薪さんの映画レビュー・感想・評価 - 15ページ目

薪

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レミニセンス(2021年製作の映画)

3.9

水没した都市(ビル群)というSF的な視覚と対照的な、バーや廃墟や螺旋階段、ピアノといったノワールを彷彿とする舞台ビジュアルの合わせ技が素晴らしい。
そして何より、ずっと追い続けてた過去が交信してくる瞬
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モンタナの目撃者(2021年製作の映画)

3.9

倒木を挟んだ銃撃戦が素晴らしい。マシンガンとライフルの対決、それは殺し屋vs狩人であり、現代vs西部劇のような感覚を持つ(そして馬の存在)。また、ここで空中に舞う灰も良い。
一貫して突発的で容赦の無い
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Home(原題)(2008年製作の映画)

3.6

道路があらゆる意味で分断するものとして家族に立ちはだかる。ラスト、カメラの視点が道路利用者側になってしまうところにある種の突き放しを感じる。

オールド(2021年製作の映画)

3.0

結局理由をつけてしまうのでつまらない。1人、突飛な死に方をする人物が出てきて面白かったが、それなら『ハプニング』を見れば良いということになる。

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

2.4

ゲーム内のバグを消すために開発者自身がプレイし出すのは意味不明だった

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.6

ゴダール『ウィークエンド』を彷彿とするファーストシーンから3時間、ノレないかノレるか微妙なラインでありつつも退屈しきらず見れてしまったのはやはり心理的でないからか。岡田将生周りのシーンが良い。急に椅子>>続きを読む

5月の後(2012年製作の映画)

3.8

若者が忙しなく動く様をひたすらに撮り続けるので楽しい。『夏時間の庭』と『冷たい水』の良いところだけを足している感じもある

ハウス・バイ・ザ・リバー(1950年製作の映画)

3.8

序盤や終盤の、如何にもラングとしか言いようのない陰影が効いた撮影と演出が素晴らしい。布袋から露出するブロンドの髪、階段を降りる女の影と姿の反復。一方で中盤の裁判シーンあたりはイマイチノれず。

コートダジュールの方へ(1958年製作の映画)

3.9

これはセンスが光る。どんな類似性/差異を有したカットを、どういったテンポで重ねていくかという。終盤の2頭の馬が戯れ合うシーンがエモーショナル。

暗黒の恐怖(1950年製作の映画)

3.3

会話やワンシーン毎に冗長さを感じてしまうが、総じて夜の街の撮影がカッコいい。冒頭のネオンと雨に濡れた路面には痺れる。

怒りの日(1943年製作の映画)

4.2

空間における人物の動かし方や視線の演出が緻密に設計されており、画面からひと時も目が離せない。嵐の夜、アンネがリビングで見せる一連の所作の面白さは言語化できない。また、霧のシーンはまるで影絵の如く2人が>>続きを読む

CUBE(1997年製作の映画)

3.5

起源に迫らずワンシチュエーションのスリラーに徹しているのが潔くて良い。白眉は音のトラップが仕掛けられた部屋。

ジャングル・クルーズ(2020年製作の映画)

2.8

エミリー・ブラントが上、男達が下(物理的に)という構図が一貫している。ただアクションでとにかくカットを割りすぎていて見辛い。

宝島(2018年製作の映画)

3.7

公園が主役。面白いかは置いといて画面は圧倒的に美しい。

MORTAL モータル(2020年製作の映画)

2.7

クロースアップで寄った時の被写体深度の浅さが気になってしまった

浮草(1959年製作の映画)

4.2

緑と赤。川口浩と若尾文子が密会するシーンにおける緑の照明が『めまい』を彷彿とさせる鮮やかさだが、若尾がスッと寄った際に後ろから現れる赤い消化器に吃驚。

現代インチキ物語 騙し屋(1964年製作の映画)

3.8

会話劇ではあるのだがそれ以上に画面の情報量の多さ、さらには人物や道具の出し入れによって面白さが倍増している。特に、曽我廼家明蝶が眼帯をして登場する場面の可笑しさと来たら堪らない。
また、映画において『
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ファイナル・プラン(2020年製作の映画)

1.5

これは本当にアメリカ映画なのかと言うほど、全てを台詞で説明し尽くしアクションシーンのテンションは悉く持続しない。全てが酷いが、特にラストの取ってつけたようなロングショットの意味の無さには愕然とした。