リオン66さんの映画レビュー・感想・評価 - 20ページ目

PicNic(1996年製作の映画)

3.5

設定がとてもいい。塀の上を歩くなんて、想像するだけで胸が踊る。

でも、それではすまないのが岩井俊二。星新一の言葉に、

青春とはもともと暗く不器用なもので、明るくかっこよくスイスイしたものは商業
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リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

4.0

琴線を鳴らすという言葉がある。感動や共鳴するといった語意がある。
この映画で私は琴線を斬られたら。さらに、辛くて鳴くこともできなかった。
美しい風景を最大限に享受するためには、その分の残酷な風景
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野火(2014年製作の映画)

3.5

どうして日本ではよく戦争を美談にするのだろうかと常々思っていた。感動的な手紙とか部下思いの上司とか、戦場で芽生えた敵軍との絆とか、あるいは待ち続けた妻とか。決して、悪意があって否定しているわけではな>>続きを読む

アリス・イン・ワンダーランド(2010年製作の映画)

2.0

美しい映像を堪能できた。
ただ、アリスの成長を描きたかったならば、もっとアリスの人物像を彫ってみてもよかったのではないだろうか。ドラマとしては今一歩だ。

FRIED DRAGON FISH(1996年製作の映画)

3.0

荒げズリな脚本にも関わらず、演出の持っていき方の上手さで深みが出る。日本でヤクザっぽいのがでるとスタイリッシュさが出ずにチープで汚いものになるが、さすが岩井俊二というべきなのか、怪しい組織犯罪グルー>>続きを読む

ナインスゲート(1999年製作の映画)

3.0

悪魔というものに関して知識がない。ただ、天使の反対とか地獄にいるのかなとか。判然としない。そのせいもあるのか、この映画全体がハッキリと見えなかった。
ただ、サスペンスとしては一級で恐怖をたたみかけ
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ゴーストライター(2010年製作の映画)

4.0

ラストが読めてしまうどうのこうのといったレビューがこの映画の評価を大きく作用している。意外な真相を知ることも映画の醍醐味かもしれない。しかし、そう思ってこの映画を見てしまうと拍子抜けしてしまうのは頷>>続きを読む

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー(2018年製作の映画)

1.5

みんなの愛すべきハンソロにしようと躍起になって物語を積み上げていった努力は充分過ぎるほどに伝わってくる。
しかし、大変申し訳ないがこのハンソロが新たなる希望のハンソロに繋がる気がしない。それはこの
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バイオハザードV リトリビューション(2012年製作の映画)

1.1

バイオハザード2に登場したジルが登場するというので我慢して見続けたバイオハザードシリーズ。もっと、出演シーンが欲しかった。もったいない。。
内容は相変わらず、今回の最大の欠点を挙げるならばゾンビが
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バイオハザード IV アフターライフ(2010年製作の映画)

1.3

刑務所といった舞台が素晴らしいにも関わらず、同様の逃げるという選択肢に絞られているために味気ない。もっと、落ち着いて人間ドラマを描き、生活を描いても面白かったのではないか。

バイオハザード III(2007年製作の映画)

1.7

荒廃した世界という舞台はとてもそそられる。だが、荒廃した世界を活かせずにあいも変わらずにアンブレラ社と戦う。もう少し、趣向を変えていればいい出来になったのではないか。

バイオハザード II アポカリプス(2004年製作の映画)

3.0

フィルールドが広がったことでアクションの幅や登場人物が増えたことでドラマに深みが出た。その反面、緊張感が薄らいだように感じた。

バイオハザード(2002年製作の映画)

2.9

ようやくちゃんと見ることができた。
テレビで何度となく放送されているため、断片的に見ていた。なので、自分の記憶の隙間が徐々にうまっていく感じがしてとても良かった。個人的な話ですが。
作品としては
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田園に死す(1974年製作の映画)

3.9

他人の与太話を聞かされるだけなのだが、天才となると別になる。抜群のセンスと歪な世界観が目まぐるしく襲ってきて、最後まで飽きさせない。
同じ日本人が作った作品とは思えないほどに、いい意味で狂っている
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おとなのけんか(2011年製作の映画)

3.9

上質な映画。短い時間に全てが詰まっている。鑑賞後、有意義な気持ちになる。

晩春(1949年製作の映画)

4.0

なんたことのないドラマ。でも、何か染み込んでくる。それは人の暖かみ。
陳腐なセリフや強引な展開、そして派手な音楽はない。あるのはゆったりとした自然な雰囲気だ。そこに力を感じた。

永遠に美しく…(1992年製作の映画)

