vivoさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

vivo

vivo

映画(2026)
ドラマ(0)
アニメ(0)

ザ・マミー(2017年製作の映画)

2.0

一般的なホラーを期待して見始めたので、予想外の暗い展開にどんな気持ちで鑑賞すれば良いのか迷子になってしまった。こんなことが起こり得る社会がホラー。少しクセのあるこだわり映像は面白かった。

PLAN 75(2022年製作の映画)

5.0

歴史を振り返れば、現代の倫理観ではありえない法律などいくらでもあるわけで、この映画で描かれるPLAN 75にも十分現実味を感じた。だからこそ、この作品を見ている時間は、何が正解なのかはわからないけれど>>続きを読む

ジェントルメン(2019年製作の映画)

4.0

ガイ・リッチーらしいスタイリッシュで愉快なエンタメ。新しいアイデアのあるオープニング映像、それぞれにスタイルがあって好きになってしまう登場人物たち、そして裏表がくるくる回る後半の楽しさ。まさにガイ・リ>>続きを読む

地上最大のショウ(1952年製作の映画)

3.0

公開当時はサーカスの情景がさぞ豪華に映っただろうし、命をかけたパフォーマンスにハラハラドキドキさせられっぱなしだったに違いない。さすがに現代映像技術によるスペクタクルに慣れてしまっている目には退屈に感>>続きを読む

死刑にいたる病(2022年製作の映画)

4.0

ミステリーとして最後までヒリヒリとした緊張感があって面白かった。支配洗脳系サイコは本当に悍ましく気持ち悪くゾッとする。そしてそんなサイコを演じる阿部サダヲが上手すぎた。感情のない眼ではなく、むしろ感情>>続きを読む

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.0

優しくない世界にも優しさはあるから、優しさの方を見ながら生きていたいし、優しい方の人間でありたい。できるだけ、できるだけ。重くなりすぎないトーンで描かれているものの、弱者に優しくない社会の姿がドライに>>続きを読む

天気の子(2019年製作の映画)

2.0

いつも通りすぐミュージックビデオ化する新海誠作品。なんだか少年が世紀のボーイミーツガールに盛り上がっているのだが、残念ながら共感には至らず。ただ、一般論として少年がこうなっちゃうのはわかる。相変わらず>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.0

やや既視感のある疑似家族ものだったが、それぞれに憂いを抱える人たちが摩擦の中で自己肯定感を得てゆく過程がやさしい物語だった。誰かの存在が自分を生かし、また、自分の存在が誰かを生かしている。そんな仕組み>>続きを読む

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

5.0

暴力と多幸感が乱暴に入り混じったおとぎ話のような世界観がたまらない。イデオロギーの衝突が巻き起こす終わらないカオス。その中で、幸福こそ正義と言わんばかりに描かれる地下の結婚式、水中での再会、そしてラス>>続きを読む

ザ・ロストシティ(2022年製作の映画)

3.0

物語自体はしょうもないが、華のある役者がそれぞれに得意キャラを活き活きと演じている様が楽しいお気軽ムービー。堅物さとだらしなさを併せ持つ美魔女なサンドラ・ブロック、愛すべき筋肉バカの男性グラビアアイド>>続きを読む

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.0

性別だけでの話ではなく、なりたい存在にどうしてもなれない苦しさが辛かった。草彅剛は演技の上手下手以前に、その不器用そうな存在感が生き辛さを抱える主人公の内面に説得力を与えていてとてもよかった。そして新>>続きを読む

ミナリ(2020年製作の映画)

3.0

家族と夢を天秤にかけているわけではなく、自分の夢の実現が家族に成功をもたらすと信じている夫。そんな夫を応援しつつ、その好機的な考え方に納得できない妻。どちらの気持ちにも共感できたし、異国の地で感じる絶>>続きを読む

バード・ボックス(2018年製作の映画)

3.0

新鮮味はないが確実に盛り上がる設定で、実際にしっかり山あり谷あり楽しませてもらった。見てはいけないものを見ても大丈夫な人がいるという設定が一番のホラーポイント。

かぐや姫の物語(2013年製作の映画)

5.0

これほどまで有名な物語を全く飽きさせずに最後まで見せる絵の力がすごい。日本の里山やそこに生活する人間を美しく描こうとする時、これ以上に必然的な表現方法があるだろうかと思わされたし、大胆なタッチの疾走シ>>続きを読む

バイオレンスアクション(2022年製作の映画)

2.0

軽い気持ちで鑑賞できる作品だが、アクションにいまいちキレがなく、間延びしていたところが残念だった。城田優のキャラが楽しい。

彷徨い(2023年製作の映画)

2.0

うわ、やな感じ。鑑賞後にまず漏れた言葉はそれだった。差別から逃れる手段の一つに、差別する側の社会に同化するというものがある。他の多くの同族とは異なり、自分はこちら側の世界に生きる素養があると認めてもら>>続きを読む

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

4.0

気持ちのいい映画だった。誰かに少しでも刺さって欲しい、それが無理でも、似てるかもしれない想いを持っている人の存在に気づいて欲しい、という動機はとても純粋で優しくて素直に共感できたし、熱量と気迫と信念が>>続きを読む

屋根裏のアーネスト(2023年製作の映画)

3.0

現代感のあるコメディからミステリーへ、そして最終的にはちょっとほろ苦い話へとスムースに移行する出来の良い映画。普通に面白いのだが、クセやスキがなさすぎてAIが作った映画のように感じてしまったのも事実。

