yangmanさんの映画レビュー・感想・評価

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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.4

天才ドライバーのぼくちゃんが、道路の縁石も人生のトラウマも乗り越えるお話。

ベイビーなんて名前がつくのに、意外と重い展開でおどろいた。といっても始まりは非常に軽やかで、序盤のカーチェイスは導入部とし
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.5

偉大なミステリー作家の不審な死をめぐり、その家族たちが右往左往するミステリー。

会話劇中心の地味目の構成ながら、飽きさせずに2時間観れるテンポの良さと編集の素晴らしさが光る佳作だった。

皮肉の効い
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.8

仮想現実であるゲームのモブキャラが自我に目覚めて大暴れ。

さまざまなオープンワールドゲームの要素を取り入れ、あるあるネタを仕込み、車の色が突然変わるバグのようものも説明なしに入れてくるなど小ネタ満載
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楽園追放 - Expelled from Paradise -(2014年製作の映画)

3.2

ディストピアからディストピアへの逃避行。

タイトルだけ見て、某宗教の映画なのかと構えながら鑑賞すると、違ったのでよかったやら、少し寂しいやら…。

話としては、ライトなSFで見やすい。
いまで言えば
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孤狼の血(2018年製作の映画)

3.5

古き良き任侠映画のような演出と、アウトレイジのような冷たいグロさを持ち合わせたヤクザvs警官の仁義なき戦い。

物語は至って王道な展開で、破天荒なマル暴警官をめぐる話なのだけど、スムーズに飲み込めたし
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ザ・ハント(2020年製作の映画)

3.1

暇を持て余した上級国民の遊び。

序盤に展開を盛り込み過ぎた感があって失速するかなと思いきや、ラストはジャンルすら変わったかのような急展開。
どんなシリアスな展開でも終始ブラックユーモアを散りばめ、多
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ワイルド・スピード/ジェットブレイク(2020年製作の映画)

3.5

人種のカタログかと思うほど、さまざまな人種が入り乱れるカーアクション映画の最新作。

どんどん車でなくてもいいのではというアクションシーンばかりになってきた中で、久しぶり公道レースを行うシーンが出てき
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ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT(2006年製作の映画)

3.4

手元にビールか炭酸水とウイスキーがあるときに見る映画シリーズ、ついに日本へ。

日本のアンダーグラウンドとドリフトにまつわる話なのだが、だいたいはガイジン(映画内の表現)が出演している。蛇頭などもある
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ナイトクローラー(2014年製作の映画)

4.0

いい画を撮りたい。
その執念の行き着く果てにある荒涼とした風景に、ある種のおぞましさを覚える傑作。

狂気というのは、おそらくシンプルな動機にしか宿らない。
この主人公は、自分が思う職務に対してどこま
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残酷で異常(2014年製作の映画)

3.1

愛妻家の身に起こった悲劇、でも見方を変えると。

ループものとしては中途半端だったし、最後も背景がないから、なるほどなのか、なんなのかわからない。
たぶん、キリスト教的な教えが物語のベースなんだろうけ
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ジェーン・ドウの解剖(2016年製作の映画)

3.2

謎の遺体、奇妙な出来事、迫る理不尽。

もっとミステリーの要素があるのかと思ったら裏切られた。約90分の間にさまざまなドッキリシチュエーションをつくったのは監督のサービス精神がなすところだろう。
終始
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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

3.0

なんか知らない因縁で戦うモンスターバトル映画。

3Dを意識したカットも多数あり、アトラクション的なアクション映画に仕上がっているので、ビールを飲みながら見る分には申し分ないと思う。
しかし、まぁ、別
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.5

黒人と新移民による人種と立場を超えた友情物語。すばらしい出来栄えで、間違いなく傑作である。

テンポの良さや、ウィットに富んだ台詞回し、ラストの秀逸さを含め、どれをとっても一級品だが、なによりも特筆す
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

3.6

いい映画の3要素は、
内容×女優×時間。
そんな持論を詰め込んだエンターテイメント論文を読まされたような映画愛あふれる作品だった。

何も知らなくても、王道展開なストーリーを楽しめるし、マニアックな知
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イット・フォローズ(2014年製作の映画)

3.2

死合わせに歩いていかない、だから歩いてくるんだね。
あることをすると、死をもたらす何かがゆっくりと近づいてくる。なんとなく、ノーカントリーのような陰鬱さが耐えられる人は楽しめるだろう。

地味な展開が
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運び屋(2018年製作の映画)

3.5

人が大事なことに気がつくのは、人生最良のときでも、最悪なときでもない。
そのことについて、真剣に向き合ったときだ。

この映画に大きな起伏はないが、良いお酒のようにスッと体に入る感覚がある。
モチーフ
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ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

3.5

最強の殺し屋だった僕が、車と犬の恨みを晴らすため衝動的に行動したら、割と大変なことになっちゃった。というシリーズの3作目。
いままで以上にアクションシーンがあり、テンポ良く話が進んでいく。それはもう、
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EVA エヴァ(2011年製作の映画)

3.1

さえない天才ロボットエンジニアの屈折感情恋愛沙汰話。

話の筋は、設定を除けばよくあるような感じ。だけど、主人公のお兄さんをはじめ、役者の細かい演技が、のっぺりしたストーリーに立体感を与えている。目で
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オクトパス IN N.Y.(2001年製作の映画)

