Masatoさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.9


デヴィット・フィンチャー監督の殺し屋映画。クライムスリラーのようでシュールなコメディ。コメディのようでスリラーな映画。

ジャンル的な要素を抑えに抑えたクライムスリラー映画でモノローグが響き渡る主人
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

4.2


ブラッドリー・クーパーの監督2作目は「ウエスト・サイド物語」を作曲したことでも知られるレナード・バーンスタインとそのパートナーのフェリシアの生活を描いていく伝記ドラマ。

「スター誕生」はまぐれの出
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ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

3.5


アカデミー賞短編実写ノミネート作品

ウェス・アンダーソン監督のロアルド・ダールの短編を映画化。監督らしく淡いカラフルな絵本のような世界観で舞台劇そのものの演出でモノローグを多用しながら描いていく。
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黒い家(1999年製作の映画)

3.9


貴志祐介原作のホラー映画。ジャケットのおどろおどろしさに惹かれて鑑賞。

吉田恵輔のヒメアノ~ルのような、アリ・アスターのような、笑いと怖さが同居した独特なホラー映画。保険会社というコメディのサーク
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

5.0


是枝裕和率いる分福はいつも日本に必要なものを教えてくれる。当時劇場で見なかったことを後悔した。クルド人家族が難民鎖国ニッポンで幸せに暮らそうとも暮らせない現実を描いたドラマ。

ウィシュマさんが入管
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彼方に(2023年製作の映画)

3.7


愛しい記憶も、苦しい幻影も、背負って生きていかなきゃならない。自分が生きている限り、彼方へ飛び立った人の心は生き続ける。

(アカデミー賞短編実写ノミネート作品)

バッドランド・ハンターズ(2024年製作の映画)

3.6


コンクリートユートピアと世界観が共有しているまさかのポスト・アポカリプス・アクション映画。

あんな社会派のドラマのスピンオフがどうしてこうなるんだとビックリする。イ・ビョンホンが精神的に暴れまわる
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ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

4.3


オーストラリアで無差別大量殺人が行われたポート・アーサー事件の犯人の実行までを描いたドラマ。

恐ろしいまでに淡々としているし直接的なシーンは無いが、事件の犯人であるマーティンのイノセントな危うさに
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ヒマラヤ 地上8,000メートルの絆(2015年製作の映画)

3.6


韓国が誇る名登山家のオム・ホンギルと後輩のパク・ムテクの登頂を目指す中で芽生えた切っても切れない絆を描いた実話ベースのアドベンチャードラマ。

こんな実話があったとは。山に魅せられた人間たちの強い絆
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傷だらけのふたり/恋に落ちた男(2014年製作の映画)

3.7


借金取りの男と借金まみれの父親を支える女性のちょっとおかしく、どっと切ないラブストーリー。

序盤からは想像し得ない後半の展開は流石の韓国映画だが、後半につれて感動のゴリ押し感が強くなってしまうのが
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ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男(2019年製作の映画)

4.5


デュポン社がテフロン加工のために使う有害物質PFOAを製造していた工場からでた汚染廃棄物を廃棄目的で流出させていた事件。それに立ち向かった一人の弁護士の長きに渡る闘いを描いた実録ドラマ。

環境活動
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人質 韓国トップスター誘拐事件(2021年製作の映画)

4.1


フランスのJCVD(ヴァン・ダム)、アメリカのマッシブ・タレント(ニコケイ)、そして韓国の人質(ファン・ジョンミン)と三大ほぼ本人役の映画が揃った。2人と違うのは、ゴリゴリの現役トップスターであるこ
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ニューオーダー(2020年製作の映画)

4.2


鬱映画特集

鬱ランク A

或る終焉を見る機会を失ったままミシェル・フランコ監督作品初鑑賞は本作になった。

凄まじい映画だった。描写も物語も情け容赦無い。こんな胸糞悪いの久しぶりに見てしまった。
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青の炎(2003年製作の映画)

3.9


鬱映画特集

鬱ランク C-

二宮和也と松浦亜弥出演による映画だが、蜷川幸雄監督なこともあってかアイドル映画とは思えない切なすぎる映画になっていた。

自堕落で乱暴をはたらく義父が離婚後も家に居座
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ミーン・ガールズ(2004年製作の映画)

3.8


最近リメイク版も作られ、ガールズムービーとしても名の通った学園コメディ。

自分が本作を知ったのはアリアナのThank u,nextのMVで本作のジングルベル・ロックを踊るシーンがオマージュされてい
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オオカミ狩り(2022年製作の映画)

4.2


TIFFで話題になってた韓国のスプラッター映画。この現代にここまでの予算の映画でスプラッターを見られることの幸福感がこの上なく、そのうえ韓国映画らしい二転三転する展開、やりたい放題の世界観は好きにな
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マッシブ・タレント(2022年製作の映画)

3.5


ニコラス・ケイジがニック・ケイジとしてほぼ本人役で出演した話題作。俳優がスパイとして潜入という物語自体は王道だが、そこにニコラス・ケイジの俳優人生をプラスしていくのが面白い。彼の出演作品を網羅してい
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.8


