YAEPINさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ドラえもん のび太の太陽王伝説(2000年製作の映画)

4.3

子供の頃、VHSに録画して何度も観ていたので、完全に思い出補正かもしれないが、劇場版『ドラえもん』の中でもかなり名作だと思う。

改めて他の作品と比べてみても、サブキャラを取り巻く物語に見応えがある。
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ドラえもん のび太の海底鬼岩城(1983年製作の映画)

4.3

『ドラえもん』シリーズに、こんな魅力的なサブキャラがいたなんて!
しかも人間ですらなく、ドラえもんの道具である「バギー」。
現代風には、水陸両用車に搭載された自動運転機能のOSとでも言うべきか。

A
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ドラえもん のび太の日本誕生(1989年製作の映画)

3.2

遮光器土偶モチーフのキャラクターが出演していると知って鑑賞。
左脚が欠けている部分も表現されていて、可愛かった。

更新世の人類ってもう言葉とかムラの概念があったのか?とか、遮光器土偶はもっと縄文時代
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ドラえもん のび太の恐竜(1980年製作の映画)

3.3

劇場版『ドラえもん』の原点。
自分よりは上の世代の作品のため、今まで観たことがなかった。

冒頭、恐竜が闊歩するシーンは『ファンタジア』の「春の祭典」そのもので、図鑑のような細やかさと迫力があった。
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.0

庵野さん御一行、いつまでも少年の心を忘れていない。
長澤まさみには、やはり男性の夢が詰まっていると感じた。

『シン・ゴジラ』に端を発した「シン」シリーズ実写映画の第2作目。
ゴジラに対しては人間が直
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アネット(2021年製作の映画)

3.6

マリオン・コティヤールの存在のみならず、この作品自体がオペラ的だと思った。
ミュージカルよりもストーリー構成は雁字搦めで形式的だ。

作内でも引用されていたが、オペラ『カルメン』も『蝶々夫人』も、恋愛
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ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

3.4

もう『ファンタスティック・ビースト』シリーズは追わなくていいや…と思っていたのに、また観てしまった。

脚本に、『ハリー・ポッター』シリーズ全てに関与しているスティーヴ・クローヴスが加わったからか、前
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映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ(2022年製作の映画)

3.5

クレヨンで描いたような揺らめく線画の背景を大画面で観るのは新鮮だった。

テレビアニメのストーリーの再構築らしいとは耳にしていたので、ガッカリまでは無かったが、確かに全く新しいストーリーを観てみたかっ
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アポストル 復讐の掟(2018年製作の映画)

1.9

結構観ていてしんどくなるつまらなさだった。

『ウィッカーマン』や『ミッドサマー』などの儀式系ホラーを期待すると実態は異なるので、グロめのサスペンスくらいを想定すると良いと思う。

時代は1905年。
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

3.2

ビジュアルに徹底的にこだわった寓話という印象だった。
ただ、寓話性が強すぎて、教訓のためのストーリー運びに感じてしまい、登場人物に共感も同情も嫌悪も抱けなかった。
せいぜい「ドンマーイ」というような、
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.9

人に「どんな映画だった?」と聞かれても上手く答えられない。
表面的な理屈で成り立っている作品ではないように感じる。
というか、言語的なロジックの元に説明する事が難しいという感覚だ。
それなのに最後には
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キャンディマン(2021年製作の映画)

3.1

本作は、『ゲット・アウト』『アス』の監督ジョーダン・ピールが製作、脚本を務めていることから、白人による黒人差別を風刺した作品であることがほぼ観なくても分かる。

ただキャンディマンは、歴史的に続いてき
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カルト(2012年製作の映画)

4.4

めちゃくちゃ怖かった!!!
これまで観たJホラーでも、私は本作が1番嫌だった。
映画としてよく出来ていたかは一旦置いておいて、とにかく気味が悪いし背筋が寒くなった。

本作はあびる優、入来茉里らが本人
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映画 おそ松さん(2022年製作の映画)

3.8

SnowManの顔が大画面で拝めたらそれでいいや、くらいに思っていたら、何度も笑ったし、メタ視点の多重構造が映画としても興味深く、満足度が高かった。

結論から言えば、SnowMan、あるいは2015
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映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021(2021年製作の映画)

4.6

本作の主人公は、間違いなくスネ夫だ。
その小さな身体を抱きしめてあげたい。よく頑張ったね…。

ドラえもん映画を観たのは何年ぶりだろう。
水田わさび以降に観たかすら怪しい。

久しぶりに観たらなんとも
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クリープ(2014年製作の映画)

3.3

怖い!!ビックリする!!迷惑なオジサン!!!!
このビックリ要素は「観るお化け屋敷」といったところ。VRとかで観たらより恐怖が倍増しそう。

基本的に一人称視点の手持ちカメラで撮影された映像で全編構成
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ギャング・オブ・アメリカ(2021年製作の映画)

3.6

邦題が『ギャング・オブ〜』という映画がありすぎる。そろそろネーミングのレパートリー尽きるのでは??
原題の”Lansky”で確実に映画を伝えるタイトルとして十分だったが、日本での配給においてそれでは情
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悪魔のいけにえ レザーフェイス・リターンズ(2022年製作の映画)

2.9

機械的にスプラッタを摂取するには良い作品だった。

『悪魔のいけにえ』はシリーズ化されているものの、1作目の「正式な」?続編は本作だけだという。知らなかった。
私は1作目しか観ておらず、シリーズのファ
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劇場版マクロスF〜サヨナラノツバサ〜(2011年製作の映画)

3.4

テレビシリーズでは到達しなかった帰結を迎えている。
第2部では、テレビシリーズの面影がほぼ無く、全く違う世界線を描こうとしていることが窺える。

第1部では、シェリルとランカのシスターフッドがあまり深
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劇場版マクロスF〜イツワリノウタヒメ〜(2009年製作の映画)

3.2

アニメ版の続編かと思いきや、『エヴァ』シリーズと同じく、再構成ストーリーなのか!