3.6

一流の人たちによるB級映画。
やりたいことだけを詰め込んだ感じでとても潔い。今の時代、もっとこういう映画があってもよいのではないか。

新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

3.6

ゾンビ映画のポイントをしっかりと抑えた素晴らしい作品。ゾンビ映画はこうでなくちゃというツボをこれでもかとしっかりと抑えている。
守る人がいる。融通が利かない人がいる。頼りになるたふがいがいる。ゾ
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現金に体を張れ(1956年製作の映画)

3.7

なんてことない映画なのに見せる、演出というのはスタンリーキューブリックならではなのだろう。
最後の余韻がたまらない。

狼たちの午後(1975年製作の映画)

3.6

アルパチーノが若く、エネルギッシュな演技を全編に渡って観ることができる。
緊張感のある映画だが、不思議なことに刑事コロンボのように犯罪者をだんだんと応援したくなるのはどうしてだろうか。

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

2.8

●1度目の鑑賞●
楽しみな気持ちと、もうやめてくれという複雑な気持ちで鑑賞した本作。
予期せず、涙をながしてしまった。これは、内容どうこうとか、演出がどうこうではない。役者たちの疲労感と達成感が
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ONCE ダブリンの街角で(2007年製作の映画)

3.5

心温まる恋愛映画。何か足りないと感じるのはぶつかり合いだろう。恋愛にとってお互いの価値観をぶつけ合うことがとても大切なのだから。

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.7

とても面白い設定で最後まで完走できました。演出も一つひとつ、凝っており、楽しい。

バニラ・スカイ(2001年製作の映画)

3.0

トム・クルーズ、ペネロペ・クルス、キャメロン・ディアスの顔芸が炸裂する一作。
お三方の濃ゆいこと。それだけでお腹いっぱい。
内容はまずまず。

フィッシャー・キング(1991年製作の映画)

3.6

口は災いの元。この映画の本筋ではないかもしれないが、改めて言葉の大切さというものを実感した。
言葉は人を不幸のどん底に落とすのだ。けれども、それだけではなく人を天にまで昇る幸せにすることもできる。
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ティム・バートンのコープスブライド(2005年製作の映画)

3.5

嫌な人間が多く、明るい幽霊や昆虫、人間ではあらざるものが多くでてくるティムバートン映画。
本作でも、生きた人間はろくな奴がいない。笑ってしまうほどに。だからこそ、そんな世界でもなんとか生きていかな
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オーシャンズ12(2004年製作の映画)

2.5

緊張感がない。
こういったジャンルの映画はスピード感や驚きが大切だ。しかし、この映画は時間軸をいじったり、目的を複雑にしてしまったために観客が求めるものは半減している。
犠牲にしたからといって、
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カリートの道(1993年製作の映画)

3.9

一度入ったら抜け出せない世界というのはどこにでもある。特に、裏街道は。
だが、どんな世界においてもみんな目指すことは同じで、個人の幸せを求める。
だから、見ていてつらい。さらに頑張って復帰しよう
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ビートルジュース(1988年製作の映画)

3.5

ど田舎で繰り広げられる、異常な登場人物の饗宴。
あの異様な感じは流石、ティムバートンだ。ギリギリのキモさとグロさが心地よい。あのキモさとグロさのバランスが崩れたら見ることはできないだろう。
やは
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ディパーテッド(2006年製作の映画)

3.5

インファナルアフェアのリメイク映画。
オリジナルを鑑賞済みのため、複雑な設定でありながらもスーッと入ってきた。
役者、監督の力量。ハリウッドの凄さを感じた。
けれども、オリジナルにあった怪しい
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アイリッシュマン(2019年製作の映画)

4.7

日本人は、儚いものに弱い。
源義経しかり、西郷隆盛しかりと儚く散っていった人物を好む。とても不思議なことだ。
この映画には、儚さがふんだんに入っている。驚くような内容や新しい演出、泣かせるような
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オーシャンズ11(2001年製作の映画)

3.0

映画に相応しいエンターテイメント。それぞれのキャラクターもたっており、最後まで楽しんでみることができた。

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.0

とても良くできた映画。でも、何故か声高に最高だとは叫べない不思議な映画。
どうして胸を張って好きだと言えないのか要因を三日間続けて悩んでしまった。
そして一つの答えが出た。それはこの映画が生み出
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隠し剣 鬼の爪(2004年製作の映画)

3.6

痛快な時代劇ではないが、深い余韻の中にあけぼののが差し込む一作だ。
現代では描ききれない人の機微が鮮やかに描かれている。心が洗われる。