていて、設定以外は所々しか覚えていなかったけど、独立した作品として楽しめる。
予想以上にもっこりネタが多くてくどい気がしたけど、キャッツアイの登場や、海坊主など脇役の活躍もありサ
>>続きを読む

劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~(2019年製作の映画)

4.0

TVアニメの延長線としても楽しめるし、単独でも意味不明にはならない作りなので、これまでを忘れかけていても楽しめた。
黄前ちゃんの若干ぎこちない印象や、高坂の凛とした覚悟に加え、新入生それぞれに個性があ
>>続きを読む

ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -(2019年製作の映画)

4.5

純粋で多才なヴァイオレットの存在感が安定していて、彼女の儚げな様子が作り出す澄んだ空気感が素晴らしい。
手紙を代筆するのに、技巧的で多くの言葉を費やすのではなく、その相手にだけ伝わる思いを少ない言葉に
>>続きを読む

PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2「First Guardian」(2019年製作の映画)

4.0

アニメ2期であまり存在感のなかった須郷執行官が潜在犯になる前の物語。
青柳監視官、征陸執行官とともに軍に関わる事件の捜査を行う組み合わせが新鮮で、真面目な人間性が魅力的だ。
征陸執行官の大人の余裕も健
>>続きを読む

PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1「罪と罰」(2019年製作の映画)

3.5

ブレない常守監視官に対して、霜月監視官は初登場からけっこう変わったと思う。
本作では正義感と熱さが描かれていて、執行官とのやりとりにも信頼感が垣間見える。
近未来SFでありながら、そういう熱い要素や、
>>続きを読む

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

4.0

「シャイニング」の続編というキャッチコピーしか知らずに視聴すると、良い意味で期待を裏切られた。
作風や演出は違うし、館の使われ方が戦略的でおもしろかった。
超能力や幽霊、よく分からない存在など、非現実
>>続きを読む

デス・ウィッシュ(2017年製作の映画)

4.0

妻を殺され、娘を意識不明の状態にされた男が復讐の鬼と化す物語。
犯人だけでなく、見かけた犯罪者に対しても容赦なく制裁を加えるところが常軌を逸していておもしろい。
普段から死と向き合っている医者という設
>>続きを読む

ちはやふる ー結びー(2018年製作の映画)

4.0

千早が最後の最後までかるたバカと言えるくらい真摯なところが、3部作を通じて良かった。
3作とも、かるた関係者以外に家族や友人などがほとんど描かれず、あくまで競技かるた一筋という構成が硬派だ。
アニメだ
>>続きを読む

ちはやふる 下の句(2016年製作の映画)

3.5

上の句に引き続きキャラクターが魅力的で、松岡茉優の漫画キャラクターらしいところも良かった。
かるたを辞めようとする新、千早と太一の衝突など、波乱のある2作目で3作目も観たくなるような展開だ。
恋愛感情
>>続きを読む

ちはやふる 上の句(2016年製作の映画)

3.5

漫画原作は読んでいないけど、実写化されていることに違和感がない作品だと思った。
溌剌とした主人公を筆頭にそれぞれ持ち味のあるキャラクターが魅力的で、競技かるた部の成長を応援したくなった。
競技かるたと
>>続きを読む

青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない(2019年製作の映画)

3.5

TVシリーズ同様、大きな感動というよりは、じわじわとくる控えめな演出が特徴で、映画らしい派手さはないけど、これはこれで物語の独自性と言える。
TVシリーズを観ていないとまるで楽しめない映画ではあるけど
>>続きを読む

ゾンビランド:ダブルタップ(2019年製作の映画)

3.5

豪華俳優による軽い雰囲気のB級ゾンビ映画。
絶望や悲惨さはほとんどなく、ゾンビが蔓延した世界を気楽に過ごしている感覚が親しみやすい。
大きな感動は無いけど、コーラとポップコーンを片手に観る側も気楽に過
>>続きを読む

劇場版総集編 後編 メイドインアビス 放浪する黄昏(2018年製作の映画)

4.0

前半に引き続き視聴。
可愛らしいキャラクターデザインとは裏腹に、段々過酷な展開になっていくことに驚かされるけど、TVシリーズより悲惨な描写は控えめで、全体的に観やすくなっている。
TVシリーズでは溜め
>>続きを読む