機動戦士ガンダム III めぐりあい宇宙編(1982年製作の映画)

3.0

いろいろな人間関係が新たな刺激によって更に発展し、やがてあるべきように回収される群像劇的な展開が心地よかった。アムロ、シャア、セイラ、ララァの4者が対峙するシーンが印象的で、全ての大きな争いの根源に個>>続きを読む

機動戦士ガンダム II 哀・戦士編(1981年製作の映画)

3.0

新型モビルスーツが次々と現れる楽しさがある第二章だが、哀・戦士編というだけあって、多くの登場人物の身に哀しみが訪れ、それらが報われる未来へと観る人の気持ちを向かわせる。まさに三部作の中編の定石のような>>続きを読む

MOTHER マザー(2020年製作の映画)

3.0

虐待や貧困から子供を救う時の大きなハードルである親子の共依存。その起点は親の間違った所有欲にあるのだろう。子供を自分の身体の一部のように所有し支配する親の感覚が、親を生かすためには自分の存在が不可欠だ>>続きを読む

機動戦士ガンダム(1981年製作の映画)

3.0

改めて観るとロボットアニメとしてパイオニア的な要素が見えて面白かった。勧善懲悪ではなくイデオロギーが異なる2つの集団における戦争という舞台設定、量産型兵器としてのロボット(モビルスーツ)の概念、そして>>続きを読む

ロスト・ドーター(2021年製作の映画)

3.0

母という存在が抱える哀愁がハードボイルド風味で描かれた作品。母性という概念には呪いがある。子供に対する親としての愛情以上の何かを人は母性と呼び、それを母に求める。その得体のしれない母性は実は”諦め”と>>続きを読む

アダム&アダム(2022年製作の映画)

4.0

爽快なアクションあり、笑いあり、そして予期せぬ涙ありで満足感のある映画だった。タイムトラベルものにしてはかなりシンプルなプロットだが、人間関係の描き方が巧みで、特に少年アダムと青年アダムが互いに補完的>>続きを読む

夏への扉 ―キミのいる未来へ―(2021年製作の映画)

3.0

すごく古典的なタイムトラベル物語で、爽やかな主役とヒロイン、ほっこり系のサポート役、そして憎みやすいヒール役とキャラ配置も素直。特に捻りはないが退屈もせず気軽に楽しめた。

アイリッシュマン(2019年製作の映画)

3.0

ひたすら流されて、その時々で最善と思える選択を重ねた結果、空っぽだけが残るという虚しい物語。人間の一生はあっという間で諸行無常。そして、同じ時代に生まれた人間が作り出す社会も同じく無常であることも、史>>続きを読む

ホワイト・ノイズ(2022年製作の映画)

3.0

恐怖が絆と愛を育み、また同時に混乱と破滅をもたらす。そして、誰ひとり逃れられない共通の恐怖が死であることを独特のリズムで描く作品。先の展開が読めなさすぎて途中で飽きそうになったが、後半は急にメッセージ>>続きを読む

ダンス・オブ・41(2020年製作の映画)

3.0

よく男性的特徴と考えられがちな性格的特徴を持つ人間が、緩やかにより女性的特徴と考えられがちな特徴を持つ人間へと変わってゆく。その様を自然な流れと感じさせる主演俳優の演技がよかった。実態のない享楽の虚し>>続きを読む

モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル(1975年製作の映画)

3.0

ゆるく雑なブラックジョークをひたすら見せられるのだが、発明的な要素が多くて見飽きなかった。随所に挿入されるアニメーションの独創性の高さも見もの。さすがテリー・ギリアム。

風立ちぬ(2013年製作の映画)

4.0

空への憧れと戦闘機を両端にした縦糸と、純愛と病による横糸が織りなす一枚の絵。その絵が、愛も夢も悲しみや苦しみの起点であるという強い印象を残す。それでも風は、ピラミッドのある世界を選ぶ意思を巻き起こし、>>続きを読む

マチルダ・ザ・ミュージカル(2022年製作の映画)

3.0

子供たちがキレッキレで歌い踊る姿が微笑ましく爽快だった。が、その裏に、まさにこの物語で否定しているような「大人による支配」を感じてしまい、若干の気持ち悪さを覚えてしまったのも事実。主人公の賢さが活躍す>>続きを読む

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

4.0

久しぶりに鑑賞したが、やはりエポックメイキングな作品。描写の細かさ、印象的な光の使い方、存在感の強いBGMと静寂との大胆なメリハリ、そして何より、科学と精神世界が融合した世界観と終末的かつ浄化的なスト>>続きを読む

ヘルドッグス(2022年製作の映画)

3.0

全体的に特に面白い仕掛けがある物語ではなかったが、一つひとつのシーンに緊張感とメリハリがあってしっかり楽しかった。だらだらしないアクションシーンと色気のある画づくりもGood。

カラダ探し(2022年製作の映画)

1.0

サバイバル系のオンラインゲームで誰かと繋がり楽しい時を共有する文脈を、ホラーに置き換えたらこんな物語になるのかもしれない。何も考えずにゲームを眺めている感覚で見ればよい映画ではあるものの、あまりにも命>>続きを読む

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

4.0

数々の長台詞を感情豊かに演じ切るスカーレット・ヨハンソンとアダム・ドライバー、そしてクセの強いキャラを活き活きと演じるローラ・ダーン、その他の演者も含め、役者を見ているのが楽しい会話劇だった。側から見>>続きを読む