ヤスヤスさんの映画レビュー・感想・評価

ヤスヤス

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新幹線大爆破(1975年製作の映画)

3.7

最近観た「狂った野獣」が和製「スピード」と言われているが、本作の方が「スピード」味が強かった。
とにかくキャストが豪華。こんなチョイ役をこの役者がと思う場面が多数。
高倉健のラストシーンはもちろん良か
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エルミタージュ幻想(2002年製作の映画)

3.7

これをワンカット風ではなく、正真正銘のワンカットで撮影したことに驚く。しかも世界遺産のエルミタージュ美術館が舞台なのだから、事前の緻密な計算と膨大な準備は想像を絶する作業だろう。
ロシア皇帝の栄華と後
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狂った野獣(1976年製作の映画)

4.0

噂どおり和製「スピード」とも言える内容だが、この時代の東映作品らしい破茶滅茶感が素晴らしい。(しかも「スピード」より20年近く前)
キャストがみな良い味出している。アメリカン・ニュー・シネマのテイスト
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.8

映画館で予告を観た時は、観たいとは思わなかったが、高評価に惹かれ鑑賞。
確かに笑えて、泣けて面白い。なんと言っても、綾野剛がハマっている。
和田の面倒くさい感じなど、部活パートも良かった。

サタンタンゴ(1994年製作の映画)

4.2

7時間18分の超大作。圧倒的な視覚的体験。途中離脱も覚悟しながら、鑑賞したが、飽きることはなかった。
この点、アンディ・ウォーホルの全編観ることを求められていない 8時間超えの「エンパイア」や同じくウ
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(1965年製作の映画)

4.0

東映の実録シリーズのような印象もあるが、あらゆる面で岡本喜八監督らしい時代劇の名作。
あまりに切ないストーリーで、虚しさだけが残る結末だが、主役が三船敏郎以外は考えられないほど、ハマっている。

上意討ち 拝領妻始末(1967年製作の映画)

4.2

小林正樹監督、橋本忍脚本ということで、否応なくハードルが上がるが、期待を上回る名作だった。
「切腹」同様、武家社会の無道、理不尽の極みが存分に体現されていて、沁みる。
三船vs仲代は言うに及ばず、キャ
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金の国 水の国(2023年製作の映画)

3.7

本作の原作者の漫画「マロニエ王国の七人の騎士」が面白いため、鑑賞。
優しさ溢れる王道のファンタジー作品。
とことん悪い奴が出てこないのが良いが、同時に若干物足りなさも感じる。

バービー(2023年製作の映画)

3.7

グレタ・ガーウィク監督作品らしいバービーの世界。
冒頭から「2001年宇宙の旅」のオマージュに心を掴まれた。モノリス立ちのバービーが面白い。ライアン・ゴズリングの配役は、さすがに歳とりすぎではと思った
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.3

劇的に何かが起こるわけでなくとも、日々の些細な出来事によって、生きづらさが少しでも緩和されるような世の中であれば…
序盤は観ていて、苦しかったが、観賞後は、ほのかに温かい気持ちが残る。恋愛関係でも共依
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.9

予告編では、コスプレ感が強すぎるように感じられて、不安しかなかったが、序盤で杞憂と確信した。
迫力あるアクションシーンも良かったし、各キャラクターの再現度も素晴らしい。
願わくば、キャストのビジュアル
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ポップスが最高に輝いた夜(2024年製作の映画)

4.0

歴史的一夜のドキュメンタリー。まさに奇跡のレコーディング風景。見どころは多いが、ボブ・ディランが最も印象的。スターの中にあっても、特別なレジェンドでありながら、ナイーブさが愛おしい。
イギリス版のバン
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.6

タイムリープものには、まだまだアイデア次第で鉱脈があることを教えてくれる。たとえ低予算でも、マキタスポーツ以外は知らない役者でも、面白いものは面白い。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

グロテスクでアイロニカル、加えてチープなキッチュさなど、様々な魅力の詰まったダークファンタジー作品。
ベラの変貌ぶりが見事なエマ・ストーンの熱演、愛すべきマッドサイエンティストを演じるウィレム・デフォ
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カランコエの花(2016年製作の映画)

3.5

中高生が鑑賞後ディスカッションするための人権啓発映画のようにも感じるが、学校の空気感が妙にリアルで引き込まれる。
エンドロールで+0.5点。

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.0

「PERFECT DAYS」を観たばかりなので、なおさら役所広司の演技に凄みを感じた。
短絡的に暴力に訴える三上の無邪気さ(純粋さ)がリアルに感じられて怖い。
役所広司が泣くと、反射的に涙が出てしまう
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ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

-

祝100周年!
短い時間ながら、クラシックな作品から最近のCGアニメまで、それぞれのキャラの特徴、個性を活かして、上手くまとめている。
ディズニーの偉大さ、素晴らしさを再認識できる。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

役所広司を堪能する作品。あるいは役所広司以外で成立しない作品。(特にラストは凄い)
ジャームッシュの「パターソン」に似ているが、本作の方がさらに好み。
軽自動車や自転車での移動シーンが東京が舞台の小さ
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.2

