東朴幕院さんの映画レビュー・感想・評価

東朴幕院

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ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.0

予備知識なしで鑑賞。
序盤からささっと事の背景を説明してしまい、三家族で結論を出す為の話し合いが描かれる展開は、この手の作品にしては珍しいなと感じた。
その後は、十分な教育を受けて来なかった女性たちに
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怪物(2023年製作の映画)

4.1

『万引き家族』以来の是枝監督作品を鑑賞。『ベイビー・ブローカー』は機会を逸してしまい未鑑賞。
相変わらず子供の扱いが上手い。
安藤サクラ演じるシングルマザーの子供、湊が担任の堀先生から虐待を受けてると
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ブラックボックス:音声分析捜査(2021年製作の映画)

4.1

劇場で見逃してしまった作品であり漸く鑑賞できた訳だがすこぶる面白い作品だった。
航空機の墜落事故を調査する主人公マチューであるが、過去に事故調査にのめり込み過ぎて失敗えお犯した事があるが優秀。何故かそ
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65/シックスティ・ファイブ(2023年製作の映画)

3.5

アダム・ドライバー主演のSFアドベンチャーもの。SWサーガのあの役とは異なり純粋なSFモノという事で期待はせずが楽しみたいなぁと肩の力を抜いての鑑賞。結果、それなりに満足な出来だったかと。確かに脚本の>>続きを読む

クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)

3.9

余りロッキー・シリーズを劇場では見ていないもののマイケル・B・ジョーダンの監督手腕も気になってIMAXレーザーで鑑賞。
結構、起承転結もクリアで展開も自然で満足な出来だ。秀逸なのは脚本かクリードの不良
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ラスト・ショー(1971年製作の映画)

3.9

ピーター・ボグダノビッチ監督の代表作、今回初見となる。
テキサスの田舎町の青春群像劇。ジェフ・ブリッジス、ティモシー・ボトムズ、サム・ボトモズが皆瑞々しい。そして本作でデビューしたシビル・シェパードの
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コン・エアー(1997年製作の映画)

3.6

これぞ90年代を代表する頭が空っぽな作品の代表作。
久しぶりに鑑賞した訳だけど、こういう派手に爆発、戦闘、アクションが行われる作品は娯楽映画の本質を突いていると改めて感じた。
ニコケイことニコラス・ケ
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.5

レビューが極めて困難な作品。
総じて娘から父を余白から感じる映画。表面的には時折、当時のビデオに録画された映像を挿入しながら、恐らく離れて暮らす父との最後の夏休みを描いており、基本的には視点は娘のソフ
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スーパーマン(1978年製作の映画)

3.8

久しぶりに鑑賞。1978年にこのレベルのアメコミ作品を製作した事に改めて驚嘆した。流石に昨今のCGを使った描写には足元にも及ばないものの工夫も感じられた。加えて、あおいタイツ上には赤パンと赤マントとい>>続きを読む

最後まで行く(2023年製作の映画)

4.0

韓国オリジナル作品は未鑑賞で臨んだ本作品。相性が良いという訳では無い藤井道人監督という事で不安を抱えながら鑑賞したがかなり面白かった。
これは脚色が良かったからなのかブラックコメディとして秀逸なもので
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ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)

3.8

話題となっている本作を早速鑑賞。
久しぶりに胸糞な作品であった。マイノリティへ公平に扱い振る舞う事に疲れたのか、いや彼らの思想なのだろう。アーリアン連合を想起させる白人女性の集まりであるが、実はマイノ
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レッド・ロケット(2021年製作の映画)

3.9

『フロリダ・プロジェクト』のショーン・ベイカー監督の新作。公開始まってから暫く経ってしまったが漸く鑑賞。
ロサンゼルスでポルノスターとして活躍していたマイキーは、トラブルに巻き込まれたかで無一文同然と
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007/ユア・アイズ・オンリー(1981年製作の映画)

3.6

久しぶりに鑑賞。
前作『ムーンレイカー』で宇宙まで飛び出てしまったジェームズ・ボンド。それを反省したのか原点回帰を感じさせる作品となった。それにより本作のマクガフィンはATACという潜水艦からのミサイ
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EO イーオー(2022年製作の映画)

4.1

イエジー・スコリモフスキ監督は初鑑賞。何とも言えない感情を覚えた。
サーカスでカサンドラと共に演目を担当するロバのイーオ。サーカスでの動物の扱いの是非はあるもののカサンドラとの生活は幸せなものに見えて
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食人族4Kリマスター無修正完全版(1980年製作の映画)

3.6

高校生の頃に本作が日本公開されたのだけれども、あの串刺しショットの強烈さから、これは見てはいけない作品だと本能的に察して鑑賞を回避していた。この度、遂に頼んでいないが完全無修正版として好感される事とな>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.2

ケイト・ブランシェットの超絶演技に度肝抜かれた。彼女の演技を見ているだけでこんなに引き込まれるなんて驚くだ。特に冒頭のインタビューや授業のシーン。主人公リディア・ターのカリスマや芸術へのストイックさに>>続きを読む

べネシアフレニア(2021年製作の映画)

3.9

製作がスペイン資本であるらしいが、テイストはイタリア・ジャーロ。それに加えて、社会的なテーマがど真ん中に据えられているには良い意味での意外性があり、各所のツッコミどころなんて気にならない。そもそもジャ>>続きを読む

The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.7

続編も控えているとの事で鑑賞してみた。
ケレン味の無い展開で、サクッと見られる。重厚さを期待するとそういうモノでは無いという事か。
冒頭のシーンから出自に何かある事が明白なク・ジャユン。善良な家族に保
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スマイル(2022年製作の映画)

