図師雪鷹さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

図師雪鷹

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COLD WAR あの歌、2つの心(2018年製作の映画)

4.3

ポーランド映画ながら、アカデミー賞3部門にノミネートされた作品だ。


冷戦も、国も、スターリンも、二人の愛を終わらせることはできない。


主人公二人は私が観てきたどんな映画よりも、本能で愛し合う。
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新聞記者(2019年製作の映画)

4.2

こんな映画が日本で作られること自体驚き。


主人公の1人が生粋の日本人でないのは、彼女の視点からの方が日本の問題をより俯瞰的に見られるからなのか。


国家の秘密を暴こうとする記者と、国家の秘密を守
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きみと、波にのれたら(2019年製作の映画)

5.0

(追記)
上海国際映画祭で最優秀アニメーション作品賞を受賞!!!!!
おめでとうございます🎉



《本作品の3大魅力》

・その1→
『夜明け告げるルーのうた』から更にブラッシュアップされた水の描写
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ボーン・アイデンティティー(2002年製作の映画)

4.2

傷を負った男が、マルセイユ沖を漂っていた。
近くを通りかかった漁船に助けられ、何とか一命をとりとめたものの、自分の名前もどこから来たのかもわからない。 なのに、高い身体能力・言語能力があるという気味の
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グッドフェローズ(1990年製作の映画)

5.0

これは実在のマフィア、ヘンリー・ヒルを主人公に据えて描いた作品で、ドラマスティックな『ゴッドファーザー』とは対極にあると言われているマフィア映画だ。


ヘンリー・ヒルは父親を見下していた。真面目に働
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アルゴ(2012年製作の映画)

4.2

イランで人質に取られたアメリカ人外交官を救うために偽映画『アルゴ』を作るぜ!


このログラインだけでもう面白い。


この映画の一番の魅力は、偽映画を作るという一見陳腐に見える作戦を関係者全員で力を
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ラガーン(2001年製作の映画)

4.4

『きっと、うまくいく』『ダンガル きっと、つよくなる』のアーミル・カーンが主演・製作の一大叙事詩。なんと3時間43分!!!長い!!!!!!!!!!!!!


だが、この長時間を費やしてでも観てみるべき
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ディザスター・アーティスト(2017年製作の映画)

4.2

これは、トミーウィソーによる史上最低の映画「the room」の製作の裏側を描いた映画であり、ジェームズ・フランコが監督・主演を兼ねる。

俳優として全く芽が出そうにない青年グレッグ(デイヴ・フランコ
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ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019年製作の映画)

5.0

モンスターバースシリーズ第3弾。
シリーズものということで2014年版ゴジラ、キングコング髑髏島を観ていない人は少し劇場に行くのを躊躇してしまうかもしれない。
だが、観に行ってほしい。

私は、この映
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バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

4.6

宗教関係で対立が続いているインド・パキスタンを巡る壮大なロードムービー。

インドで迷子になってしまったパキスタン人の少女シャヒーダー(ムンニー)。彼女は生まれつき話すことが出来ず異国の地で途方にくれ
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.8

よく分からなくなってくる。
愛って何だ?
形がないものに対して、何で答えを出さなきゃいけないんだ?


この映画を観ながら考えていたのはこんなことだった。
特別良い人も悪い人もいない。だが、彼らはさり
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ドント・ウォーリー(2018年製作の映画)

4.0

59歳で他界した風刺漫画家、ジョン・キャラハンの物語。

彼は胸から下が麻痺している上に、指が動かせない。このような体になってしまったのは、アルコールが原因で起きた交通事故のせいだ。
突然不自由になっ
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岬の兄妹(2018年製作の映画)

4.3

この映画がシネコンで観られるというのがすごい。

寂れた海辺の街に住む兄と妹。兄の良夫は足が悪く、妹の真理子は自閉症で、ゴミを漁るほどの貧しい暮らしをしている。

追い詰められた良夫が手を出したのは
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ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!(2013年製作の映画)

4.6

エドガー・ライト×サイモン・ペッグ×ニック・フロストによる、スリー・フレーバー・コルネット3部作の第3作目。
この映画は、彼らによる3部作の中で最も異質な作品だと感じる。

イかれたサイモン・ペッグ×
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名探偵ピカチュウ(2019年製作の映画)

3.9

令和初の映画はこれ!
名探偵ピカチュウ!!!

行方不明になった父親を持つ主人公ティムが、記憶を失った喋るピカチュウ(cv.ライアン・レイノルズ)と共にティムの父親を探す冒険譚。
ティムやピカチュウた
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嵐を呼ぶ男(1957年製作の映画)

4.5

オイラはドラマー♪…

この映画は初めて観たのは確か小4の頃。
物語の筋はともかく、ドラムを叩きながら歌う石原裕次郎が輝いてた。

この映画を観て自分はドラムに興味を持った。

現在もドラムと関わって
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バイス(2018年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

凶悪な映画だったと思う。
ブッシュ大統領の下で副大統領を務め、彼を裏から操り、多くの人の人生を変えてしまったディック・チェイニー。この映画は、彼やその取り巻きたちについて、ブラックジョークをふんだんに
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映画ドラえもん のび太の月面探査記(2019年製作の映画)

3.9

ドラえもんの映画は久しぶり。劇場で観たドラえもん映画で最後に楽しめたのはワンニャン時空伝。声優が変わってからも幾つかは劇場で観たが、正直楽しめなかった。

私は、声優が変わってから劇場版ドラえもんは明
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鬼滅の刃 兄妹の絆(2019年製作の映画)

4.7

三点ポイント→

1、少年ジャンプで大人気の『鬼滅の刃』のアニメ映画化!原作の雰囲気を正確に捉えているファン必見の作品!

