やわらかさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

やわらか

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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.0

短編集だけど、どれも「ハッピーアワー」のワークショップ的な雰囲気があって楽しかった(「ドライブ~」はその要素が薄かった)。

自分から見て、濱口監督は女性を描くのがとてもうまく思えるんだけど、女性はど
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ジョン・コルトレーン チェイシング・トレーン(2016年製作の映画)

3.2

ある程度曲もエピソードも知ってるので、ふんふんという感じだったけど、最後の日本絡みの所は余計だった気がする。

あのままフリージャズに本格的に突っ込んでいたらどんな音楽に辿り着いたか、誰と絡んでたかと
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.2

コロナで発生した諸々の社会の変化を下敷きにしていると思うけど、その中で生まれた各種対立構造が良い感じに抽象化されていてニヤニヤしっぱなし。

幾つか評価の「面」がありえると思うけど、自分はブロードキャ
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エターナルズ(2021年製作の映画)

4.1

やー、面白いっ!自分的には大好きだった。「エンドゲーム」後の新しいマーベル。寝不足で2時間半の長尺は絶対爆睡かと思ったけど、全く眠気来なかった。(DUNEとエライ違いや、、、)
 
マーベルだからこそ
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モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

4.0

9.11の容疑者として14年間拘束された人の実話に基づく作品。この事件は別の映画観たときにWikipedia読んでいて出てきたので知ってた。

この件やスノーデン事件もそうだけど、体制側のスキャンダル
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.8

個人的には2020年代のスター・ウォーズって感じがした。本家の方のラスト3作は良くも悪くもシリーズのしがらみたっぷりだったけど、もし白紙で作ったらこんな感じだったんかなー、とか。
 
後、ハンス・ジマ
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東京自転車節(2021年製作の映画)

3.6

うーん、これは、、、

率直に言うと苦手なタイプ。ドキュメンタリーの部分とそうじゃない部分があるんだろうけど、境目がない気持ち悪さというか、出演者もそう「言って」いるのか、そう「思って」いるのか分から
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その日、カレーライスができるまで(2021年製作の映画)

3.9

リリー・フランキーさんの魅力が詰まった中編。コロナ禍での自粛をテーマにした短編とセットで。

ほぼリリーさんの一人劇のような感じで、カレーライスやラジオ、ホームビデオなど小道具をうまく使ってドラマを成
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クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

3.8

スパイものだけど、よくあるプロ対プロな感じというよりは、冷戦史と人間ドラマな部分にフォーカスが当たってる。

今作は、いつにも増してカンバーバッチの演技と役作りの凄さを感じさせてくれるものとなっていて
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.2

若いミュージシャンを突然襲った聴覚の障害。そこから生まれる様々な葛藤。一変する生活。同じ障がいを持つ人たちのコミュニティへの参加。恋人との関係。崩れて行く自分のアイデンティティ。

重いけど芯のあるド
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.1

(おそらく)凄く精緻に時代考証やって、中世を映像で再現しているのだろうけど、同時にとても現代的な視点で脚本が構成されていて、その意味では時代の再現は舞台装置に過ぎないのかも。

上映時間の長さの意味が
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行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

4.2

アメリカ中西部の街に住むスケボー好きな白人・黒人・アジア系(中国?)3人の若者の数年を追うドキュメンタリー。監督はそのうちのひとり、アジア系のビン・リューで、カメラマン、インタビュアーも兼ねる。
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

3.5

正直思ったより来なかった。自分にとって思い入れのある作品の曲が少なかったからかな。

映画の音響・音楽が観客に与えるインパクトは時に映像以上に大きくて、というのは当たり前と言えば当たり前の話。

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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

ユナイテッドシネマ浦和でIMAX 2Dで観賞


んー、これ、これ、これ、、、
 
この映画に何でこんなに人が入るのかな。監督とIMAXじゃなければもっと地味な映画だった気がする。自分的にはB級SFと
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ブリング・ミー・ホーム 尋ね人(2018年製作の映画)

3.4

かなり韓国映画ファンの自分だけどこれはかなりキツかった。面白くないというのではなくて「重い」って感じ。
 
「アシュラ」みたいなコリアノワールのバイオレンス系も好きなんだけどこれは子供が絡むからかなぁ
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

4.1

むーちゃくちゃ面白かった。
 
会話劇なんだけど、特に前半各キャラのいたたまれないようなやり取りで最高にニヤニヤしちゃう。無駄に音楽流さないのも良いところ。目次立樹さんの役が(ウザさが)効いてた。
 
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メイキング・オブ・モータウン(2019年製作の映画)

4.3

年に何度もない鳥肌の立つ映画。

涙ぐみました。嬉し涙だけどね。自分はモータウンの音楽に影響を受けたアーティストのファンだった世代だけど、あらためて自分の聴いてる音楽へのインパクトの大きさを感じた。
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パプリカ(2006年製作の映画)

4.1

今敏監督の劇場版、昨年から順番に観てきて最後にこの作品を観ることになった。 
 
主人公の千葉とその分身パプリカに、粉川刑事やその他脇役といった複数のカメラを置いて、さらにそれを劇中で語らせることでス
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海の上のピアニスト 4Kデジタル修復版(1998年製作の映画)

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キネマ旬報シアター 4Kデジタル修復版&イタリア完全版鑑賞・・・・したんだけど、スンマセン、、、ほぼ爆睡。朝一の「きっと、またあえる」で特に眠気来なかったので安心してたら2本目で撃沈。

