椎名さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

2.5

1日35ドル、月に換算すれば今の日本円で約11万円だと思うと、決して安くはないその日暮らしだと思った。それでもモーテルに住み着く他ないのは、長い目で見据える余裕がないからで、それが貧しさの根底にあるも>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.0

共感はなかった。
誰かに笑ってもらうことで「自分を認めてほしい」のであって、笑い者にされたいわけじゃないというところで、別にコメディアンになりたかったわけじゃないんだと思った。
ジョークって、互いに同
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キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

3.5

ハライチのターンを初めて聞いた日に見た。本当かどうかはパプキンしか知らない。大衆の目を気にするパプキンを描くことで、大衆の目が何を見ているかを描いていると思った。ママに怒られるパプキンを演じるパプキン>>続きを読む

スプリング・フィーバー(2009年製作の映画)

2.5

小籠包が出てきたので南の方が舞台なんだと思った。南京の話だと知ったのは見終わってからだった。皿を割る女が二人出てくる。皿、割ったら片付けなきゃいけないじゃないとか、そういう話でない。
中国の、家族や親
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.5

現実を時系列に沿ってトレースする必要がない、なぜなら「映画」だから。映画は現実の二次創作にもなる。モーリー。
シャーリーテンプルとシャロンテートをいつも言い間違える。
おもろ〜いでした。
煙草が吸いた
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ナッシング・バッド(2014年製作の映画)

2.5

麻薬とか死体とかを隠した車を上手いこと言って売り飛ばし、荒稼ぎするのかと思ってた。息子がひょんなことから事件にまきこまれて、それを何とか助ける破茶滅茶ドタバタコメディかと思ってた。
ダイナーで美味しく
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パロアルト・ストーリー(2013年製作の映画)

3.0

この映画を見て、ティーンエイジャーの複雑さについて思うことも、登場人物に共鳴することも、同調も、批判も、何もできなかった。
どうしてこうも何も言えなくなるんだろう。あなた昔は感想文とかめちゃくちゃ得意
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メアリー&マックス(2009年製作の映画)

3.0

中学生の頃、インターネットで知り合った女の子と文通をしたことがある。山形にいた女の子だった。
中略
便箋埋めるような話をしようよ。
中略
今はもう裏とか表とか、ぺらぺらの紙ですか?

青いパパイヤの香り(1993年製作の映画)

3.0

青菜を買って油で炒めた。
テレザみたいな妻だった。

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

2.5

家は芸術だけでは成り立たないので、ジャックに家を作ることはできなかったんだと思った。
それでいて最後に出来たハリボテが、銃弾から彼の身を守る「家」になったのは良かった。

あとは嫌悪感を抱くものに対し
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そうして私たちはプールに金魚を、(2016年製作の映画)

3.5

思春期の、自分の街に対する閉塞感とか、未来があっけなく想像出来得るどん詰まり感とか、そういえば、通って来なかったかもしれないと、30分の映像を見ていてぼんやり思った。忘れちゃっただけかな。
ここは退屈
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嗤う分身(2013年製作の映画)

3.0

同じ外見で別の人格をもつ男が目の前に現れる話。

鏡なんて存在しなかった。
周りはサイモンとジェームズを、本物と偽物というのではなく、別人と認識していながら、区別できていなかったし、そもそも興味がない
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エブリデイ(2018年製作の映画)

2.5

毎日誰かの身体を借りる人とのラブストーリー。
顔や体つき、目に見えるかたちが、全く違ったとしてもその中の人に対して、同じ気持ちをもって接するって本当に出来るのかなとも思う。(中にいるのが「人」なのかも
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フランシス・ハ(2012年製作の映画)

3.0

収まりきらない、はみでた、少し足らない、少し大きい、「フランシス・ハ」

オホーイ!セクシー!って掛け声いいな〜。ダサいというか、ガサツというか。だけど、私ってundateableだよねと言わないし、
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スパイダーマン2(2004年製作の映画)

