手前でうごめぐ子供達と開かれた扉の黒い空間。その二者を捉える構図は画面外を意識させる点を含めて工場の出口と大差が無い
ファーストショットとラストショットが薬花畑である円環性と、乳がんの外科手術とお産をクロスカットする倒錯性に驚く
とにかく真ん中しかない。行動の動機やきっかけが悉く欠落している。公園での遊具を使ったショットとか凄い。
ハウル公開時に「宮崎駿は次第に受け入れられなくなっていくだろう」と言っていた某氏の言葉を思い出す。
今に始まった事ではないが、あらすじを言えと言われても即答できる人はいないだろうし、これは断片と飛躍の>>続きを読む
ここからよくヴィデオドロームやザ・フライに行ったなと
再見。割と真っ当に物語を語っている分驚きがないが、ウォーケンの無表情さが光る
なんて悲哀なメロドラマ。始まりと終わりの呆気なさにも驚くし、これは活劇だ。
完成度という意味ではクローネンバーグベストと思う。
機械が軟化して蠢く、この感じがクローネンバーグであって脚本に呑まれていない感覚はある。面白いかは微妙だが
あくまで素材の継ぎはぎという印象を拭えなくてノレない。ここでの継ぎはぎは断片的とはまた違う感覚であって、ショットとしても良いと思えない箇所が多々ある
もちろん超良くて、改めて見るとゼイリブとの共通項が多い。こちらの方が先か。
面白く見たけども、1901年以前にリュミエールが縦構図だったりオフスクリーンの活用をしていたことを考えるとどこか物足らなく思ってしまう部分もある
屋外のロングショットはどれも美しいし、中盤以降のローキーの画面も良い。一方でラストにかけて少々泣き過ぎかなとも思う。桑原正が鼻水まで垂らすのはやりすぎに感じてしまう
ニコールキッドマンのための映画感が否めない。思い出す行為がもっと行動や職業性と繋がっていれば。
断片的かつガラスやブラウン管テレビのような反射を多用する。父親がバルコニーの手すりの上に立っているカットを突然挿入する感じは少しゴダールを彷彿としてしまった。
父親が娘に日焼け止めを塗るシーンが繰り返>>続きを読む