Tygaさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

逃げた女(2019年製作の映画)

3.9

ソウル市内で場所を移動して3人の友達とおそらく結構昔の恋人とも会っちゃって会話するキムミニを映したというそれだけの映画なのになんでこんなに面白いし、考えがいのある作品になってんのか。シンプルに好き。>>続きを読む

(2022年製作の映画)

3.5

ロマンポルノにしては大人しい作品だったなという印象だけど、まあ「手」の映画だったし、会ってる人によって、ちゃんと福永さんがちょっとずつ表情が違うのすごいと思った。

奇を衒っているつもりは無くても平等
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恋は光(2022年製作の映画)

4.1

恋とは誰しもが語れるが、誰しもが正しく語れないものであるー。

まあどう転んでも西条先生うらやましいの感情が全てを上回ってしまうということは置いといて、途中、シスターフッド味が急に出てくるの面白いなと
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気のいい女たち(1960年製作の映画)

3.7

ずっと本当に「気のいい女たち」という感じの映画でそういう都会の享楽的な生き方をする女子4人(これが4者4様でうまく書き分けられている)のお話かと思ったら裏切られた。
ラスト、ミラーボールが回り、フラン
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快楽殿の創造(1954年製作の映画)

-

大学の時訪れた熱海の秘宝館で感じた極彩色の性の世界を、アートに昇華したらこんな感じになるんではないかと思った。

曼荼羅みたいだけど、ただ単純に地獄の業火に焼かれているような気分にもなる。
よくわから
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人造の水(1953年製作の映画)

-

噴水、川に流れる水はその場に常にあるようで常に動き続けている。
刹那にしかないその形を追い求めるのだけれど、実体は掴めない。
ドレスの女性も最後まで掴めない。

キートンの結婚狂(1929年製作の映画)

3.5

前半の劇パートは結構すべってたような気もするが、船に2人で残されたところからが面白かった。他をそんな簡単に倒せるのかい?というツッコミどころはあったが、ラスト10分の大立ち回りがすごい。
ただ、全体と
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恐竜超伝説 劇場版ダーウィンが来た!(2020年製作の映画)

-

目下、恐竜や動物にどハマりしている。映画というよりは映像コンテンツという体なので、投稿するか迷ったけど備忘録として。

もふもふ+カラフルな新しい恐竜像に鳥の先祖の姿が重なりすぎる。
幼き頃に知ってい
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ラビッツ・ムーン(1950年製作の映画)

-

満月に向かって手を伸ばす。夜、月に憧れ月の眩しさに恋い焦がれる。どうせ叶わぬと卑屈になる。
ただ月の眩しさをものともしない男に嫉妬しつつ。その男の存在が何であったかは最後に明かされる。

月の影をウサ
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花火(1947年製作の映画)

-

マジックランタンサイクルがU-NEXTに来てたので見始めたのだけれど、明らかに一気に見るタイプの作品じゃなかった。小分けにして見るか。

恋愛という生やさしいものではない明らかな性的衝動。(しかも同性
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ウエストワールド(1973年製作の映画)

3.7

ユル・ブリンナーが最初から最後まで表情という表情を無くしていて、不気味だった。
「荒野の7人」より前にこれを見てしまったため、他の作品の彼もアンドロイドに見えてしまいそう。

最後の30分くらいにため
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荒武者キートン/キートンの激流危機一髪!(1923年製作の映画)

4.0

非常に殺伐とした導入部分でしかもキートン出ないしどうしたと思った。
あのペダルのない自転車漕いでる人初めて観たかも。蒸気機関車が遅すぎるし、スイッチングミスると坂道で客車の方が速くなる。
若干地味な前
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キートンのハイ・サイン(1921年製作の映画)

-

トンチキ団のポーズが馬鹿っぽくてよい。
序盤は若干何やってるかわからなかった部分もあったが、後半の忍者からくり屋敷のパートが面白すぎる。
でっかい男いくらなんでもデカすぎる。

巨大な新聞紙。あれなら
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悪太郎(1921年製作の映画)

-

エレベーターがスポーンのやつで覚えておこう。
壁一面に書かれたキートンの顔の前にいるバスターキートンという画がすごい良い。

階数表示いじるだけで高速で来るの面白い。あの電話は内線?外線?

林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

これそういうエンディングだったのか。最初は記憶を失った主人公が人生の色々を追体験していくことで、ゆっくり日常を再生していく雰囲気映画かと思っていたけれど、"記憶を失ってしまいたかった"男の話だったと気>>続きを読む

アトランティス(1991年製作の映画)

3.6

イルカの群れに入って一緒に泳いだり、ペンギンたちと一緒に泳いだり、海イグアナ見たりすごい体験ができる映画。

ただ、劇伴がゆっくりになった時に何度もアトランティスの眠りに誘われた結果、断片的に記憶がな
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ぐらんぶる(2019年製作の映画)

3.3

飲みサー≠ヤリサー。
超絶すっぽんぽん映画ながらかなり健全な部類の映画だったと思う。色々言いたいことあるけど、1番の感想は与田祐希になら踏まれたい。

めちゃくちゃ漫画的なキャラクター配置ではあるのだ
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沈黙の世界(1956年製作の映画)