ただ、同じことを描くシーンでも作画やデザイン自体が再構築されており、スタッフ陣の気概と労力を感じる。

原作のテレビ
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.3

『ナイト・オン・ザ・プラネット』好きならイチャイチャしないでエンドロールまで観なよと主人公たちに思ってしまった…無粋なのは…分かっているけれど…。

『花束みたいな恋をした』と『(500)日のサマー』
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Tinder詐欺師:恋愛は大金を生む(2022年製作の映画)

3.6

こんなに顔も名前(偽名とはいえ)もやり口も知れ渡っておきながら、逮捕されてもすぐに釈放され、現在は出所済みということが衝撃だった。
ヨーロッパ周辺を国際的に股にかけており、恐らく警察の管轄範囲が曖昧に
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新聞記者(2019年製作の映画)

4.5

個人的にドラマ『アバランチ』から気になっている藤井道人監督の作品。
寒色系の照明により冷たい印象の画面が作られており、作品を通してソリッドな空気が流れている。

主要なストーリーは、松坂桃李演じる内閣
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

4.0

人ってこんなに顔変わる??
リタ・モレノの変貌ぶりに、クレジットを観るまで彼女だと信じられなかった。
それでもエグゼクティブ・プロデューサーだけあって、素晴らしいキーパーソンぶりだった。

観る上での
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大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

1.8

大号泣だった。ただし、欠伸のしすぎで…。

この内容でここまで錚々たるメンツを集める監督は、相当な人格者…なのだろう。
役者はみんなイキイキと演技をしていて、少なくとも撮影中は和気あいあいとした雰囲気
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バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ(2021年製作の映画)

3.0

バイオは1作もプレイしたことがないからか、特に観る前の期待値を上げなかったからか、ある意味想像通りの印象だった。

ジャンプスケア畳み掛け戦法だと分かっていてもドキドキはするし、ゾンビやモンスターのビ
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ジギー・スターダスト 2002年サウンドリミックス・デジタルレストア版(1973年製作の映画)

4.5

この人、最近まで存命だったのが不思議でしょうがない。
本当にたまたまヒトの形態を借りているエイリアンにしか見えない。

これまでデヴィッド・ボウイの動く映像は、『映像の世紀』やYouTubeなどで垣間
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

4.8

『犬ヶ島』からおよそ3年半ぶりの新作。
ウェス・アンダーソンの新たな映像的試みを見ることが出来て感激だ。

ただ『犬ヶ島』でも思ったが、ますます1作の中の情報量が増している気がする。
1回観ただけでは
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着信アリFinal(2006年製作の映画)

2.0

シリーズ3作目にして急に!!クオリティが下がった!!!
なんならキャストは2より豪華なのに!!
偶然チャン・グンソクと再会できたことだけが嬉しい。

このシリーズはもはや美々子の起源を追うことを止め、
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着信アリ2(2005年製作の映画)

3.4

監督も三池崇史から変わったし、第1作のヒットに乗って制作された作品だろう…とタカをくくっていたら、怪異にまつわる謎により奥行きが加わって、結構面白かった。

『着信アリ』から約1年、死の予告電話の怪異
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着信アリ(2004年製作の映画)

4.1

さすがJホラーの筆頭、しっかり怖かった。
公開当時、もちろん劇場には観に行く度胸はなかったが、ガラケーを持ちたての状態で「自分からの着信があると死ぬ」という伝説だけ広まって、ちょっとした騒ぎになってい
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.3

タイトルバックだけで、歴史的にカッコいい。
とある登場人物が下を向いて(look down)、吐いている(throw up)カットにタイトルが映し出され、映像的韻が気持ちよく面白い。

タイトルバック
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影武者(1980年製作の映画)

4.4

長い…!長すぎるが、各地の武将を唸らせた武田家が衰退してゆく様を映すには、ふさわしい重厚感だった。

芸術的な構図かつロングショットで、画面としてはほとんど変化のないまま会話劇が繰り広げられるのが、何
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アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

4.2

まだまだいた、強面俳優。
ピエール瀧が完結編にしてようやく登場した。

バイオレンスの激しさやセクシー描写の量はシリーズ前作までとそこまで変わらないのに、なぜ本作だけR15指定なのだろうか?
ピエール
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アウトレイジ ビヨンド(2012年製作の映画)

4.3

前作を観終わった後に、「もう出演させうる強面俳優が枯渇したのでは?」と危惧したが、とんだ杞憂だった。

いやはや、西田敏行素晴らしかった。
関西弁が誰より流暢なのでてっきり関西人かと思いきや、そういえ
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アウトレイジ(2010年製作の映画)

4.5

なかなか配信されることが無かったが、DVDをレンタルしてようやく鑑賞できた。

コノヤロー、バカヤロー、の応酬で兎角ネタにされがちな本作だが、広くインパクトを残すだけの凄みがあった。

バイオレンス描
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