クドゥーさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

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スパイダーマン(2002年製作の映画)

4.0

『等身大であることが、特別になるまでの僕』

イケてない高校生が蜘蛛に咬まれたことで超人的能力を手に入れるアメコミ映画。ヒーローと表裏一体の関係にあるヴィランに見飽きたところで、このジャンル始祖の物語
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アメイジング・スパイダーマン2(2014年製作の映画)

4.0

『俺たちの戦いは、これからではないのか』

ピーター・パーカーが恋人の亡き父親の亡霊に苛まれるアメコミ映画の続編。闇夜に極彩色を魅せるバキバキのスパイディアクションに痺れるが、いくら時代とはいえ暗黒の
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アメイジング・スパイダーマン(2012年製作の映画)

4.0

『大いなる力は、大いなる闇から生まれる』

冴えない高校生が実験中の蜘蛛に咬まれたことで超人的な能力を得るアメコミ映画。ベンおじさんのくだりとか様式美過ぎて笑ってしまうが、僕の世代的に最も青春を感じて
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BanG Dream! ぽっぴん'どりーむ!(2022年製作の映画)

3.5

『終わらない夢を見続ける、それがコンテンツだ』

メディアミックスの申し子たるガールズバンドが海外のフェスに出る劇場版。「映画けいおん」を100回観て出直して来てほしい展開も、倉田ましろちゃんが可愛い
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鬼滅の刃 兄妹の絆(2019年製作の映画)

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【2021年クドゥデミー賞(映画)】

皆さま、今年一年ありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いします。

年末の恒例(としたい)僕が独断と偏見で選んだ個人賞を発表したいと思います。
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スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

4.5

『青春も鉄の意志も、僕が未来に持って行く』

修学旅行にやって来たピーター・パーカーを過去からの恐怖が襲うマーベル映画。アベンジャーズ不在が様式美となったところで、想像を絶する戦略と戦術と何よりも出オ
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スパイダーマン:ホームカミング(2017年製作の映画)

4.5

『恋に部活にヒーローに、そんな青春を待っていた』

アベンジャーズに入りたい新生スパイダーマンの奮闘を描くマーベル映画。トムホスパイディこそが僕には最高の親愛なる隣人だが、最初から超人たちのいないとこ
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

5.0

『全てを捧げる純愛が、全てを贄とす大義を滅する』

世界に禍を引き起こす呪霊と戦う呪術師の活躍を描いたテレビアニメ「呪術廻戦」前日譚劇場版は、大いなる力の他に全てを持たない少年が同志と呼べる同期と過ご
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10thアニバーサリー 劇場版 遊☆戯☆王 〜超融合!時空を越えた絆〜(2010年製作の映画)

5.0

『上映時間50分の、50倍は語っていられるね』

時空を脅かす敵から未来を守るため歴代の主人公が集結するジャンプアニメ劇場版。ペガサスの振りから自然と弁える年功序列を経て倍々返し、全ての決闘者に捧げる
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劇場版 遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS(2015年製作の映画)

4.5

『パズルの最後のピースは、次元を超える最強への愛』

町の全てを手に入れた男が決闘王の魂を復活させようとするジャンプアニメ劇場版。公開時には次元領域決闘を受け入れられなかったが、ラッシュ決闘を経験した
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遊☆戯☆王 デュエルモンスターズ 光のピラミッド(2004年製作の映画)

4.5

『光は破滅をもたらすのが、この世界ではルール』

シリーズを根底から覆す光のピラミッドが決闘王に挑むジャンプアニメ劇場版。「ブルーアイズジェット発進」を始めとした名言の数々、ペガサスの扱いからして全編
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.0

『自らの邪悪を悟った、悪意の行き着く先とは』

アメリカ西部を舞台に牧場主と彼の弟家族の軋轢を描くヒューマンドラマ。悪意を根元に勝利して支配してきた人生は転機を迎え、理想とする生き方を気質が否定する地
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ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット(2021年製作の映画)

3.5

『ロックでは語れない、彼方に捧げるハレルヤ』

宇宙からの脅威に鋼鉄の男を失った地球の守護者たちが団結するDC映画。正直「平家物語」と同じ時間でやる程の内容ではないと思うが、中間管理職に成り下がったウ
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

2.5

『思う存分呪い合われたら、ひとたまりもない復活』

復活したネオが愛する者のために再びマトリックスへと挑むSFアクション。初期の衝動で虚無の革命に反旗を翻す意義は理解できるが、それを面白いと思うにはこ
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

4.0

『創作が人生になるか、人生を創作とするか』

30歳を目前に人生の岐路に立つ劇作家の葛藤を描いたミュージカル映画。若い力で体制に挑まんとする漠然とした衝動が、過ぎ去る人たちによって肉付けされていく流れ
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マトリックス レボリューションズ(2003年製作の映画)

1.5

『ポテンシャルの低い設定が、この世に生まれた意味』

真実の奥のさらなる真実を知ったネオとマトリックスの最後の戦いを描く完結編。これはもう何度観ても決して変わることはないが、ザイオンのくだりは全ての映
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マトリックス リローデッド(2003年製作の映画)

4.0

『セカイ系であることも、プログラムされた世界』

救世主として覚醒したネオとマトリックスの戦いを描くSFアクションの続編。前作で発明した革新的映像表現を発展させながら、リアル志向カーチェイスもゴリゴリ
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マトリックス(1999年製作の映画)

