ケタミンさんの映画レビュー・感想・評価

ケタミン

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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.0

夫婦間の亀裂。愛と希望と法律のせめぎ合い。身に覚えのある感情の爆発。事態が深刻になるほどに問題の核心から遠のき、深刻さが馬鹿らしさへと変質する皮肉。なのに深刻にならざるを得ない現実。わかっちゃいるけど>>続きを読む

ベイビー・スネイクス(1979年製作の映画)

4.5

その昔ビデオで鑑賞。クレイアニメにびっくり仰天狂喜した。さっそく友だちを呼んで観せたら、テレビの前でテーブルの端を握りしめ、涙目になって「うおおお、うおおお」と叫び続けてた。
白熱のライヴ映像も満載。
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私の知らないわたしの素顔(2019年製作の映画)

4.0

先が読めそうで読めない二転三転するプロットは妄想の疑似ロミオとジュリエット。ビノシュ。登場人物の心理が痛いほど突き刺さるカメラワークとロケーションの妙に息を飲み、心洗われるラストと思いきや、最後はゾワ>>続きを読む

リキッド・スカイ(1983年製作の映画)

-

まだロシアがソ蓮だった頃に、アメリカに亡命したロシア人監督が撮ったカルトムービー。
SFの枠を借りてはいるが、SFというよりは80年代初頭のNYのアンダーグラウンド・ファッション&ドラッグカルチャーシ
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パターソン(2016年製作の映画)

4.5

まっとうな人間のまっとうな日常。
一見どこにでもいそうでいて実のところ、
いまどきこんなにまっとうな人どこにもいそうにない。
ある種の理想が描かれている。
そして失意と、そこからの希望が。
ありがとう
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アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

3.5

謎が謎を呼ぶ展開なのにぜんぜんサスペンスじゃないところがポップ。オトナのおとぎ話といった趣。
家賃滞納という現実的な世界が、謎を追う内いつしか不思議の国へ。飄々としてオタク心にだけは妙に忠実な主人公が
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.0

クイーンのダイジェスト版だった。
往年のファンより、このバンドのことよく知らないけど曲は耳にしたことあって知ってる、という人の方が楽しめるんじゃないかな。

役者はよかった。ロジャー・テイラー役はもう
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グッド・タイム(2017年製作の映画)

4.0

ほぼ一年前の正月に家族3人で観賞。内容はほぼ忘れた。確か、ある時点で「え、そっち行く?」と驚いた瞬間があって、その新奇な展開が作品に深みを与えていたように思う。鑑賞後、あれやこれやと一家で感想を述べ合>>続きを読む

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.5

キュアロン監督の前作『ゼロ・グラビティ』とは真逆とも言えるレトロな生活感とノスタルジー。モノクロのせいもあってまるで昔の名画のリマスターを観ているようだった。しかし抑制された感情表現と斬新な画面構成は>>続きを読む

草原の河(2015年製作の映画)

4.5

何年か前の中国映画祭?で観た。物語はすっかり忘れてしまったが、同じ監督の新作を試写会で観たので、ついでに(と言うと失礼だが)大まかな印象だけでも。

その時は映画祭ということで確か3本立ての最初の1本
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巡礼の約束(2018年製作の映画)

4.0

まずは舞台となるチベット高原の風景が圧倒的。前作『草原の河』もそうだった。
もちろん風景のすばらしい映画はいくらでもあるが、この監督は風景をドラマ表現に生かすセンスが独特で、フレームの切りとり方にはっ
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パンク侍、斬られて候(2018年製作の映画)

4.0

いやもう最高でしたよ。
豪華キャストを使った馬鹿馬鹿しさのインフレ。
至福の時を過ごした。「くだらなさ」の深〜い意義を味わう至福。
INUの『メシ喰うな』をすごいと思ったのと同じ感触だった。

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

4.0

別に興味もなくて観ようと思ってなかったんだけど、つきあいでなんとなく観始めたら引き込まれて最後まで没入。期待や先入観のないこういう出会い方が一番だな。もちろん作品が良ければの話だけど。

