方眼さんの映画レビュー・感想・評価 - 53ページ目

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ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

4.3

安定の面白さ、もうマッカリー以外のM:Iシリーズが考えられないくらい。トム自身が体を張るアクションを、いかに迫力ありかっこよく見せるか。それが、Go-Pro時代のスパイアクションの撮影。川に沈みゆくヴ>>続きを読む

日本のいちばん長い日(2015年製作の映画)

3.7

2015年版。撮影もきれいだし、ロケ場所もよく探している。役者も皆うまいし、悪くない。が、良くもない。中盤以降、期待にそぐわずテンションが下がるのは何故かを考えた結果、原田作品についての一つの結論。監>>続きを読む

セント・オブ・ウーマン/夢の香り(1992年製作の映画)

4.2

1992年”Scent of a Woman”。イタリア小説の映画化。パチーノ、ジュラシックパークの恐竜みたいに芝居で全体を牽引。NY行きの飛行機でアテンダントが近くに来た時、ほんの少し鼻から息を吸う>>続きを読む

いとこ同志(1959年製作の映画)

4.0

1959年”Les Cousins”。アンリ・ドカエの撮影が綺麗。映すべき人や物に、しっかりピントが合って、明暗もくっきり。他が少しボケ気味なのも上手い。ワーグナー「ワルキューレ」がかかり、狭い室内で>>続きを読む

華麗なる激情(1964年製作の映画)

4.3

1965年”The Agony and the Ecstasy”。ミケランジェロが本業では無いと自分で決めていたフレスコ画(システィナ礼拝堂天井画)と、その発注主であるユリウス2世の関係を描く。二人の>>続きを読む

バニラ・スカイ(2001年製作の映画)

3.7

2001年”Vanilla Sky”。スペイン映画のリメイク。音楽へのこだわり、ビーチボーイズ、ソフィアのアパートの雑音、カフェ。ストーリーは、ハンサムの強迫観念。説明通りのソフィアと別れてからが夢か>>続きを読む

ソイレント・グリーン(1973年製作の映画)

4.0

1973年”Soylent Green”。ハリイ・ハリスンの小説をベースに映画化。しっかりSF作ってる。共産主義への恐怖。これが80年代になって、デザイン押し出すと「ブレードランナー」。メインテーマは>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.1

伏線の回収。90分の漫才。第1幕のゾンビチャンネルも、本当にワンカットで工夫しており、ラストの屋上の血の紋章もそれなりにこの世界では落ちているので、3幕目が成立する。ホームドラマであり、チームドラマ、>>続きを読む

インクレディブル・ファミリー(2018年製作の映画)

4.0

前作「Mr.インクレディブル」から14年、その間に監督はM:Iシリーズ手掛けるし、アクションヒーローとしてはMCUあり、同じDisneyの”BIG HERO 6”あり、ガジェットスパイ物では”King>>続きを読む

ブラジルから来た少年(1978年製作の映画)

4.2

1978年”The Boys from Brazil”。アイラ・レヴィン原作。何の話か予見なく見れたので非常に面白かった。優生説と環境説を合わせた犯罪のプロットと、部分から全貌が見えるまでの話運びがう>>続きを読む

ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

1990年”Jacob's Ladder”。旧約聖書の創世記”ヤコブの椅子”。”胡蝶の夢”とも似ている。成仏できなかった男の話を、主観で描く。これ即ち、走馬灯。脚本ブルース・ジョエル・ルービン、「ゴー>>続きを読む

山猫(1963年製作の映画)

4.1

1963 年”Il gattopardo”、2003年の完全復旧版187分を鑑賞。本当の貴族監督が、イタリア地方貴族の緩やかな没落を描く。1860年イタリア統一前、ガリバルディの赤シャツ隊にアラン・ド>>続きを読む

炎の戦線 エル・アラメイン(2002年製作の映画)

4.0

2002年"El Alamein - La linea del fuoco"。イタリア版「プライベートライアン」または「野火」。第二次世界大戦、北アフリカ戦線のイタリア小隊の戦いと撤退を描く。兵站が伸>>続きを読む

第十七捕虜収容所(1953年製作の映画)

4.3

1953年"Stalag 17"。冒頭から洗練。大脱走の元ネタあり、収容所での軍曹たちの日常をユーモア交えて描く。ブロードウェイ舞台劇原作なので、場面転換とセリフ回しはいかにもそれ風。一方、登場人物の>>続きを読む

ジェシー・ジェームズの暗殺(2007年製作の映画)

3.5

2007年”The Assassination of Jesse James by the Coward Robert Ford”。19世紀後半、アメリカ西部開拓時代のギャング団リーダーの後半生を、同>>続きを読む

緑の光線(1986年製作の映画)

4.1

1984年”Le Rayon Vert”。パリで事務職をしているこじらせ女子デルフィーヌの、バカンスを描く。確かに1か月、予定も連れも無ければ、孤独感は負のスパイラルに入るのも納得できる。パリ-シェル>>続きを読む

ミッション(1986年製作の映画)

3.9

1984年”The Mission”。18世紀スペイン植民地化、南米イグアス滝の上、先住民をキリスト教化した宣教師たちの話。史実を映画的にまとめた脚本良し。滝や自然をとらえた撮影良し。編集は結構主張し>>続きを読む

マイ・インターン(2015年製作の映画)

4.5

2015年”The Intern”。愛すべきチャーミングな1本。15年前ならジュリア・ロバーツがやったのでは。アパレルのスタートアップ企業が2年でいっきに従業員200名に。デ・ニーロの目線、枯れた芝居>>続きを読む