3.7

何とも驚き、劇場公開無しの配信スルー作となってしまった。あのスマイル表情でモブ広告する等、話題性もあったのだけどね。まぁ『エブエブ』の様にずっと寸止めされて日本公開を待つのもしんどいから早速の配信はあ>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

3.9

Dolbyシネマで鑑賞。折角の高コントラストが3Dメガネのせいで全体的にしらっちゃけているのが残念。やはり2Dで鑑賞すべきだったか。
全て劇場で鑑賞した本シリーズ大団円で終わり、何処か名残惜しい気持ち
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せかいのおきく(2023年製作の映画)

4.0

劇場での予告編で本作の触りを見て興味を持ち早速鑑賞。
とても繊細で瑞々しいチャーミングな作品でとても好感を持てたよ。
江戸末期に上に物申してお役御免となり浪人となった佐藤浩一演じる源兵衛の娘おきくが、
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生きる LIVING(2022年製作の映画)

4.1

黒澤明版オリジナルは随分前に鑑賞したので、比較は当てにならないかも。
それでも米アカデミー賞にも絡んだ作品でもあるので劇場で鑑賞。やはり普遍的なテーマであり見応えも十分であった。役所の課長であるウィリ
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.3

評判には聞いていたが、いやはや熱い作品だった。
ジャズを愛して信じている仙台から上京してきた宮本大は、アルバイトをしながら毎晩河原でテナーサックスの練習をしていた。何とか東京でジャズを演奏するのにきっ
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クリムゾン・ピーク(2015年製作の映画)

2.9

『シェイプ・オブ・ウォーター』『ナイトメア・アリー』のギレルモ・デル・トロ監督作品という事でまま期待して鑑賞。
しかし前述の二作品とは明らかにテンポが違う。美術に拘りのある監督である事は承知しているが
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.1

藤井道人監督作品と言えば『新聞記者』。あの作品は東京新聞の記者である望月衣塑子の著作遠原案とした当時の安倍政権への皮肉も多大に含まれておりチャレンジングな作品であった。一方で本作は藤井道人のオリジナル>>続きを読む

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.7

吉田恵輔監督の作品は、『空白』に続いての鑑賞。
人の良い田母神をムロツヨシが演じ、岸井ゆきの演じるYouTuberの百合のコンテンツ作りを手伝うが、次第に人気が出始めて様々な業界っぽい人間が出入りし始
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ヘル・レイザー(1987年製作の映画)

3.3

この度、初鑑賞。
顔が赤く爛れているのは、魔道士ではなくてフランク叔父さんだったのね。
ルービックキューブの様なルマルシャンの箱を色々弄ると変形して魔道士が現れる。その前にフランクは道徳感の無いどうし
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

3.8

1作目に続き、本作も劇場で鑑賞。
基本デスクトップで描かれる1作目と同じ様な作りであるので斬新さも薄れてしまうのかなと期待値は下がった状態で見たら、結構楽しめた。
本作は、父を幼い時に病で失いシングル
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ハロウィン THE END(2022年製作の映画)

3.7

米国公開から時間が経過してからの日本公開、ハロウィンの時期に合わせる訳でもなしと配給会社に対して怒りにも近い感情を持ち続けて漸く見られる事に。
前作『ハロウィンKills』でハドンフィールドの人たちが
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

4.2

『ボーダー 2つの世界』で度肝を抜いたアリ・アッパシ監督の新作。早速、劇場で鑑賞。イランのマシュハドはシーア派の聖廟として宗教色の強い都市である訳だが、其処で夜な夜な娼婦を殺害される事件が続いていた。>>続きを読む

スティルウォーター(2021年製作の映画)

4.2

『スポットライト 世紀のスクープ』のトーマス・マッカーシー監督によるマット・デイモンを迎えたサスペンス作。
オクラホマ州スティルウォーターで主に肉体労働で生計を立てて暮らしているビルは、娘エリーが留学
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.0

『π』の時から注目していたが、本作で初めてダーロン・アロフノスキー監督作を劇場で鑑賞した。
製作にA24という事、ブレンダン・フレイザーのオスカー受賞という事で要注目作品である訳だが、期待の通りの作品
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PLAN 75(2022年製作の映画)

3.8

もっとディストピアな設定となった近未来を描いた作品かと思ったが、そういう訳では無かった。現代において日本人の人口構成や人との関わり合い方の変化から『plan75 』なる政策が国家で作り上げられたと。そ>>続きを読む

ダークグラス(2021年製作の映画)

3.5

思わずダリオ・アルジェントの新作を劇場で鑑賞出来る機会に恵まれ嬉しい気分。
ローマでの娼婦殺人事件で容疑者の乗る白いバンに追われ、主人公の娼婦が事故を起こしてしまう。それにより脳に損傷を負って盲目にな
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.8

シャマラニストである筆者は、本作は期待と不安が半々なものであった。というのも、こういう世界の終末を描いた作品としてはあの珍作『ハプニング』がある訳で風呂敷を広げ過ぎた結果、どう作品を終わらせるのかとい>>続きを読む

未知への飛行(1964年製作の映画)

5.0

久しぶりに鑑賞。初見は、池袋文芸坐で『博士の異常な愛情』との二本立て。キューバ危機の数年後に本作と『博士の異常な愛情』と似た様な作品が製作されたのは、映画制作側も思う所があったのは容易に考えられる。キ>>続きを読む

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