kuziraさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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幸せなひとりぼっち(2015年製作の映画)

4.0

生きてても、
"ひとりぼっち"を感じてしまうと言う事は
きっと誰かを愛し、誰かに愛された記憶があるからなのかなぁと思うんです

幸せがあるからこそ、
孤独は背中合わせに着いてきて
孤独を知ったからこそ
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過ぎて行け、延滞10代(2017年製作の映画)

4.0

きっと今、映画に対してこんなに汚れない片想いを瑞々しくブチ込める人いないんじゃないですか

青春映画を作り続けるある種の"執着"みたいなのものが松本監督のより"片想い"の部分を強くしている気がする
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彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

4.7

どうしようもないことってあるんです

美しさを身に纏って
心に誠実さを刻み込んでも
手の大きさは変えられない
肩幅も身長も変わらない

女とか。男とか。勝手に性別を決められて
成長すると共に性別の"ら
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BU・SU(1987年製作の映画)

3.9

フィルム上映を観にいきました
あの頃の空気を、あの頃のあの子を
フィルムのすこしザラいた特有の篭りが
ロマンティックに閉じ込められてて
うっとり沈んだ


"蘇る初々しさ、蘇る鬱々しさ"

見る人の想
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パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

3.9

パンクの感性が僕に宿ってなかったから
本当に違う意味でパンクしそうだったんだけど
今のご時世、自由は保障されてる気がしてならないのに無償にワーッて叫び走りだしたくなる時がきっと人間にはあって
この衝動
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世界一キライなあなたに(2015年製作の映画)

4.8

自らの尊厳をもって死を選ぶということ

生きているだけで素晴らしいんだって
そんな事当たり前に分かっているけど、
もう、分かっているんだけど。

あーだめだ。文章を考えてて本当に辛い。こんな事あってい
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南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

4.4

人生いつだって迷子です。
自分迷子で人生迷路を永遠に歩き続けてる

好きだった人とのお別れと。
好きだった人がいた日常のお別れと。

何気ない、何でもない、何もない日々
与えてくれた愛って人生の道標
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L♡DK(2014年製作の映画)

2.7

ひっさしぶりのスイーツ映画
"映画"というものを普段見ない人達の為の映画でもあるから凄く容易く観れてしまう

2時間近くあるのに対してはさすがに甘すぎてカロリー高すぎてもたれちゃうね

このテイストの
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エキストランド(2017年製作の映画)

3.0

ブラックコメディにしては振り切らない中途半端な気がしまして、コメディが中途半端だと悪徳プロデューサーへの憎悪がどんどん蓄積され続けて結果笑うところも笑えないっていう

しかもこの胸糞プロデューサーが本
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きみはなにも悪くないよ(2017年製作の映画)

-

フィクションでしか描けない事っていっぱいあると思います。忘れちゃいけない、風化させてはいけない事って沢山あるから
形する、表現にするって決めたのなら毎日苦しんで「嘘」を通して描かなければならない、
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ザ・サークル(2017年製作の映画)

3.4

SNSとかこういう題材を扱うのって割と日本の方が得意じゃないですか?

身近で軽率に扱いがちになっていくモラルとか、プライバシーとかそういう細やなで繊細な問題点とかを扱うのって日本人の特有の性質とか傾
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おじいちゃん、死んじゃったって。(2017年製作の映画)

4.0

上質な時間でした、
都会の。新宿の。片隅の。
小さな映画館で絶対にこの機会を外したくない、そんな空気を吸いに行きました
おじいちゃんとおばあちゃんが棲んでるあの田舎に想いを馳せる感覚と似てるんです
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心が叫びたがってるんだ。(2015年製作の映画)

3.3

登場人物はやっぱり人間が作り出した理想のキャラクター達だなぁって印象

アニメの可能性は人間の可能性より遥かに出来ることが多いと思うけれど、
生身の人間としての可能性ってのはアニメより遥かに魅力的だと
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お嬢さん(2016年製作の映画)

2.9

最近知り合った韓国人の男の子が
「씨발(シーバル)」っていう言葉は韓国では使っちゃダメだよって可愛い片言の日本語で教えてくれたんですけど
応用の「씨발」をこんなに早く聞けると思ってなくて、少し感動して
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

3.9

怒りは結果的に何も生み出さない
怒りを生み出すのは怒りだけ

たった三枚の広告看板をきっかけに運命を翻弄される田舎町

そんな狭い町の中であるはずなのに
娘を殺害した犯人は見つからない
風化していくか
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LIFE!(2013年製作の映画)

3.6

とっても恥ずかしい事を言ってしまうと
誰しも心の中にはシャッターがあるんだと思います

人それぞれの色調で画角でフォーカスで鮮明なのか将又、少しピントがズレているのか
でもそれがその人の中で永遠に生き
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

4.0

ほんとかっこいいなぁ。まじかよ。
20年の月日を経てもカッコいいって言われる人生を選べてるかってトコですよね。

まぁこの「かっこいい」っていう概念自体が曖昧で言葉にする時に好きじゃないんだけど、この
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JUNO/ジュノ(2007年製作の映画)

4.3

"妊娠"が大事な物語のキーワードになっている映画だけど、きっとこの映画は「大切な人と一緒に居続けられる」可能性を証明する映画だと思う

大事なワードが凄くこの約100分に詰められてて感動した。同時に荒
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ナラタージュ(2017年製作の映画)