この作品は極
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野火(2014年製作の映画)

-

点数評価不能。
二度と観たくない。
だからこそ一度は観ておくべき。
どんなに怖くても、これは映画で疑似体験。観たくない現実から目を背けていたら疑似体験ではすまなくなりそうで、そっちの方がもっと怖い。
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ダンケルク(2017年製作の映画)

2.0

公開時、複数の知人が絶賛していた。
なるほど、サスペンスフルな戦争映画としてよくできてると思う。臨場感はもちろんのこと、戦闘における恐怖と疑心暗鬼、同胞愛がバランスよく詰め込まれ、飽きさせない。劇的な
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僕はイエス様が嫌い(2019年製作の映画)

3.5

静謐にして残酷。
走り出す少年の切なさと雪の白さが沁みた。
観終わってしみじみと、ため息。
いい映画だった。

いいんだけど、ひとつだけ納得できなかった。
イエス様がコミカルな動きをすること。それはこ
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ウィーアーリトルゾンビーズ(2019年製作の映画)

3.5

意表をつく映像と音の洪水。観ている間中、ぐいぐいと引き込まれ続けた。
作り手の楽しさと映画へのすさまじい情熱がひしひしと伝わってくる、クリエイティブ魂の塊みたいな作品。

が、ピート・タウンゼントがジ
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ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

4.5

公開前の試写会で観たので、もうだいぶ時間が経つ。
それでも強烈に記憶に刻み込まれてる。
劇場で出会えたのは幸運だった。

宇宙飛行士がスペース・デブリによる事故から生還するという、ただそれだけの話。登
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

アメリカだ。めちゃくちゃアメリカ的な映画。
ひどく単純な物言いだとは思うけど、アメリカってヨーロッパなんかと比べると、深みがないじゃん? 伝統の重みがなくプラグマティックで欲望に忠実。この映画の主人公
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シティ・オブ・ゴッド(2002年製作の映画)

5.0

生々しくてエネルギッシュ。猥雑なのにスタイリッシュ。
実話を基にしていて、キャストのほとんどは実際のファヴェーラの住民つまり現地の素人。なのになんだ、この完成度は。監督のセンスがすごいとしか言いようが
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田園に死す(1974年製作の映画)

5.0

初めて観たのは19歳の時、劇場の大画面で。
圧倒された。あまりのショックにしばらく席を立てなかった。
幻想と現実の交錯、色彩の乱舞、過剰なまでに感情を揺さぶる音楽、意外性に満ちたメタ構造、そしてラスト
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マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)

5.0

人生は一縷の夢。その夢が終わる時すなわち死の瞬間の意識・無意識を克明に描き出した、究極の夢オチ映画。おそるべし。

虚空門 GATE(2019年製作の映画)

-

UFOの存在や異星人の真偽を追うという当初の軸足が、ある時点からコンタクティの人間ドラマへとシフトしていく、その逸脱ぶりがこの映画の醍醐味、ドキュメンタリーならではのおもしろさ。
冒頭のはったり臭さは
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カツベン!(2019年製作の映画)

3.0

『Shall we ダンス?』以来23年ぶりとなる、周防監督の王道コメディ(『舞妓はレディ』はミュージカルという枷があったので勘定に入れない)。ヒロインの子役がめちゃかわいいのを皮切りに、役者よし、脚>>続きを読む

教授とわたし、そして映画(2010年製作の映画)

3.0

これはすばらしい映画だからぜひ、と映画好きの息子に勧められて観た。で、思い出した。そうだった、あいつはちっちゃい頃からなぜか、理屈っぽくてしちめんどくさいモノゴトに心惹かれるやつだったよ。

アボカドの固さ(2019年製作の映画)

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「気まずい空気」。それは社会的動物である人類が最も嫌うもののひとつだろう。誰にでも覚えがある普遍的なストレス源であり、ごくありふれた日常生活の構成要素でもあるが、映画やテレビドラマにおいてはストーリー>>続きを読む