watageさんの映画レビュー・感想・評価

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この夏の星を見る(2025年製作の映画)

4.8

夏を迎え撃つ…なんだかカッコいい響き。
宇宙に憧れ、科学系部活にのめり込む中高生たちの瑞々しすぎる群像劇。

舞台は、茨城、東京、長崎。徐々に記憶の遠くなってきたコロナ禍の夏。
行動を制限される悔しさ
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

久々に再没入。公開当時にも映画館で観て大興奮したけど自宅で観ても、カタルシスがすごかった。
冒頭OPから怒涛のセルフオマージュ連発。劇中ずっと出し惜しむ気配が一切ない。一作目VHSが実家にあり、幼少か
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息子(1991年製作の映画)

4.8

都会でうだつの上がらない末っ子息子と
妻に先立たれ田舎で独り暮らす、その親父の物語が章立て形式で描かれます。

まず第一に、永瀬さんのルックスとか、暮らしぶりがカッコいいなあ、と観ていた所、家族設定や
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メッセージ(2016年製作の映画)

4.8

とりあえず、第一印象として、未確認飛行物体の異物感がすごかったです。
未知との邂逅には、息をのむ圧巻の映像美と、広大なショットが映える、知的でハードSFな映画。

でもそんなSF要素とは裏腹に、実は、
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フォーチュンクッキー(2023年製作の映画)

4.1

心に傷を抱えるアフガニスタン移民の女性が、フォーチュンクッキーのおみくじをきっかけに、幸せに向き合っていくセラピー映画。

母国から出て来ざるを得なかった主人公のドニヤはどこか鬱屈として暮らしています
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国宝(2025年製作の映画)

5.0

凄かったです、国宝。
心震わされた。
日本の伝統芸能の底力を
見せつけられました。

役者同士が己の芸道で凌ぎをけずりあう。壮絶な歌舞伎の世界を圧巻のスケールで描き、
栄光と挫折、希望と絶望をないまぜ
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トウキョウソナタ(2008年製作の映画)

4.3

薄暗くて、独特な風合いのホームドラマ。
黒沢清監督の作品はこれが4本目。
CURE→Cloud→アカルイミライ→当作

徐々に日常生活が、ひび割れていく様子が
ヒリヒリしました。
家族の在り方について
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We Live in Time この時を生きて(2024年製作の映画)

4.8

仲睦まじいお似合いな二人です。
とにかくこのダブル主演をベタ褒めしたい。夫婦は会話が多い事はやっぱりいいなと感じた。

フローレンス・ピューは茶目っ気があるし表情豊かで、ひたすら愛らしい。シェフ姿は凛
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.9

スラダン屈指のエピソードを原作者・井上雄彦が再解釈して映画化。
公開当時に観て以来、久々に自宅再鑑賞しました。

漫画の展開を、実際の試合のタイム感で落とし込んだら、きっとこうなりそうだという動きや空
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

4.7

犬が虐げられるディストピア的な島で
犬と少年が心を通わせながら困難を乗り越え、体制に歯向かう。
ウェス・アンダーソンの作品の中では、語り口は割と明快な冒険活劇だった気がしました。

架空の日本を舞台に
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スーパーマン ディレクターズ・カット版(1978年製作の映画)

4.1

スーパーマンのこれぞオリジンって感じの物語。
ジェームズ・ガン版公開に備えての予習です。
オープニングクロールのカッコ良さからワクワクさせられるし、ジョン・ウィリアムズの音楽はやっぱり素晴らしい。
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アカルイミライ(2002年製作の映画)

4.0

抽象的で不思議な若者映画でした。
灰色の色味が強く、ずっと不穏で閉塞的な画作り。劇中のクラゲのごとく、地に足のつかない様子で、ずっと浮遊感のあるオダギリジョーと浅野忠信でした。
きったなくて荒んでる服
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ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

5.0

ほのぼのしたルックだけども、いい意味で裏切られて、喜怒哀楽全部あって、心揺さぶられまくった。
文句無しの満点。

ちょっとファニーでヌケ感のある作画で、カートゥーン調な表現なのに、何だか妙に社会のリア
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滝を見にいく(2014年製作の映画)

4.2

7人のおばちゃん達が遭難してしまい、ゆるい連帯感が生まれてくる様が、さりげなくユーモラスに描かれる。徐々に打ち解けあっていくのが観ていて気持ちがいいです。

主要キャラの人柄が絶妙でした。
おばちゃん
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フェリスはある朝突然に(1986年製作の映画)

4.6

お調子者高校生が大人を出し抜いてサボる痛快青春コメディだったー。
独特なテンポのカメラワークに、遊び心ある無邪気な笑いと、オフビートなとぼけた笑い、との緩急が効いててめっちゃ良い。

街の景色の撮り方
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ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング(2025年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

M:Iシリーズの集大成、この触れ込み通り、確かにって思えました。
ありがとうトム・クルーズっていう感じ。フィジカル衰え知らず。どんだけストイックなのか。

また、過去作からの引用とか、これまでになく沢
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潜水服は蝶の夢を見る(2007年製作の映画)

4.7

何か起きた時は、教養がいつか自分を救ってくれるのかもと思えました。
当作は実話ベースの物語。ほぼ全身麻痺になってしまって、動かせるのは左目のまぶただけ。でも意識や記憶は発症前のままだった事だけが唯一の
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リアリティ・バイツ(1994年製作の映画)

4.3

90'sの頃の若者達をフレッシュに描いた青春恋愛モノ。劇中で、ドキュメンタリー映画制作している様子も洒落た手触り。
劇中で流れる音楽もノリがよくて楽しく、The Knackの誰もが知ってそうなあの曲の
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イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

