waverrrさんの映画レビュー・感想・評価

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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.5

身勝手で独善的な彼を、
メンバーをして時に最低だと言わしめる彼を、
私たちが嫌いになれないのは、
いや、どうしようもなく愛おしく思ってしまうのは、
彼の脆さや弱さ、闇より深い孤独を、私たちもまた同じよ
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メメント(2000年製作の映画)

3.9

クリストファー・ノーラン監督作品。
複雑怪奇、時間の魔術というべきかむしろ奇術か。

人の記憶なんてあてにならないもの。
見たい事実を見て、望んだ事実を記憶する、真実ではないとしても。
それは主人公に
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弁護人(2013年製作の映画)

4.2

刑事裁判においては弁護人だけが被告人を守ることができる。
強大な国家権力を前にしたとき被告人とされた一市民は余りに卑小な存在だ。
国家権力による人権侵害、「アカ」だという思想による排除は、韓国だけでな
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

4.3

ビートルズが停電とともに世界から消えた日。
ビートルズの曲を知るのは泣かず飛ばすの歌手ジャックだけだった。


ジャックとエリーの関係性がじれったい。ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロードは隠喩な
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名探偵ピカチュウ(2019年製作の映画)

4.3

ポケモン初代世代には堪らない映画だ。
生き生きと躍動するポケモンと共生する社会。
最新のCGだから違和感なく描けるリアルなポケモンたち。

伏線の張り方にもしてやられた。
これは子ども向けではなくポケ
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

4.3

単なる青春映画ではない。

英語でいう「child abuse」を我が国では児童虐待と訳したが、原意に忠実に訳すならば「子どもに対する親権の濫用」が正しいことはよく言われるところだ。
肉体的な虐待に限
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バットマン オリジナル・ムービー(1966年製作の映画)

4.2

最高に笑えるバカ映画。

バットマンvsサメのシーンでのロビンの顔芸なんて笑かしにかかっているとしか思えない。

気の置けない仲間とワイワイツッコミをいれながら見れば嫌なことを全て忘れられる。
バット
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ブロークバック・マウンテン(2005年製作の映画)

3.6

残念ながら主人公二人の身勝手さに感情移入ができない。

そのせいでセクシャリティーに関わる主人公の葛藤に対して鑑賞者の感情がついていかず、焦点がぼやけてしまっている。

タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.2

1980年春、光州で起きた軍部による弾圧は多くの民衆の命を奪った。
これは、真実を伝えるため戦った記者とタクシー運転手と民衆たちの物語だ。

国が、権力が、武力が人を踏みにじった歴史を私たちは忘れては
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彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

4.6

リンコさんが最後に送ったプレゼントは。
優しいトランスジェンダーの女性リンコさんと温かなマキオ、孤独だが真っ直ぐな少女トモは紛いなく家族になった。

いくつもの象徴的なエピソードは最後のプレゼントの意
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プロメア(2019年製作の映画)

4.6

「あげるにふさわしい人間が、もらうにふさわしい人間にあげるのが勲章ってもんだ。」

ビビッドな色彩で鮮やかに描かれる世界観はひたすらに熱い。
アニメ表現の無限大の可能性を感じさせる傑作。
万人におすす
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アフタースクール(2008年製作の映画)

4.0

アフタースクール、学生時代のその先に。

いつまでも真っ直ぐな行動原理でいよう。

大泉洋と境雅人の男前さが光る良作。

マイ・インターン(2015年製作の映画)

5.0

誠実かつユニークな紳士の高齢者インターンベンをロバート・デ・ニーロが、ひたむきで新進気鋭の女性社長ジュールズをアン・ハサウェイが演じるのだからそれだけでワクワクする。

年齢に囚われず新しいことへの挑
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.5

ハリウッドの豪華絢爛な美術と音楽が眩しい。
一方で、夢追い人を描きながら悲壮感や切迫感はなくストーリーは薄っぺら。
恋愛映画としても心理描写が表面的だから感情移入は難しく中途半端な感は否めない。

ウォーム・ボディーズ(2013年製作の映画)

4.0

ゾンビは電気羊の夢を見るのか?

コメディあり、友情あり、恋ありのゾンビ映画。
主人公Rとゾンビ友達マーカスの友情には不覚にもホロリとくる場面もある。
万人にお勧めのゾンビ映画。

パターソン(2016年製作の映画)

3.8

「白紙のページに広がる可能性もある」

物語に散りばめられた詩的な台詞が心憎い。

ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

4.0

何が真実で何が嘘か。
冷酷かつ緻密な犯罪者カイザー・ソゼは幾十もの死体だけ残して全てを煙に巻いた。

否定と肯定(2016年製作の映画)

4.2

「世の中は卑怯者ばかりで私はいつも不安だった」「私もその一人ではと」

依頼者と弁護士との間の信頼関係の機微なども含め非常にリアルだった。
法廷弁護士リチャードの弁論は胸にくるものがある。
イギリスの
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道草(2018年製作の映画)

4.1

障害を美化しない。

笑いも哀しみも怒りも正面から描こうとする姿勢に好感が持てる。
その真摯さによってこの映画の試みは見事に成功しただろう。
私と彼ら彼女らに隔たりはなく等しく苦悩しながら今を生きる同
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