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労働とは。対価とは。貨幣とは。そして、幸福とは何か。
あえて結末から物語を紐解くのなら、ラザロが暴行を受けて息絶えた銀行という存在を問いたい。対価は人間の時間(寿命)が労働として代わったものだ。そ>>続きを読む
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<執筆中|11/21(水)更新>
鏡像のなかで分裂するヒロインのリン。暗い部屋で“誰か”を前にし、彼女は取り調べに対して淡々と、その身の潔白を証明する。その表情に反省はなく、そして、彼女の顔から思>>続きを読む
言葉にする。その“言葉(単語)”を口にするだけで、彼女は被害者となる。被害者とは、弱き者。弱い人間だと決めつけられることである。それは、告白というよりも弱音に近く。立ち続けなければならない過去を背負>>続きを読む
良かれと思ったことが裏目に出る。人生において最も不幸なことは、善意が反転することだと思う。日本の諺には、“情けは人の為ならず”というものがあるが、人類が人類であるためには欠かせないものではないだろう>>続きを読む
劇場内。隣に座って映画を観ていたメアリと同い年くらいの女の子が、ずっとつまらない雰囲気を出していました。笑いどころでは笑わず、手を握る場面では乗り出さず、感情を思わず表に出すほどの映画ではないのだと>>続きを読む
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※執筆整理中
円環構造(エンディングからオープニングの場面が地続きでつながる)→円環(ウロボロス)→ヘプタポッドの言語の円
執拗に口元にさわる描写による示唆
7人の生徒、教える
まるで映画のスクリー>>続きを読む
シスターたちの会話が「大罪」を啓示し、救急隊員(救う者=神)と共に映る一瞬の骸骨と十字架がラストの11分間を暗示。暴食・色欲・強欲・憂鬱・憤怒・怠惰・虚飾・傲慢・嫉妬を抱える登場人物たちが一同に集ま>>続きを読む
父親に導かれるままに、モアナは孤島モトゥヌイで生きるための働き方、伝統を教えられる。だが、幼少期の頃よりモアナは家業よりも海に興味を示し、行事や仕事の隙を見ては抜け出し、海へと臨む。そこに、モアナが>>続きを読む
首から下に垂れる赤い液体。ジェシーの未来を予見する描写が物語のオープニングを飾る。モデルの宣材写真を撮り終えたジェシーは鏡台を前に、カメラマンの青年が思い描く美を拭うが、肌を伝う赤い塗料は明らかに血>>続きを読む
リサは自らが招いたバスの人身事故によって死なせてしまった女性から、リサと同名の娘へ「電話をかけて」と託される。このとき、血まみれになったリサはまるで出産したての赤子のように描写される。それはまさにリ>>続きを読む