4.3

戦争映画といえど一筋縄ではいかないのがやっぱりタランティーノ。
ナチスドイツの占領下のフランスを中心に、隠密作戦を展開する傭兵部隊と、家族を殺されたユダヤ人女性の復讐劇を並列で描く。

キレキレな悪役
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ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

3.9

観直してみたら結構ケレン味が効いてて、意欲作でした。

シリーズの中でもコンパクトなスケール感になってはいたけど
少しダークな風合いで、今までにはなかった描写があったり、一味違った画が観られる。

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紅の豚(1992年製作の映画)

4.8

歳を重ねて観る度に好きになっている映画です。ロマンたっぷりな飛行艇乗り達の世界。
本作までの宮崎駿作品は、空を飛ぶ事は一つの要素だったところ、今回はついに飛行艇乗りを生業とする人々を描く。
監督の、空
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サンダーボルツ*(2025年製作の映画)

4.4

負け犬気質で、寄せ集めな部隊の奮闘模様。
ちょっとナーバスめで、心象的な描写が多く、時折ゆるいジョークを挟む感じ等は
映画雑誌で書かれたように、確かにA24作品っぽい雰囲気を感じました。

フローレン
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ボーイ・ミーツ・ガール(1983年製作の映画)

3.0

レオス・カラックス初鑑賞です。
落ち込んでる男女同士が恋をしようとする物語ってくらいにしか、捉えられなかった。アートっぽい雰囲気を楽しむ映画。

ゴダールの『勝手にしやがれ』と、
ジャームッシュの『パ
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コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

4.1

仕事を理不尽にクビになり、自殺しようにも死にきれずな男が、自分を殺すための殺し屋を雇う。でも決行のその日、女性に一目惚れをしてしまいやっぱり生きたくなる話

少しクライム的なあらすじなのですが、
そこ
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新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!(2024年製作の映画)

3.4

『ベイビーわるきゅーれ』の髙石あかりと中井友望の共演目当てで鑑賞です。やっぱり2人とも演技が良かった。

『ベビわる』の時のちさとと宮内さんのキャライメージが活かせてる感じがとても好き。
髙石あかりは
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スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望(1977年製作の映画)

4.9

言わずもがな、SFの金字塔シリーズですよね。今もなお、影響を受け続けている。
かかってるとどうせまた、観たくなるし、
そのたびに、やっぱり好きやわーってなる。

ドロイドコンビのコミカルな掛け合い、
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若おかみは小学生!(2018年製作の映画)

4.4

若おかみとして旅館を手伝うことを通じて、過去の傷を癒やしたり、成長したりする少女おっこの物語。なかなか侮れない感動作でした。

絵柄は、可愛らしい、プリキュアを彷彿とさせるくらいのキャラデザなのに、
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怪物(2023年製作の映画)

4.7

長野県のとある小学校を取り巻く、ある一定の期間で起こる出来事を、安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、演じる登場人物たち各者の視点で語る。
物語の主体が移される度に、変化する事実の見え方、各人の真実に驚き、
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ウィキッド ふたりの魔女(2024年製作の映画)

4.8

古典名作・オズの魔法使いをベースとしたスピンオフ的な物語として、舞台公演されてきたミュージカルが映画に。

正直甘く見てました。凄まじく良かった。

シナリオも、歌やダンスのエンタメ性も
ファンタジー
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プリデスティネーション(2014年製作の映画)

4.0

タイムパラドックスを扱う時空警察の物語のようですが、なにやらクラシカルな雰囲気が強く、ノワール的な色合い。
会話劇と回想シーンが多く、それが布石になっている。過去に何が影響しているのか?こんがらがって
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オズの魔法使(1939年製作の映画)

3.8

オズの世界に訪れた瞬間の色鮮やかさにうっとりしました。
古い作品ではあるものの、
異世界のスケール感を出す為に
工夫がたくさん凝らしてあって
とにかく、映像の楽しさに心動かされました。
あと、音楽が愉
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宇宙でいちばんあかるい屋根(2020年製作の映画)

3.9

人との関わりや恋に悩む少女が、不思議なおばあちゃんとの交流をきっかけに、少し大人になる姿を描いたヒューマンドラマ。
歳の離れた友達って良いなあと思えた。

清原果耶ちゃん目当てで鑑賞。
多感な時期の女
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片思い世界(2025年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

坂元裕二脚本×土井裕泰監督は、
花束みたいな…のあのコンビに
最強最旬の女優トリオという
今ノリに乗っている布陣。


片思いという言葉にひっぱられたー。
3人の女性が仲良く暮らす眼福な
恋とか友情と
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横道世之介(2013年製作の映画)

4.8

大学入学から始まる、横道世之介の青春、人生禄。いやー、すごい良かった。
新春時節にもぴったりはまったし、自分的に大傑作、どストライクに好きな映画でした。

入学したばかりの頃、学部の友達ができるのって
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ミッキー17(2024年製作の映画)

4.3

何度でも生き返るクローン系SFを韓国の鬼才ポンジュノがハリウッドで撮ったらどうなるか?めっちゃ楽しみにしてた新作。
面白かったです。

惑星探索のドキドキ感、未知の生物との邂逅、バイオテクノロジーの描
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ANORA アノーラ(2024年製作の映画)

4.7

アノーラがとびっきりキュートで惚れ惚れしました。我が強いし、たくましく、気前も良いが、ちゃっかりもしている現代っぽいヒロイン像。
そんな彼女が劇中、ほとんど出ずっぱりで魅力を振りまいています。

物語
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