このレビューはネタバレを含みます
結婚。ダメ。ゼッタイ。(違う)
他者が知覚できるのは、どこまでも表象でしかない。
重層的で示唆に富み、しかも極めてスリリングな力作だった。
未知もしくは斬新な価値観を示すような映画ではないけれども、>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
引き出しの豊富さと卓越した技巧は相変わらず本当に凄い。
露悪的・奇想的な要素はむしろ、彼の映画作家としての才能と技量を過小評価させているんじゃないだろうか。
作風に対するネット上のミームやレッテル貼り>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
観ながら、エリセの過去の発言や主張、とりわけ『マルメロの陽光』についてのインタビューでの言葉を思い出さずにはいられなかった。
"人間は永続性を求めますから、あらゆる芸術作品には時間が存在しています。>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
予告の作りよりもずっとイタくて侘しい映画だった......
社会問題をじっくりと描くよりもエンタメにかなり振り切っている作品なので、好き嫌いは別れるだろうけど、そのぶん見やすいし、監督の才能は本物。>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
邦題は主人公にフォーカスされており、これはこれで良いと思うが、原題の『20.000 especies de abejas』のほうが今作の射程の広さを表していると思う。
(『ミツバチと私』の“私”に他>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
値段分は楽しみました。
イーライ・ロス監督作のグレーな人物描写(ジャンル映画あるあるの記号的なキャラと思いきや、実はそれぞれに抱えている背景や意外な一面がある......ということを展開と共に見せて>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
『SMILE』に続く、精神疾患(薬物依存も含む)にまつわるニューロティックな恐怖を描いた秀作。
「○○を超えてる!」とかそういうハードルは置いといて、たいへん面白かった!
人物描写やモチーフの扱い>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
※ 『海底47m』のネタバレも含みます
劇場で観なかったことを後悔.....
この題材で107分保たせたスタッフ・キャストの胆力には脱帽。
とはいえ、同スタッフが手がけた『海底47m』の幻想オ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ホラーというより、アンビバレントな感情が吹き荒れる心理劇であり、少女の自立の話だった。
ジャンル映画に敬意を払いつつ、一つの定型には嵌り切らない、現代的でハイクオリティな映像作品。
宗教的なモチーフ>>続きを読む
画(え)がハンパない!
稀代のビジュアリストであるリドスコ御大の作品の中でも、これほどの密度と迫力のある映像はほとんど無かったと思う。
室内の美術や室外のスケール感は、ヴィスコンティやパゾリーニの作品>>続きを読む
思ったより硬派な作りだったので前半は面食らったけど、結果的にはとても楽しめた。
ドラマがベタつかず、けれど情感は確かに滲んでいて、地味なパートでも退屈しない。
色んな凶器でエグい殺され方が連発される>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
「陰惨」という評判につられて観に行った俺が言うのもなんだけど、沙代ちゃんと時弥くんが成仏できたのがせめてもの救い。
あのシーンが無かったらクオリティ如何に関わらず映画が嫌いになるところだったよ。
充>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
説明台詞と垢抜けない演出は相変わらず。
でも、過去作ではひたすらウンザリするだけだった人物間のやり取りに、時々笑ってしまうような一種のグルーヴ感が加わっているのが興味深かった。
キャラと役者には申し訳>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
陰謀と記憶障害(というかその疑惑)が絡み合うニューロティックスリラー。
陰謀の部分はB級映画的な雑さしかない組織的犯罪なんだけど、この映画においては全く欠点ではない。
神経症的な題材であり語り口ではあ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
80歳になっても衰えないスコセッシの映画的胆力と演出の冴えには敬服するし、映画ファンとしては嬉しい(おそらくオスカーで多部門のノミネートを受けると思う)けれども、アプローチとしては疑問に思うところが大>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
2が賛否両論だったように、今作もたぶん1のファン全員の賛同を得るものではないと思う。
ただ個人的には、毎度違う舞台とフェーズを扱いつつも、主人公のスピリットを継承し続けるシリーズの矜持に唸った。
最高>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
過去作はほぼ未見です。
画作り一つ一つは悪くない。
ただ、せっかくのスタイリッシュな画やガジェットも、編集の不恰好さや不自然なアングルの挿入で崩れてしまっているのが惜しい。
「お、カッコいい!」と思>>続きを読む
続編の『Pearl 』の予告にビビッときたので、見逃していたこちらを鑑賞。
微妙な温度の評判しか聞かなかったので、正直『Pearl』の前座ぐらいの気持ちで観たんだけど、メッチャ良かった!
作中の様々な>>続きを読む
めちゃんこ良かった。っていうかスゲェ。
幾何学的な描線に奥行きのあるレイアウトなど、確固としたトータルデザインが基礎にありつつ、場面も物語も縦横無尽に展開されていく。
シーンいやさショットがいちいち美>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
まあ、作ってくれただけで有難い。
個人的には是非とも原作小説(便宜上そう呼ぶ)と一緒に鑑賞してほしい。先でも後でも構わないので。映画が味わい深くなると思う。
以下、雑記。内容に触れています。
はっ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
テレビシリーズに全ノリできていた人には申し分のない傑作では。
ファンムービーとしてのサービスとお祭り感を存分に振る舞いつつ、テレビシリーズからのテーマやスピリットをきちんと継承&発展させていて、その二>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
アンビバレントな映画体験であった。
小説『DUNE 砂の惑星』の映画化としては100点をつけてもよい出来映えであると思う。
まず、脚色・翻案が素晴らしい。
実は本作、序盤は映画オリジナルのシークエ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
アバンタイトル後『ひと仕事』終えたキャシーは朝の街を歩いて家路を辿る。
その時、車道の向かい側にいる男数人が彼女に声をかけてくる。
「よお姉ちゃん、朝帰りか?」
続けて男達は下品な『ジョーク』を飛ばす>>続きを読む