3.5

自分と相手との恋愛のベクトルが違ったり、サイズが違ったり、そもそもジャンルが違ったり、人と人とが恋に至るまでの行程ってどんだけ複雑なの

恋愛に関して平坦な道をひたすらに歩き続けてる自分にとっては、一
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.4

家族にすんなり何でも言える人って凄いなぁって思うんです、羨ましいかはわからないけど凄いなぁって。

自分自身が「言いたくない」ならそれが全てだし「言いたい」ならそれも全て。

この映画はたかがそんな話
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ケンとカズ(2015年製作の映画)

3.6

じっくり、じっくり視線を焼き付けて真っ暗な世界に宿す生活

張り詰めたギリギリの環境に2人の顔が生々しく生きてるけど、生きてるっていう心地よさは感じられない世界に住んでるんだな

ケンとカズの距離はき
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別離(2011年製作の映画)

4.6

守れてる物はあるのだろうか
守ったものはなんなのだろうか

口から言葉をこぼす程に
嘘が言葉を蝕んでいく

真実なんて存在している様でしていないのかもしれない
真実なんか存在できない様にしているのかも
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ONCE ダブリンの街角で(2007年製作の映画)

3.3

人が繋がっていく瞬間が音を通して映像に映し出されていく

飾らないカメラワークには2人の等身大の姿があって、
飾れないカメラワークにこそ2人の距離が縮まっていくあどけなさがあった

音楽に出る人間性を
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四月物語(1998年製作の映画)

3.5

桜吹雪を閉じ込めて、豪雨を諸共せず
降りしきる「始まり」を身体いっぱい感じていく4月の高鳴り

健気に一生懸命、環境を自分の物にしようとする姿は上京したての僕自身を重ねていた

この大都会では変な事、
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ペパーミント・キャンディー(1999年製作の映画)

3.8

サクマ式ドロップスに入ってるハッカ味のキャンディあるじゃないですか
あれ、僕凄く苦手なんですよね

甘いキャンディのはずなのに、あの一味だけなんで辛いのが混じってるんだろうって

この映画。サクマ式ド
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裸足の季節(2015年製作の映画)

4.4

イスタンブールの景色にどこまでも希望が溢れていた

監獄同然の住処に閉じ込められた、少女たちと暖かい光
着たくもない処女のウエディングドレスを纏い、自由は光と共に消える

生きている事も死んでいる事も
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奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール(2017年製作の映画)

3.7

くだらない、情けない、頼りない、
しょうもない、碌でもない
そんな男の「ありえない」が描かれていく中でね
コーロキ自身は気付けない、秘めた魅力を掬い取り「この男は侮れない」を感じていた

逆に言うと僕
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セッション(2014年製作の映画)

4.1

デイミアン・チャゼル監督ほんとに根性据わってるなぁ。。

この人めちゃくちゃに罵倒とかされてきて
のし上がってきたのかなぁ
いやぁ、反骨精神の塊。いい

悔しさだけで生きていくっていうかね、
もう肝座
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ブエノスアイレス(1997年製作の映画)

3.4

狂ったように傷付けて、傷付いて

言葉が必要になくて事象が淡々と過ぎ去り
この2人にしかわからない空間ができあがっていた

そっと2人の空間を創り上げる色使いと照明と画角
覗き見してるような危うい感覚
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ロマンス(2015年製作の映画)

3.3

人生って良い時も悪い時もそんなもの

なんとなくの諦めがロマンスカーと一緒にガタンゴトンユラユラしてて
人生、行方知らずの幽霊列車

でもちゃんと生きてきた、自立してきた人は人生の行き先なんてわからな
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あの頃、君を追いかけた(2011年製作の映画)

4.7

17歳のあの頃のあの人に出逢えます

もうあの人には逢えないと思っていたので自分の心の中で生きていてくれた、
記憶の中で蘇ってきてくれた

ちゃんと初恋をさせてくれてありがとう
これは皆の映画です
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ネオン・デーモン(2016年製作の映画)

3.9

これは人間たる故の狂気、凶器

音楽、映像からしてもそこはかとなく感じる最狂のデンジャラス

踏み入れてはいけないような、でも踏み込んでしまいたいような、人間の眠ってる・眠らせている美しさと醜さが入り
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グラン・トリノ(2008年製作の映画)

4.0

その手の中にどれほどの死があるのだろう、その胸の中にどれほどの生があるのだろう
そのグッと握られた指が解けた時に何があるのだろう

背負って生きてきた証を見て僕たちは何かを背負うべきなのかもしれない
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パターソン(2016年製作の映画)

3.6

大人になるのって悪くないなぁ
そんな事をフッと思っていました

目新しい物なんて何1つないけど
新しい毎日が今日も実はやって来て
曜日は同じようにグルグル回るし
太陽は毎日登ったり降ったりするけど
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Love Letter(1995年製作の映画)

4.5

恋をしていた
いつの間にか恋をしていました

手紙から貴方を想う
モノクロだった過去に色を塗ってみる
雪みたいに水分を含んだ淡い淡い絵の具
から滲み出てくるのは貴方か私か

片想いのズルさも、片想いの
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ディストラクション・ベイビーズ(2016年製作の映画)

3.3

この映画に評価もどうもこうもないと思うんですけど、人間として理解できなくても演じ手がいる訳でスタッフがいる訳で映画が出来る訳で

バイオレンスで気が狂った最低暴力描写が満載だったとしても映画が出来る訳
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