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

4.1

1993年”What's Eating Gilbert Grape”。脚本ピーター・ヘッジス。同名小説を原作者がそのまま脚本に。小さい街なので見られたくない人に最悪のタイミングで見られる、というエピソ>>続きを読む

トゥモローランド(2015年製作の映画)

3.8

2015年”Tomorrowland”。Disneyのエプコットセンターを実写ビジュアル化した仮想空間のトゥモローランド。60年代からみた21世紀ルックの未来デザイン。そこが監督の好き好き世界とも一致>>続きを読む

カリートの道(1993年製作の映画)

4.0

1993年”Carlito's Way”。ゴッドファーザーでのコルレオーネ家に相当するイタリアンマフィアから、狙われる側のプエルトリコ系ギャング。アル・パチーノ、伝説のドラッグスターが金をためてハバナ>>続きを読む

アイ,ロボット(2004年製作の映画)

3.4

2004年”I, Robot”。大味、脚本・製作いろんな人の手が入っている感が伝わる大作。監督はファンタジー得意派であり、SF人では無い。コンバースとボルボとfedexからいくらもらったのか。演繹法で>>続きを読む

太陽はひとりぼっち(1962年製作の映画)

4.0

1962年”L'eclisse”。アート。実はこじらせ女子の新しい恋発見もの。冒頭、長めの別れぐだぐだが、新しい恋への躊躇に説得力を与えている。棒の先が膨らんだ建物や建造物、部屋の中の壺、額縁など、形>>続きを読む

バベル(2006年製作の映画)

3.9

2006年”Babel”。上手すぎて感動しない。監督、現役では世界最高レベルのテクニシャン。少しづつずらした時間、ライフルでつながる3つの話。モロッコ、メキシコ、日本はその国の映画のよう。獣医の針での>>続きを読む

ハリソン・フォード 逃亡者(1993年製作の映画)

4.6

1993年”The Fugitive”。トミー・リー、これはカッコイイ。部下に「生まれ変わったらあなたになります。」と言われるリーダー。歩きながら情報を聞きつつ指示をまくしたてる、ザッツ保安官。90年>>続きを読む

フェリスはある朝突然に(1986年製作の映画)

4.2

1986年”Ferris Bueller's Day Off”。ある時期のある場所独特の空気感を切り取った青春もの名作。人生は短く、たまには立ち止まって、楽しめ。家と部屋、侵入者を巡る仕掛けとドタバタ>>続きを読む

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)

4.2

2018年”Crazy Rich Asians”。3度拍手したくなった。結婚式、プロポーズ、終演時。配役良く、経済学教授でイケメン彼氏に惚れられる主人公レイチェル。画面映えする御曹司ニック。要所で話を>>続きを読む

お茶漬の味(1952年製作の映画)

4.0

1952年。夫婦の感性のすれ違い。いいとこ出の奥様は自分の部屋を持ち、旦那様は頑張って商社の機械部部長、社長にも期待されてるがどうも奥様の父は取引先の関係らしい。家にはお手伝いがいて、奥様は家事しない>>続きを読む

追跡者(1998年製作の映画)

3.7

1998年”U.S. Marshals”。「逃亡者(1993年)」の続編。監督は「スカイフォール」などを手掛けた編集のベテラン。編集者だからでもないだろうが、演出のタメが弱く、90年代のアクションとし>>続きを読む

若おかみは小学生!(2018年製作の映画)

4.5

脚本、吉田玲子、巧みな構成。アニメーションは生きていないものに生命を吹き込む技法。ゆえに、生者と死者との話に相性が良い。3.11以降の日本人クリエイターとしての配慮と矜持。作画素晴らしい。賀川愛や福島>>続きを読む

華氏 119(2018年製作の映画)

3.8

フリントの水の件、重要な社会問題だが、この作品のテーマからはズレてないか。トランプをヒトラーに模してまでの危機感。自分も分断に加担したのではという自問が、手法のキレに曇りをよぶ。隠さないトランプに、嘘>>続きを読む

透明人間(2019年製作の映画)

4.2

2020年”The Invisible Man”。ユニバーサル怪奇映画、脚本監督・スタッフ・キャストの工夫と努力が画面に”映っている”。エリザベス・モスの演技力、シーンで顔が違う。誰もいない空間を映す>>続きを読む

何がジェーンに起ったか?(1962年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

1962年”What Ever Happened to Baby Jane?”。ベティ・デイヴィス、ジョーン・クロフォード、女優対決。時代的にはカラー映像OKだが、あえてモノクロに。タイトルまでの導入>>続きを読む

スティング(1973年製作の映画)

5.0

1973年”The Sting”。緻密なプロット、論理的な構成の脚本(デヴィッド・S・ウォード)と、スター配役を目の前にして、監督は1930年代のトーンで作品を統一することを目論む。セット美術、衣装(>>続きを読む

リバー・ランズ・スルー・イット(1992年製作の映画)

4.7

1992年”A River Runs Through It”。ノーマン・マクリーン原作「マクリーンの川」。SKYWALKERサウンドで、丁寧に川・滝・フライフィッシングのSEを付けている。端正で的確な>>続きを読む

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.2

2018年”Bohemian Rhapsody”。予告編観た限りでは、「やっぱりクイーンの曲はいい」で感想終わりのがっかり実話系と思ってしばらく触手伸びず。世間の評判が良く鑑賞。圧倒的な楽曲の力ありき>>続きを読む