3.4

50年代にこれだけ克明に「海の中の世界」を描いたというのがすごいのだろうと思う。
実際、今見てもこんなちゃんと海ガメの産卵とか撮れるんだという驚きがある。

クジラの子どもと事故って殺してしまった癖に
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.0

28ページの本をエロイーズはきっと本棚にしまっているだろう。彼女の中ではいつでも取り出せる大切な思い出としてマリアンヌは存在しているはずである。
ただ、マリアンヌにとっては今もエロイーズは瞳の奥で燃え
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スペンサー ダイアナの決意(2021年製作の映画)

3.8

「伝統」はどこから守るべきなのか。19世紀の一王子が始めた戯れのような来た時に体重を測るという風習を固持するのは果たして賢明で格式高いことなのか。
クリステンスチュワートの美しさが割とカンストしてて、
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グラン・ブルー完全版 -デジタル・レストア・バージョン-(1988年製作の映画)

3.8

最後の数シーンに良さが溢れ出る。

彼にとってイルカは「友達」とか「仲間」というのを超えた存在だったんだなと最後にわかった。きっと大いなる海という理想の中を華麗に泳ぎ続ける憧れの存在だったのだ。彼は文
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わたし達はおとな(2022年製作の映画)

4.0

マジでなんで一回産もうという結論に至ったのか謎すぎるというか、相手からの気持ちの言語化にこだわるのに自分の気持ちの言語化をそんなにサボっていいのか。

入り組んでて全部は言い表せない感情に「おとなだか
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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

4.2

墨の濃淡という表現方法が制限された芸術だからそこの線に人が出るのかもしれない。
ただのアシスタントとは思っていなかったけど、江口洋介はさらっといいところ持っていっても違和感がないのすごいなあ。

小泉
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夜行バス(2020年製作の映画)

-

あんまり好きになれない感じの人たちがギスギスしてて、なんかネックレス取られたくらいでびっくりするような私刑が加えられ、とかしてる間に運転手が猿轢いちゃって……というスプラッターアニメーション。
全部突
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TOURISM(2018年製作の映画)

3.5

旅立つまでは前菜みたいな扱いなんだろうけど、この映画はそこが結構よかった。町が魅力的。シンガポールも魅力的。

旅の本質は必ずしもひとつではないが、そのうちのひとつは知らんことを知ることや、知らん人に
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もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)

3.8

米にはじまり米に終わ…りかける。

ギャルまりっか大好きだし、なんかよくわからん配信で稼いでんのか(多分稼いでない)の菊池風磨も好き。端的に言うとこれを「超越」と呼ぶ感性が最も好き。
自分はなんか色々
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静かなふたり(2017年製作の映画)

3.1

処理しきれてないけど、かもめの墜落ってチェーホフの「かもめ」から来てるのかな?

ルームメイトの喘ぎ声に痺れを切らした若い女が貸間を探しに行ったら謎多き白髪老紳士といい感じになる話。

男女2人でいる
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.4

ひとりっ子にしてみたら、親という存在は少しきょうだいも兼ねている。これは僕もひとりっ子だからわかるけど、父親が一緒にご飯おかわりしてくれたり相撲取ってくれたりしたのはすごく大事な子ども時代の思い出。>>続きを読む

沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇(1995年製作の映画)

4.2

イザベル・ユペールって本当にどんな役でもできるのね。こんなすれっからしみたいな女性も違和感なくできちゃうのすごいな。

まあ、端的に言うと「虐げられたし、むかつくブルジョワぶっ殺したるわ」マインドに突
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石の微笑(2004年製作の映画)

3.6

この上ない幸福に包まれた転落、あるいは常識という虚構からの脱出。
なんかよくわからんが、これもやはり最後の方になって目が離せなくなった。(というか、前半は割と怠い映画やなぁと思ってた)

冒頭、青飛び
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甘い罠(2000年製作の映画)

4.0

ただただ面白いサスペンス。

どの登場人物(特に3人の女性)の表情からも明確な心情を読み取ることができず、それが故に最後の15分くらいミカは誰を陥れたかったのか、ジャンヌが飲んだコーヒーには薬が入って
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パッション(1982年製作の映画)

3.8

終始うとうとしてたのであんまり細部まで覚えていないのだが、めちゃくちゃ綺麗なシーンが幾つもあって、それなのに「光がだめだ」という監督に何でだとツッコミ続けた。

工場の労働を「セックスに近い」という感
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キートンの隣同士(1920年製作の映画)

3.5

3人肩車の動きどうやって撮ったんだ、普通にそのままアクションしたのかしら。
動きとは別にピタゴラスイッチ的な仕掛けの面白さもあるよね、キートン。

今、BLMとかの文脈とかで捉えられたらちょっと燃えそ
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キートンの囚人13号/ゴルフ狂の夢(1917年製作の映画)

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全然ゴルフに狂ってる感はない映画だった。

ゴルフで気絶したら囚人服を着せられ、なんか絞首刑になりそうになり、その後は看守の服を横取り、囚人の大男ロスコー・アーバックルと大立ち回りからの夢オチという、
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キートンの化物屋敷(1921年製作の映画)

3.9

ともかく後半の化物屋敷の所が白眉。キートンが何回も階段から落ちる。
しかも、ちゃんとそれがフリになってラストに生きてる。

キートンの案山子/キートンのスケアクロウ(1920年製作の映画)

4.2

冒頭の超機能的ワンルームから始まり、犬とのチェイス、案山子に擬態…。馬からバイクに乗り移り逃避行、行きがかりで乗っけた神父を仲介に結婚……、とにかく疾走感が素晴らしい。