2.3

巨大タコ、NYに現る。
だいたい、この手の作品は中身を語っても仕方がないところがある。それは、タイトルがピークだから。タイトルにひかれ、観てしまった瞬間にすべては終わるのだ。
それでも、まるで火に魅入
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爆裂都市 BURST CITY(1982年製作の映画)

3.5

思想がありそうで、ない。話がありそうで、ない。なんとも無軌道な映画と演出で、だからこそ時代を切り取ったような映画になっている。

退屈が喉奥に引っかかっていて、それをどう取り除こうかと躍起になっている
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ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

3.7

復習は続くよ、どこまでも。
雰囲気とアクションパートはすごく良くて、ビールが3杯飲めた!地下鉄のシーンは特に好きだった。

しかし、まぁ、なんというか、世界観はしっかりしてそうなのに、あまり丹念に描か
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.0

ひとつの終わりと、始まりを見た気分。
内容の詳細はよくわかんないけど、旧劇場版に対するアンサーにもなっているのかな?きっと、そうだよね。

しかし、ようやく上映した4部作の最後だけあって、観る人の緊張
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アップグレード(2018年製作の映画)

3.1

不慮の事故で妻を失い、さらに半身不随になった男が一転、謎の超技術で無敵の超人へ。
ありがちな展開には目を瞑っても、こんな風になれたらなぁと思わせてくれる良さはあった。ひとまず、ビールは2杯いけた。
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キャビン(2011年製作の映画)

3.0

スプラッター映画のあるある系展開は、人為的に作られていた!
これからの惨劇を予想させる物語の序盤から少し進んだだけで、この映画の特殊な構造に気がつく。そこからは、コメディに。
見たことあるフラグが随所
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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

3.5

犬殺しに、死を。

恐ろしいほどの戦闘スキルを持った主人公が無双する娯楽アクション映画。
設定がいろいろとありそうなのに、匂わせる形でしか表現しないから、原作があるように感じる。そのせいで、終始薄っぺ
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カットバンク(2014年製作の映画)

3.0

陰鬱、陰鬱、陰鬱。

陰惨な事件みたいなものは、だいたい寒い地域に起きるのはなぜ?
カナダとの国境に近い、映画タイトルの街で起きた殺人事件の話だが、短絡的な人たちがたまたま複数いたことで、一本道だった
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薬の神じゃない!(2018年製作の映画)

3.7

情と法。
どの国も抱える医療問題を軽めのユーモアを交えながら、真剣に取り扱っている佳作。
実話を元にしているそうなので、当然中国のプロパガンダが入っているわけで。裏のことを考えながら観るのも面白い。

TENET テネット(2020年製作の映画)

4.0

提示された筋だけ見ると、すごくシンプルな話そうなのに、そこに時間軸が絡むだけで、あら不思議、一見では理解できない複雑さに。
重層的な展開になっているし、おそらくミスリードさせてる場面もあるので、DVD
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ラスト・ターゲット(2010年製作の映画)

2.9

美しい景色と極力減らされているセリフ。文学的作品と呼ばれたい欲満載の映画。
人間味のなかった殺し屋が人とのふれあいを通して変わっていく様を描いた今作は、小説ならうまくやれたんじゃないの、と思う出来。
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トレイン・ミッション(2018年製作の映画)

3.1

退職した刑事が、理不尽なゲームに巻き込まれる話。こういうのは、フォーンブースやソウの第1作みたいなやつだけど、ジャンルとして確立したなぁと思う。
ずいぶんとご都合主義な感じはするけど、テンポは悪くない
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音楽(2019年製作の映画)

4.0

初期衝動とは、とても独りよがりで純粋なものだ。男子高校生の青春をバンド活動を通して描いたアニメ作品ではあるが、この無垢な主人公たちの姿は多くの方に共感していただけるのではないか。
主人公たちが初めてつ
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

3.9

相手を思いやり考え方を変える大切さと、何があっても変わらない想いがあることを伝える傑作。
ピクサーは、キャラクターに枷をつくるのがうまいなと感心してしまう。曲もいいし、テンポも良く、どの人物にも感情移
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マスター・プラン(2014年製作の映画)

3.0

計画は大事。
ほんと、そんな感じの映画。
自動車泥棒の復讐劇なんだけど、ちんけな仕事していた割には優秀過ぎないかと思うくらいスイスイ進む。とくに考えることもないので飲んでた赤ワインもスイスイ進む。
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.1

不幸という言葉は、単体では存在し得ない。
比べる幸福があってこそ生まれる存在だ。
光が強いほど、その影は濃くなる。
格差というテーマでつくられたこのブラックコメディは、現在の韓国経済をうまく照らしてい
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さよならテレビ(2019年製作の映画)

3.7

終わりゆく世界の仇花的なドキュメンタリー。
そして、いち地方テレビ局の再生をかけた物語だ。
ラストの演出は痛烈な内的批判でありながらも、演者を守る保険にもなっており、おそらくだが最後の部分を決めてから
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アンロック/陰謀のコード(2017年製作の映画)

3.3

CIAとMI5、ときどきイスラム過激派。そんな三者の、ハラハラシーソーゲーム。
だれが味方かわからないドキドキ感を演出しながらも、その気持ちに浸らせず、すぐに回収する潔さ。選択がど直球で迷いがないから
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