4.0

『誰に選ばれし者なのか、それがポテンシャルだ』

凄腕のハッカーが世界の命運を握る戦いに巻き込まれるSFアクション。最初からレベル100の少佐と違って伸びしろを楽しむものだが、やっていることはオタクの
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.0

『最後の夜が見下ろす、積み上げられた魂の山』

ロンドンの服飾学校に通う美少女が夢の中で60年代に繰り出すスリラー。陽キャでパリピなウェイのノリから独自路線に入ったところで、ここまでぶっ飛んだ展開にな
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.0

『提示されるのではなく、検討されるべき救い』

認知症を患う高齢の父親が現実と幻想の狭間で苦悩するヒューマンドラマ。患者視点を体験できるサスペンスと聞いていたが、この構成では俯瞰的な視点での見応えを感
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.0

『さよならは言わない、また会うためのおまじない』

リーマンショックで家を失い車上生活者となった女性を描いたヒューマンドラマ。その生活をドキュメンタリータッチに追いながら、出会った人との交流が続くこと
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ニュー・ミュータント(2020年製作の映画)

1.5

『燃え尽きた不死鳥の、その残りカスのような』

ミュータントの少女が同年代の子供たちと施設で監視を受けるアメコミ映画。描かれるテーマではなく演出意図という意味で、この作品が何をやりたかったのか僕には一
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レッド・ノーティス(2021年製作の映画)

4.0

『みんなが待ってた、俺たちのスーパーコンボ』

共通の大敵に対抗するため美術品泥棒とFBI捜査官が手を組むサスペンスアクション。イケてる奴らの魅力に徹した作劇と演出のセンス、ポップコーンみたいに消化さ
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フラ・フラダンス(2021年製作の映画)

4.0

『ふらふらになっても、支えてくれる仲間と想いと』

福島のスパリゾートに就職した5人の新人フラガールの成長を描いた水島精二総監督作品は、一年後には立派なダンサーとしてステージを飾るだろうことが約束され
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ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

4.0

『世界が平和になるため、勝利して凌辱して支配する』

寄生虫と一体になった記者がシリアルキラーにアベンジをされるアンディ・サーキス監督作品は、ポリコレだの何だの上映時間が長くなる要素が無駄無駄無駄とカ
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ARIA The BENEDIZIONE(2021年製作の映画)

4.5

『真冬の心を溶かすのは、同じ熱を伝ってゆく涙』

水の星の観光都市で水先案内人を目指す少女たちを描くテレビアニメ「ARIA」の劇場版第3弾は、シリーズを大切にしてきたファンにとって一番観たかった余白の
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ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

1.0

『普通と向き合う者は、その言葉を使わない』

テレビ業界の片隅で働く中年男が若かりし頃を回想するヒューマンドラマ。センスの塊みたいな俳優がセンスのかけらもない台詞を放ち続けて、そんなアンバランスに耐え
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ヴェノム(2018年製作の映画)

3.5

『みんなスターの世界で、実は誰よりもヒーロー』

仕事も恋人も全て失ったジャーナリストが地球外生命体に寄生されるアメコミ映画。ただでさえ正当防衛ないしは過剰防衛でしか人を襲わないのに、日本語吹替版だと
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楽園追放 - Expelled from Paradise -(2014年製作の映画)

3.0

『統一規格に抗う物語、というのが統一規格』

電脳世界の捜査官が現地の調査員と共に地上世界からのハッキングの謎を解くSFアニメ映画。バディムービーとして手堅く仕上がっているが、結局いつもの虚淵節の問答
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機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-(1998年製作の映画)

4.5

『まごころが溢れ出す、ワン・ラスト・ワード』

木星からの侵略者と戦った戦艦クルーのその後を描いたSFロボットアニメ劇場版。少し成長したルリちゃんが主役の時点で至高だが、シリーズのポテンシャルを引き出
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ペイル・コクーン(2005年製作の映画)

3.5

『いつか未来の人が、答え合わせしてくれたら』

人間が住めない環境となった地球で昔の記録を発掘する男を描く短編アニメーション映画。一体何が始まるんですと夢中になっていると、クライマックスで世界観にカタ
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アルモニ(2014年製作の映画)

4.0

『ホンモノの青春は、屋上を閉ざす扉にある』

スクールカーストの下にいる少年がクラス一の美少女の秘密に触れる短編アニメーション映画。最新作が話題の監督に短編もあるのかと気軽に触れたところ、エッジの効い
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EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション(2021年製作の映画)

4.5

『取り合った手を離し、終わる少女の始まり』

ボーイミーツガールが人類の命運を握るテレビシリーズ「交響詩篇エウレカセブン」の劇場版は、かつて人類を破滅に導いた少女が自らと同じ力に選ばれた少女を守り抜く
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ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション(2018年製作の映画)

4.0

『すべての物語は、ふたり手を取り合うために』

人類の希望が託された少女と人類を破滅に導いた少女が出会うリブート劇場版。観客を疾走する少女へと変える冒頭からブチ抜かれ、カットの再構築に意義をもたらすカ
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交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1(2017年製作の映画)

2.0

『女の子が可愛いから、それで必要十分な世界か』

人類の命運を握るボーイミーツガールなテレビシリーズをリブートした劇場版。時系列の混沌から少年の分岐点を抽出するという試み、やろうとしていることは面白い
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交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい(2009年製作の映画)

3.0

『創造主により滅ぼされる、神話を求めた者たち』

人類の命運を握るボーイミーツガールなテレビシリーズの別宇宙を描いた劇場版。選ばれし者がマウントを取るだけの物語は面白くないが、このシナリオでここまでの
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