評判が良かったので、期待値が上がっていたが、納得の面白さ。
閉ざされた村の因習、村を支配する一族の因縁など、確かに横溝正史的だが、鬼太郎の世界との相性は抜群。
村の謎に挑むゲゲ郎と水木のバディものとし
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ナポレオン(2023年製作の映画)

3.5

ナポレオンの生涯を駆け足で紹介した歴史大作といった趣き。流石に戦闘シーンは迫力があったが、人物描写に深みがなく、ナポレオンにカリスマ性も冷酷非道な怪物性も感じられない。ホアキン・フェニックスをもってし>>続きを読む

アントマン&ワスプ:クアントマニア(2023年製作の映画)

3.4

スターウォーズを観ているような気分になる瞬間もあって、面白くないわけではないが、長く感じた。
なんとなくイメージできれば、深く理解する必要はないのだろうが、マルチバースから量子世界、時間軸となると、正
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(2023年製作の映画)

3.4

武士の世界を終始徹底的に茶化していて、その点では好きなのだが、志村けんのバカ殿を観ている感覚に陥る瞬間があったり、西島秀俊にシロさんを、遠藤憲一にドクターXの海老名を重ねたりして、集中できなかった。>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.1

途中まで、人間ドラマパートがやりすぎのようにも思えたが、どんどん作品世界へのめり込んでしまった。結果、第1作は別枠として、今まで観たゴジラ作品で一番面白かった。
ゴジラ自体の造形や熱線を吐くまでのシー
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.0

“まひろ”と“ちさと”の登場により、一気に「ベイビーわるきゅーれ」の世界へ。ゆる〜い日常とアクションシーンのギャップがたまらない。小ネタも面白い。
いつか、2人がジョン・ウィックを倒すところが観てみた
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エゴイスト(2023年製作の映画)

3.7

詳しい内容を知らずに観始めたが、あまりのハードな内容に面食らった。
阿川佐和子の自然過ぎる演技が、不自然なほど印象的。
鈴木亮平は何の役ができないのか教えてほしい。

クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男(2019年製作の映画)

3.5

タランティーノ作品は好きだが、このドキュメンタリーは微妙。もちろん面白い部分もあるが、タランティーノが女性と黒人の味方であるとの主張が過剰に思えて、白ける面がある。もっと他の部分も深掘りしてほしかった>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

3.9

本作で「福田村事件」を初めて知った。関東大震災後の「朝鮮人暴動」との流言蜚語による官憲や自警団による虐殺、その混乱に乗じて起きた「甘粕事件」や「朴烈事件」などについては、少しは知っていたが、こんなこと>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.0

キアヌとドニー・イェンと真田広之を一緒に見られる幸せ。
これでもかというくらいの物量凄まじいアクションに大満足の2時間50分。特にもうほとんどゲームの世界のような俯瞰長回しのシーンや階段落ちのシーンは
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アントニオ猪木をさがして(2023年製作の映画)

3.6

最近、プロレスの語り部・有田哲平のYouTubeのおかげで、自分の中のプロレス熱が蘇りつつあったところに、本作が公開。
老若男女を問わず、見る者を熱狂させる猪木の勇姿には改めて感動。“猪木問答”にもし
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沈黙の艦隊(2023年製作の映画)

3.5

個人的には海江田艦長のイメージが原作と違ったが、大沢たかおの海江田も得体の知れなさが際立っていて良かった。(深町のイメージもかなり違うが…)
このクオリティのまま、Amazon配信のドラマ化希望。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

宮崎駿監督の最後の作品になるのだろうか。いずれにしても、「風立ちぬ」よりは本作の方が最後(集大成)に相応しい。
誰しも感じるのは、宮崎版「不思議の国のアリス」との印象ではないか。
小難しく考えず、過去
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ミッション:インポッシブル(1996年製作の映画)

3.8

久しぶりに鑑賞。ほとんど忘れていたので、楽しめた。
今、観るとアナログ感満載で面白く、別の味わいがある。

特別編 響け!ユーフォニアム アンサンブルコンテスト(2023年製作の映画)

3.9

3期への繋ぎとしては完璧たが、もう少し尺が欲しかった。
このシリーズを劇場で観たのは初めてだが、音の良さに感動しただけに、演奏シーンをもっと観たかった。

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

4.0

上手くまとまっていて、面白い。TVシリーズ2期序盤の五条と夏油の関係性を考えると、特に終盤はグッとくる。
全体的にエヴァに限らず、色々な作品を想起せずにはいられないが、そこも魅力となっている。

劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~(2019年製作の映画)

4.0

もう少し尺があればとも思うが、それならいっそのことTVアニメでも良かったかも。
とは言え、面倒くさいキャラも新たに登場するなど、安定の面白さ。新作にも期待。

リズと青い鳥(2018年製作の映画)

4.0

アニメの1期と2期を一気観したばかりなので、さらに良かったように思う。
2人の関係性が丁寧に描かれており、まさに映画作品ならではの出来映え。

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