2 、鬼斬りを目指す主人公と、鬼になってしまった妹との悲しい絆

3、一流声
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彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

4.2

主人公は引きこもりの十和子(蒼井優)とその恋人、陣治(阿部サダヲ)。
十和子は性格が良い女性とは言えない。時計屋やビデオレンタルショップの高圧的なクレイマーだし、陣治をないがしろにして過去の恋人、黒崎
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冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

4.1

もう完全にR18。令和18年になったらもう一度見てみよう笑

埼玉愛犬家連続殺人事件を元に作られた映画で、その事件の犯人の殺害・死体遺棄の方法が詳細に、そして残酷に描かれていて実に興味深い。正直吐き気
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

5.0

この映画の三点ポイント
①黒人刑事が白人至上主義団体KKKに加入?!危険極まりない潜入捜査!!!
②KKKに深く関わるうちに徐々に国家の機密へと近づいてゆく高揚感!!!
③人種差別は依然として根強い…
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アンソニーのハッピー・モーテル(1996年製作の映画)

3.7

ウェス・アンダーソン監督長編作品全制覇!!!!!!!!!!!!

ウェス監督の一番最初の作品がこれ。
シンメトリーな構図を意識するようになったのは次作の『天才マックスの世界』からなのだろう。この作品は
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スパイダーマン:スパイダーバース(2018年製作の映画)

4.6

卓越した表現力に終始圧倒されっぱなしだった。

異なる時空から超能力者が集まる…というストーリーはSFだと王道かもしれないが、アニメーションの特異性をふんだんに使って次元を描き分けていたところにオリジ
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孤狼の血(2018年製作の映画)

4.3

⚠️この映画(特に最初のシーン)は絶対に食事中に見ないでください!!!!!!⚠️



舞台は昭和63年、広島県呉原市(架空の都市)。
広島大出身のエリート新人刑事日岡の視点から、ヤクザ抗争の狂気を描
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夜明け告げるルーのうた(2017年製作の映画)

4.5

湯浅政明監督のオリジナルの長編アニメーション映画。
オープニングでこれほど鳥肌が立つ映画は貴重。

舞台は漁業に支えられている日無町。
そこには人魚伝説があり、人々は彼らの存在を恐れていた。
だが
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羅生門(1950年製作の映画)

4.2

原作が『羅生門』かと思ったら違かった…
同作者の『藪の中』が原作らしい。
ただ、数あるテーマの内の一つである、「人間は手前勝手だ」という考え方は小説『羅生門』から受け継がれていたようだ。


舞台は羅
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マッドバウンド 哀しき友情(2017年製作の映画)

4.6

"肌の色に関係なく共に戦った第二次世界大戦が終わっても、偏見と人種差別、畑作業の過酷さは変わらない。"
《公式紹介文より引用》

舞台はミシシ
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サスペリア(2018年製作の映画)

4.2

『サスペリア(1977)』のリメイク版。
実はこの映画を観るのは2回目。
以前東京で観たときはほぼ満席状態で、「ひとりで」観た感じがしなかった。だが、今回は平日で、松本で、更に21時50分からのナイタ
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ギャング・オブ・ニューヨーク(2001年製作の映画)

4.3

舞台は19世紀初頭のニューヨーク。
そこでは様々な出自を持つ人々がせめぎ合っていた。
中でも、大勢のアイルランド人が大飢饉のために故郷を離れニューヨークにやってきたが、彼らは貧しく、「ファイブポインツ
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.4

ロードムービーの新たな名作が誕生。

年は1962年。主人公はガサツで大食いなイタリア系の男トニー。彼は、ニューヨークのナイトクラブの用心棒としての働きを認められた結果、黒人の天才ピアニスト、ドクター
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翔んで埼玉(2018年製作の映画)

3.8

ださいたま
くさいたま
古くさいたま
アホくさいたま
田舎くさいたま
辛気くさいたま
インチキくさいたま


GACKT様がこれらのワードを連発するところに一番笑ってしまったかもしれない。
真剣なシー
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

4.1

ネタバレ厳禁!!
ストーリーは、劇場で、緊張感溢れるサウンドと共にお楽しみに。


この映画の舞台となる場所は緊急通報司令室、ここだけだ。ここだけでこの物語は完結する。
場所は非常に限定的ではあるが、
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.3

ずっと楽しみにしていた本作。女三人のドロドロ宮廷愛憎劇を楽しむことができた。




17人の子供を亡くした孤独な女王の寵愛を得るには何が必要か。女王の側にいる2人の女はそれを常に考え相手の上を行こう
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ゲーム・ナイト(2018年製作の映画)

4.1

誘拐ゲームを企画したらガチの誘拐に巻き込まれてしまうというコメディ。
案外アクションが多く最後まで楽しめた。
レイチェル・マクアダムスはただのアホの子かと思いきや意外と運動神経が高くて面白い。
ジェシ
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洗骨(2018年製作の映画)

5.0

ガレッジセールのゴリが監督・脚本の作品。
この人がこんなに才能溢れる人だと知らなかった。


沖縄の粟国島などにだけ残っているとされる「洗骨」という風習。火葬の代わりに風葬で弔い、死者が骨だけになった
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