土間埋さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

土間埋

土間埋

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AIR/エア(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

オープニングのViolent Femmesで仰け反ったが、エアジョーダンが登場する瞬間のドナッジオ“Telescope”(デパルマ『ボディダブル』のテーマ曲)でこの映画を嫌いになれるわけないと思った。

別れる決心(2022年製作の映画)

4.1

最近のポンジュノとかチャヌク、イ・チャンドンって互いに影響受けあってて健全だなと思いました。

初対面なのに夫婦みたいに寿司の皿を片付けるとこからずっと変だし、しんみりした。

ザ・スイッチ(2020年製作の映画)

3.2

序盤は『スクリーム』っていうかケヴィン・ウィリアムソン濃度高い。
でも徹底したトランスジェンダーへの目線。

中身女子高生のヴィンス・ボーンが街に放たれるとこのワンカットに情報詰めまくるスピルバーグ主
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ウィリーが凱旋するとき(1950年製作の映画)

4.0

アルトマン『M★A★S★H』でも参照された脱臼戦時コメディ。
エリート砲兵として期待された主人公は何故か地元に駐屯し続ける事になり、子供部屋おじさん扱いされながらようやく戦地に赴くも二転三転。

キャ
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香も高きケンタッキー(1925年製作の映画)

3.8

朝9時からシネマヴェーラ渋谷に並んだが、ギリギリ満席になるか?ぐらいの混みだった。
異様な緊張感のサイレント無伴奏上映。

まさかの馬視点でナレーションが進んでいき(左上にポコっと顔出してる馬が可愛い
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

「真実はもう映像の中に映ってた」「トリミングされた映像の前後で意味が逆転する」ので実質アルジェントでした(?)

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

-

キャラクターの過去とかトラウマがバッサリと切り落とされ、90分ちょっとでまとめたところに好感。

イカとクジラ(2005年製作の映画)

3.8

うお〜アレンでベルイマンでユスターシュなバームバックの作家性がもう完成されてる。

NYの自然史博物館は行ったことあるけど心動かされます。

テルマ(2017年製作の映画)

3.6

ここ5年くらいのホラーで見た色々な表現が詰まってた。

『キャリー』みたいな話だけど展開に説得力がある。

真田風雲録(1963年製作の映画)

3.4

隕石の力で超能力を授かった猿飛佐助vs徳川家の服部半蔵。
演出がトリップ感強すぎてビックリした。

戦うのは大義の為ではなく「何者か」になるためであり、豊臣側ですら「いつか全てがひっくり返る日」を待望
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ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

-

冒頭、同級生に告白された主人公の頭上からぬいぐるみが降ってきて、告白がなし崩し的に解消される。
その後大学のベンチに座る主人公の足元にお菓子の空袋?が風で飛ばされてきたのがきっかけで、駒井蓮が演じる女
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アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)

3.9

奨学金貰ってもウダウダ地元に残り続ける感覚はあんま分からないが、高校を卒業するにあたっての通過儀礼の諸々がいかにもアメリカ。
それでもって異常に切ない。

音楽監修はモダンラヴァーズのプロデューサーの
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バッド・トリップ どっきり横断の旅(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

フィクション世界の行動を取る主人公たちグループとそれを街中でフラッシュモブ的に仕掛けられる一般人、メタ的に笑う我々(視聴者)、という三重構造?でもシナリオは劇映画という見たことないシロモノだった。
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イグジステンズ(1999年製作の映画)

3.2

世界的ゲームデザイナーの新作が何故か教会?で発表され、みんながハーイ🙋‍♂️って挙手してプレイヤーに名乗り出る冒頭がなんか牧歌的でかわいい。

中華料理の骨から造る自家製ガン。
しかも弾丸は歯。
ズド
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ピストルオペラ(2001年製作の映画)

3.9

終盤の木村威夫の美術が炸裂する銃撃戦は『陽炎座』に匹敵するのでは?

