わかうみたろうさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

わかうみたろう

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ほかげ(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

 酒屋宿のワンシーンで展開が進む中、陰影と服などでブツ切りにされた身体の部位、特に脚と手が生々しい。さらにいきなり始まる売春で汚れた壁がひたすらに映される中に響く声の凶暴さがただならぬ雰囲気を醸し出し>>続きを読む

天使の恍惚(1972年製作の映画)

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こういう抽象的なこと言ってるけどなんか子供っぽい感じは好き。革命という言葉に振り回されるのを真面目な顔して喜んでるのは、絵としてはカッコよいが何処となく空回りしているような感覚もあった。とにかく刺激に>>続きを読む

小さき麦の花(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

 ヒロインが死ぬまでの過程で丁寧に夫婦の関係を描いていたことで、川から上げられる死体となったヒロインを淡々と映すだけでクライマックスに持っていっている。瓶に入ったお湯、もらったコートや手につけられた花>>続きを読む

ドイツ零年(1948年製作の映画)

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 瓦礫の中、教会を見上げるシーンが特に鮮烈だった。
やっと広い空を見れた、唯一の救い。

 カメラや登場人物の動きにテンポ感があり、淡々としてるのが不気味であった。人物を撮るというよりも街の景色全体を
>>続きを読む

サタデー・フィクション(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

 スパイ、女優と、演技に演技を重ねて生きてく中でヤマザクラの暗号を嘘ついて育ての親に伝えるシーンが格別感動的である。それまで嘘の世界で生きてきたスパイが自分の中にある感情と向き合ってついた「本当」の嘘>>続きを読む

エリ・エリ・レマ・サバクタニ(2005年製作の映画)

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全身もってかれた。

ノイズ系の複雑さと風景の簡素さがぶつかり、天国を創り出している。だが、一度来てしまうと元の場所には帰れなくなる。

春画先生(2023年製作の映画)

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 テーマにもよらずしっかりと演出で笑いを取りにいく姿勢に気軽さを感じて共感できる。映画館でかなり笑いながら観れたのは久々だった。セックス中に男性が頭にスマホをつけて女性の音声を女性が愛する春画先生に届>>続きを読む

白鍵と黒鍵の間に(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

同日の一夜の出来事の内に、三年前の自分と現在の自分を混ぜて展開させていくストーリーテリングの巧みさを感じる。しかし、この映画で特徴的なのは演出のヌルさである。キャバレーやクラブでのシーンはいくらでも空>>続きを読む

無聲 The Silent Forest(2020年製作の映画)

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財布泥棒を主人公が追っかけるシーンから始まり、校内の風景やバス内の手話を使った生徒たちの盛り上がり等、序盤は身体表現で映画の熱量を生み出していた。その熱気の中、違和感が少しずつ重なり、バスの後ろの席で>>続きを読む

凱里ブルース(2015年製作の映画)

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タルコフスキーのような、ゴダールのような不思議な作品。