トータルで3
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きっと、またあえる(2019年製作の映画)

3.7

タイトルに現れている通り、アーミル・カーンの「きっと、うまくいく」(3idiots)を引き継いだ売り方をされているのだけど、確かにこれはテーマとか描写の仕方とかセットで売りたくなるやろうな、っていう内>>続きを読む

東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)

4.0

キネマ旬報シアターで今敏特集をやるというので、これまで未見のこの作品と「パプリカ」(来週)目当てではるばる柏まで。(ホントは先週の「千年女優」も観に来るつもりだったけど寝過ごした。。。)

今敏作品は
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幸福路のチー(2017年製作の映画)

4.1

柏のキネマ旬報シアターで今敏特集があるというので、せっかくなので2,3本まとめて観ようとスケジュールをチェックしたら、前から気になってたこの台湾アニメ作品が同じ会場の一つ前の時間帯でやってたで喜んで訪>>続きを読む

はちどり(2018年製作の映画)

4.0

こないだの「悪人伝」とかのバイオレンスモノや歴史モノばかり見ていると特別な事件や異常な人間にフォーカスが当たって「普通の人や景色」が見えにくくなるけど、一方でこの作品や「未成年」のように人に静かに寄り>>続きを読む

海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

2.0

TOHOシネマズシャンテの看板に書いてある山田洋次のコメントの言葉(「とにかくおもしろい」)を借りると、太平洋戦争以前の一時間半ぐらいはもう「とにかくおもしろくない」
 
何がやりたいのか分からないし
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ブルース・リー/死亡遊戯(1978年製作の映画)

2.5

はじめてのブルース・リー作品。前半ドラマシーンがかったるくて「なんじゃコレ?」って困惑。アクションもショボいし、古い映画だからかなーとか思ってたけど、
 
唯一、サモ・ハン・キンポーっぽい人が出てると
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機動警察パトレイバー THE MOVIE(1989年製作の映画)

3.7

前日にグランドシネマサンシャインの4DX価格(「2900円!」)にビビってしまい、代わりに観た『悪人伝』でたまったポイント割引であらためてパトレイバーリベンジ(それでも2200円もするけど、、、)
 
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悪人伝(2018年製作の映画)

4.0

面白かったーーーーーー!!!
 
マ・ドンソク作品では「新感染」以外では一番良かった!
 
いわゆる韓国ノワールに含まれる作品だと思うけど、「アシュラ」とかと比べると映像の感じとかは少しだけライトな感
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イップ・マン 完結(2019年製作の映画)

3.8

美しいドニー・イップマンの物語もこれでおしまい。
 
前作に登場したシウロン(ブルース・リー)との関係をベースに舞台をサンフランシスコのチャイナタウンに設定。海兵隊の空手家相手に詠春拳を炸裂させる、と
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ダークナイト(2008年製作の映画)

3.9

なるほどこれが、マーベルとは違う「ヒーロー」のいる物語。ヒース・レジャーという「影」が存在することで、撮るべき価値のある昇華されたのね。

こういうヒーローの暗い葛藤ってむしろ映画よりもコミックとか
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劇場版 天元突破 グレンラガン 螺巌篇(2009年製作の映画)

4.1

新文芸坐×アニメスタイル セレクションで「紅蓮編」「螺巌編」2本連続で鑑賞。
 
元々四部構成のシリーズ作品を二本続けて観ることになったので盛り上がりの多さが半端なく、特に後半の「螺巌編」はクライマッ
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劇場版 天元突破 グレンラガン 紅蓮篇(2008年製作の映画)

3.9

新文芸坐×アニメスタイル セレクションで「紅蓮編」「螺巌編」2本連続で鑑賞。テレビシリーズを再編集と言うことで、性格的に家でアニメ観れない自分には大変ありがたい。

ストーリーの構造が複雑なロボットア
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パブリック 図書館の奇跡(2018年製作の映画)

4.3

これは素晴らしい!今年観た作品では最高に好き。上映館も少ないしすぐ終わりそうだけど、ぜひ多くの人に観て欲しい!!!
 
「ヤングガン」のエミリオ・エステベスが製作・監督・主演をひとりでこなす。アレック
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もののけ姫(1997年製作の映画)

4.1

封切り時の劇場以来の観賞。今振り返るとまだまだ宮崎駿の若さ、青さみたいなのが感じられる。不思議と魔女宅とか紅の豚はそういう感じしないんだけど。

この青さというのは、カッコ悪いタイプのいやらしさ。少し
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

映画よく観る人は観ておいて損はないと思う。工夫というか、仕掛けだけでも十分以上に楽しめる。上映中はずっとみんな大笑いしてた。
  
その上で自分が好きかどうかで評価すると悩ましい。台詞も絵も普段見慣れ
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その手に触れるまで(2019年製作の映画)

3.8

過激なイスラム思想に染まるベルギーの若者アーメドのお話。周囲から差し出された手を頑なに振り払い俯き続ける表情が強く印象に残る。
 
人や動物に口づけられると「汚れた」と騒ぎ、礼拝前に病的なまでに口をす
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

3.8

もののけの後に映画リタイアしていたので今回がはじめての観賞。もののけは民俗学か何かの本で読んだモチーフがたくさん、て感じたけど、こちらは過去作(「カリ城」とか)から持ってきたシーンが出てきた印象。 >>続きを読む