「手ばかり見てるわね...私とお喋りするのが嫌なわけ?」と言われた江角マキコが自分の手をジロジロ見てるんだけど、そういう意味じゃな
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ザ・コール(2020年製作の映画)

3.3

28歳の女が自力で脱出できる能力がありながら、何故あの家に居続けたんだろうか。

風水を根拠に養子を虐待する女の言い分がだいたい正しかった事が分かる、不思議な脚本。

ベルベット・バズソー: 血塗られたギャラリー​(2019年製作の映画)

3.8

全然良い、というか公開当時なんでボロカスに叩かれてたのか分からない...
全裸でPCカタカタするジェイク・ギレンホールしか印象に残らない『悪の法則』『ノクターナル・アニマルズ』に並ぶ珍ノワール。

8
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

3.4

キメ絵を先に決めてからその間の演出を「視線」や「振り返る」ことを起点にした演出論で補強する、日本のシネフィルが苦手そうなタイプの映画。多分に漏れず俺もウトウトしながら観た。

時折挿入される主観ショッ
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私の殺した男(1932年製作の映画)

3.9

初見で泣いてしまった。

山中貞雄は戦地で本作の“手”を意識した次回作の構想を練ってたらしいけど、確かに教会で懺悔する手、墓に花を手向ける手、戦地で手紙に重ねる手にグーッと寄っていくカメラが印象に残っ
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不都合な理想の夫婦(2020年製作の映画)

3.3

シンメトリーの画面は端正だけど、朝のコーヒーの反復など覚えればコピー出来そうな演出が多くて、監督が自分の頭で考えているように思えない。

あなたの死後にご用心!(1991年製作の映画)

3.8

海外メディアの90年代ベストとかで時々載ってる映画だが、何故か日本ではVHS止まりでプレミア化していた。

広告の営業マンの主人公が、不慮の事故で死後の世界へ。そこでは輪廻転生するかより上位の存在に成
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バビロン(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

演出がギューンって寄るか切り返しを高速パンで撮るかの2パターンぐらいしかねぇ〜
マーゴット・ロビーが一筋の涙を流すのを何度も見せちゃうのダセ〜(そういうのはフィルム越しでいいよ)、しかもオマージュ元の
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生きるべきか死ぬべきか(1942年製作の映画)

4.2

コメディというより戦時下のスパイものでだいぶハラハラした。

イングロリアス・バスターズはこれを参考にしたのでは?
撮影がルドルフ・マテ。

オールド(2021年製作の映画)

3.8

浜辺で子供達が固まってる辺りから異常ショット連発。
話に従属し過ぎなきらいはあるが、子供の頃スピルバーグ観てたワクワク感を感じるのシャマラン だけなんだよなー

ビーチ・バム まじめに不真面目(2019年製作の映画)

3.3

嫁が富豪なので日々遊び呆けてる放浪詩人。

『素晴らしき放浪者』みたいなハッチャケを期待したけど浮気や事故でスッとシラフに戻る感じがした。
イルカショーのくだりは笑った。

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.8

最初の2カットぐらいがモロにアケルマンだったのでビックリした。
アダム・マッケイといい、アメリカの喜劇人がアケルマン観る流れなんなんだ...

フィルムで撮って、ただクラシック風にしてる訳ではないと思
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.8

ある人にとって善人でもある人には悪人であり、主犯格の周囲にはそれを助長して来た人が居て...という人物のグラデーションが良かった。
彼氏役のボー・バーナム。

なんで『狩人の夜』なのかよく分からなかっ
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この子は邪悪(2022年製作の映画)

2.7

このレビューはネタバレを含みます

TSUTAYAが主催する脚本賞で準グランプリを獲った作品の映画化らしいのだが、ど直球なジョーダン・ピール のフォロワーだったのでビビった。

家の周辺をウロウロして「5年前の事故を知ってる、君と僕は同
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.5

デルトロってギークな怪奇趣味の造形が世間的な興味を引くんだろうけど、演出だけ見ると前作の『シェイプオブウォーター』に続いてヒッチコック的なサスペンスの方が上手くてアンバランスな感じ。

撮影は『ミミッ
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

3.6

一流の漫画家が的確なカット割で見せる凄み。

ただ映画としては『アバターWOW』の方が上手いとは思いました。

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.5

観ている間はエイリアン2、ターミネーター2に並ぶ傑作か、という興奮もあったのだが、冷静になるといかんせんおかしな脚本。

主人公の息子が米軍に思いっきり中指立ててたけど、それは人間特有のジェスチャーだ
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L.A.大捜査線/狼たちの街(1985年製作の映画)

4.1

当時30歳とは思えないデフォーの顔面に漲る殺気と色気。

ノリにノってるロビー・ミューラーの撮影は最高だが、なんか「撮ってるだけ」みたいなシーンが多いのも確か。

ハズバンズ(1970年製作の映画)

3.6

142分版で鑑賞。

4人組で連んでいた仲間の死に悲しんではいるが乱痴気騒ぎ、「君は俺たちを嫌ってる」と言いながら嫌ってるのは男共の方だし、言葉では求愛するカサヴェテスはそんな事思ってるはずもなく、中
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