3.5

ヒーローが、ヒーローであるが故悩むストーリーがとても良いな。
不特定多数を守るために身近な人を蔑ろにしてしまうというだけではなく、不特定多数のためのヒーローでは生活は成り立たないという部分まで描いてい
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.5

1週間くらいかけて見た。長時間だからと敬遠していたけれど、見て良かった。めちゃくちゃ面白かった。

宇宙に対する、やけに神秘的で美しいという印象(2001年宇宙の旅を見たからかな)や科学者の好奇心・覚
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ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ(2001年製作の映画)

3.5

ふたつに引きちぎられた片割れを歌う、愛の起源の歌がめちゃくちゃ良かった。「一緒に息して」とキスするシーンも。
ヘドウィグの、失望に対して諦めるでも、許すでもなく、受け入れてる感じが好きだったな。
愛は
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幸福の罪(2011年製作の映画)

3.0

主人公の妻ミラダが、良いキャラクターだった。前夫のラダが不憫になっちゃた…。ラストの湖畔を泳ぐリダは、水面のドレスを広げていくみたいで綺麗だったな。
途中に挿入された集団監禁のエピソードが浮いて見えた
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

3.0

2019/5/5
シンプルで格好良かった。キャラクターを描くための過分なエピソードもないし、勢いに任せて収集をつけるわけでもなく、静かに熱い感じがした。

2023/2/10
結構痛め!こんなに痛め!
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ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

3.5

個人のエピソードや場面を切り取ると悲壮感が漂ってしまうけれど、家族として集まるとなんだか誰も憎めないし、いびつなまま転がってる感じがする。帰省していた時に見たので、特に家族のかたちを考えた。家族って体>>続きを読む

銀魂(2017年製作の映画)

2.5

先日、新橋の居酒屋にて将軍様・床屋回の話をして、お腹を抱えて笑い倒したので見ました。
噂の吉沢亮を認知しました。
菜々緒のまた子好きだな。

シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

2.5

全編通して歌っているのに、最初は違和感があったけれど案外慣れた。
あなたは幸せ?というやりとりが何度か出てくるんだけど、おそらく言い回しのニュアンスが違うので、多少フランス語に通じていればもう少し心情
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あゝ、荒野 後篇(2017年製作の映画)

4.0

二人の試合の中で、バリカンの語りの中、それぞれのアップシーンが映るんだけど、みんな新次のことを見ていた人ばかりなんだと思ったら、バリカンと「つながっている」のは本当に新次だけなんだと泣いてしまった。>>続きを読む

あゝ、荒野 前篇(2017年製作の映画)

3.5

菅田将暉、すごいな。なにやっても菅田将暉なのに、なにやっても全然菅田将暉じゃないんだよな中身が。とかよくわかんないことをずっと思っていた。後半へ続く。

草原の実験(2014年製作の映画)

3.5

切り取りはじめた瞬間から、日常じゃなくなっちゃうんだなと思った。
ラストの唐突さは不自然だなと思ったけど、実際、壊される時って物語なんか御構い無しで、不自然なくらい突然なんだろうなとも思った。

シャ
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

3.0

国旗は「生命や財産に極度の危険が迫っている際、その危険を伝える目的を除き、下方に傾けて掲揚してはならない。」

レディ・バード(2017年製作の映画)

3.0

「レディバードを見た。服装がかわいい。愛と注意を払うことは似ている。レディバードに重ねる思春期は持ち合わせていないが、十分自分勝手な私を見る母親の寛大さを思い出して週末に向けて手紙を書こうと思」う。

わたしを離さないで(2010年製作の映画)

3.0

鷲田清一の本のことを思い出した。
ー〈待つ 〉ことには 、 「期待 」や 「希い 」や 「祈り 」が内包されている 。否 、いなければならない 。 〈待つ 〉とは 、その意味で 、抱くことなのだ 。

雨に唄えば(1952年製作の映画)

3.5

時計仕掛けのオレンジを見てからずっと本作も見ようと思っていた。
こんなに楽しそうに雨の中を歌って踊るのは見ていて清々しいなと思ったら、後半かなりはしゃいでて笑っちゃった。

というのが昨晩の出来事。
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