今もなおインディーの道を貫く阪元裕吾の出世作であるベイビーわるきゅーれの続編。

前作のゆるい感じを全開にした続編。起伏のないスローな生活感が終始描かれる贅沢な101分の使い方。前作のようにキャラク
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.6


ヨルゴス・ランティモス監督最新作。ロブスターからの3作品すべて合わなかった当方ですが、今回初めてドンピシャで最高だった。寓話的で一番わかり易いけれども、描写が凄まじいので一番好みが分かれる映画にはな
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キングダム(1994年製作の映画)

3.5


ラース・フォン・トリアーがキャリア初期に作った連続ドラマの前編にしてシーズン1。日本ではVHSで止まっててなかなか見れる機会が無かったところに、何故か新作が発表され、それを期にレストアされたものが一
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アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)

3.6


超絶ヒットを飛ばしたアクアマンの続編にしてDCEUの最終作。メラ役のアンバー・ハードの騒動やDCUに方針転換後に取り残された作品ということもあり、追撮や再編集に追われて本来想定していた作品とは大きく
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ブルービートル(2023年製作の映画)

4.1


家族の愛は人を強くする

DC作品の新体制・ユニバースとなるとなるDCU第一弾のキャラ(作品自体はDCEU扱い)はラティーノのスーパーヒーロー。期待のヒーローオリジンながら、本国での興業不振でアジア
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三十四丁目の奇蹟/34丁目の奇蹟(1947年製作の映画)

4.5


クリスマスなので。クリスマス映画といえば「素晴らしき哉、人生!」だが、サンタ映画なら間違いなく本作。本物らしきサンタのクリスクリングルがパレードのサンタ役として抜擢され、あれよあれよと人気者に。しか
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ラスト・クリスマス(2019年製作の映画)

3.4


クリスマスなのでクリスマス映画を

ワム!のラスト・クリスマスに着想を得てジョージ・マイケルの楽曲とともに物語るクリスマスストーリー。分かりやすすぎるが、ザッツクリスマス映画というようなあっと驚く展
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.7


ヘレディタリーを越えてA24作品のホラー映画で最高の興収を稼いだホラー。今年もA24の年で例年と比べてもさほど見てない自分でさえもドラマ含めて9作品鑑賞していた。それほど作る作品に魅力がある。本作も
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.6


スコットマン監督最新作。

やっぱりこの人は外さない。高所恐怖症にはチンさむの連続。この股間がキュッとする感覚をずっと味わえただけでも良作じゃないでしょうか。

監督の過去二作品でも限定された空間で
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.7


監督のQ&A付き試写会にて

問題児アリ・アスター監督の最新作。悪夢コメディを作りたいと言っていた言葉通りに悪夢のような支離滅裂な展開とビジュアルが炸裂していくロードムービー。作品を重ねるにつれてど
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ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

4.7


感動と興奮でしたね。改めてディズニーが作り出したキャラクターの素晴らしさをしれた。

ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.7


ディズニー・アニメーション最新作でディズニー100周年記念作品。にしては本国での評価も売上も散々でディズニーの記念作品の呪いを感じさせる。今まで通り純粋に楽しい作品だが、記念作品ゆえに良くも悪くも過
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

4.3


ギャスパー・ノエ監督最新作。エンター・ザ・ボイドとラブ以外は全て見ているが、監督の中で一番マトモな映画じゃないか?というか、やっと"良い"映画を作ったかって思った映画だった。ハネケが愛、アムールを作
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

4.2


子どもの強さを描いた反戦映画

口コミが凄まじいので鑑賞。私も予告ではスルーしてた人だが、口コミ通り予告からは想像しない物語だった。素晴らしい教育環境で成長していくトットちゃんらの日常に戦争という非
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ジーア/悲劇のスーパーモデル(1998年製作の映画)

4.0


鬱映画特集

鬱ランク D

前々から気になっていたが、なかなか見れる機会が無かったところにU-NEXTがHBOの旧作を取り扱うことになってやっとこさ鑑賞。ブロンドではないモデル、そしてスーパーモデ
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トロピック・サンダー/史上最低の作戦(2008年製作の映画)

3.4


子どもの頃に親と見て、冒頭の内蔵グチャグチャのシーンで「観るのやめよっか」となった、個人的には良くも悪くも印象深い作品を鑑賞。

ハリウッド俳優たちが映画の撮影で訪れた場所がマジモンのヤバい所だった
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斬る(1968年製作の映画)

3.6


岡本喜八による痛快娯楽時代劇。侍を辞めてやくざになった源太と、百姓を辞めて侍を目指す半次郎が圧政に耐えかねた末におきた藩の動乱に巻き込まれる。


西部劇的な物語や劇伴を時代劇に落とし込め、加えてユ
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閉ざされた森(2003年製作の映画)

3.6


パナマでの軍事訓練中に姿を消した軍曹と兵士たちの真相に迫っていくミステリー映画。てっきりミリタリーアクションと勘違いしていたが、思いっきしミステリー映画。アメリカアクション映画の名匠ジョン・マクティ
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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

4.1


普通の人

韓国の今年の話題作。大災害により壊滅した韓国で運良く被害を免れた団地のアパート「皇宮」での極限下での人間のサバイバルを描いたディストピアドラマ。人間の醜い姿の描写がうまい韓国映画ならでは
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